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2010 のアーカイブ

ライトノベルの楽しい書き方5

 本田透・著、桐野霞・イラスト、 GA 文庫。
 3月11日(木)読了。

 お互い好きあっているにも関わらず剣のライトノベル創作の為という条件を免罪符とした暫定彼氏彼女の関係の八雲と剣。
 だが、文化祭のイベントで二人は暫定付でも彼氏彼女の関係であることを周囲に認められていた。
 そうして迎えるクリスマス。A組B組合同でのパーティーが開催されるという。
 この機会に互いの『暫定』を外そうとする剣と八雲なのだが......

 タイトル通りなのか何なのか、女子高生ライトノベル作家とその担当編集の従兄弟のラブでコメですねぇ。剣のメンタルの弱さというか面倒臭さはすっかり定番化して、周囲も扱いに困りつつも慣れている雰囲気ですが、やはりすれ違うと言うか。
 今回は今までの内容に沿っては居ますがちょっとばかりメタな仕掛けもあったりしつつ、色々と実験的な内容も含んだ御華詩でした。これはこれで面白いというか方向性は定まったようにも思えます。若干、割を食っているゆうなとかの立場が気になったりしますが、まぁ、続きも楽しみにしたいと思います。

 てなところで次は『"文学少女"見習いの、傷心』です。

耳刈ネルリと十一人の一年十一組

 石川博品・著、うき・イラスト、ファミ通文庫。
 3月9日(火)読了。

 シャーリック王国の予言書『大ネルリ未来記』。
 その書を祖国の風習上は成人したネルリは手にしていた。
 大喜びで占い師感覚で学生達へ未来記の予言を告げるネルリ。
 だが、その予言はやがて不吉な内容を示し始めて......

 異文化コミュニケーションというかやたらと言葉遊びやネタまみれの一人称で語られるレイチとネルリの物語もこれで完結。正直、ちょっと大慌てで風呂敷を畳んだ感は否めないんですが、元々一発ネタに近い内容なので早めに畳んだのは正解のような気もします。国々の文化の違いが反映されたキャラクター設定が面白かったんですが、レイチ視点しかないのがネックだったようにも思います。他のキャラの御華詩なんかも面白そうなんですがねぇ。

 てなところで、次は『ライトノベルの楽しい書き方5』です。

戦う司書と世界の力

 山形石雄・著、前島重機・イラスト、集英社スーパーダッシュ文庫。
 3月6日(土)読了。

 武装司書もことごとく倒れ、絶望の魔王による世界の滅びは目前に迫っていた。
 世界は滅びるべきである。
 絶望の魔王の意志は絶対だ。
 しかし、それを食い止めようとする者達がいた。
 一人ひとりは小さな力かもしれない。
 だが、彼ら彼女らの思いは滅びを防ごうと......

 戦う司書の物語も遂に完結。重厚な世界観の中で『幸福』を巡って繰り広げられた様々な物語がどう落ち着いたのか?
 それは、読んでのお楽しみでありますが、本当、サービス精神満載で、途中からもうぐいぐいと引き込まれてしまいました。
 これまでの積み重ねが結実して、素晴らしいラストだったと思います。語りたいけどことごとくネタばれるのでもどかしいですが、何度も何度も驚かされ喜ばされながら物語を追うのは幸せな一時でした。また、次回作にも期待したいと思います。

 てなところで、次は『耳刈ネルリと十一人の一年十一組』です。

ゼロの使い魔18~滅亡の精霊石~

 ヤマグチノボル・著、兎塚エイジ・イラスト、MF文庫J。
 3月4日(木)読了。

 どうにかルイズと再会することが出来たサイト。
 離れた期間は結果的に二人の距離を近づけることとなっていた。
 一方、ガリアを舞台に暗躍するロマリアの野望を砕くべく、アンリエッタ達と共に作戦に望む。
 だが、その先に待ち受けていたのはハルケギニアを揺るがす恐るべき事態で......

 苦難を乗り越えてルイズとサイトの関係も落ち着いて来たところで、今度は世界の方がとんでもないことになっていきましたねぇ。今まで積み重ねたモノが上手いこと活きて、いよいよと物語も大詰めに向かっているように感じられます。
 虚無とは何か? その辺りの意味も仄めかされつつ、ここからは新章となります。そして、否が応でもこれからはあの勢力との対峙が必至となりました。まだまだどうなるか分かりませんが続きも楽しみにしたいと思います。

 てなところで次は『戦う司書と世界の力』です。

聖剣の刀鍛冶《ブラックスミス》8

 三浦勇雄・著、屡那・イラスト、MF文庫J。
 3月3日(水)読了。

 帝政列集国の襲撃から十日ほど、独立交易都市は復興の途にあった。
 比較的平和な時を過ごすルークは、思い立ったかのように動き始める。
 目的を果たすため、療養中にも関わらず家に居ないセシリーを探して都市を歩く。
 幾度かのすれ違いの末、遂に見つけたセシリー。
 だが、何故か彼女は看護服を着ていて......

 新章開始の第八巻。今はまだ準備段階ですが、色んな要素の足音が聞こえてきますねぇ。
 世界情勢も大きく変化してしまい、緊張状態を強いられていくことを感じさせながら、その裏で蠢く者達。
 かなりえげつないところもあったりしますが、その準備された者達がぶつかるときに何が起きるのか?
 これからの展開を楽しみにしたいと思います。

 てなところで次は『ゼロの使い魔14~滅亡の精霊石~』です。

ダブルアクセス

 樋口司・著、のりたま・イラスト、 MF 文庫 J 。
 3月1日(月)読了。

 桃井巧は事情あって貧乏だった。
 それでも、若干特殊なオンラインゲームのテストプレイの仕事をしながら妹のヒナを養って日々を過ごしていた。
 ある日、そんな彼の家の隣に、美少女が引っ越してきた。
 しかも、同じクラスに転校してきたその美少女、立花栞との出会いを運命的に感じた巧。
 確かに、運命的だった。
 だが、それは甘い恋愛話ではなく......

 オンラインと現実を交錯させた往年のSF的な構図の物語ですが、主人公のコンプレックスとかその解決とかの描き方は前作の空気感を感じさせますね。2作目第1巻ということで物語の構図を提示する部分が主題になっていました。まぁ、正直部分的にちょっと登場人物同士の会話と心情の動きに強引さを感じたりもしたんですが、テーマが中々面白いので次にも期待ですねぇ。

 てなところで次は『聖剣の刀鍛冶《ブラックスミス》8』です。

天川天音の否定公式3

 葉村哲・著、ほんたにかなえ・イラスト、 MF 文庫 J 。
 2月27日(土)読了。

 夏休みに瑛子の誘いで彼女の家の別荘へと訪れた雪道、天音、シロコ。
 別荘に到着し、雪道が自分に宛がわれた部屋に入ると、何故か先客が居た。
 アラバスターのような白い肌を持つ少女の名はコッペリア。
 『領域』の関係者と思われる彼女を警戒しつつも、雪道達は彼女を匿うこととなって......

 更に燃料投下の第三弾といいますか、そんな御華詩ですな。ラブコメチックな日常の中に紛れ込む非日常というか、物語の中心となるコッペリアに関わるとある描写は結構面白い試みだなぁ、と感じました。ただ、ラブコメを前面に出しつつも『式』を巡る神話的な雰囲気も強まってこの作者の持ち味のようなものが感じられる内容でした。
 こうして、ラブコメチックな日々と『式』を巡る戦いがどこへ進んでいくか、続きを楽しみにしたいと思います。

 てなところで次は『ダブルアクセス』です。

かのこん14~どきどき☆らぶれっすん~

 西野かつみ・著、弧印・イラスト、MF文庫J。
 2月25日(木)読了。

 小山田耕太と源ちずるは今ではすっかり全校に響き渡るバカップル(主に性的な意味で)。
 3年生になった耕太と何故か留年したちずるは遂にクラスメートとなる。
 そんな始業式の日から、アイジンの望といつものごとくやらかしていた。
 周囲があきれる中、とある新入生はそんな二人に驚くべき申し出をしてきて......

 何だかんだと続いているバカップルの物語も巻を重ねてきましたねぇ。
 子供が出来たり波瀾万丈ですが、高校三年生になって描写はエスカレートし続けてます。その陰で着々と進展しているたゆらと朝比奈さんのストーリーもよいですな。まぁ、そういった部分がクローズアップされがちですが、メインのストーリーも着々と進行していよいよシリーズのクライマックスに向かってきたというところでしょうか。このまま最後まで続けて読んでいきたいと思います。

 てなところで次は『天川天音の否定公式3』です。

まよチキ!2


 あさのハジメ・著、菊池政治・イラスト、 MF 文庫 J 。
 2月24日(水)読了。

 ゴールデンウィークがやってきた。
 ジローは妹の合宿により、一人で休日を満喫できるはずだった。
 だが、世の中そんなに甘くはない。
 妹が合宿に出かけて程なくしてかかってきた一本の電話が全てを台無しにする。
 そうして、なんだか分からないうちに秘密を抱えた学園の王子、スバルがジローの執事として家に泊まることになって......

 男装執事系ラブコメ第二弾。
 まぁ、こういう受賞作の2巻らしく登場人物の立ち位置を汎用的にする感じで、いい具合にラブコメめいてきましたねぇ。女性恐怖症、男装と弱点が明確になっていて、キャラの動機付けも分かりやすいので、この調子で巻を重ねれば読みやすいラブコメシリーズになりそうですな。

 てなところで次は『かのこん14~どきどき☆らぶれっすん~』です。

ごくペン!2

 三原みつき・著、相音うしお・イラスト、 MF 文庫 J 。
 2月23日(火)読了。

 エリートコースを外れ、幼なじみの権田原凛子を追って訪れた毒マムシ学園にやってきた五十嵐真太郎。
 彼は、再会した凛子と共に学園の騒動をどうにか収め、今ではその学園をよくするための改革に乗り出していた。
 だが、そんな娘の活動を知るよしもない凛子の父が学園の調査に乗り出して......

 学園極道ラブコメというか、何でもありな感じになってきましたが、それでもブレないメッセージが伝わってくるいい御華詩でした。ここまで露骨にメッセージを込めた作品って最近は珍しいようにも思います。でも、共感を呼ぶメッセージだということでしょう。人に認められること、それがどれだけ嬉しいことなのか。今まで人に認められないでいた子供達がどうなるのか...... まぁ、基本はドタバタラブコメなんですがね。あと、新キャラは眼鏡を掛けているのかどうなのか今一微妙です。

 てなところで次は『まよチキ!2』です。

みにくいあひるの恋2~死にぞこないの人魚姫~

 日日日・著、みことあけみ・イラスト、 MF 文庫 J 。
 2月21日(日)読了。

 あひるを巡る騒動も一段落した後。
 遊菊の一言で『公認カップル』として後押しされることとなったあひると陀衣。
 それは、あひるの『病』に取っては悲劇に向かうことでもあった。
 当然、その対抗策も遊菊は考慮していた。
 何でも、あひるの『病』の特効薬が存在すると言うことで......

 『恋の病』が死に至る病となった世界での切ない恋物語第二弾。
 サブタイトルの通り、今回のモチーフは若干ハイブリッドですが『人魚姫』です。こういうの、上手いですねぇ、日日日。
 本来のハッピーエンドが避け得ないデッドエンドとなる状況下での書く人物達の心情がよく描かれていて、やり切れない気持ちになりますが、そんな生々しさが魅力の作品ですな。今回のラストでまたまた状況は大きく動いてきたので、この悲劇的結末が約束された恋物語がどのようにハッピーエンドとなるのか、続きを楽しみにしたいと思います。

 てなところで次は『ごくペン2』です。

三流木萌花は名担当!2

 田口一・著、をん・イラスト、 MF 文庫 J 。
 12月6日(日)読了。

 弱小三流木出版社の起死回生の策として、ライトノベルを書くことになった時任孝一。
 担当編集であり、クラスメートでもある三流木出版の社長の娘、萌花の協力のもと、どうにか1冊の本を世に出すことに成功した。
 だが、それは始まりに過ぎない。
 ライトノベルは、シリーズ化してこそのモノである。
 早くも、萌花は2巻のプロットを孝一に求めるのだが......

 いや、なんかすごい心に響く御華詩でした。今回は、ライトノベルを書くという視点よりも、その本がどう世に出て行くのか、をデフォルメしつつ描く無いようだったのですが、本当、著者から読者までの間にどれだけの人間が関わっているのか、そして、読者に届くと言うことがどれだけ大きなことなのか、考えさせられる御華詩でした。これは、別にライトノベルに限らず、作家に限らず、何かしらを創る仕事をしている人間には共通するモノだと思います。また、商業に限らず、同人でも同じ。
 初心に帰るというか、色々と思い出させてくれる御華詩でした。完全に感想ばっかりで内容に触れていませんが、前巻では活躍できなかった風見鶏さんが活躍してたり、新キャラが中々いい役回りだったりという以上は、読んでのお楽しみということで。

 てなところで次は『みにくいあひるの恋2~死にぞこないの人魚姫~』です。

白銀の城姫《ベルクフリート》

 志瑞祐・著、上田夢人・イラスト、 MF 文庫 J 。
 2月16日(火)読了。

 偉大なる建築士、マイスター・ストランゼンのただ一人の徒弟、リンツ=レンハイトは逃げていた。
 いきなり、我が身を襲った悪夢のような事態。
 何とか追っ手をやり過ごすも、限界が訪れる。
 いよいよ、逃げられない。
 絶望がリンツの心を支配しかけたとき、彼の目の前には美しい城を思わせる少女が現れ......

 新シリーズ開幕。城に宿る精霊的存在としての〈城姫〉の概念は非常に面白いですねぇ。
 端的に言えば、城の擬人化。城の特性を特殊能力にしていたりして、その発想が面白いですねぇ。
 また、周辺の設定として建築に魔法的要素を加えた〈建奏術〉など、建物、とりわけ城砦をテーマとした世界観が新鮮でした。これは、先が楽しみなシリーズです。
 ......いや、正直、ドルイドさんももっと読みたかったんですがね(;^^)

 てなところで次は『三流木萌花は名担当!2』です。

D-breaker

 二階堂紘嗣・著、フルーツパンチ・イラスト、 MF 文庫 J 。
 2月14日(日)読了。

 世界を《歪曲》の魔の手から人知れず守る『調律士』。
 そんな調律士見習いの優馬は初めての大きな任務で訪れた廃マンションの屋上で美しい少女と対面する。
 しかし、彼女は優馬の話を聞かず、一方的に銃口を突きつる。
 意味ありげな言葉と共に銃弾は放たれ、優馬は足場の崩落に巻き込まれて......

 世界の歪曲と調律の対立に基づいた設定の、オーソドックスな能力バトルモノ、といったところでしょうか。冒頭の意味ありげな言葉の押収やら、端々に言葉遊びや気取ったような比喩表現が入っていて、味を出している雰囲気は前作に通じる気がします。今回はまだまだ導入。役者が揃ってここから物語りは始まるようなので引き続き読んでいきたいと思います。

 てなところで次は『白銀の城姫《ベルクフリート》』です。

オウガにズームUP!4

 穂史賀雅也・著、シコルスキー・イラスト、MF文庫J。
 2月12日(金)読了。

 夏休み、ククルは家で水着になるなど妙な行動を取り始めた。
 ユージは不審に思って熱を測ってみるとやはり熱があるようだった。
 かつて姉にして貰ったように、甲斐甲斐しくククルの看病をするユージ。
 だが、その熱はただの熱ではなくククルに異変が起きて......

 最終巻。脇を固めるキャラクター的にはまだまだ膨らむ余地があっただけに勿体ない気もします。美味しいネタはまだまだあったと感じるんですが。そんな風に、色んな伏線を一気に回収して性急に閉じた感は否めません。とは言え、落ち着くところには落ち着いたのでこれはこれでよかったのかもしれません。前作の最後もかなり思い切ったことしてましたしねぇ。

 そんなところで次は『 D-breaker 』です。

緋弾のアリア5~序曲の終止線《プレリュード・フィーネ》~

 赤松中学・著、こぶいち・イラスト、 MF 文庫 J 。
 2月10日(金)読了。

 遂に現れた『イ・ウー』の首魁『教授《プロフェシオン》』。
 しかも、圧倒的な力の前に『教授《プロフェシオン》』にアリアは奪われてしまう。
 パートナーを奪われたキンジは、絶望的な差をモノともせず、アリアを奪い返そうと『教授《プロフェシオン》』に挑む。
 しかし、彼らはまだ知らなかったのだ。
 『イ・ウー』との戦いなど、これからの運命に取っての序曲に過ぎなかったということを......

 前回の引きから楽しみにしていた5巻でありますが、まさか、こんな風に進めるとは。そんな、期待を裏切りつつ盛り上げる御華詩でした。
 まぁ、今回はその後に日常編とも言える短編があったりして空気が一気に弛緩してしまった感もありますが、そっちの御華詩は相変わらず、分かり易いエンターテインメント作品でよいですな。
 もうこれで終わりかと思っていましたが、あくまでプロローグが終わっただけ。今回のラストのあれからどう話が膨らんでいくのか楽しみにしたいと思います。

 そんなところで次は『オウガにズームUP!4』です。

生徒会の七光~碧陽学園生徒会議事録7

 葵せきな・著、狗神煌・イラスト、富士見ファンタジア文庫。
 2月7日(日)読了。

 自らの野望を果たすため、日々邁進する杉崎鍵。
 だが、そんな彼に突然の変調が起こる。
 生徒会役員が見守る中、彼は突如、野望の放棄を宣言したのだ!
 果たして、彼の身に何が......

 うん、多分、これで間違っては居ない筈です。
 本編も遂に7冊目となり、提示されてきた伏線が色々と回収に入ってきて今までに根底の物語は動いていたように思います。あのキャラとかあのキャラが遂に出てきたり。基本は生徒会室での益体の無い漫才でありながら、裏では鍵の物語が展開しているのがこの作品の魅力でしょうねぇ。中身が無いように見えるのはフェイクで、結構重めのテーマが秘められているように感じます。そのテーマがどう描かれるのか? 続きにも期待したいと思います。

 てなところで次は『緋弾のアリア5~序曲の終止線《プレリュード・フィーネ》~』です。

ささみさん@がんばらない

 日日日・著、左・イラスト、ガガガ文庫。
 2月7日(日)未明、読了。

 月読鎖々美はがんばらない。
 ただ、部屋に引き籠もり、兄が繰り広げる邪神《やがみ》三姉妹とのラブコメを見守る日々を送っていた。
 だが、改変される世界は段々と彼女を巻き込む方向に動き出す。
 気がついたときには鎖々美も他人事では無くなって......

 ネットゲームのメタファやら、神話の扱い方が面白い作品でありました。
 まぁ、日日日の実験的作品ですな。そう思って読んでたらあとがきで本当そのまんまのこと言ってますし(;^^)
 これまでも日日日は大量に書いているだけに作風を色々研究している節があって、ガガガ文庫を実験場とした作品がこのシリーズとなりそうな雰囲気ですな。意図してるかはしれませんが、ライトノベル的な要素と一般文芸的要素が鬩ぎ合うような空気感が漂っていたように思います。とはいえ、読み終わってみると、このタイトルが秀逸なので一本取られた気分となる、そんな作品でした。これをどう転がすのかは興味深いモノがありますので、続きが出れば読んでみたいと思います。

 てなところで次は『生徒会の七光』です。

月見月理解の探偵殺人

 明月千里・著、 mebae・イラスト、GA文庫。
 2月5日(金)未明読了。
 第1回GA文庫大賞奨励賞受賞作。

 都築初の復学したというクラスメートは車椅子の傍若無人な少女だった。
 彼女は探偵を名乗り、初に協力を求めると共にゲームを持ちかける。
 犯人を殺して自らが犯人に成り代わって生き残る、権謀術数を駆使したネットゲーム『探偵殺人ゲーム』。
 それをリアルに行う趣向だった。
 初は、その条件を呑まざるを得ない状況に置かれるのだが......

 ふむ、非常に評価が難しい作品でありますな。独自性というか、インパクトの強い作品ではありました。
 ただ、探偵とタイトルに入っていますが、これはフェイクでどっちかというと某狼探しゲームのノリにもう少し広い日常に潜む虚実を絡めた、そんな御華詩ですな。正直、ミステリとして読んでしまうとアンフェアにも程がある酷い内容ですが、ライトノベル的にはこういうゲーム仕立てにしてしまう方がいいんでしょうねぇ。でも、それでいてキャラにここまで感情移入できないライトノベルも珍しいですな。この辺りは個人差でしょうが、ミステリを期待して読んでしまったのが失敗だったんでしょうが全部装置にしか見えずに辿り着く結末も予想の範囲で意外性も無く。
 ですが、登場人物の心情の描き方というか、歪みを生むプロセスとその後の辿る道といったモノはよく描かれていたと思います。まぁ、それが生々しいから余計に感情移入しがたかったのかもしれませんが(;^^) なので、評価が難しい作品でした。面白いとも面白く無いとも言えません。ただ、興味深い作品ではありました、とだけ。この作者が今度何を書くかは気になりますね。

 てなところで次は『ささみさん@がんばらない』です。

純愛を探せ!3

 速水秋水・著、玲衣・イラスト、 GA 文庫。
 2月2日(火)読了。

 夏休みも終わりが近づいたある日のこと。
 純愛を手に入れ人間界に暮らす虚言と姦淫を司る魔神カルマの元に、一人の少女が現れる。
 そして、カルマの最愛の女性、カナデの面前で、とんでもない爆弾を投下する。
 「会いたかったですの、お父様!」
 まさかの隠し子の登場にカルマは......

 虚言と姦淫を司りながら純愛を求めたカルマを軸としたラブコメ(?)第三弾。
 隠し子を名乗る少女の登場でカルマの周囲の女性陣が引っかき回されてとかそんな御華詩。
 魔神を主人公に据えながら、だからこそ逆説的に愛情だの何だのが浮き彫りのされるのは相変わらず面白い構図ですねぇ。
 今回は『隠し子』という主題で『家族愛』ですな。ただ、歪んではいますが、これはこれで作品の根底にある設定が活きていたとも言えますね。
 ......って、改めて考えるとこのタイトルって既に形骸化してるんですよね(;^^) だからかは知りませんが次でラストらしいんで最後まで読みたいと思います。

 てなところで次は『月見月理解の探偵殺人』です。

ギャルゲヱの世界よ、ようこそ disc4

 田尾典丈・著、有河サトル・イラスト、ファミ通文庫。
 1月31日(日)読了。

 ギャルゲー『エターナル・イノセンス』の世界を現実に投影し、その主人公の立場を手に入れた都築武紀。
 様々な事件を乗り越え、彼は、既に現実の存在となったヒロイン達の幸せを願って自分に出来ることを考え始めていた。
 辛いこともヒロイン達のためと思えば満たされる日々を送っていたのも束の間、ある日目覚めると、世界が変わっていた。
 そのとき、ヒロイン達の隣には......

 ギャルゲーの世界を現実に投影すると、何が起こるのか? そんな if を一つ一つ積み上げていくシリーズ第4弾。

 これまでで積み上げられたメタな存在が更に踏み込んできて、武紀が迎える危機。この構図は来るべきときが来た、という風情ですな。前巻で、虚構と現実の対立構成はメタな存在から『仕組まれた現実』としての構図に落とし込まれていましたが、その先に至る前哨戦のような意味合いですかねぇ。確かに、自分自身を主人公の立場に投影した以上、乗り越えなければいけない問題でしたしね。

 あと、毎度のことですが、この作品を読んでいると色々と既存のゲームのことを思い出します。というか『 Kanon 』ですが。主人公と結ばれなかったヒロインの運命ってどうなるんだろうなぁ、とか、そんな思考実験。で、その運命を《遡って》救おうとするのが、この物語の武紀の行動原理ってことでしょうか? 用語的にはハーレムエンドになるんでしょう。が、そんな生やさしいモノでもなくて。『卒業~Graduation~』だと『人間失格』と言われてしまう、そんなルートを自分の手に入れた現実の中で虚構に縛られながらもどうにか切り開こうとする御華詩。今回でそんな方向にまとまった気もしますね。

 また、作中現実が虚構とマージされたことで、高橋さんが巻を重ねる事に活発に動き出したのも良いですねぇ。魔術サイドになると出てこれないとある科学の人みたいなことはもう無いでしょう。『現実のヒロイン』という、当たり前の存在なのにこの作品内では特異点とも言える彼女がどう絡んでくるかも興味深いところです。

 何はともあれ、4巻発売おめでとうございます。そして1周年ですね。

 てなところで次は『純愛をさがせ!3』ですな。

オルキヌス3 稲朽深弦の調停生活

 鳥羽徹・著、戸部淑・イラスト、 GA 文庫。
 1月29日(金)読了。

 幻獣達が住まう島、オルキヌス。
 様々な種族達の間で起こる問題を調停するのが調停員の仕事だった。
 新人調停員の稲朽深弦はいくつかの問題を解決していたが、とある事情でもっと功績を残す必要があった。
 だが、近隣の問題はあらかた片付いてしまっている。
 そんな折り、山向こうにオルキヌスが珍しく街を創っているという情報を得る。
 オルキヌスが集まれば何かしら厄介事も起こっているだろう。
 そうして、同期のセシルと共に仕事を求めてオルキヌスの街を目指す深弦だったが......

 幻想世界の住人達が好き勝手に暮らす島での御華詩。
 暴力に頼らない、問題解決を主眼に置いているのでほのぼの平和な雰囲気がやっぱり楽しいですねぇ。
 今回は、調停員としての深弦の在り方を問いながら、オルキヌスの街を取り巻く情勢を上手く絡めていい展開でした。前回同様、小ネタを上手いこと伏線として使って綺麗に収束するのは読んでいて気持ちいいですな。次も楽しみです。

 てなところで、次は本日発売の『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disk4 』です。

ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚 魔法の材料ございます2

 葵東・著、蔓木鋼音・イラスト、 GA 文庫。
 1月27日(水)未明読了。

 英雄の血を引く魔法材店三代目、シャルトの住む街に疫病患者が出た。
 それは、かつてこの国で多くの死者を出した病であったが彼はその病を治す術を持っていた。
 そのためには、魔法薬の材料としてユニコーンの角が必要だった。
 早速ユニコーンの角を手配したのだが、それが思わぬ事態を招いて......

 ふむふむ、2作目にして大分安定した印象ですねぇ。
 疫病を巡る様々な思惑と、時を同じくして起こる王族のいざこざ。その辺りが上手いこと絡み合っていたように思います。
 ただまぁ、筋書きとか要所要所の行動は面白いんですが、どうしても主人公のキャラが今一はっきりしないところがあったりしたのがちょっと残念でした。とはいえ、話の構成要素は面白いのでまた続きも読んでいきたいと思います。

 てなところで次は『オルキヌス3 稲朽深弦の調停生活』です。

無限のリンケージ2~ディナイス・ザ・ウィザード~

 遂に一部昇格を果たしたラーベルト。
 だが、トップリーグは甘く無い。
 せめて今期の降格を回避するために手堅く引き分けを狙いの戦略を続けるも負け続き。
 不甲斐ない結果に自らを責めるラーベルトだった。
 更に、次の対戦相手はトップリーグでも最高峰と言える万能選手にして魔術師の異名を持つディナイト。
 そんな折り、新しい風を吹き入れるために一人の少女がチームに招かれて......

 特殊な力場を発生するリングを三つまで用いてその能力を駆使して戦う BTR - Battle of Triple Ring - 。
 その BTR において愚直に騎士を貫くラーベルトの物語。今回は非常に清々しい御華詩でした。
 前回で彼の背負っているものがしっかりと描き出されましたが、それと負け続きの自身との葛藤と成長の御華詩ですかねぇ。
 能力バトルチックながら柔軟なルール設定があるのでやっぱりスポーツとして、上手く話を持って行ったなぁ、と感じます。このノリならまだまだ続いていきそうな雰囲気です。 BTR を通してラーベルトの悲願の行く末がどうなるか、楽しみなところですねぇ。

 てなところ次は『ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚 魔法の材料ございます2』です。

狂乱家族日記 拾弐さつめ

 『世界会議』の後、人間と人外の垣根が取り払われ世界に平和が訪れていた。
 狂乱家族も、凶華が職探しをしたり、月香が単身バカンスに出かけていたり、それぞれの生活を満喫していた。
 しかし、完全な平和など歪んだもの。
 それは『悪』を切り捨てるということ。
 だから、悪党、黄桜乱命が立ち上がる。
 舞台は正夢町。
 そうなれば、彼女と因縁のある銀夏も動くことになり......

 『裏社会編』開幕! そしてこれは遂に語られる銀夏の物語でもあります。
 これまで家族のことを常に思いつつも、どこか距離をとっていた存在の彼ですが、今回は彼の因縁が根底にあります。
 今まで仄めかされつつも、明示されなかった謎が明かされつつ、やるせない恋の物語は日日日にしては珍しいオーソドックスな内容ですが、この狂乱の中にあるからこそそれが光るというか、後半は引き込まれるモノがありました。

 また、何気にお父さん大活躍ですな。凶華ともすっかり夫婦漫才が板についた感じですね。そして、優歌...... 巻を重ねる事に黒い時間がさっぱり延びてますが、これはこれで成長なんでしょう...... 微妙ですが(;^^)

 今回は前編のようで話は次に持ち越し。素直に待ち遠しいですな。

 てなところで次は『無限のリンケージ2 -ディナイス・ザ・ウィザード-』です。

末代まで! LAP1.うらめしやガールズ

 猫砂一平・著/イラスト、角川スニーカー文庫。
 1月19日(火)読了。
 第12回学園小説大賞《大賞》受賞作。

 三号は、新入生のための部活勧誘会で偶然にも心霊研究会の勧誘に引っかかってしまった。
 偶然にも、幽霊が見えたからだ。
 潜在的な霊能力を見込まれて『心霊研究院三号童子』という名前を与えられた彼は心霊研に入部することに。
 心霊研が何をするところかさっぱり分からない三号だが、なにやら幽霊と協力してレースに参加するようで......

 いやはや、中々設定の面白い御華詩でしたねぇ。この『老婆走《ババアレース》』にまつわる設定の数々は色んなモノをごちゃ混ぜにしながら上手いこと噛み合ってて、今後も色々と発展性がありそうですな。全体的にそつなくまとまっていて、気軽に読んで楽しめる、そんな作品でした。リサのキャラは色々無茶してますが、これはこれで魅力的なヒロインと言えましょう。まぁ、本当のヒロインは正直読経あるなぁってキャラですが(;^^) まぁ、いきなり巻数が付いてるんでまた続きも読んでいきたいと思います。

 てなところで次は『狂乱家族日記 拾弐さつめ』です。

わるぷるキス!2

 内山靖二郎・著、ニリツ・イラスト、 MF 文庫 J 。
 1月16日(土)読了。

 ワルプルギスの夜を無事に阻止した優人は、夏花の監視任務で魔法特区セイラムに残ることになった。
 しかも、滞在先は夏花の済む女子寮。
 ただでさえ、その本来の職務から負い目のある彼が、女の園に入って心安らかに過ごせるかというと......

 なるほど、タイトルはそういう意味でしたか。
 ということで今回はハンナシナリオ(?) って表現が何かに毒されていますね。でも、そんな感じ。
 テーマが明確になるのは良いですな、うん。基本的に手堅い造りの作品で、今後の方向性もはっきりしましたし、続きを素直に楽しみにしたいと思います。

 てなところで次は『末代まで!』です。

二人で始める世界征服5

 おかざき登・著、高階@聖人・イラスト、 MF 文庫 J 。
 1月15日(金)読了。

 夏休みが終わり、文化祭が近づいてきた。
 その料理の腕でクラスで存在感を増す竜太。
 一方で、夏休みの旅行以来、積極的に竜太に迫る八都子の様子にやきもきする千紗とありす。
 そんな日々に終止符を打つべく、千紗とありすは一つの決意をする......

 暖かな悪の秘密結社による平和な世界征服の物語、遂に完結!
 ラブコメ展開をしつつ熱い展開もありつつ、非常に心地よいラストを迎えました。
 本当、こういう御華詩は読んでいてホッとしますねぇ。そして、高槻さんは何気に素晴らしい委員長でしたな。このキャラ付けは非常に興味深いですな。いや、そりゃ、千紗もありすも八都子もそれぞれに魅力的な広いんでしたがね。
 このほんわかした空気は大好きだったので、この作者の次回作にも期待なのです。

 てなところで次は『わるぷるキス!2』です。

竜王女は天に舞う

 北元あきの・著、近衛乙嗣・イラスト、 MF 文庫 J 。
 1月15日(金)未明読了。
 第五回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞佳作受賞作。

 空と雲海に囲まれた蒼天世界。
 幼なじみのロッテが駆るワイバーンに乗り、飛行客船<竜王女>号に途中乗船したシグ。
 二人の通う魔術士養成学校<竜の箱庭>の担当教官ザウエルからの召喚だった。
 何でも、奪われた「あるもの」を取り戻すために人員が必要になったと言う。
 そうして、任務にあたるシグだったのだが......

 ふむ、非常にオーソドックスなファンタジーですねぇ。パターン通りというか何というか。ちょっと正直、食傷気味な部分もあったりしましたが(;^^) ただ、世界観についてあえて細かく設定を書かずに、銃と魔法が混在する空気感を出してるのはよい感じですな。まぁ、一冊を費やしてシリーズとしての動機付けとか今後の展開させやすい構図を作り上げたような印象があるので、次にどうなるかですな。

 てなところで次は『二人で始める世界征服5』です。

まよチキ!

 あさのハジメ・著、菊池政治・イラスト、 MF 文庫 J 。
 1月12日(火)読了。
 第五回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞最優秀賞受賞作。

 狼嵐学園には理事長の娘、涼月奏とその執事、近衛スバルが通っている。
 双方共に美しい容姿を持ち、奏は男子の、スバルは女子の憧れの的だった。
 一方、二人のクラスメートである坂町近次郎は、家庭の事情で若干特異な性質を持つモノのおおむね平凡な男子高校生。
 当然、そんなハイスオペックなお嬢様や執事と接点があるはずもない。
 だがある日、近次郎はスバルの秘密を偶然知ってしまう。
 そう、全校女生徒の憧れの的の美少年スバルは実は男装した女の子で......

 いやはや、バレてはいけない男装の美少女、二面性のあるお嬢様、特異体質の男子高校生、勘違いしまくりの妹、一つ一つのパーツは全く真新しいモノでもないのに、組み合わせが非常に上手く嵌っていて最後まで飽きずに読むことが出来ました。その辺りが最優秀賞受賞の理由ですかねぇ。キャラクターの背景がしっかりしていてそれらを無理なく展開するプロットで、安心して読んでいられる作品でした。本当、ライトノベルとして王道とも言えるラブコメですな。これは、今後どういう風に話を転がしていくのか、楽しみです。

 てなところで次は『竜王女は天に舞う』です。

鳳凰堂みりあは働かない!2

 石川ユウヤ・著、シロガネヒナ・イラスト、 MF 文庫 J。
 1月10日(日)読了。

 画商のお嬢様、鳳凰堂みりあはニートになりたい。
 そんな彼女にハローワークに任命された勤労少年の貧乏人、火車ヒイロ。
 命を狙う暗殺者や詐欺事件の犯人として追いかける刑事などと一悶着がありながらも、二人の微妙な関係は続いていた。
 そうして、ある日、みりあは思いつきでクラスのバレーボールを一大賭博として大儲けを画策するのだが......

 むむむ...... 設定は面白いのですがちょっと散らばり過ぎというか微妙な雰囲気ですねぇ。
 お金に執着するヒイロの行動が期せずしてヒロインのフラグを立ててしまうというのが基本的な構図なのですがちょっとばかりお金礼賛が緩んでしまっているというかラブコメ展開とのバランスが微妙というか...... まぁ、前作の癖をとって万人受けを狙いつつも個性を出そうとあれこれしているのが窺い知れる芸風ではありますな。とりあえず、ヒロインが追加されてまだ続きそうなんで続きは読んでみたいと思います。

 てなところで次は『まよチキ!』です。

えむえむっ!8.5

 松野秋鳴・著、 QP:flapper ・イラスト、 MF 文庫 J 。
 1月8日(金)読了。

 美少年、だけどロリコン。
 残念な高校生、日村雪之丞は見た目は幼女な天才少女、柊ノアが部長を務める発明部員。理由は言わずもがな。
 彼は、ある日ノアの発明品が原因で眠り続けることとなる。
 その発明品はRPGの世界をバーチャルに体験するというモノ。
 日村の目を覚まさせるために、ノアは色々とあって頼りにしている砂戸太郎に助けを求める。
 太郎につられての行きがかり上、第二ボランティア部の面々や辰吉や由美まで巻き込んでノアの発明品によるRPGの世界に飛び込むことになったのだが......

 『変態大決戦! ドM対ロリ』
 って端的にこれでも間違っていないところが素敵御華詩ですな。何というか、太郎のドMキャラが綺麗にまとまってるんで安心して変態の活躍を楽しむことが出来ていいですねぇ。何せ、彼の一人称ですから女性からひどい目に遭わされる度にはぁはぁする姿は読んでいて微笑ましいです。これだけ巻数重ねて読んでくるとそのぐらい達観してしまいます(;^^) まぁ、今回は番外と言うことで太郎と嵐子の物語は進展していませんがそちらは次を楽しみにしたいと思います。

 てなところで次は『鳳凰堂みりあは働かない!2』です。

ラグナ・クラウン

 三門鉄狼・著、白田太・イラスト、 MF 文庫 J 。
 1月8日(金)読了。
 第五回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞佳作受賞作。

 『薔薇の悪魔』と呼ばれる存在に人類が地上を追われ100年近く。
 人類は未だ地上を諦めず虎視眈々と力を蓄えていた。
 そんな中、薔薇術と呼ばれる特殊能力に目をつけたセヴィリア王女は、独自に薔薇の悪魔の対策を研究し私兵を集めていた。
 そうして、彼女は一人の少年と出会う。
 「姫様の騎士となる男だ」
 そう豪語する少年は確かに類い希な薔薇術の使い手だった。
 しかし、その素行には大きな問題があって......

 ぶっちゃけ、色々と要素を付け足してはいますがファンタジーの王道ですな。
 主人公が「強い、けど、台無しなぐらいエロい」という残念な設定とか、若干苦しい気もしますが二転三転する設定など、エンターテインメントとして非常にそつなく組み上げられた作品という印象です。正直、ちょっと話が急すぎて感情移入しづらいところも無きにしもあらずですが、まだまだこういった作品の需要もあるということですねぇ。どうも、二賞同時受賞してるようなので機会があればメガミ文庫の方も読んでみたいと思います。

 てなところで次は『えむえむっ!8.5』です。

荒瀬はるか、容赦なし!2

 化学・物理部、通称『化物《ばけも》部』部長荒瀬はるかは、ある日こう言った。
 「すごくお金が欲しいです」
 何でも、部活動を続けるための資金が苦しいらしい。
 どういう使い方をしているのか、銀行へ100万円返済する必要があるという。
 そこで、優勝賞金100万円の『渚の女王コンテスト』へ元アイドル候補生だった幽実香を送り込むことを決める。
 しかし、とある事情でコンテストの審査に含まれる遠泳に幽実香が参加困難であることが判明するも、はるかは作戦を強行して......

 手段のためには目的を選ばない、荒瀬はるかに振り回される、退魔師の名門山伏家の落ちこぼれ、竜弥の成長譚...... でしょうか? その視点で見ると良い具合に話は展開しているのですが、はるかの行動に理由があると匂わせているとはいえ、タイトルに嘘偽りなしの行動はちょっとばかり引いてしまうのも事実。まぁ、そういうキャラとして描かれてはいるのですが。そんなはるかが竜弥との関係でどう変わるかも、一つの見所なのかもしれませんな。

 てなところで次は『ラグナ・クラウン』です。

烈風《かぜ》の騎士姫

 ヤマグチノボル・著、兎塚エイジ・イラスト、 MF 文庫 J 。
 1月4日(月)読了。

 風の才能に恵まれた少女、カリーヌは幼い日に命を救ってくれた騎士に憧れる。
 いつか自分も立派な騎士になると志し、腕を磨いていた。
 だが正規の騎士団には女は入れない。
 だから彼女はカリンと名乗り、男装して王都を目指す。
 目的は、陛下をお守りする魔法衛士隊への仕官。
 ところが、憧れの魔法衛士隊はなにやら様子がおかしくて......

 『ゼロの使い魔』と世界観を同じくする別の物語。男装少女の成長譚、といったところですな。
 主人公のカリン(カリーヌ)のキャラ付けがこういった物語の主人公向けで安心して読めましたねぇ。サンドリオンやバッカス、ナルシスなどのその周囲の男性キャラもよい感じです。まだまだ導入ですが結構悲惨な過去があったり今後の展開が楽しみです。

 てなところで次は『荒瀬はるか、容赦なし!2』です。

ゴミ箱から失礼いたします

 岩波零・著、異識・イラスト、 MF 文庫 J 。
 1月2日(土)読了。
 第五回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞優秀賞受賞作。

 始業式の放課後、小山萌太はふと思った。
 教室のゴミ箱に入りたいと。
 それは得も言われぬ衝動で、気がつけばゴミ箱にすっぽりと収まってしまっていた。
 すぐに我に返るも後の祭り、ゴミ箱から逃れることは出来なくなっていたのだ。
 そんな萌太の前に、新しいクラスメートの水無氷柱が現れる。
 そして、萌太に非情な言葉を告げる。
 「あんた、妖怪ゴミ箱男らしいわ」
 こうして、妖怪を探知する能力を持つという氷柱と共に、困った妖怪達の手助けをする日々が始まって......

 ああ、これはよく出来た御華詩ですねぇ。突拍子もない設定と、キャラクターの漫才、そして、その設定を活かしたラブコメ展開。綺麗にまとまっていて最後まで楽しく読むことが出来ました。特に、氷柱のキャラクター設定はよく出来ていると思います。基本部分だけ見ると戦場ヶ原ひたぎっぽい成分が強いですが、それだけではなく、魅力的なヒロインとして描かれていたように思います。ヒロインが一人に絞られている分、分かり易いと言えますね。
 ......まぁ、そのために噛ませ犬的な役割の眼鏡っ娘委員長の彩音がちょっとかわいそうですが仕方ないですな。

 てなところで、次は『烈風の騎士姫』です。

プシュケープリンセス

 刈野ミコト・著、萩原音泉・イラスト、 MF 文庫 J 。
 1月1日(金)読了。
 第五回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞佳作受賞作。

 柊火ノ見は妹とチェスをしていた。
 文字通りの『天才』である妹には六十四連敗中。
 彼は、そんな妹が大好きで大切にしていた。
 しかし、チェスの後、中座したとき。
 彼以外の全ての人間が妹の存在を忘れてしまっていた......

 異世界の代理戦争、能力バトルと非常にオーソドックスな御華詩でした。
 本当に基本的な部分には全然真新しいモノはないのですが、妹の消失を軸にした主人公の人格形成やら幼馴染みとの確執といった部分がアクセントになっている、そんな感じですねぇ。キャラクターが描けている部分が受賞に繋がったということですかね。

 てなところで次は『ゴミ箱から失礼いたします』です。

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