ホーム > 読書 > | 小説 > | 文庫 > 一迅社文庫 のアーカイブ
一迅社文庫 のアーカイブ
まなかみ!
月見草平・著、桐島サトシ・イラスト、一迅社文庫。
5月28日(土)読了。
救国の英雄、高屋敷小次郎を父に持つ、すぐる。
彼は、父のような英雄になりたいと願う。
だが、コネで魔拿師養成の名門校に入った者の、才能が皆無であることを思い知らされるばかり。
そんな中、最大級の才能を持つ六法木レナの秘密を知り、あわよくば英雄への足がかりにしようとして......
ニュアンスは違いますが、魔法学園ラブコメものですかねぇ。
すぐるの動機付けとかレナの在り方とか、中々に面白いのですが、シリーズ前提でちょっとテンポが遅い印象ですな。
ただ、全体的に手堅い要素で固まっていて、安心して読める内容でもありました。とはいえ、続きが出ていないようなのが気になるところ......
てなところで次は『涼宮ハルヒの驚愕(前)』です。
名門校の女子生徒会長がアブドゥル=アルハザードのネクロノミコンを読んだら
早矢塚かつや・著、下弦ひらぎ・イラスト、一迅社文庫。
1月4日(火)読了。
土方敏文は、名門九頭竜学園高等部の新入生。
彼は、突如、生徒会長久東亜衣から契約と称して口づけを受ける。
その結果、生徒会に庶務として入ることとなるのだが、そこは想像の埒外の世界。
かくして、彼は生徒会の一員として学園に現れる邪神退治に勤しむことになるのだが......
狙いすぎたタイトルが翻って清々しい、そんな御華詩。
一応、和風アレンジのクトゥルフネタではありますが、刀やらのネーミングは好みですねぇ。内容的には、ラブコメというかエロコメというか、色々割り切って好き放題のカオスでありますな。ただ、最後の方の設定に、この作者の持ち味を感じたりもしました。馬鹿馬鹿しく流していますが、こういう存在を絡めたラブコメというのは中々に興味深いものです。
てなところで次は『狂乱家族日記 拾四さつめ』です。
白鷺このはにその気はない!
早矢塚かつや・著、熊虎たつみ・イラスト、一迅社文庫。
9月13日(月)読了。
小清水祐貴《こしみずゆうき》にとって、恋愛とは百合であった。
女の子同士がいちゃいちゃするのを眺めることこそが至福。
特に彼が注目していたベストカップル(=脳内カップリング)は、クラスメートの白鷺このはと、柊桐佳《ひいらぎきりか》の『この桐』だった。
二人を見ているだけで心がほかほかする、それがノータッチを旨とする変態紳士、祐貴の信条だった。
だが、ある日、そのささやかな幸福は崩れ去る。
呼び出された体育倉庫裏で、彼は、件の白鷺このはに告白されてしまうのだ!
「ごめん、俺は女の子じゃないから君とは付き合えない!」
魂の叫びをぶつける祐貴だったが......
いや、これは面白い題材ですな。
百合にしか興味が無く、決して自分を恋愛の渦中に含めない祐貴と、彼に思いを寄せるこのは。
そして、このはの親友の桐佳と、彼女に突如アプローチを開始する咲良《さくら》先輩。
この四角関係を軸にした、じゃんけんのような恋愛模様を描く御華詩。
変態紳士を自負する祐貴が何故持てるのか? とかいう部分もキッチリ理由付けされていたりで、人物も掘り下げられていて百合好きの変態性を全面に出したコメディかと思いきや、シリアス成分もそれなりにあったり、結構しっかりした物語でした。うん、これは次が楽しみです。特に、さと子の出番がもっと欲しい......
てなところで次から話題のこのライトノベルがすごい!文庫に入ります。
最初は木野さんの『暴走少女と妄想少年』です。
文芸部発マイソロジー3
早矢塚かつや・著、きくらげ・イラスト、一迅社文庫。
4月1日(木)読了。
アースガルドを襲ったクトゥルフ神話の邪神達。
その驚異を退けるため、クラフティアの神々を中心にまとまるギリシア神話を始めとした各神話の神々。
かくして、神話世界は戦いに彩られ、寛二達は世界の真実を知ることに......
文芸部員が自分たちで創作した神話世界で神となり、気が付けば別の神話と交錯していく、そんな御華詩も完結。
葉月先輩が愛するクトゥルフ神話を出した時点でおかしなことになっていましたが、まぁ、何でもありで勢いがある展開は良かったですねぇ。それ神話じゃねぇ! ってのが混ざってたり。
読み終わってみると、この作者って結局こういった世界そのものと人間を対話させるようなテーマが好きなのかと思ったり。ただ、本当に勢いだけで突き進んでしまったので結構面白い仕掛けの御華詩でオチも読めるけどいいオチだと思ったんですが、世界の真実やらの提示が性急すぎてちょっと勿体なかったようにも思います。とりあえず、第二部か次回作に期待、ですな。
てなところで次は神話繋がりで...... 『這いよれ!ニャル子さん4』です。
死神のキョウ3
魁・著、桐野霞・イラスト、一迅社文庫。
11月29日(土)読了。
恭也とキョウの乗る通学バスがバスジャックにあった。
人質に取られたココロを救おうとした恭也の無茶でどうにかバスジャック犯を撃退するが、逃亡の際に対向車に跳ねられてしまう。
そこに現れたのは二人もよく知る死神だったが、何故か肉体から切り離される筈のバスジャック犯の魂は残ってしまい......
ほぼ1年ぶりの続刊ですな。前回の伏線から一気に話が広がった感じですな。
何か、ココロが大変なことになっているというか、やるせない方向に進んでいるというか。
恭也とキョウの関係を通じて描かれる、死神と人間のあり方の違い、その中でのキョウの葛藤。他の死神との確執。
風呂敷が広がってきましたが、今後どうなるのか? まだしばらくは続きそうなので楽しみにしたいと思います。
てなところで次はいつもニコニコあなたの隣に這い寄る混沌でおなじみの『這いよれ!ニャル子さん3』です。
文芸部発マイソロジー2
早矢塚かつや・著、きくらげ・イラスト、一迅社文庫。
10月27日(火)読了。
『邪眼ノート』は世界創造の力を持つノート。
寛二を始めとする第二文芸部の面々は自らが生み出した世界、クラフティアの神となる。
かつて産みだした世界に呑まれた伊緒の兄を見つけ出すため、そして、以前の悲劇を繰り返さないため、外なる神々の侵攻からクラフティアを守り続ける寛二達。
だが、それをあざ笑うかのようにあの邪神が現れて......
確かに見方によっては『第二次超神様大戦α』な現実世界と神話世界を横断する物語第二弾!
今回は、北欧神話+クトゥルフ神話と言った趣です。ラグナロクを控えてラブコメをする大地神とかスケールがでかくても問題は身近なノリが中々に楽しい作品であります。で、神話ごちゃ混ぜなんであの神が出てきてあの台詞を...... 葉月先輩と同時に思いっきり突っ込むと共に確かにあのシチュエーションなら表現はともかく内容的には間違っていない絶妙なタイミングに爆笑でした。神話世界でそうそうたる神々と闘いながらも根底はラブコメという妙なバランスも素敵ですねぇ。今回は次に向けての伏線も多く出てきたので次が楽しみです。
てなところで次は『森口織人の陰陽道巻ノさん』です。
文芸部発マイソロジー
早矢塚かつや・著、きくらげ・イラスト、一迅社文庫。
6月21日(日)読了。
文芸部のやり方を批判し、半ば勢いで須弥伊緒《しゅみいお》を部長として第二文芸部を発足させることとなった近藤寛二。
彼らの元に、同じく文芸部から離脱した神社の娘で体育会系口調の諏訪命《すわみこと》とクトゥルー好きのオカルト少女の愛倉葉月《まなくらはづき》が加わり、第二文芸部は4人で活動を開始する。
暫くは集まって他愛ない話をしているのが主だったがそろそろ文芸部らしい活動をしようとしたところで、伊緒が提案する。
「わたしたちで、神話を作りませんか?」
こうして、第二文芸部一同がリレー形式で一つの世界を創造することになるのだが......
『悠久展望台のカイ』で第二回MF文庫Jライトノベル大賞で佳作を受賞した早矢塚かつやの作品。この賞を受賞して他のところで書いた人って他でも受賞しまくった日日日は別として珍しいですな。
内容的には、第二文芸部の活動で創った神話世界が実際に存在し、現実世界の部員たちがその世界に神として入り込んで...... といったメタな構成の御華詩。こういうのは先に挙げた受賞作を彷彿とさせますな。
構成的には非常に面白い内容ですな。自分たちが生み出してしまった世界には確かに人が生きている。それは命を弄ぶことにはなるまいか? 自分たちが生み出したからこそ守らねばならないのではないか? 一面的にはそういったことに悩む高校生たちの御華詩。
ただ、キャラもそれなりにしっかりしていて全体の雰囲気も好みなんですが、ちょっと色々詰め込み過ぎてて後半はテンポがいいと言うよりは大急ぎで風呂敷を畳んでいるような印象だったのがちょっと残念。
とは言え、試みとしては面白いので次が出るか解りませんが出たらまた読みたいと思います。
てなところで次は『原点回帰ウォーカーズ 2』です。
死神のキョウ 2
魁・著、桐野霞・イラスト、一迅社文庫。
11月27日(金)読了。
夏の暑いある日のことだった。
帰宅途中にキョウのちょっとしたお茶目で自転車が破壊されてしまった。
翌日からの徒歩通学にげんなりしながら恭也は帰宅していた。
出がけにクーラーを切っていたので熱い空気に迎えられる必然に更に憂鬱になりながら部屋の扉を開けると、驚いたことに冷たい空気が流れてきた。
驚いてベッドを観ると何やら布団の中に誰かが居る気配があった。
気になって、布団をめくるとそこには......
まぁ、なんでしょうツンデレというか完全にデレな感じの死神キョウと恭也を中心として一部性別の垣根も越えそうな要素も取り入れつつ展開されるラブコメ第二弾。これで、ようやくシリーズとしての体裁を整えたという感じですね。決して真新しいモノは無いんですが、それでもテンポよく読めて楽しめました。最後に思いっきり思わせ振りな引きですがシリーズモノということで続きは出るということですな。かなり伏線を提示しまくってたので続きが気になるところです。
......でも、次はもう少し誤字脱字が少ない方が嬉しいかな(;^^)
とまぁ、そんなところで次は『二人で始める世界征服』です。
ANGEL+DIVE 1.STARFAKE
十文字青・著、青稀シン・イラスト、一迅社文庫。
11月11日(火)未明読了。
頼まれたら断らないそんな他人本意とも言える少年、日比野夏彦はある日考え事をしていて辿り着いたあばら屋で、不思議な少女と出会う。よくも悪くもありのままを受け入れて疑問を持たない性格の彼は、しかし、その少女のことだけは気になってしまって仕方なかった。
だが、彼女は出会ってまもなく、姿を消してしまった。
どうしても、彼女に会いたい。
今までに無かったそんな衝動に突き動かされ、彼は幼馴染みと友だちと共に、少女の行方を追い始める。
そして、やがて。
自身の運命と向き合うこととなる......
ふむ、不思議と引き込まれるものがある御華詩でした。やはり、主人公である夏彦のキャラクターがよかったのだと思います。純粋培養というか天然というか。本当に「ありのままを当たり前に受け入れる」という言葉にすると簡単だけれど実行するのは難しい、そんなことを素でしてしまうキャラです。匙加減一つでうざいだけのキャラになりそうなところがよい案配に描かれていたと思います。
女性キャラも色々出てますが、やはり、一番印象的だったのは夏彦ですねぇ。
端からシリーズ物の1冊目ということで投げっぱなしというか舞台設定の提示のような感のある内容でしたが、これはこれで楽しめたというか続きが気になります。既に2巻が出ているのでタイミングを観て読みたいと思います。
てなところで次は『灼眼のシャナSⅡ』です。
死神のキョウ
魁・著、桐野霞・イラスト、一迅社文庫。
6月13日(金)読了。
笹倉恭也が木から降りられなくなった猫を助けようとしていると、奇妙な少女が現れた。
長い黒髪と黒いマントを風に靡かせながら宙に佇む、金色の瞳を持つ少女。
手に持った刀を一閃させ、美事に切り株を作り出した彼女は「死神」と名乗ったのだった。
ふむふむ、若干展開が唐突だったりする気もしますが、全体的にテンポのよい読みやすい御華詩でした。ただ、決して軽いだけじゃなく結構重いというかきつい展開もあったりしますんで油断は出来ません。まぁ、死神ってテーマ扱う以上こうなるんでしょうが。でも、その役割に関する解釈は中々興味深いですね。
しかし、ヒロインの性格に既視感があるというか...... そういう趣向なのでしょうな(;^^) こっちは杏ではなく鏡ですが。
とまぁ、そんなところで、次からしばらくMF文庫消化期間ということで『魔女ルミカの赤い糸 3』です。