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富士見ミステリー文庫 のアーカイブ
SHI-NO -シノ- 君の笑顔
- 2009年3月28日 01:11
- 小説 | 2009 | 富士見ミステリー文庫
上月雨音・著、東条さかな・イラスト、富士見ミステリー文庫。
3月28日(土)未明読了。
僕と志乃にとって特別な意味を持つ、1年前の連続猟奇殺人事件が再び甦った。
志乃の闇を引きつけるその事件との関わりを僕は拒絶する。
しかし、事件は動き身近な人物が巻き込まれてしまう。
こうして僕は立ち向かうことを選び......
SHI-NO 完結!
最後の最後でミステリらしく楽しませて貰えました。まぁ、ミステリ的に楽しいというのは内容的には若干思いかもしれません。
とは言え、志乃の在り方を通して人間の心の奥にある闇というか孤独というかそういったモノを深く突いたのがこの作品の一つのテーマであったと思うのですが、その点を美事の消化し昇華した最後だったと思います。多分、最後のあの瞬間の為に、これまでの時間はあったのでしょうね。
とまぁ、ミステリだけに内容を語れないもどかしさに手短にしたところで次は『まりあ†ほりっく アンソロジー』です。
SHI-NO -シノ- 過去からの招待状
- 2008年12月31日 01:19
- 2008 | 富士見ミステリー文庫 | 小説
上月雨音・著、東条さかな・イラスト、富士見ミステリー文庫。
12月30日(火)読了。
ぼくが大阪に戻ってきて、偶然再会した幼馴染みの少女、支倉志乃。
折しも、猟奇連続殺人事件が日本を震撼させている中での深夜の公園での邂逅だった。
最初はちょっとした反抗期だろうと思っていたのだが、その時点ではまだぼくは志乃という少女の本質を全く理解していなかったのだ。
それを思い知らされたのは......
完結編の前編。
これまでも仄めかされて来た、あの事件が描かれます。正直、きついです。ミステリらしいんですがね。
ネタバレ気にすると本当にほとんど語れませんが、志乃という少女の抱える闇の正体が果たしてどこになるのか、シリーズ完結となる時間が待ち遠しくて仕方ありません。
そんなところで次からは MF 文庫 J 消化に入って先ずは『フレンズ×ナイフ2 死神を包む風』です。
SHI-NO -シノ- 空色の未来図
- 2008年8月 9日 23:59
- 2008 | 富士見ミステリー文庫 | 小説
上月雨音・著、東条さかな・イラスト、富士見ミステリー文庫。
8月9日(土)読了。
『僕』の元に届いた懐かしい友からの文。
その文に導かれ『僕』は志乃を大阪に残し、高校時代を過ごした福岡の両親の元へと帰る。
そして、『僕』は思い出と対峙することになる。
そもそも、切っ掛けとなった文の差出人。彼女は、既にこの世にいないのだから……
今回は、何かと志乃のストッパー、等というと生やさしい気もしますが非常に微妙なバランスを保つ役割を演じてきた語り部の『僕』の物語。何でしょう、これまでとは少し雰囲気を異にしているようで、よくよく考えれば初期のテーマに立ち返ったようにも感じられるそんな御華詩でした。何故か、読んでて麻耶雄嵩の作品を想い出しました。ミステリとしては異質なんですが、これはこれでありというか。志乃と向き合う『僕』という存在の役割がより深まる、そんな側面もあったように感じます。
こうして、必要な舞台は整った、というところでしょうか。次回はいよいよ、初期から言及されつつも詳しくは語られなかった、あの事件の御華詩。これは楽しみです。
とまぁ、そんなところで次は『人類は衰退しました 3』です。
SHI-NO -シノ- 夢の最果て
- 2008年4月26日 00:43
- 2008 | 富士見ミステリー文庫 | 小説
上月雨音・著、東条さかな・イラスト、富士見ミステリー文庫。
4月25日(金)読了。
支倉志乃の母親の仕事の関係でパーティーに出席することとなった『僕』。
偶然居合わせた鴻池先輩と共に、またしても事件に見舞われることとなる。
普通の小学生であって欲しいと願う『僕』の願いとは裏腹に、又しても志乃はその事件に深く関わり……
うむ、いいミステリです。そうですねぇ。こういう文法こそが我が歓びにして喜悦。
正統派な感じで心地よいですねぇ。
今回のテーマは『人生』。微妙な立ち位置の割りに平穏に暮らす我が身には色々と考えさせられる内容でした。
そして、更には鴻池先輩についても色々と深められてよい感じ。う~ん、このシリーズの向かう先が非常に愉しみです。
とまぁ、ミステリなので内容に触れるのは無粋なのでぼかしたところで次は『生徒会の二心』です。
SHI-NO -シノ- 支倉志乃の敗北
- 2007年11月20日 20:20
- 2007 | 富士見ミステリー文庫 | 小説
上月雨音・著、東条さかな・イラスト、富士見ミステリー文庫。
11月20日(火)読了。
いよいよ第二部開幕!
入院生活を脱した快気祝いに鴻池先輩に連れられた焼き肉屋。そのお土産の美術展のチケット。
それが、僕と志乃を惨劇の待つ館へと誘う……
とまぁ、そんな感じで人里離れた画家の館を舞台に繰り広げられる惨劇に巻き込まれる二人。だが、志乃の様子がおかしく、僕はそんな彼女を心配したり杞憂したりする余り暴走しつつ、しかし、決して忘れることの出来ない光景と言葉に触れることとなります。
こうして、志乃の持つ歪みがクローズアップされて来て、衝撃的な、でも、ある意味、順当な僕の記憶。
う~ん、ミステリとしては今回は見せかけというか逆手にとった感じですが、志乃という少女のあり方がどんどん深められていくのがよいですねぇ。それを越えがたい壁があることを理解しつつ、保護者として見守ろうとする、僕の視点。危ういバランスで成り立つこの物語がどこへ向かうのか、興味深く思いつつ続きを待ちたいと思います。
で、次は『レンズと悪魔Ⅳ 魔神幻世』です。
SHI-NO -シノ- 呪いは五つの穴にある
- 2007年7月11日 21:15
- 2007 | 富士見ミステリー文庫 | 小説
上月雨音・著、東条さかな・イラスト、富士見ミステリー文庫。
7月11日(水)読了。
今回は第一部と第二部の繋ぎとして、ちょっと趣向を変えて前回の事件で入院中の『僕』の病室を舞台とした安楽椅子探偵です。
毎度のごとく鴻池キララ先輩が持ち込んだ過去と現在の事件を僕、志乃、真白、きららで検討します。
ミステリにつき事件の顛末は書きませんが、タイトル…… ギリギリですねぇ。まぁ、すぐに解るようにはなってますが。
で、それよりも少し抽象的な部分で、このシリーズ読んでて何か既視感のようなものを感じてたんですが、今回あとがきで解りました。作者のオススメが『名探偵に薔薇を』。そこから、瀬川みゆき(←数多のミステリの中でマイ・ベスト・名探偵だったりします)か! と。より正確には、『名探偵』を自身に課した彼女に向ける三橋荘一郎の視点も複合した『名探偵』という在り方の歪みのようなモノに対する苦悩に通じるモノが、「僕」の志乃に対する視点に見え隠れしていたのですね。確かに、このシリーズは事件そのものよりも事件に対してどこまでも冷静に対処できてしまう志乃の内面が一つの重大なテーマであり、側に居るにも関わらず中々わからないもののそれを少しずつ解き明かしていく大学生の僕の物語でもあるので、事件の当事者よりも探偵役の内面にスポットが当たる部分で共通点が感じられるのですな。
あと、今回はタイトルにある通り『呪い』が一つのテーマになってるわけですが、これも結局は人の心が生み出すモノ。しかも、この御華詩ではやりきれない形で生まれてきます。誰も一見間違ったことをしていなくて、それどころか世間一般にも胸を張って善行と言えることをしているにも関わらず、招かれた不幸。その辺り、安楽椅子探偵としての難しさか淡々とし過ぎていて味気ない部分もありましたが、やはり、考えさせられるモノがありました。
ここから、次から第二部。その、事件よりも大きな謎である志乃の心に迫るということで楽しみです。
とまぁ、そんなところで次は『刀語 第七話 悪刀・鐚』です。
SHI-NO -シノ- 愛の証明
- 2007年1月14日 09:59
- 2007 | 富士見ミステリー文庫 | 小説
上月雨音・著、東条さかな・イラスト、富士見ミステリー文庫。
1月13日(土)、読了。
今までの事件の発端となった組織の本当の意味が明かされる御華詩。
『生きるという事』『愛するという事』。
この二つが今回のテーマということですが、なるほど、その通りですな。このシリーズは、毎回その辺りが上手く描かれていると思います。
今回の真相を読んで、大学時代にニーチェの集中講義課題で書いたレポートの内容を思い出しました。何しろ、真相そのまんまの内容を書いていたので(;^^) 詳しく書くとネタバレますが、哲学を学んでいた人間なので驚きよりも納得が大きかったです。この手のテーマは常にあるものですからねぇ。そういった予備知識無しであれば、この真相にある程度のサプライズがあるのか、逆にたいした感慨もなくありふれた考えと思うか、意味不明と思うか、その辺の感性で楽しめるかどうかが変わってくると思います。でも、だからこそ、面白いんでしょうね。何しろ、その感性の違いこそが、この作品の一つのテーマですから。
1巻から続いている一連の事件の解決なので敢えて抽象的に書いてますが、楽しめたのは間違いないです。
こんなところで、次は持ち運べないハードカバーと文庫を同時進行です。ハードカバーは『連射王』。文庫は『アンダカの怪造学Ⅲ デンジャラス・アイ』です。並行読みになるので時間が掛かるかもしれません(;^^)
SHI-NO -シノ- 天使と悪魔
- 2006年10月24日 21:42
- 2006 | 富士見ミステリー文庫 | 小説
上月雨音・著、東条さかな・イラスト、富士見ミステリー文庫。
10月24日(火)、読了。
今回は、『加害者が自殺する』という同じ構図に基づいた事件が中心となる御華詩。
なんでしょう、『天使と悪魔』というのはよく出来たサブタイトルです。あと、事件について語るとネタバレルのでそれはやめて、大枠を見ると、平凡で善良な大学生の僕と、彼岸を行き来してしまえる漆黒の魂の少女、支倉志乃の物語は、ある意味ここから始まるのかも知れません。志乃の在り方とかは非常に興味深く、それと対比になる僕が飽くまで『家族』としてそれに対する。それはきっと一つの幸福なんでしょう。そういったモノが感じられました。
あと、相変わらずな鴻池キララ先輩に加えて、新キャラの涼風真白も中々素敵眼鏡娘で眼鏡的にもよい作品です。
てなところで、次は『神曲奏界ポリフォニカ インスペクター・ブラック』です。
SHI-NO -シノ- アリスの子守唄
- 2006年8月 9日 22:47
- 2006 | 富士見ミステリー文庫 | 小説
上月雨音・著、東条さかな・イラスト、富士見ミステリー文庫。
8月9日(水)、読了。
小学五年生の少女と大学生の僕の純愛譚。
というと語弊がありますが、それは一つの大切なテーマです。
今回のテーマは「自分勝手な愛情」と「罪とは自覚すること」となっていますが、確かにその通りの内容ですが、その構成として『惨殺アリス』という他に無い、限定された学校の七不思議を絡めた構成が綺麗に嵌っています。また、若干伏線が強引な気もしますがミステリーらしい御華詩でもありました。用意された誤答と秘される正答、その辺を追っかけるのは楽しいです。
で、やっぱり鴻池キララ先輩はいいキャラです。今回は挿絵も多くて嬉しいですな。
とまぁ、そんなところで次は『腐敗の王』です。
SHI-NO -シノ- 黒き魂の少女
- 2006年5月24日 21:58
- 2006 | 富士見ミステリー文庫 | 小説
上月雨音・著、東条さかな・イラスト、富士見ミステリー文庫。
5月24日(水)、読了。
「永遠の生」と「命の軽さ」がテーマとされる、猟奇事件に惹かれる小学五年生の少女と大学生の僕の御華詩。
何というか、本当に「生」と「死」がストレートに取り上げられていながら、語り部の立場にいる大学生の僕がいい緩衝材になって読後感はそんなに重くないです。っていうかあの終わりは上手いと思いました。
ミステリとして密室殺人やら吸血鬼殺人やら集団自殺やらの事件が登場する訳ですが、それらに絡んで語られる志乃という少女の在り方が興味深いモノでした。正直、可成り怖いけれど。あとは、舞台が地元の大阪なので親近感を持ちました。でもベタな関西弁喋ってるのって鴻池先輩(眼鏡娘)だけでしたね。まぁ、それで必要充分とも言えますが。
さてでは、次は『くるくるリアル』です。
BLACK JOKER~少女たちの方程式~
- 2006年2月14日 22:20
- 2006 | 富士見ミステリー文庫 | 小説
あくたゆい・著、風都ノリ・イラスト、富士見ミステリー文庫。
2月14日(火)、読了。
第5回富士見ヤングミステリー大賞奨励賞受賞作。
ライトなミステリーとして、比較的オーソドックスなお華詩、というのが率直な感想ですね。主人公であるミシェルと真純の描写はよく出来ていると感じました。あとから追加されたという真純が孤高の天才的なミシェルの内面を描く上で確かに効果的に働いています。眼鏡娘ですしね。
あと、この作品の中核を為す謎となる暗号は私が幼い頃に夢中になっていた推理クイズとかの本に載ってそうな内容でした。そんな訳で1時間ほどで解けてしまいましたが、まぁ、作中では一応そう簡単に解けない理由付けはあるのでよしとしましょう。パズルとして楽しかったのは事実ですしね。
それに、本当の謎はミシェルそのものとも言えるのでそちらについては前述の通り丁寧に描かれていて好感が持てますな。ただ、その辺りもパズルのピースとして嵌りすぎているのでもう少し意外性があればよかったかなぁ、と思わないでもないです。
とまぁ、そんなところでやっぱり『オーソドックス』というのがしっくりくる作品でした。まぁ、久々に読んだタイプの作品だったのでよい刺激になりました。
では、次は日付に因む訳ではないですが『バレンタイン上等。』で。
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない~A Lollypop or a Bullet
- 2005年12月14日 23:54
- 2005 | 富士見ミステリー文庫 | 小説
桜庭一樹・著、むー・イラスト、富士見ミステリー文庫。
12月14日(水)、読了。
なんだか、今のご時世考えさせられる内容というか、生々しいですな。可愛らしいイラストですが内容はドロドロです。『実弾』と『砂糖菓子の弾丸』というテーマの提示とか上手いですねぇ。個性的なようでどこにでもありそうな、そしてこの内容を『どこにでもありそうな』と思えることが哀しい、そんなお話ですね。結局、日常なのですね。
とまぁ、ネタバレしないように抽象化すると大体このような内容でした。大筋は外してない筈です。
さて、これで50冊達成。残り二冊を目標通り週一冊ペースで読めば余裕ですね。勿論、それ以上を読むことにも吝かではないので、どんどん読んでいくですよ。