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HJ文庫 のアーカイブ
僕の妹は漢字が読める3
かじいたかし・著、皆村春樹・イラスト、HJ文庫。
2月3日(金)読了。
愛する現在文学を守ることに成功したイモセ・ギン。
相変わらず作家を目指すも、その独特の感性のために泣かず飛ばず。
最近始めた小説サイトでの評価も批判ばかり。
だが、そんなある日、彼の作品を賞賛する声が上がり始める。
それと時を同じくして、唐突に彼の前に現れる『実妹』。
こうして始まる『実妹』VS『義妹』の戦いの日々。
それは正に、現代文学の醍醐味で......
漢字が使われなくなり、この世界とは異なる『現代文学』が成立した未来での御華詩。
これまでは、『現代文学』と『近代文学』という対立項でしたが、ここに『未来の文学』というものが関わってきて話が動き始めた、という雰囲気ですな。まぁ、ある程度は結末は予想されるのですが、どうやってそこへ向かっていくのか? そしてまた、『実妹』の登場で動き始めた『義妹』との関係もまた、一つの大きな物語の軸でしょうな。
とは言え、無茶ながら世界観が安定してきてしまったのもあって、ちょっとばかり灰汁が抜けてきたようにも感じますねぇ。まぁ、それがいいのか悪いのかは解りませんが......って、単に読み慣れただけかもしれませんが(;^^) ともあれ次も出る様なのでどこへ向かうのか見届けたいと思います。
てなところで次は『 Steins;Gate 3 境界面上のシュタインズ・ゲート : Reverse 』です。
僕の妹は漢字が読める2
かじいたかし・著、皆村春樹・イラスト、HJ文庫。
11月1日(火)読了。
歴史が改変され、23世紀の正統派文学が失われてしまった!
自らの癒しとなった作品を取りもどすため、イモセ・ギン達は再び21世紀へと飛ぶ。
だが、歴史改変の切っ掛けとなった作品は見付からず。
手がかりもなく途方にくれていたところで、唐突にギン達の元に手紙が届いた。
それは、失われた23世紀の文体で書かれていて......
文学の在り方について極端な方向から切り込みつつ、文学SFとして成立させている異色作第二弾。
って、オオダイラ文体が一人歩きしていますが、そこに込められた設定とか何気にしっかりしてるんですよね。だからこそ、そんな文体が主流になったとき、今私達が読んでいる作品ってどう観られるんだろう? 実は、そういった作品にこの世界でも心ない人達が向けてしまうのと同じような嘲弄を受けるのではないだろうか? そんなことを考えさせられる作品でもあります。また、最後の仕掛けも良い感じです。
......まぁ、そういう素材を用いたハーレムコメディであり、現在のライトノベルの流れにはキッチリのっている訳なのですが、先の『文学』を『ライトノベル』に置き換えてみるのもまた一興。何かが見えてくるかもしれません。
とまぁ、そんなところで次は『Steins;Gate 2 形而上のネクロ-シス : Reverse』です。
前略。ねこと天使と同居はじめました。
緋月薙・著、明星かがよ・イラスト、HJ文庫。
9月5日(月)読了。
相変わらず甘ったるい空気を醸成する悟と澪。
だが、どこかそこに微妙なぎこちなさが生じて始めていることを悟は感じていた。
そんな二人の前に現れた客。
彼女、久遠はあっという間に綾人と通じ合い、二人は特殊なフィールドを発し始める。
それを見た悟の心に生まれるある感情。
一体どうしてそんなことになるのか? もやもやとしたものを抱えたまま時は流れて......
なるほど、こう来ましたか...... 端的に言って
甘ったるい空気感が伝染して、それを客観的に見ることで知ること。そんなテーマを描きつつ、これからの大きな物語に続いていく流れが始まったというところですかね。まぁ、なんか結局そこに行き着くのはニャル子さんを彷彿とさせるモノがあったりしますが、それはそれとして、冒頭のあのネタ。うん、私も最近ネタにしてつぶやきまくってますからなじみ深いモノではありますが、あの声の主は起きないことで有名だからあの名言「起きないから○○きって言うんですよ?」に繋がるような...... まぁ、それはさておき、物語はここから動き出す様なので続刊楽しみにしています。
てなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルと真夜中のカルテット』です。
僕の妹は漢字が読める
かじいたかし・著、皆村春樹・イラスト、HJ文庫。
7月5日(火)読了。
第五回ノベルジャパン大賞銀賞受賞作。
23世紀。
日本では漢字がすっかり廃れてしまっていた。
イモセ・ギンはそんな時代に正当派文学の作家を目指していた。
そんな彼が現代作家の第一人者、オオダイラ・ガイ先生に会う機会を得る。
大作家に会って緊張するギンだが、どうも先生はご立腹の様子。
どうやら、ギンと共に来たのがその義妹のクロハだということに原因があるようで......
ふむふむ、根っこにあるのは『仮想未来と現在とのギャップ』という懐かしいテイストさえある古典的SFの構造なのに、その時代の差が萌えの一般化ということで上手いこと化学反応を起こさせていますねぇ。その象徴とも言える、オオダイラ先生の文体は時流をよく捉えていて素晴らしい。ストーリーライン的に可成りご都合主義な部分もありますが、ライトなノリのSFとしては、これでいいようとも言えましょう。
確実に次もあるようなので、ここからどう話を展開させるか楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『ファンダ・メンダ・マウス2~トラディショナルガール・トラディショナルナイト~』。
前略。ねこと天使と同居はじめました。三匹目
緋月薙・著、明星かがよ・イラスト、HJ文庫。
6月12日(日)読了。
ある休日のこと。
水上家を訪れたのは財天寺と白川。
なんでも理事長から、水上家の三匹の猫たち贈り物があるらしい。
それは、首飾り。
なんでも、不思議な力があるとか。
そして、その首飾りを付けたとき。
二人と三匹が、三人と二匹になって......
なんというか、完全にアフタールートというか新婚編に突入していますが、それが持ち味というかそんなシリーズ第三弾。
正直、これまでに比べると仕掛けも何も無く、ちょっとした日常風景とも取れる事件ではありました。私は、伏線追っかけたりを楽しむタイプなので、こういうタイプの話は読み進むモチベーションの維持が出来ないことが多いんですが、どうにも悟と澪のコンビをネタにするだけでこれだけ激甘な空気感を醸し出されてはニヤニヤとしつつ読み進めてしまいました(;^^) この甘さを出せるのは美事としか言いようがありません。
そんな流れの中でも、少しずつ悟の方が成長というか自覚をしてきて、この甘味に苦みが足されるのか、それとも、どんどん甘みの限界に挑戦するのか、続きを楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『這いよれ!ニャル子さん7』です。
前略。ねこと天使と同居はじめました。二匹目
緋月薙・著、明星かがよ・イラスト、HJ文庫。
1月1日(土)読了。
水上悟は従妹の水上澪、三匹の子猫たちとの二人と三匹暮らし。
あたかも新婚生活のような生活を送る二人の前に巻き起こる事件。
澪の幼馴染み、細音の周囲で起こる怪現象。
その事件を追う内、悟に一つの変化が訪れ......
前巻で一旦色んなモノが終結して、そこから始めるための物語。綺麗な二巻目ですねぇ。
悟と澪の関係は、『澪アフター』って感じですが、今回で主要登場人物の人間関係も纏まって、シリーズとして定着させる方向に持って行ってますな。あの天使二人組の漫才も健在で安心です。しかし、コミケへ向かう朝にそのネタを読んだのはタイムリー。まぁ、私が向かったのは冬ですが(;^^) あとは、黒木が偉く株を上げましたねぇ。まぁ、いつか捕まりそうなノリは健在ですが、それ言うと何気に悟もヤバですし、ツッコミは無粋ですな。
てな感じで年をまたいで読みましたが中々心地よい新年の幕開けとなりました。
そんなこんなで次は『変態王子と笑わない猫。』です。さりげに猫繋がり。
前略。ねこと天使と同居はじめました。
緋月薙・著、明星かがよ・イラスト、HJ文庫。
8月1日(日)読了。
第四回ノベルジャパン大賞銀賞受賞作。
五月連休の前日。
高校教師の水上悟は残業を終えて帰路の途中、ダンボールに入った『ソレ』を拾った。
白、黒、白黒、三匹の子猫と。
白いTシャツ姿の、女の子。
こうして、悟に家族が増えることになったのだが......
ふむふむ、比較的ありがちな御華詩ではあるのですが、エンターテインメントらしい、笑いあり涙ありのええ御華詩って感じですな。ちょっとばかし前半エ●ネタに頼りすぎてる嫌いはありますが、まぁ、掴みとしては已むを得ない部分かもしれませんね。それでいて、最後には提示された伏線が綺麗に収束させて、綺麗なオチが付いてるのはいいですねぇ。その辺りが評価されての受賞、でしょうか。それとも、エ●枠?
とまぁ、最後の冗談はさておき、デビューおめでとうございます。
てなところで次は『バッカーノ! 1710 Crack Flag 』です。
うらにわのかみさま~虎と猫と君と僕~
神野オキナ・著、龍炎狼牙・イラスト、HJ文庫。
11月17日(土)未明読了。
八百万の神やら気がついたら邪神やら装置的な神やらまで出てきて神様のごった煮なシリーズ完結!
いや、結論から言えば非常によい作品でした。丁度よい分量でユウと霧人の物語はこうして綺麗に着地できたのではないでしょうか?
基本的な構図は、互いに気づかずに相争う陣営の男女が惹かれ合ってしまい…… というモノなのですが、その辺に日本的な温い神様概念が上手く解け合って心地よいところに落ち着けたなぁ、という感じです。安心して読める作品です。あ、そっか、それに通じてあっちの神様か…… というのは穿ちすぎでしょうかねぇとかなんとかいっちゃったりして。しかし、凄くいい場面で致命的な誤植が…… 脳内補完して事なきを得ましたが第二版以降は直っていることを祈ります。
とまぁ、そんなところで、次はタイトルから期待が膨らむ『S HI-NO -シノ- 支倉志乃の敗北』です。
うらにわのかみさま~邪神さまにおねがい~
神野オキナ・著、龍炎狼牙・イラスト、HJ文庫。
7月3日(日)読了。
先ず何よりも、盛大に突っ込むべきところがある作品。表紙でもしやっていうかサブタイトルに『邪神』って入ってる時点で全然隠す気ないんで書いてしまいますが、今回の神様は Cthulhu だったりします。スク水少女になってたりしますが(;^^) まぁ、デモンベインという先達が居るので、そんなに大きく驚きはしませんが。とは言え、一発ネタではなく、神世の仕組みを絡めて上手く邪神の設定を使ってたなぁ、と感じました。
一方では、ユウと霧人の関係も大きく動いていたりしています。色んな意味で来るべき時が近づいたというかやってきたというか。次巻が最終巻ということでいい感じに落ち着いて欲しいモノです。
といったところで次は『人類は衰退しました』です。
ビンヅメ乙女ゴコロ
雨森麻杜・著、成瀬裕司・イラスト、HJ文庫。
6月18日(月)読了。
予備知識一切無しどころか内容も未確認の表紙買いしたこの作品。結果は『微妙』ですねぇ。
異能やらエルフやら鬼やらの亜人やら妖魔やらが普通に存在するけれども、概ね現代日本と変わらぬ世界を舞台にした御華詩。
何故か不運に見舞われる眼鏡っ娘、比良坂遥乃(ひらさかはるの)と、その幼なじみの根岸継人(ねぎしつぐと)が偶然、鬼娘の朱留(あける)と出会い、その不運の原因と対峙していく…… と大筋はなるのでしょうか?
タイトルにある『瓶詰』と呼ばれる何でも封じてしまう異能が中軸となっていて、その辺りとタイトルを絡めてるのですが、正直、説明過多でちょっと興醒め気味でした。その割に異能がありふれた世界の設定が今一見えなくて色々戸惑うところもあり。異能の設定が結構凝っているところもあって、その能力の行使方法などに工夫も見られたのですが、そこももう一声欲しい印象。全体的に構成がちょっと荒い印象の御華詩でした。まぁ、素材は悪くなく、シリーズとして続くようなのでとりあえず様子見予定。
とまぁ、そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ ビギニング・クリムゾン』です。
串刺しヘルパーさされさん3~呪われレジェンド~
木村航・著、中村哲也・イラスト、HJ文庫。
4月16日(月)、読了。
さされさん完結巻。
『呪い』と『祝福』。それは本質的には同じこと。その辺の前巻のテーマを引き継ぎつつ、さされさんの剣の秘密に迫る今巻ですが…… う~ん、正直ちょっと消化不良って感じですねぇ。新キャラの生い立ちがかいつまんでしか明かされてなかったり、キヨラとスーの行動になんか一貫性が感じられなかったり、テーマは面白いだけに性急に話をまとめたのがちょっと勿体ないなぁ、と感じました。短編の方も気軽に読めるのはいいんですが、ちょっと物足りない印象でした。
多分、倍ぐらいの巻数使えばもっと掘り下げられたんでしょうねぇ。ちと残念です。
とまぁ、そんなところで次は『 Fate/Zero Vol,1 -王たちの狂宴- 』です。
うらにわのかみさま~夜空の海と炭酸と~
神野オキナ・著、龍炎狼牙・イラスト、HJ文庫。
2月17日(土)読了。
神様の力で眼鏡娘が変身して戦ったりする御華詩。
って、いきなり前巻で提示された神様もどき云々の構図から離れた内容でしたが、これはこれで中々楽しかったですねぇ。ユウと霧人の関係とか、猫姉ぇのあり方とか。あと、ホビージャパンらしく模型ネタが豊富なのでそういうの好きな人にもいいかもしれません。
今回は船を巡る事件が中核だったんですが戦艦『三笠』が空飛んでるってところから真っ先に『すーすめー ひーのーくーにーのーそらーー♪』と連想した私は駄目でしょうか。あれはそれをモデルにした戦艦『天乃原』ですが。
と、脱線してますが次はどうなるか楽しみにしています。
で、今回のユウに始まり、ここしばらくは眼鏡っ娘が主人公/メインヒロインの作品を続けて読む予定。
そんな訳で、次は『ぼくと魔女式アポカリプス2』です。
串刺しヘルパーさされさん2~呪われレボリューション~
木村航・著、中村哲也・イラスト、HJ文庫。
11月28日(火)、読了。
『呪い』という形で、何らかのハンデを背負った少年少女の御華詩。今回は、その『呪い』と向かい合ってどうするかを思い悩むのがメインと思われます。タイトルの『レボリューション』ですな。前半はキヨラ、中盤でさされ、後半でアンニョロと云った感じ。
全体を通すと『呪い』と『祝福』という相反するあり方の『生きている幽霊』との接し方。更には『呪い』で生まれた存在との関係とか、中途でさされが思い悩んでいた『幸せとは何?』という問題が提起されているように感じました。ただ、その関係でキヨラ達の母親の話が半端に感じられたのが残念です。ちょっと後半の為の伏線的存在感が強かったような。その代償として、後半のアンニョロとその対となる祝命者との話はよかったんですが。確かに、呪いが解けるのが必ずしも幸せとは限らず、また、祝福を受けることが不幸に繋がることもあるとか、そう言った矛盾と向き合うというのが今回のレボリューションだったように思います。呪われてても幸せにはなれる、ということなんでしょう。それは、確かにそうだと思います。
とまぁ、そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ インフィニティ・ホワイト』です。
うらにわのかみさま 1
神野オキナ・著、龍炎狼牙・イラスト、HJ文庫。
9月27日(水)読了。
沖縄を舞台にした八百万の神ネタのシリーズ…… で、間違ってはいないと思われます。
神の座を狙う『神もどき』の侵入を水際で防ぐお役目を担う眼鏡女子高生、垣華ユウが活躍する変身アクション活劇。小ネタも効いていて非常に楽しめました。
シリーズ一作目ということで、前述の『神もどき』を食い止めるためのルールとか、敵味方の構図とか、その辺を提示する内容でしたが非常に興味を引かれました。取り敢えず、今後も追いかけるシリーズの一つに加えることは決定しました。
さて、次は卓球場シリーズ最終巻『神宮の森卓球場でサヨナラ』です。
串刺しヘルパーさされさん~呪われチルドレン~
木村航・著、中村哲也・イラスト、HJ文庫。
7月21日(金)、読了。
新レーベルには手を出してみるということでラインナップ中最もタイトルにインパクトのあった『串刺しヘルパーさされさん』です。
大雑把に言えば、タイトルに偽りのない呪いの剣で串刺しになったちゃきちゃきの江戸っ子娘のさされさんが、ヘルパーとして接する同じく何らかの呪いを抱えた三兄弟と織りなす人情劇。『ピノキオと人魚姫』という作中劇と登場人物の絡みが非常によいです。
ただ、シリーズもの前提ということでか、世界観の提示が非常にのんびりしていたたために、後半まで感情移入しにくかったのが残念です。裏を返せば、次が楽しみってことなんですがね。GA文庫創刊時の『ポリフォニカ』でも同じこと思ったので、新創刊レーベルの一冊目はそう言うモンだと割り切るべきなのでしょう。そういう細かいこと気にしなければ楽しめる作品であったことには違いありません。あと、眼鏡娘が装備されていれば更によかったと思いますが。
さて、では次は日日日『狂乱家族日記』です。