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徳間デュアル文庫 のアーカイブ
ギロチンマシン中村奈々子~輪廻転生編~
日日日・著、大出長介・イラスト、徳間デュアル文庫。
10月22日(木)読了。
"珊瑚礁"に避難し、この地球の真実を知った山田太郎(仮名)達。
既に、機械達は総力を挙げて人間を滅ぼしに掛かっていた。
圧倒的な力の前に、しかし、人類は秘策を用意していた。
かつて、<学園>の執行人として数多のロボットを断罪したギロチンマシン。
今、人類の命運はギロチンマシン中村奈々子の文字通りの両腕に掛かって......
色々と迷走しながら進んだ、人類とロボットの闘争を描いた当シリーズも遂に完結。
日日日作品は大概読んでいますが、その中でも異色というか実験的要素の濃い作品。思わせぶりな伏線だらけで風呂敷が可成り大きく入り組んでいたので、最後でどこへ落とすかと思っていたのですが綺麗に畳みましたねぇ。終わってみれば、手垢のついたテーマながらSF作品として思い切った形で描ききったなぁ、と思います。しかし、本当に日日日は人間を愛していますねぇ。可成りえぐいことも書きつつ、全体として人間賛歌だったようにも感じます。
シリーズが完結すると、同作者の新シリーズに期待...... と通常は成るのですが日日日の場合はまだまだシリーズがありますからね。他のレーベルでも変わらず追い続けたいと思います。
そんなところで次は『文芸部発マイソロジー2』です。
ギロチンマシン中村奈々子~大人社会編~
日日日・著、大出長介・イラスト、徳間デュアル文庫。
11月6日(木)読了。
<王国>の事件の後、<獣の森>をさまよう"中村奈々子"ご一行。
まだこの世界の真実を知らない彼女達。
当ても無く、行きがかり上で何を考えているかわからない原住民達と行動を共にする中、突如として彼らは一行に一つの要求を突きつける。
そうして、遂に"中村奈々子"達は核心に近づくのだった......
うむむ...... 非常に扱いの難しい作品でありますなぁ。基本は童話のメタファ。それと、端々に潜む「大人」というものの負うべき責任というモノのありかた。隠喩だらけで相当に脳味噌に負担が掛かるので、正直、どうにも娯楽として読むには重たい内容ではありますな。でもまぁ、直前に読んだ同作者の『ジャンクガール・ジグ』にも同じようなテーマの内容も合ったり、思えば『魔女の生徒会長』のあとがきでも似たようなこといってましたし、作者の思想が見え隠れしているとも言えますな。とはいえ、記号的装飾が少ない分、やはり、このシリーズは他と毛色が違うというか実験的というか、生々しいものを感じます。
今回のタイトルと落ちからして次でラストっぽいと思いますが、どう締めるのか楽しみにしたいと思います。
てなところで、次は『 ANGEL+DIVE 1.STARFAKE 』です。
ギロチンマシン中村奈々子~高等教育編~
日日日・著、大出長介・イラスト、徳間デュアル文庫。
1月5日(土)読了。
前巻で遂に<学園>を脱出し新天地へと船出したギロチンマシン中村奈々子、赤頭巾の中村奈々子、山田太郎(偽名)。
だが、三人は不慮の事故でバラバラになり、この戦乱の世で平穏な日常を維持する<王国>、<王国>の支配者の住む城、<王国>の外、恐ろしいモノが救うという獣の森に、それぞれお身を寄せることとなる。
一見平穏に見えてどこかに歪みのあるこの<王国>で彼女たちは<学園>以上の過酷な運命と出会うこととなる……
とまぁ、簡単にまとめるとこんな感じでしょうか? 『人間とロボットの稜線』というものに更に踏み込んだ内容でやっぱり哲学的というか若干難解な印象の御華詩でした。
中村奈々子達がイベントを乗り越えていくことを総じて『教育』にたとえている訳ですが、今回約一名は作中でも語られてますが相当酷いことになってます…… まぁ、流れは納得いきますがねぇ。
更に、これまで価値観の崩壊というか、そういったモノも交えつつ、世界の真実が少しずつ明かされていきます。何となくそんな雰囲気はありましたが、まだまだ秘密はありそうな感じですねぇ。
そんなところで次は『タバサの冒険2~ゼロの使い魔外伝』です。
ギロチンマシン中村奈々子~学級崩壊編~
日日日・著、大出長介・イラスト、徳間デュアル文庫。
5月2日(水)読了。
右腕が刃、左手が得体のしれない兵器の最強の処刑人でありながら、純粋な少女でもあるギロチンマシン中村奈々子。
かつての恐怖で髪を真白にするも、ロボットの<学園>支配に反旗を翻した英雄、両腕がロケットパンチで下品な言葉を連発する幼女”赤ずきん”中村奈々子。
そして、『中村奈々子』と同じ顔を持つ人間の兵士、山田太郎(偽名)。
そんな彼らが繰り広げる、妊娠騒動やら学級崩壊やらの御華詩。
とか書くと、ドタバタコメディーっぽい紹介になってしまいますが、数多の日日日作品の中では新風舎の一連の作品に一番乗りが近いと思います。前巻のときも書きましたが、やはり、文学的な作品に思えます。正直、絵は嫌いではないですが『全員が同じ顔を持つ』という設定が台無しなので挿絵はない方がよかったとか思い始めたりしますが、レーベル的にそれは不許可なのでしょうなぁ……
正直、さらっと読めば確かに前半ドタバタ後半シリアスして終わり。展開もやや強引な感じですがまぁ、単純な構図の物語と捉えられなくもないです。
が、その中で繰り広げられる人間とロボットの稜線の問題やら中村奈々子と関係の深いとあるキャラクターの心情やらを考えると非常に難解な部類に入る物語にも感じられます。
穿ちすぎだとは思いますが、人間とロボットの関係性、家族という絆のありかというか、そういったものを考えさせられる作品でした。やっぱり日日日の作品の根底からは共通して『絆』というキーワードを連想するのは関係妄想なのでしょうか?
とまぁ、ある意味書評っぽいようなことを所感として、あとはネタばれるのでこの辺りで。
次は『暗闇にヤギを探して3』です。
ギロチンマシン中村奈々子~義務教育編~
日日日・著、大出長介・イラスト、徳間デュアル文庫。
11月1日(水)読了。
なんだろう、インパクトのあるタイトルやら設定の割になんか文学的な作品と感じたのは穿ちすぎでしょうか?
『人間とロボットの稜線』というある意味SFでは手垢のついた内容ながら生々しいものを感じました。まぁ、作者が『怨念と劣等感』と明言しているのであまりそっち方面に深入りするのもどうかと思いますが、萌えだの燃えよりもそう言った部分が目につきました。そして、今回は名前が深い意味を持ちます。それが何かは読んでのお楽しみですが、それもまた一つの絆。
あと、ロボットでも千紗はいい眼鏡であることも忘れてはなりません。何か気合い入った眼鏡描写で素晴らしい。
とまぁ、そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ~ストラグル・クリムゾン~』です。
とくまつ~夜霧邸事件
清涼院流水・著、牛木義隆・イラスト、徳間デュアル文庫。
4月12日(水)読了。
前作に引き続き、相変わらず文章表現に拘りがあって楽しいですね、流水大説は。なんだかんだで自分に多大なる影響を与えた作家でもありますし。「お話」を「御華詩」と書くようになったのが一番よく出る影響ですね。
前置きはともかく、前作同様に見開き単位に展開する物語。要約すると夜霧邸という豪邸で1000人のボディガードが正体不明の犯人にどんどん殺されていく、そんな御華詩。なんというか、システマティックに最後まで透徹されるのが心地よいですね。他にも、カット(文末を揃える)とかライム(韻)とか、言葉遊美にも余念が無いです。タイトルにも沢山の意味が込められていて、唸らされます。トリプルミーニングでも足りない偏執的とも言える拘りがよいですね。
で、あとがきで作者自身書いてますが、極端な人死にを描くのは人命を軽視するどころか逆に尊んでいるからこそだという主張には感銘を受けました。自分が死んだら終わりですからね。バーチャルな他人の死に触れてそれに対する登場人物達の心情を追体験して、逆説的に命の大切さを感じるってのは確かにこういう作品の一つの使命とも言えるでしょう。
とまぁ、一応『館』ものだったということで、タイミング的に丁度良いこともあり、積ん読の中でも多大なる容積を誇る『暗黒館の殺人』に取りかかることにします。今月は読む本の冊数は減りそうですが、ページ数は変わらないですと前言い訳をしておきます(;^^)
とくまでやる
清涼院流水・著、牛木義隆・イラスト、徳間デュアル文庫。
12月23日(金)未明読了。
目標達成の記念すべき今年52冊目は久々の流水大説でした。いやぁ、やっぱこの方の文SHOWは素敵です。二頁で一日って形態で最後まで貫徹される構成とか、文章表現に対するこだわりがすごいですねぇ。名門女子校を舞台とした連続自殺事件を軸にミステリ風味ですがそんなのよりもエンターテイメント作品として、非常に楽しめました。ミステリとしてみたら楽しさが半減するように思えないでもないですし。
しかし、主人公のネーミングもタイトルも言葉遊美が効いてて心地よい。主人公の名前は吹きましたが(;^^)
と、心地よい読後感に浸りながら、ここ数日の散財記にある通り色々仕入れているので正に『どちらにしようかな天の神様の言う通り』な状況な訳で『くじびきアンバランス3』に行きます。今年最初と最後とか狙いましたがやっぱり続きが気になってたので我慢できません(;^^) そんな訳でこれからしばらくはまたMF文庫Jな日々です。