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GA文庫 のアーカイブ
ライトノベルの楽しい書き方5
本田透・著、桐野霞・イラスト、 GA 文庫。
3月11日(木)読了。
お互い好きあっているにも関わらず剣のライトノベル創作の為という条件を免罪符とした暫定彼氏彼女の関係の八雲と剣。
だが、文化祭のイベントで二人は暫定付でも彼氏彼女の関係であることを周囲に認められていた。
そうして迎えるクリスマス。A組B組合同でのパーティーが開催されるという。
この機会に互いの『暫定』を外そうとする剣と八雲なのだが......
タイトル通りなのか何なのか、女子高生ライトノベル作家とその担当編集の従兄弟のラブでコメですねぇ。剣のメンタルの弱さというか面倒臭さはすっかり定番化して、周囲も扱いに困りつつも慣れている雰囲気ですが、やはりすれ違うと言うか。
今回は今までの内容に沿っては居ますがちょっとばかりメタな仕掛けもあったりしつつ、色々と実験的な内容も含んだ御華詩でした。これはこれで面白いというか方向性は定まったようにも思えます。若干、割を食っているゆうなとかの立場が気になったりしますが、まぁ、続きも楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『"文学少女"見習いの、傷心』です。
月見月理解の探偵殺人
明月千里・著、 mebae・イラスト、GA文庫。
2月5日(金)未明読了。
第1回GA文庫大賞奨励賞受賞作。
都築初の復学したというクラスメートは車椅子の傍若無人な少女だった。
彼女は探偵を名乗り、初に協力を求めると共にゲームを持ちかける。
犯人を殺して自らが犯人に成り代わって生き残る、権謀術数を駆使したネットゲーム『探偵殺人ゲーム』。
それをリアルに行う趣向だった。
初は、その条件を呑まざるを得ない状況に置かれるのだが......
ふむ、非常に評価が難しい作品でありますな。独自性というか、インパクトの強い作品ではありました。
ただ、探偵とタイトルに入っていますが、これはフェイクでどっちかというと某狼探しゲームのノリにもう少し広い日常に潜む虚実を絡めた、そんな御華詩ですな。正直、ミステリとして読んでしまうとアンフェアにも程がある酷い内容ですが、ライトノベル的にはこういうゲーム仕立てにしてしまう方がいいんでしょうねぇ。でも、それでいてキャラにここまで感情移入できないライトノベルも珍しいですな。この辺りは個人差でしょうが、ミステリを期待して読んでしまったのが失敗だったんでしょうが全部装置にしか見えずに辿り着く結末も予想の範囲で意外性も無く。
ですが、登場人物の心情の描き方というか、歪みを生むプロセスとその後の辿る道といったモノはよく描かれていたと思います。まぁ、それが生々しいから余計に感情移入しがたかったのかもしれませんが(;^^) なので、評価が難しい作品でした。面白いとも面白く無いとも言えません。ただ、興味深い作品ではありました、とだけ。この作者が今度何を書くかは気になりますね。
てなところで次は『ささみさん@がんばらない』です。
純愛を探せ!3
速水秋水・著、玲衣・イラスト、 GA 文庫。
2月2日(火)読了。
夏休みも終わりが近づいたある日のこと。
純愛を手に入れ人間界に暮らす虚言と姦淫を司る魔神カルマの元に、一人の少女が現れる。
そして、カルマの最愛の女性、カナデの面前で、とんでもない爆弾を投下する。
「会いたかったですの、お父様!」
まさかの隠し子の登場にカルマは......
虚言と姦淫を司りながら純愛を求めたカルマを軸としたラブコメ(?)第三弾。
隠し子を名乗る少女の登場でカルマの周囲の女性陣が引っかき回されてとかそんな御華詩。
魔神を主人公に据えながら、だからこそ逆説的に愛情だの何だのが浮き彫りのされるのは相変わらず面白い構図ですねぇ。
今回は『隠し子』という主題で『家族愛』ですな。ただ、歪んではいますが、これはこれで作品の根底にある設定が活きていたとも言えますね。
......って、改めて考えるとこのタイトルって既に形骸化してるんですよね(;^^) だからかは知りませんが次でラストらしいんで最後まで読みたいと思います。
てなところで次は『月見月理解の探偵殺人』です。
オルキヌス3 稲朽深弦の調停生活
鳥羽徹・著、戸部淑・イラスト、 GA 文庫。
1月29日(金)読了。
幻獣達が住まう島、オルキヌス。
様々な種族達の間で起こる問題を調停するのが調停員の仕事だった。
新人調停員の稲朽深弦はいくつかの問題を解決していたが、とある事情でもっと功績を残す必要があった。
だが、近隣の問題はあらかた片付いてしまっている。
そんな折り、山向こうにオルキヌスが珍しく街を創っているという情報を得る。
オルキヌスが集まれば何かしら厄介事も起こっているだろう。
そうして、同期のセシルと共に仕事を求めてオルキヌスの街を目指す深弦だったが......
幻想世界の住人達が好き勝手に暮らす島での御華詩。
暴力に頼らない、問題解決を主眼に置いているのでほのぼの平和な雰囲気がやっぱり楽しいですねぇ。
今回は、調停員としての深弦の在り方を問いながら、オルキヌスの街を取り巻く情勢を上手く絡めていい展開でした。前回同様、小ネタを上手いこと伏線として使って綺麗に収束するのは読んでいて気持ちいいですな。次も楽しみです。
てなところで、次は本日発売の『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disk4 』です。
ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚 魔法の材料ございます2
葵東・著、蔓木鋼音・イラスト、 GA 文庫。
1月27日(水)未明読了。
英雄の血を引く魔法材店三代目、シャルトの住む街に疫病患者が出た。
それは、かつてこの国で多くの死者を出した病であったが彼はその病を治す術を持っていた。
そのためには、魔法薬の材料としてユニコーンの角が必要だった。
早速ユニコーンの角を手配したのだが、それが思わぬ事態を招いて......
ふむふむ、2作目にして大分安定した印象ですねぇ。
疫病を巡る様々な思惑と、時を同じくして起こる王族のいざこざ。その辺りが上手いこと絡み合っていたように思います。
ただまぁ、筋書きとか要所要所の行動は面白いんですが、どうしても主人公のキャラが今一はっきりしないところがあったりしたのがちょっと残念でした。とはいえ、話の構成要素は面白いのでまた続きも読んでいきたいと思います。
てなところで次は『オルキヌス3 稲朽深弦の調停生活』です。
無限のリンケージ2~ディナイス・ザ・ウィザード~
遂に一部昇格を果たしたラーベルト。
だが、トップリーグは甘く無い。
せめて今期の降格を回避するために手堅く引き分けを狙いの戦略を続けるも負け続き。
不甲斐ない結果に自らを責めるラーベルトだった。
更に、次の対戦相手はトップリーグでも最高峰と言える万能選手にして魔術師の異名を持つディナイト。
そんな折り、新しい風を吹き入れるために一人の少女がチームに招かれて......
特殊な力場を発生するリングを三つまで用いてその能力を駆使して戦う BTR - Battle of Triple Ring - 。
その BTR において愚直に騎士を貫くラーベルトの物語。今回は非常に清々しい御華詩でした。
前回で彼の背負っているものがしっかりと描き出されましたが、それと負け続きの自身との葛藤と成長の御華詩ですかねぇ。
能力バトルチックながら柔軟なルール設定があるのでやっぱりスポーツとして、上手く話を持って行ったなぁ、と感じます。このノリならまだまだ続いていきそうな雰囲気です。 BTR を通してラーベルトの悲願の行く末がどうなるか、楽しみなところですねぇ。
てなところ次は『ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚 魔法の材料ございます2』です。
這いよれ!ニャル子さん3
逢空万太・著、狐印・イラスト、 GA 文庫。
12月1日(火)読了。
這い寄るニャルラトホテプを追ってクトゥガまでもやってきてしまい辟易する真尋。
だが、持ち前の適応能力でどうにか休日を乗り切ろうかとしていた。
だがそこに、新たな神話世界の住人がやってくる。
不思議な装置を向けられそこから放たれた光を受けた真尋とニャルラトホテプは......
え、僕があいつであいつが僕で!
何か、もう3冊目が出てしまいました、邪神と少年が繰り広げるドタバタラブコメディ...... と見ようと思って頑張って見ればどうにかそう思えるかもしれないシリーズ! そんな風に読もうと信じて読めば社会風刺も効いてるよ!
で、今回については、まぁ、帯の煽りにある最後の一文が全てを物語ってますね。煽り文句なんでここのネタバレ基準ではセーフということで(;^^) しかし、相変わらず出てくるネタが楽しいですねぇ。ナチュラルにほとんど解るのは喜んでいいのか若干考えてしまいますが。何だかんだで、すっかり慣れたというか楽しみな作品となってしまっています。
今回は盛大に続きを期待させる引きだったので、続きも楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『かのこん13~おとめトライアングル~』です。また絵師繋がりですな。
ライトノベルの楽しい書き方4
本田透・著、桐野霞・イラスト、 GA 文庫。
11月22日(日)読了。
突如現れた流鏑馬剣のフィアンセ。
彼女の『暫定彼氏』である与八雲は生まれて初めての嫉妬に苛まれる。
常に剣と自分が釣り合わないと悩んでいた八雲は不眠症になり、剣に問いただす勇気も無く時はいたずらに過ぎていく。
そして、迎えた学園祭で......
ラブコメですねぇ。うん。
ラブコメを書くためにラブコメを取材として実演するために暫定彼氏となる、という若干メタな構造ですが、まぁ、ノリがいいのでそんな小難しいことを考えるのは野暮でしょう。今回は、八雲と剣の関係にも少しばかり前進が見られたり周囲も少しずつ動き始めたようで、今後が気になるところです。しかし、『トリケラトプス拳』って定着してたんですねぇ(謎
てなところで次は『死神のキョウ3』。絵師が同じ作品が続きますが偶然です。
ノブレス・オブリージュ ~茅森楠葉の覚悟~
小松遊木・著、甘塩コメコ・イラスト、GA文庫。
11月18日(水)読了。
第1回GA文庫大賞奨励賞受賞作。
お嬢さま学校である聖宝女学院に通う剣士、鍛冶本亜未。
庶民の出ながら、ひょんな切っ掛けで学院の平和を守るルミナス・フォースの一員を勤めている。
とは言え、そんなに腕に自信が有る訳でもないのにある日の通学路で無頼の剣術遣いに遭遇してしまう。
何とか助けようとするも力及ばず危機に陥るがそこに一人の剣士が現れて......
サラッと読んでサラッと楽しめる、そんな御華詩でした。
特殊な血筋の一種の特殊能力としての『剣士』という資格が存在する世界ですが、それを踏まえた上でごく普通な女学院の日常風景というか、そんな雰囲気でした。ちょっと消化不良というか設定が分かりづらい気もしたのですが、そこを変に誇示しないのが却って分かり易くてよかったようにも思います。あと、楠葉(樟葉)は比較的近所なのでそちらも印象的でした。
てなところで次は『ライトノベルの楽しい書き方4』です。
神曲奏界ポリフォニカ アドヴェント・ブラック
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
11月15日(日)読了。
突如、神曲公社に呼び出されたマティアとマナガ。
そこで告げられたのは、マティアの神曲に対する疑念。
ブルースハープ一つで奏でるそれは、本当に神曲なのか?
一方、その頃、二人の職場のルシャゼリウス市警では一人の警官が襲われていて......
全ての謎が遂に明かされる13冊目。
もう、細かいことは抜きにして本当に心地よいです。色々と仕掛けられたモノが一気に繋がって、一つの終わりを迎え、そして新たな始まりを見せました。シリーズ全体を通しても、非常に大きな事実も示される大きな意味を持つ御華詩ですね。
何を語ってもネタバレになるので、多くは語らず。思わず400ページ超を一気読みして休日を潰してしまった心から楽しめたと記すに留めます。ああ、もうゴールドの続きも気になって仕方がありません。まだまだこの流れは続いていくのが嬉しい限りです。
てなところで予定を戻して次は『ノブレス・オブリージュ~茅森楠葉の覚悟~』です。
理の守護神さま。 一.黒使の少女・龍方時雨《レイニー・レイン》
十目一八・著、すまき俊吾・イラスト、GA文庫。
11月15日(日)読了。
第1回GA文庫大賞奨励賞受賞作。
世の怪異災いから人々を守る森羅家。
その分家である龍方家の若き女当主、龍方時雨は極秘任務の為同じく玄武家の当主である玄武浩二と共に富士の樹海を訪れていた。
目的は森羅家の最高峰の神具、天理。
無事に天理を発見した時雨だが、その天理を抱えた即神仏が......
怪異を扱う強力な力を持つ家やら分家やら対立する組織やら、そんな設定が色々と鏤められた御華詩ですが...... 基本は漫才に近いですね。シリアス分もありますが、シリアスな場面でも漫才が出てくるのは某神懸かってる家を思い出しましたが、流石にあそこまででは無かったので一安心というか。まぁ、敵役やらと喋くってる内に局面が変わっていくのはテンポがいいと言えばテンポがよいですね。設定自体は有り触れてますが、キャラクターで個性を出したというかそういう雰囲気ですな。基本容赦ない性格の時雨のキャラクターとか、彼女を何かさせてしまう性別転換なとあるキャラとか。全体的に設定の説明不足な気がしないでもないですが敢えてそう言う方針のようなのでそれはそれとします。
あからさまにシリーズ化が宣言されているので続きが出ればまた読んでみたいと思います。
てなところで次は予定を変更して『神曲奏界ポリフォニカ アドヴェント・ブラック』を前倒しで読んでしまいます。
Re:SET 想いと願いのカナタ
月島雅也・著、赤りんご・イラスト、 GA 文庫。
11月12日(木)読了。
第1回GA文庫大賞優秀賞受賞作。
恋には二つのタイプがあるらしい。
幼い頃から何故か女子とまともに話すことが出来無い高校生。
今までは親友の月真を通訳のようにしてしか女子と話せないでいた。
だが、ある日突然、女子と話せるようになって......
なるほど。オーソドックスな構成ですが手堅くまとまった御華詩ですな。オチは直ぐに読めてしまいますが、そこにどうやって辿り着くのか? という部分とオチが読めるだけに逆に切ない部分とか、いいバランスでした。基本はまぁ、タイトル通りのようなそうでないような。でも、物語の構造自体がネタバレを孕むので語りづらいですね。ただ、確かによく出来た御華詩です。完全に1冊でまとまった御華詩なのですが、シリーズとして進める要因もあるので、今後どうなるか追っていきたいと思います。
てなところで次は『理の守護神さま 一.黒衣の少女・龍方時雨《レイニー・レイン》』です。
神曲奏界ポリフォニカ レオン・ザ・ゴールド
大迫純一・著、忍青龍・イラスト、GA文庫。
11月9日(月)読了。
遂に、刑期を終えてレオンが帰ってくる。
ロレッタ達は自分たちが構えた店で、待つ。
約束の時間が迫り今か今かと待ち構えていたところで、果たしてレオンは現れた。
しかし、パーティーの乾杯の代わりに鳴り響いたのは、マシンガンの銃声。
レオンを狙う襲撃者だ。
彼はそういう男だ。
厄介事を運んでくる。
こうして、波乱含みに始まった新たな生活は......
遂に、タイトルに色が入ったレオンの物語。
前作で彼の動機が完全に示されて解決してここからが新たな始まりですな。正直、店頭で表紙見たときから楽しみだったのですが他が溜まっていて今日まで読めていなかったのが悔やまれます。いやぁ、期待の斜め上で楽しい御華詩で大満足です。しかし、まさか、こんな展開でくるとは...... 本当に侮れませんね、この作者。詳しくはネタバレるので控えますが、流石にこういう冒険活劇になるとは予想外。でも、それがまた楽しいです。
このシリーズが今後どこを目指すのかはまだまだ分かりませんが続きを楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『 Re:SET 想いと願いのカナタ』です。
神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS 5
トルバス神曲学院を襲う襲撃者。
それはかつて、世界に混乱をもたらした〈嘆きの異邦人〉の残党達だった。
コーティカルテや学院長を狙う彼らに居合わせたフォロン達は絶体絶命の危機に陥る。
しかし、彼らの実の狙いは別にあって......
キネティックのノベライズ第5弾。いやはや、本当、社会人編とアニメで大方解ってしまっているのが勿体ないですねぇ。一番大きな謎とも言えるコーティカルテの正体はとっくに知っているわけで、それをどうフォロン達に告げられたのか? という楽しみはあるモノのサプライズが少ないのはちょっと残念です。まぁ、GA文庫創刊当時に知ってすぐにキネティック版を入手していながらやらなかった自業自得ですが(;^^)
また、毎回のおまけである短編。今回は何というか...... こういったことが出来るのもシェアードワールドの楽しさというか『異界』って設定使えば確かに成立する設定ですね。何か、レンバルトが妙に楽しそうだったのがいいですね。明らかに彼好みのネタでしたし。
てなところで次は遂に色を関した待望の『神曲奏界ポリフォニカ レオン・ザ・ゴールド』です。
純愛を探せ!2
速水秋水・著、玲衣・イラスト、 GA 文庫。
9月24日(木)読了。
虚言と姦淫を司りながら、純愛を求め、手に入れた魔神カルマ。
虚言を捨てて誠実を、姦淫を捨てて一筋に、人間の少女、カナデを愛することを決意する。
だが、自身の存在を否定するその行為は自らの身を蝕むこととなる。
命か、愛する女性か?
折しも、天界側の不穏な動きがある中、カルマはカナデ達と共に九条家の別荘へ遊びに行くことになったのだが......
これは、上手いこと設定を活かしていますねぇ。虚言と姦淫を司る魔神が純愛を求めるという矛盾がよく描かれていたと思います。しかし、やっぱり、この流れだと某黒魔法少女の直立不動隷属イエッサーな悪魔を思い出します(;^^) まぁ、テーマが被ってると言えば被ってますから仕方ないですが。あと、カリバン卿楽しいなぁ。何か悲惨な立ち位置のようで美味しい役回りですねぇ。
最低限、3巻は出そうなので続きも楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『みにくいあひるの恋』です。
ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚 魔法の材料ございます
葵東・著、蔓木鋼音・イラスト、 GA 文庫。
9月18日(金)読了。
第1回GA文庫大賞奨励賞受賞作。
百のドラゴンを倒したとされる英雄ドークは後に魔法材店を開く。
その孫であり三代目店主であるシャルトは、英雄とは無縁の暢気な生活を送っていた。
そんな彼の元に、一人のやんごとなき少女が訪れる。
英雄を求めドラゴンを倒すと息巻くその少女に行きがかり上、同行することになった三代目は......
なるほど、魔法や法術やら文化の設定やらの世界観、主人公のちょっと特殊な生い立ちやら背負っているモノ、テンポのよい会話など、分かり易いところでそつなくこなした作品ですな。特に、主人公の性格付けが良かったように思います。ただ、色々と思わせ振りな伏線が設定が取って付けたように回収されたり結局曖昧すぎて説得力が無かったりで微妙なところもありましたが(;^^) 特に、最終章は無かった方が良かったと思うのは気のせいか...... 何か、あれで読後感が変わってしまったので。まぁ、語らないのは投げっぱなしで手抜きとか評価シートに書かれたことのある人間としては、確かに伏線張ったからには回収するのがラノベの流儀なのかも知れませんが(;^^)
てなところで次は『純愛を探せ!2』です。
神曲奏界ポリフォニカ こんふゅーじょん・ぶるう
築地俊彦・著、兎塚エイジ・イラスト、GA 文庫。
9月16日(水)読了。
盗まれた秘蔵ビデオを取り戻すため国境付近までやってきたクルナとルーファ。
二人はそこで、傷ついた精霊、ケーマを行きがかり上保護することになる。
記憶喪失で状況がよくわかっていないケーマを体よくこき使うクルナだったが、突然、彼の元に警察が押し掛けてきて......
久しぶりの青のポリフォニカ。人間と精霊の在り方を少し違った方向から見る興味深いシリーズでありますな。
今回もクルナは怠惰な生活を送っていますが、何やら不穏な状況に巻き込まれててんやわんやという感じです。
まぁ、彼がそんな風になった原因が仄めかされていたりもするのですが、思いっきり次へ続く展開なので続きを待つしかありませんね(;^^) 今回みたいに間が開かないことを祈ります。
てなところで次は『ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚 魔法の材料ございます』です。
神曲奏界ポリフォニカ プロミスト・ブラック
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
9月15日(火)読了。
一人の少女が母を失った。
その哀しみも束の間、葬儀が終わるや、引取先へ向かう飛行機へと乗せられていた。
だが、その飛行機は目的地へ辿り着くことはなかった。
得体の知れない何かに襲いかかられ、空中分解の末に墜落したのだ。
絶望的な状況下で、ただ一人の生存者が居た。
偶然通りかかったという精霊に救われた彼女の名は、マティア・マチヤ。
その精霊の名は、マナガリアスティノークル・ラグ・エデュライケリアス。
これは、マナガとマティアの出会いの物語......
ううん、本当、引き込まれますねぇ、黒のポリフォニカ。
マナガとマティアが如何にして出会い、そして信頼関係を気付いていったのか、その過程が描かれます。
あと、死体安置所の主でもあるサダメキ(イデ)・ティグレアも忘れてはいけませんね。彼女とマティアの深い関係もやはりここに起因しているのですな。
これで、過去を語る準備が出来たようで、いよいよマナガの謎が次で明かされることになりそうです。思わせ振りに語られてきた罪、異形の理由、それらが何なのか非常に続きが楽しみです。
てなところで次は久々青のポリフォニカ『神曲奏界ポリフォニカ こんふゅーじょん・ぶるう』です。
オルキヌス2 稲朽深弦の調停生活
鳥羽徹・著、戸部淑・イラスト、 GA 文庫。
8月18日(火)読了。
幻獣住まうオルキヌスで種族間の調停を生業とする稲朽深弦。
大きな事件を一つ解決して幾つかの種族の信頼を得たモノの、まだまだ掛けだして暇な日々を送っていた。
そこへ、彼の事件で関わったハーピーから誘いがありドワーフの住まうルドルフ火山へ赴くこととなる。
そうそう近づく機会の事の無い場所で喜んで付いていったモノの、これが巡り巡って新たな事件と関わることに繋がって......
暴力によらない戦いというか舌戦をメインとした駆け出し調停者の物語第二弾。
相手が幻獣でその気になれば一ひねりで人など殺られてしまうような世界観で『言葉が武器』という設定が上手く働いていますな。まぁ、その延長線上で漫才が基本ではありますが、そこに伏線を色々鏤めたりしてあって物語が上手く流れていました。幻獣自体は物騒なのも居ますが全体的に暢気な雰囲で、読んでて癒されます。今後も続きそうなのでまた、出たら読もうと思います。
てなところで一転シリアスに次は『戦う司書と絶望の魔王』です。
這いよれ! ニャル子さん2
逢空万太・著、狐印・イラスト、 GA 文庫。
8月16日(日)読了。
八坂真尋は平凡な高校生だった。
だが、彼の素質に目を付けられた為にコズミックホラーな日々に晒されることに。
事件はどうにか解決したモノの、まだ彼の側に居座る這い寄る混沌。
果たして、真尋が心安らかに暮らせる日々は戻るのか......
押し掛けヒロインが這い寄る混沌なシリーズ第二弾!
いやぁ、勢いがあっていいですねぇ。微妙に邪神達の解釈が間違ってないのがタチ悪いです。そこが楽しいとこでもありますが。帯の『炎の転校生《クトゥグァ》』というルビは中々に新鮮です。うん、間違ってない。基本的にクトゥルーに限らずネタ満載で余り深く考えずに楽しめる作品であります...... 深く考えたら SAN 値がどんどん下がりそうですが気にしない方向で。ノリと勢いで突き進んでる感じですが、個人的には可成りネタがヒットして心地よく笑える作品なので今後も続けて読んでいきたいと思います。
てなところで次は『オルキヌス2 稲朽深弦の調停生活』です。
バカとテストと召喚獣2
井上堅二・著、葉賀ユイ・イラスト、ファミ通文庫。
8月13日(木)読了。
試験召喚戦争の結果、更に過酷な設備となったFクラス。
その結果、一つの問題が生じる事になる。
体の弱い姫路の父が、レベルの低い学友と劣悪な環境から脱出させるために転校を勧め始めたのだ!
時は、学園祭直前。
奇しくも開かれる召喚大会でFクラスの人間が優勝することで実力のアピールと、出し物の売り上げでの設備改善を図ることが出来れば、姫路の転校はきっと食い止められる!
こうして、明久始めFクラスの有志が立ち上がって......
これはよいエンターテインメントですな。目的がはっきりしていて、道具立ても明快で頭を使わずにサクサク読み進められました。登場人物が多めながらキャラ付けがしっかりしているのでちゃんと誰が誰か頭に入りますし、伏線にも上手いこと組み込まれているのがそこここで見受けられて更に印象づけられて。特に、ムッツリーニ、いいキャラだ......
また、このシリーズの売りとも言えるテストの回答ですが、まぁ、事実は小説より奇なりな回答も沢山目にしましたが、計算してあの手この手で見せ方を変えつつネタを仕込むのは美事ですねぇ。
一気読みは難しいですが月1ぐらいで読めればいいなぁとか思いつつ、次は『這いよれ!ニャル子さん2』です。
メイド刑事《デカ》
早見裕司・著、はいむらきよたか・イラスト、 GA 文庫。
8月4日(火)読了。
警察庁長官、海堂俊昭に使える国家特殊メイド若槻葵。
普段は屋敷の掃除などを担当する、ごく普通のそれでいて腕のいいメイドだ。
しかし、彼女にはもう一つの顔があった。
不埒な悪行働く輩の屋敷に侵入し、クイックルワイパーを得物に悪の汚れも掃除する。
そう、人呼んで『メイド刑事』。
いやはや、今更な感じで読み始めましたが可成りクリーンヒットです。確かに、ありそうでない発想というか発売当時に買うかどうか悩んで『萌え』ではなく『燃え』と言う部分を読み取れずスルーしたことが悔やまれます。
基本コンセプトというかタイトルからして『スケバン刑事』のオマージュでそれで間違いないですな。そこに『エマ』が融合するとこうなったというか(;^^) 何より、葵のキャラがよく出来ていますねぇ。ありがちと言えばありがちな設定ですが、過去とメイドのギャップやらそれでも変わらないモノやら。これは、続きも読みたいと思いますが、巻数的に厳しいモノが...... まぁ、追々読んで行きたいと思います。
てなところで次は『とある魔術の禁書目録18』です。
神曲奏界ポリフォニカ メモリーズ・ホワイト
高殿円・著、凪かすみ・イラスト、GA文庫。
7月9日(木)絶賛読了。
二百年の時を遡ったスノウ達を待ち受けて居たのは、戦争の時代。
国家の陰謀により今正に起ころうとしている悲劇を目の前で体験することとなる。
歴史の改変を恐れ、流れに任せるべきか、それでも助けるべきか、選択を迫られるスノウ。
そして、彼女は決断し......
『炎帝の紋章』編終了ですな。
いやはや、ポリフォニカ世界の根底にあるモノが垣間見れる興味深い御華詩でありました。まぁ、キネティックを読んでいればもっと早く知れたのでしょうが(;^^)
で、キネティックのノベライズ恒例のおまけ書き下ろし短編『プロデュースド・ホワイト』も楽しいですねぇ。ああ、サラサも段々おかしな方向に進みますねぇ。まぁ、当主があれですから(;^^) で、やっぱり愛されるのは牛ですな(謎
てなところで次もキネティックノベライズ『神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS4』です。
神曲奏界ポリフォニカ アドレイション・ブラック
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
6月16日(火)読了。
街から遠く離れた山間。
人も寄りつかぬ場所にその『家』はあった。
訳ありの老若男女が救いを得て過ごすその地で、一人の『家族』が命を落とす。
一見すると病死だった。
しかし、その死を主のレプリシアは言い当てていた為に事態は混迷し......
いやはや、ミステリなポリフォニカ、素敵ですねぇ。比較的ミステリとしての謎解きは易しめながら、マナガとマティアの謎解きには一捻りあったり侮れぬ御華詩です。予告通り、マナガの過去が明かされてでも、それ以上に衝撃的な事実が明言はされないまでも提示されていたり、そろそろ繋がってくる頃合いです。次巻でいよいよ完全解明らしいので楽しみでなりません。長い長い出題編に対する回答編。読者への挑戦状はさり気ないあとがきの言葉。いいですねぇ、このノリ。
ネタバレ避けて事件の詳細は書きませんが、それ以上にシェリカ活躍しすぎというかキネティックのゲストが既に黒といずれ始まる金に無くてはならない存在になっている辺り美味しいですねぇ。てか、この流れがミスディレクションでなければ、本当にそうなるのでしょうか? 黒の次に金が始まるのか並行するのか解りませんが出るのが待ち遠しいです。この作者は筆が速いのでそう遠くない未来に読めると信じて。
てなところで次は『もふもふぅ珠枝さま! 3』です。
神曲奏界ポリフォニカ レオン・ザ・レザレクター 4
大迫純一・著、忍青龍・イラスト、GA文庫。
6月7日(日)未明読了。
とある事件の結果、レオンはぶち込まれていた。
そう、刑務所だ。
やらかしたことのツケは支払う。
だから、後悔は無かった。
だが、そんな獄中の彼を大胆にも狙う者が居た。
仕掛けられた時限爆弾を間一髪で処理したレオン。
そんな彼の前に、一人の少女が面会に訪れる。
結果的に彼に救われたその少女は......
レオン・ザ・レザレクター最終巻!
いやぁ、久々に「やられた!」と思う美事な御華詩でした。まぁ、表紙からして「え?」と驚きを禁じ得ない者でしたが。多くを語るとネタバレますが、これで、レオンという精霊の謎は明かされたことになるでしょう。そして、今後のシリーズ内の彼の立ち位置はどうなっていくのか、非常に興味深いところです。時間軸的には数年単位で前後があっても、赤と黒と青は並行しえますしね。
とまぁ、そんなところで次は『この広い世界にふたりぼっち3~神狩の夜~』です。
神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルとイドラの魔術師
あざの耕平・著、カズアキ・イラスト、GA文庫。
5月28日(木)読了。
新進気鋭の売れっ子、神曲楽士にして音楽家のダン・サリエルは多忙を極めていた。
大人気だからこその忙しさと見えて、それは契約精霊のモモのスケジュール管理ミスが原因。
とは言え、モモは長らく神曲を与えられていなかったのだから情状酌量の余地があるモノの、サリエルは嗜虐的に責め立てる。
だが、そんなサリエルが神曲を引かないのには深い理由があって......
ダン・サリエルシリーズ第二弾!
いやぁ、やっぱサリエルはいいっすねぇ。彼の音楽観には色々と感銘を受けます。
また、今回の新キャラのシャルマがまたよい具合にテーマに絡んできています。彼は、音楽に限らず芸術関係のプロとして必ず突き当たる問題にクールに応えていて理解できるだけに辛い、そんな素敵キャラです。本当、プロとしてお金を貰うのがどういうことか? 痛いところを突いてきますね。
まぁ、サリエルは今回あんまり活躍せずに、押しかけ弟子のアマディアの物語でありました。リジアとの一件で成長した彼女がこれからどこへ向かうのか...... 楽しみですねぇ。
って、その間に挟まれた『ダン・サリエルと日溜まりの決闘』がまた楽しい。前巻で言えば、ユフィンリーとの因縁の御華詩のようなノリですな(;^^) こういうのが成立するのもこのシリーズのよいところですねぇ。
てなところで次は『狼と香辛料 ⅩⅠ』です。
純愛を探せ!
速水秋水・著、玲衣・イラスト、 GA 文庫。
5月23日(土)未明読了。
第1回GA文庫大賞奨励賞受賞作。
虚言と姦淫を司る魔神、カルマ。
強大な力を持ち、その力で数多の女性を犠牲にしてきた。
だが、そんな彼には一つの思いが芽生えていた。
『純愛』とは何かが知りたい。
自分の性質とは真逆のそれを求め、彼は人間界へと向かう。
そして、彼は、運命の女性と出会う......
ふむふむ、これは面白い試みですね。全体的に18禁ゲーム的なテイストですが、それでいて、確かに純愛をしています。逆説的にと言うかそういう部分が上手く生きていたと思います。確かにタイトルに偽りのない御華詩です。まぁ、読んでいる最中になんとなく主題歌が『魔女っ子メグちゃん』に酷似している某ゲームの悪魔を思い出したのは偶然なのかなんなのか......
ともあれ、基本的に主人公に女性が若干無理がありつつも好意を抱いてしまうと言う敢えてエロゲ的な構図を用いながら、純愛を描いた勢いは非常に楽しいモノでした。
というところで次は『ギャルゴ!!!!!5-地伝英雄逃亡大全-』です。
無限のリンケージ -デュアルナイト-
あわむら赤光・著、せんむ・イラスト、 GA 文庫。
5月19日(火)読了。
第1回GA文庫大賞奨励賞受賞作。
宇宙開拓の進んだ世界では、惑星開拓により資源の問題は解決し、戦争という外交手段は廃れていた。
その世界では、特殊な力場を構成する三つのリングを用いて戦う BTR - Battle of Triple Ring - というプロスポーツがあった。
一対一の命懸けの戦いを安全圏で眺めることが出来る刺激は、大衆に受け入れられる。
危険であるが故に報酬も高い、その戦場に、天才少女と若き騎士が居た。
これは、若き騎士の悲願と、少女の恋の物語......
おお、これはいいですねぇ。時間軸を交錯させる手法を用いつつ、世界観を利用した若干のミスディレクションとそれらが繋がるカタルシス。正直、可成り重いモノを背負っていたりしますが、それらを上手く読ませています。この構成と設定の妙は美事でした。本当、よく出来た御華詩です。まだまだ続けられる要素はあるので、続きが出れば読みたいと思います。
とまぁ、そんなところで次も受賞作『純愛を探せ!』です。
神曲奏界ポリフォニカ チェイシング・クリムゾン
榊一郎・著、神無月昇・イラスト、GA文庫。
5月17日(日)未明読了。
ツゲ神曲楽士派遣事務所に務めるタタラ・フォロンの契約精霊は上級精霊である。
彼女、コーティカルテは長い歴史を生きた精霊であり、情報収集の為に専門書などを読む読書家であった。
だが、これまでフィクションを嫌っていた彼女が珍しく漫画を読んでいた。
元々漫画はよく読むフォロンは共通の話題は喜んだのだが、何かコーティカルテの様子がおかしい。
そんなコーティカルテはフォロンに言うのだ。
「べ、べつに、あなたとなんかいっしょにしょくじがしたいわけじゃないんだからねっ!」
長編はお預けでDVD特典のリライト短編集です。ああ、DVD全部持ってるのに読んでなかったので有り難いですが。
実はそれに気付いておらず「あれ、これアニメの話じゃ......」とか思いながら読んでいたのですがその辺りの矛盾を調整して本筋に組み入れる流れのようですね。
正直、長編の続きが気になりますが、この中の『キッドナップ・クリムゾン』みたいな話は嬉しいですね。でも、赤よりも青の方がどうなってるか気になります。ルーファ・ワルトゥムシカ・トロイスの活躍はどうなってるのやら......
とまぁ、何か内容よりもポリフォニカ世界全体的な内容になりつつこの辺で次は『無限のリンケージ -デュアル・ナイト-』です。
神曲奏界ポリフォニカ マージナル・ホワイト
高殿円・著、凪かすみ・イラスト、GA文庫。
5月8日(金)絶賛読了。
過去に飛ばされたスノウ達を襲う危機。
地上で起こる戦争に巻き込まれていく精霊学院でスノウ達は未来へ帰る道筋を考える。
出来る限り干渉すべきでは無いと知りながらも、黙ってみていられる状況ではなくなって......
精霊島がまだ空に浮かんでいた時代の御華詩。
今回は戦争を通じて、精霊から観た人間というモノについて非常に端的に表されているように思います。
ただまぁ、事態はそんな悠長なことを言っていられる状況ではなく恐らく人間と精霊の関係に大きな影響を与える事態になるのだろうなぁ、と予想されますが、結末は次巻ですな。
また、同時収録のデイジーメインの短編がよい感じでした。デイジーが何故あんなに対抗意識を燃やすのか、という切っ掛けと少し成長する様が描かれています。ただ、読んでいてピースが「デイジーデイジー」という度に「クリスマス・ショッパー!」とか反応してしまったのは何かの間違いですね(;^^) まぁ、どうでもいい御華詩ですな。
とまぁ、そんなところで次は『生徒会の五彩』です。
神曲奏界ポリフォニカ レオン・ザ・レザレクター 3
大迫純一・著、忍青龍・イラスト、GA文庫。
5月1日(金)読了
ちょっとした悪ガキを取り戻す一仕事を終えた時だった。
現場から立ち去る刹那、セブンが突如倉庫の中へと消える。
誰かが居るというのだ。
遅れて倉庫に入ったレオンは、そこで一人の幼い少女を見つける。
服も体も汚れきってしまった少女は、しかし、レオンを見てこう言った。
「パパ!」
ううむ、やはり渋いですなぁ。かつての契約楽士の面影を持つ少女を巡る物語。それは、数多くの女性楽士と契約を結んでは破棄を繰り返してレオンガーラ・ジェス・ボルウォーダンという精霊の過去の一端に触れる御華詩でもありました。
人間と精霊の生きる時間の違いは他のシリーズでもよく出てくる話題ではありますが、レオンの場合はその特殊性から思いモノがありますな。今後、どう進展するのか? 既に表紙時点で衝撃的な続きは確保済みなのでもう少し他を読んでから読みたいと思います。
とまぁ、そんなところで次は『タバサの冒険3~ゼロの使い魔外伝 』です。
オルキヌス 稲朽深弦の調停生活
鳥羽徹・著、戸部淑・イラスト、 GA 文庫。
4月28日(火)読了。
第1回GA文庫大賞奨励賞受賞作。
幻獣達の住まう島、オルキヌス。
稲朽深弦はその島で起こるトラブルを調停する新人調停員として赴任してきた。
憧れのオルキヌスに浮かれるのも束の間、所属する事務所の関係でいきなり大きな試練に突き当たる。
しかし、深弦は諦めずトラブルに立ち向かって......
未熟な人間が事件を通して成長するそんな物語。でも、やたらと漫才が多かったりしますが(;^^)
コンセプトが暴力を伴わない問題解決ということで言葉を武器にした『調停』という設定が中々面白いですね。
特に盛り上がるとか派手な部分は無いのですが、読んでいて心地よい御華詩でした。次も続く予定ということで楽しみです。
とまぁ、そんなところで次は『魔女の生徒会長5~ママはあなたが嫌いみたい~』です。
這いよれ! ニャル子さん
逢空万太・著、狐印・イラスト、 GA 文庫。
4月24日(金)読了。
第1回GA文庫大賞奨励賞受賞作。
ある夜の事。
得体の知れない存在に追われていた。
歩き慣れた筈の道が迷路のように感じられ、気がつけば袋小路。
デッドエンドを覚悟したところで、彼女は現れた。
忌まわしいフルートの音とか不快なリズムを刻む打楽器の音は聞こえない。
しかし、その銀髪碧眼の美少女は、自らを『這い寄る混沌ニャルラトホテプ』と名乗り......
タイトルのセンスからして可成りキてます。やぁ、これは素晴らしいクトゥルー神話ですねぇ。余りの素晴らしさ(駄目な意味で)にフリークが発狂しそうですが、それならそれでクトゥルー神話として正しい...... のか?
ある程度の知識がないとついて行けない部分があるのは仕方ないでしょう。しかし、ある程度クトゥルー神話に造詣がある方は、突っ込みどころ満載の展開と、どうでもいいところでどうでもいい形で、でも元の設定を中途半端に踏襲したネタの連発で可成り笑えるコメディとなっています。
設定が明かされていくのが一つのネタなので細かい部分はネタバレ控えて書きませんが、狙われた真尋少年を守るために現れたのが「いつもニコニコあなたの隣に這い寄る混沌、ニャルラトホテプ」とかそんな御華詩。全体的にパロディのセンスがいいですねぇ。
まぁ、既にクトゥルフがスク水で恋の神様に転職する某御華詩を読んでるのですが、アレは八百万の神の一つに組み入れたモノでしたが、全編その上をいく悪ノリの連発は気持ちが沈んだときにも強制的に元気になれます。笑うのか突っ込むのか怒るのかは別として。応募作でこんな作品を書く方も書く方ですが出す方も出す方だと、そんなことを感じさせる作品でした。
てなところで次は『聖剣の刀鍛冶5』です。
神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS 3
榊一郎・著、神無月昇・イラスト、GA文庫。
4月13日(月)読了。
剛胆にもトルバス神曲学院へ侵入した精霊に襲われたフォロン達。
どうにか窮地は脱したモノの、ユギリ姉妹の関係を揺るがす衝撃的な事実が明かされ、戸惑うペルセルテ。
そんな彼女をどうにか励まそうとする中で、神曲の在り方を改めて見つめ直すことになるフォロン。
しかし、彼らの悩みなど関係なく襲撃者は未だ学院を狙っていて......
キネティックのリライト第3弾。やっぱり持ってるけど読んでないのでこれは助かります。
今回は、ユギリ姉妹の一件を切っ掛けに少しずつ目覚めていくフォロンといったところですねぇ。神曲に関する一連の考察は音楽に関わる身として非常に共感できるモノで色々と考えさせられるものでもありました。お互いに感動を分け合えるのがやはり理想ですなぁ。
とまぁ、そんなところで次は『緋弾のアリア3~蜂蜜色の罠《ハニー・トラップ》~』です。
神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS 2
榊一郎・著、神無月昇・イラスト、GA文庫。
2月26日(木)読了。
落ちこぼれかけたモノの、コーティカルテとの契約により無事進級したフォロン。
コーティカルテとペルセルテとの悶着はいつものことながら、ユギリ姉妹をはじめとする基礎過程の1年生達を教えつつ平穏な学園生活を送っていた。
ただ、元同級生にして傲岸にも再入学して基礎過程に入ったコマロ・ダングイスがトラブルメーカーだった。
そんな彼がある日突然契約精霊を持ち更に騒動は大きくなるのだが、その裏では......
キネティックのリライト第2弾。実はキネティック持ってますが中々時間が取れなくて未読の身にはこうやって持ち運べる文庫で読めるのは有り難いことです。
今回はユギリ姉妹の御華詩ですが...... まぁ、社会人編のクリムゾンシリーズを読んでると答えは知ってる訳で、それよりも何よりもダングイスが嫌な奴が一回転して憎めないのが何とも言えません。更にはおまけの短編が楽しすぎます。美味しいなぁ、こいつ。
社会人となってからは天才神曲楽士として活躍するフォロンがどうやってそこに至るのか? そこが一番気になるところなので続きを楽しみにしたいと思います。
......まぁ、コレ書いてるPCにキネティック版が入ってるんでそれを読めばという気もしますが(;^^)
とまぁ、そんなところで次は『バッカーノ! 1931 臨時急行編』です。
神曲奏界ポリフォニカ リベレーション・ブラック
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
2月24日(火)読了。
クスノメ・マニエティカは警察学校の同期の結婚式で思わぬ友人と再会した。
話が弾みその友人の滞在しているホテルで飲み直すことにしたのだが、一転、隣室で発生した殺人事件に巻き込まれることになる。
事件の担当は、同僚であるマチアとマナガ。
そう、その殺人事件は精霊の関与が疑われるような状況で......
いやぁ、やっぱ渋くてよいですねぇ、黒のポリフォニカ。
事件としては正統派の密室殺人。与えられたピースがパズルのように繋がっていくのが心地よいですねぇ。ミステリ分の補充になります。
で、ネタバレ避けると語れることは多くないですが、マチアの語られなかった部分が明かされたり、シリーズの根幹に繋がっていく話でもありました。これから、未だ描かれていないマナガの過去などといった部分が描かれていくようで続刊が楽しみでなりません。
とまぁ、そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS 2』です。
ライトノベルの楽しい書き方 3
本田透・著、桐野霞・イラスト、 GA 文庫。
2月18日(水)読了。
夏休みも半ば。
どうにか第2作の続刊にも目処が立ったモノの、筆が進まない剣。
ひょうんなことから同じく筆が進まない先輩作家である多々湖と共に山奥のホテルで缶詰合宿をすることになった。
八雲と会えなくなることを残念に思ったのもつかの間、多々湖との創作論の対立から八雲も巻き込んでの合宿となったのだった。
現実の恋と作品の恋、二つの間に見いだすモノは......
ラブコメですねぇ。本当に王道ですな。若干、多々湖のキャラが掴みづらいですが、まぁ、そういうキャラということで。
少しずつ素直になって、でも、言えなくて、そんな微妙な心情が可成り暴走というか妄想気味に描かれているのが心地よいです。
市古の心情とか切ないですねぇ。上手く、作中作と作中人物を絡めてるなぁ、と感じます。
次からは更に踏み込んで今まで触れずに目を背けていた部分に進んでいくのか、気になるところです。
とまぁ、そんなところで次は『灼眼のシャナ ⅩⅧ』です。
神曲奏界ポリフォニカ スパイラル・ホワイト
高殿円・著、凪かすみ・イラスト、GA文庫。
1月30日(金)未明、絶賛読了。
学園祭の準備中、突然過去の世界に飛ばされたスノウ達。
どうにか状況を掴もうと動くお嬢様達の様子を見ながらもスノウはとあることに大きなショックを受けていた。
そうして、帰る手だても見つからない中、精霊学院に大きな危機が迫る。
200年前。
大きな戦争があった。
そして、多くのモノが失われた時代でもあった......
なるほどねぇ。こういう展開なのですね。
どんどんと事態が深刻化する中、精霊島の異変の謎に大きく迫る内容ですな。
また、タイムスリップを切っ掛けに精霊と人間の在り方を問う内容でもありました。
精霊は長い時を生きます。故に、この時代にも当然ブランカやリシュリーは居るわけで、その辺りの描かれ方が非常によい感じでした。次で大きく事態は動き、また、短編で仄めかされたあの辺の事情も描かれるのかと思うと非常に気になります。
......ならとっとと発売日直後に買った筈のキネティック読めばいいんですがね。でも、外で読めないのが痛いですね。なので、春には発売される次巻を楽しみにします。
とまぁ、そんなところで諸事情により積んでる諸々をスキップして次は本日発売されたファミ通文庫えんため大賞優秀賞受賞作『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』です。
神曲奏界ポリフォニカ レオン・ザ・レザレクター 2
大迫純一・著、忍青龍・イラスト、GA文庫。
12月22日(月)読了
一仕事終えた帰り道、レオンは追われて崖から転落した車から女を助け出した。
文字通り水もしたたるいい女との劇的な出会いだった。
しかし、追っ手と退治している間にバイクを乗り逃げされてしまう。
しかも、翌日その女は屍体となって発見されて......
レオン・シリーズ第2弾。一人称で語られるハードボイルドであります。いいですねぇ、この男臭い雰囲気。
ただ、扱った事件は中々気持ちの悪いモノでした。ポリフォニカ世界の精霊の在り方を考えると、その発想は確かにあるのでしょうが実際にそれに縋ってしまうとどうなるのか? 結構えげつない部分が描かれた感じです。
あと、何気に短編のセヴニエーラが相棒となってていい味出してました。
このシリーズも既に3巻が出てたはずですが現状立て込んでるの落ち着いたら続きを読みたいと思います。
そんなところで次は『ナインの契約書 - Public Enemy Number91 -』です。
神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS
榊一郎・著、神無月昇・イラスト、GA文庫。
12月19日(金)読了。
名門トルバス神曲学院で落ちこぼれかけたフォロンは、偶然際したコーティカルテとの契約をもってどうにか専門課程への進学を果たしていた。
だが、その身に余る上級精霊との契約に周囲の風当たりは強かった。
依然として、神曲が全く演奏できないフォロンは思い悩み、ついには契約精霊のコーティカルテにまでだめ出しされて......
てな訳で、社会人編を読んでるとギャップの激しい学生編です。
キネティック版の焼き直しというか設定がぶれた部分を調整したリライト版ですな。まぁ、キネティックはこの巻の前半までしか読んでないですが。今回は、フォロンの覚醒編。社会人編では天才的な才能を持つ神曲楽士として描かれる彼が、全く神曲を奏でられなかった時代を乗り越える御華詩ですな。読んでいてもどかしいモノがありますが、音楽やってる身としては共感できる部分も多いですねぇ。やっぱり聴き手あっての音楽です。それが、人であろうと、精霊であろうと。そんなことを思い出させてくれる内容でありました。白が先にキネティックの文庫化をしてきてますが、こっちのシリーズもキネティックからなのでそっちを読んだモノか思案中です。キネティックは時間が掛かるので(;^^) まぁ、本来ならどっちも読むべきなんでしょうがねぇ......
そんな風に思い悩みつつ、次もポリフォニカワールドで『神曲奏界ポリフォニカ レオン・ザ・レザレクター 2』です。
ライトノベルの楽しい書き方 2
本田透・著、桐野霞・イラスト、 GA 文庫。
11月3日(月)読了。
家庭の事情により覆面女子高生ライトノベル作家をしている流鏑馬剣は、恋愛を描くための取材と称して担当編集の従弟でありクラスメートでもある与八雲と期間限定の彼氏彼女ごっこをして、どうにかデビュー二作目を世に出し好調な成果を収めることに成功した。
その二作目はシリーズ化が決定し、続刊はシリーズの方向性を決める大切な巻となる。
今度のテーマは担当のお達しにより『三角関係』。
しかし、古風で純粋な剣はどうしても三角関係をイメージできない。
そこで、担当編集の心夏は一手を講じて......
本田透の描く揺るぎない王道ラブコメ第二弾!
今回はラブコメの華とも言える『三角関係』がテーマということで、前巻では思わせ振りながら余り出番の無かった隣のクラスの市古さんを巻き込んでの一夏の思い出でした。
コンプレックスの描き方とか、ここぞという場面での市古さんのキャラとか、本当に勉強になる作品でもあります。ああ、確かに、このキャラ用意してないと剣崩壊するよなぁ...... 八雲も鈍感ながら実のところ揺るぎないですし、剣の自虐的な妄想癖がこのシリーズの肝ですな。
あとがきで示唆された次が無茶苦茶楽しみになってしまったんですが年内は出なさそうなので残念です。いや、1巻発売と同時に買っておきながら積んで今頃読んだ身でこんなこというのはお門違いですが(;^^) あ、でも今まで読まなかったのはそれだけ待たされる時間は減ると言うことでそれはそれで正解だったのか!
......あ、第二部出揃ってから買おうと思って第一部完結で買うの中断したら16年以上経ってる内にレーベルも変わって未だに出そろっていないシリーズとかあるんで一概に正解とは言えないですが。「こいつに絵を描かせるぞ!」「ナ●サスさま、それはカバですか?」
とまぁ最後脱線しまくってますが次は『ジャンクガール・ジグ 1 あたしの飼い主』です。
神曲奏界ポリフォニカ アイソレーション・ブラック
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
10月31日(金)読了。
シェリカの誘いで南海のリゾートを訪れるマティア。
マナガは残念ながら仕事でルシャゼリウスに居残りだった。
原生林に囲まれたビーチで海遊びを満喫し、豪華な食事に舌鼓を打つ、そんな休日の筈だった。
しかし、謝恩会の最中に突如響いた悲鳴から事態は一転する。
パーティー中の変死事件。
マナガは居ない。
嵐で応援も来ることが出来ない。
そうしてマティアは、一人、いや、親友のシェリカと共に、事件に立ち向かうこととなる......
もう、最高です。最後の方はゾクゾクしっぱなしでした。マティア格好良すぎます。そして、シェリカも。
タイトルからして某定番パターンですが、マナガがいないことでより本格ミステリ色の強い内容でした。って、そうか! ネタバレるから詳細は控えますが、今回は本当に本格なんですね。書いてて気付きました。うわぁ、やっぱりポリフォニカは黒が一番好きです。ここまで来るとシェリカレギュラー化は必然以外の何者でもないですね。
とまぁ、そんなところで次は『ライトノベルの楽しい書き方 2』です。
ライトノベルの楽しい書き方
本田透・著、桐野霞・イラスト、 GA 文庫。
10月30日(木)読了。
外見は目を見張る美人ながら文武両道、入学早々不良グループを蹴散らした最強を誇る女子高生、流鏑馬剣《やぶさめつるぎ》。
周囲がその活躍から畏怖の念を持って扱う中、彼女のクラスメートであり、海の生物大好きな与八雲《あたえやくも》は、その姿を『美しい生き物』として憧れを抱いていた。
そんな八雲がある日、従姉であり出版社の編集を勤める心夏《ここな》から、〆切ギリギリの担当作家の原稿受け取りのお使いを頼まれることになった。
受け取った地図を見ながら辿り着いた先は、高級住宅街の一角の豪邸だった。
呼び鈴を鳴らしても中々出てこないが心夏の指示通り何度も鳴らす内に、開かれる扉。
その向こうに居たのは、中学生にしてデビューを果たした女子高生ライトノベル作家、姫宮美桜《ひめみやみお》だったのだが......
いやぁ、本気で王道の学園ラブコメですねぇ。この作者の作品って『アストロ乙女塾』しか読んでなかったんで何かしら破天荒なモノを想像してたんですが、余りの王道さに感動を覚えました。何より、流鏑馬剣と与八雲の造形は美事です。剣は、ともすればわざとらしくなりそうな強さと弱さの対比が絶妙ですし、八雲の素朴なキャラさも上手くそれにマッチしていました。こんだけ魅力的なキャラが書けるのは技ですねぇ。本当、剣はよいヒロインです。思わず、読んでる途中で続刊も買ったので近いうちに読みたいと思います。
てなところで、次は『神曲奏界ポリフォニカ~アイソレーション・ブラック~』です。
神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルと白銀の虎
あざの耕平・著、カズアキ・イラスト、GA文庫。
10月8日(水)読了。
新進気鋭の音楽家にして神曲楽士、ダン・サリエル。
数々の輝かしい実績を持つ彼は、ある日出会った白銀の虎の姿をした精霊を痛く気に入り、前代未聞の楽士から精霊契約を持ちかけた。
その精霊には契約相手として心に決めた者がいると言うが、自信家のサリエルはそれでもめげず、契約主の座を奪い取るべくその相手のいるその相手のいる田舎町を訪ねた。
そして、彼がそこで出会ったのは......
かつて、
『神曲奏界ポリフォニカ Palette 』
http://www.ktrmagician.com/archives/2007/08/palette.html
で、
>彼の活躍を普通に長編で読んでみたいとまで思うぐらい気に入ってしまいましたが、望み薄ですかねぇ。
とか書いてたんですが、実現するとは。いや、本当に嬉しいです。それだけ魅力的なキャラということですな、ダン・サリエルは。
このシリーズは他と違って連作短編としての構成となるようですが、それはそれでいいですねぇ。また、他シリーズが神曲楽士の活動がメインのところで、こっちは音楽家としての活動がメインってのも面白いです。彼の音楽性には非常に共感できるのです。
最初の話は上述のアンソロジーに収録された短編そのままですが、他の話と組み合わせてこの一冊でダン・サリエルという人間が掘り下げられています。ああ、あと、ユフィンリーも。壊れたようで、確かであんなだよな、ユフィンリー。この二人、確かに似てるんですよね。方や神曲楽士として、方や音楽家として、古い慣習にとらわれず現在のニーズに合わせた形態を模索するって点では。でも、それだけに、ああなるんですな(;^^)
そして、早い段階でこういった話が出たのが素晴らしいと思ったのが第三話『ダン・サリエルと孤高の老楽士』。これで、ダン・サリエルという人間の音楽性がより明確になりました。ただ、傲慢なだけではなく、純粋に音楽を愛する彼の本質がよく出た御華詩でした。
とまぁ、そんなところでポリフォニカは消化したので次は『狼と香辛料 Ⅸ~対立の町<下>~』です。
神曲奏界ポリフォニカ エイディング・クリムゾン
榊一郎・著、神無月昇・イラスト、GA文庫。
10月6日(月)読了。
トルバス・スピリット・フェスタを控えたメガ・フロート<ホライズン>。
そこは今や、荒れ狂う嵐に翻弄される孤島と化していた。
強制的に操られた精霊達の破壊活動がもたらした状況に、事情を知らない人間達は、少なからず彼らへの不審を募らせる。
そんな中、状況は悪化の一途を辿りやがて<ホライズン>自体の崩壊の危機を迎え......
いいですねぇ、崩壊寸前の孤立した巨大建造物での攻防。人間ドラマ。
読んでて感じたのは映画的なテンションってことですな。まぁ、どう映画性があるのかは直観的なので説明しづらいんですが(;^^) しかしまぁ、クガノ・リュネアという精霊を憎む少女の目を通して、精霊と人間の関係をより掘り下げることになったと思います。今回の主役は彼女でしょうね。また、まさかのあのシリーズとの接点も驚かされました。いや、そう来るとはねぇ。告げたのが彼というのも憎い演出です。こういうのがシェアード・ワールドの面白いところですね。
とまぁ、そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルと白銀の虎』です。
神曲奏界ポリフォニカ エンシェント・ホワイト
高殿円・著、凪かすみ・イラスト、GA文庫。
10月3日(金)、絶賛読了。
ギリギリながら無事に皆と共に二年生に進級したスノウ。
新入生を迎え、新たな日々が始まると一大イベントの学園祭へと突入する。
スノウはお嬢様やジョッシュ達と組になって音楽カフェをすることとなった。
その準備中、カフェを開く場所探しに訪れた古い聖堂を一行は訪れる。
なぜかブランカは嫌なモノを感じていたが構わず聖堂内を調べるスノウ達は突然光に包まれて......
進級して新章突入と言うことで過去と関わる一大事件の幕開けですね。
まぁ、読んでて既視感があると思ったら途中まで読んでいたキネティック・ノベル版の内容だった訳ですが、本で読めるのは有り難いです。確かに、あの時間軸だとどうしても本編と絡みますしね。何より、一つの核心に触れる内容になりそうで先が気になるのでキネティックを再開しようかと思ったりもしました。
あと、やはりキネティック版だけではということでプリムローズお嬢様とスノウの出会いを書く短編が合わせて収録されているのは嬉しいです。お嬢様は昔から黒かったという御華詩。でも、ええ御華詩でした。今後も、今の話が続く間はそういった短編なり中編なりが併せて収録されると言うことでそちらも楽しみです。
とまぁ、そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ エイディング・クリムゾン』です。
神曲奏界ポリフォニカ リライアンス・ブラック
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
10月2日(木)読了。
トルバス・インディーズ音楽祭の前日、舞台で起きた悲劇。
神曲を芸術として飽くまで演奏を主体とした一人の青年が、単身楽団の漏電により感電死したのだった。
事件の捜査を進めるマティア達は、意外な容疑者に辿り着くことになった。
なんと、それはかつての冤罪事件で二人が救い、今では掛け替えのない友人でもある、シェリカだった......
いやぁ、シェリカを本編に出した途端にこういう話を持ってくるのは凄いですねぇ。
シェリカとマティアの関係が一気に掘り下げられました。シェリカが、彼女にとってどれほど特別な存在であるのか。マティアのこれから描かれるであろう部分にとって、非常に大きなファクターなのでしょう。
ミステリという性質上、内容に詳しくは触れませんが相変わらずフーダニットは直ぐ解けます。が、だからこそどうやって追い詰めていくのかが楽しみでもあります。やっぱりいいですねぇ、こうやって犯人を理詰めで追い詰めていくのは。王道です。
とまぁ、そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ エンシェント・ホワイト』です。暫くポリフォニカが続きます。
神曲奏界ポリフォニカ~ジェラス・クリムゾン
榊一郎・著、神無月昇・イラスト、GA文庫。
9月8日(月)読了。
神曲楽士の仕事の一環として、母校であるトルバス神曲学院の特別講師としてかり出されたフォロン。
そんな中来る『トルバス・スピリット・フェスタ』の開催行事として学生達と共に模範演奏を行うこととなる。
だが、その生徒達の中に、精霊嫌いを公言する異端とも言える女生徒が居て......
かなり長く間が空いて途中読み飛ばしがないか不安になりましたが、大丈夫でした。
今回のテーマはタイトルに有るとおり『嫉妬』、キーワードは『眼鏡・三編み』です。うん、これで間違ってない。
そんなテーマの裏で『反精霊主義』というこの世界観の根底である『人間の善き隣人としての精霊』と真っ向から相反するモノが蠢いてこれまでに無い規模の事件が起きようとします。まぁ、まだ前編なので決着は後編ということでその辺りの顛末はまだまだ先のお楽しみのようですが、『反精霊主義』てのは確かにこの世界観ならあるべきモノなんですよねぇ。青の『精霊至上主義現実派』ってこの逆の立場の団体も有るわけですし。そう言えば、青、出ないですね......
とまぁ、そんなところで次はアニメ化決定の『化物語』の後日譚『偽物語 上』です。
神曲奏界ポリフォニカ メモワーズ・ブラック
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
7月16日(水)読了。
ある休日、管理人のカリナにアパートの大掃除を命じられたマナガとマティア。
一段落付いて玄関先で休憩していると、突然目の前にスクーターが横付けされる。
そこから降りてきた少女の姿に、マティアもマナガも驚かされる。
そして、その少女との出会いを、想い出す……
もうやっぱり渋いと評したくなる、そんな黒のポリフォニカ第七弾。
過去話というか、これまでにも若干言及されていたマティアの大切な友人、シェリカとの出会いの物語。
正統派のミステリで非常に心地よいですねぇ。まぁ、その為に、内容に踏み込むとネタバレになって余り語れないのが難点ですが、シェリカの存在は今後も大きいモノとなりそうで楽しみです。つか、そうか、シェリカそうなのか(謎
とまぁ、そんなところで次は『暴風ガールズファイト』です。
神様が用意してくれた場所3~いつかの少年
矢崎在美・著、Fuzzy・イラスト、GA文庫。
7月11日(金)読了。
探偵事務所のバイトで、ちょっとした特技(?)から不思議事件担当になってしまっている香絵。
そんな彼女が今回関わることになる事件は母親からの息子の学校での素行調査依頼。
それだけなら、探偵事務所にとっても別段珍しい事件でもない。
ただ一つだけ奇妙なのは、その息子は既に四年前に死んでしまっていて……
なんというか、優しい雰囲気の物語第三弾。
今回のテーマは親子…… かな? 読んでいて、切ないんだけれど暖かい気持ちになれますねぇ。やっぱり、時折はこういう作品を読まないとなぁ、と思える良作でした。短くてさらっと読めるのも有り難いです。
とまぁ、そんなところで次は『小説 BAMBOO BLADE 合宿と呪いの竹刀』です。
神曲奏界ポリフォニカ まぁぶる 2
大迫純一、高殿円、榊一郎・著、兎塚エイジ、 BUNBUN ・イラスト、 GA 文庫。
6月6日(金)読了。
ジョッシュの別荘を訪れたスノウドロップ達。
休暇で湯治の名目で温泉街を訪れる、マナガとマティア。
女性達に囲まれて釈放祝いに温泉に来ることになったレオン。
ツゲ神曲楽士派遣事務所慰安旅行で温泉街にやってきた面々。
これは、”温泉”をテーマに語られる物語。
いやいや、またしても4色入り乱れての短編集。まぁ、青はマンガだけなのがちと残念ですが(;^^)
『リーズンズ・ホワイト』
前の本編の結果により、実家に帰りづらいために別荘に帰ったジョッシュに招かれたスノウ達が出会う、少し変わった精霊達の御華詩。
まぁ、或る意味、この短編集全ての発端です(;^^)
『みすていく・ぶらっく』
人事課職員から、休暇が消化できていないことをとがめられたりするほど休めて居ないので、とある目的もあって温泉を湯治がてら訪れたマナガとマティアが繰り広げるドタバタ劇。珍しく、ドタバタしてるのがよいですねぇ。
『れおん・ざ・りたーなー』
以前の誘拐事件の結果、拘束されたモノの無事に釈放された頃の御華詩。
レオンの侠気と、因縁が見え隠れして渋い一作。
『どらんく・くりむぞん』
タイトルの通り。ユフィンリー達事務所の面々が酒を飲めないフォロンを覗いて乱痴気騒ぎをしてしまう御華詩。
で、何気にオールスター登場。つか、やっぱり最終的にそうなるのか…… もしもそうだとするととんでもない結果が示された御華詩でもあります。
とまぁ、そんなところで、次は『学園カゲキ! 3』です。
神曲奏界ポリフォニカ レオン・ザ・レザレクター
大迫純一・著、忍青龍・イラスト、GA文庫。
1月23日(水)読了。
夜の街。
響く女の悲鳴を無視出来るような存在では、彼は無い。
助けた女は奇しくも依頼人。
こうして、彼は一つの事件に巻き込まれる。
痛ましく、悲しい、事件の……
タイトルに有るとおり、ブラックシリーズに登場した精霊探偵、レオンことレオンガーラ・ジェス・ボルウォーダンがメインのスピンオフ作品です。作者もブラックと同じでシリーズ内の立ち位置が微妙な作品ということで、ポリフォニカにしては異例の色に関する語を持たない作品となっています。
レオンの一人称で語られるハードボイルドな物語、いいですねぇ。彼の存在は、精霊と人間のあり方としては異常とも言えるんですが、一面では理想とも言えます。契約した全ての女性楽士を愛し続けるという、彼の根底のあり方を軸にして描かれる内面は、精霊と人間のあり方の違いをより鮮明にします。そして今回の事件は、そんな彼のあり方の抱えうる問題の提示だったのかもしれません。
まぁ、小難しいことは置いておいて一言でまとめると、カッコイイ。そんな御華詩でした。
てなところで次は『世界樹の迷宮~去りゆくモノたちへの鎮魂歌~』です。
神曲奏界ポリフォニカ アニバーサリー・ホワイト
高殿円・著、きなこひろ・イラスト、GA文庫。
12月20日(木)、絶賛読了。
今回は精霊島学院のお正月休みの御華詩。今回はちょっとこれまでと体裁が違ってスノウ&プリムローズお嬢様の白チーム、ジョッシュ&リシュリーの紫チーム、そしてある意味ポリフォニカ世界で最も愛されているミノティアスメインの三本の短編集です。
『僕の刻を刻む神曲』
学院は正月休みなれどメイドの仕事に休みは無いという訳で、スノウは本業のメイド仕事。これまで描かれなかった彼女の上司である執事ルークにまつわる御華詩。なんというか、お嬢様が黒いのはもういつものこととして、ルークの精霊と人間の関係に関する考え方はこの世界観の根底の理由付けとして非常にいいですねぇ。これまでも匂わされてましたが本当に、いい設定ですね。
あと、なんだかんだでデイジーっていい娘ですね。
『セレブレーション・ホワイト』
分家の出ということで何かと厳しい目にさらされるジョッシュ。彼が本家で七楽門の集まりに出席する御華詩。七楽門について非常に重要な設定が明かされます。それと、スノウの剣の謎もこれで解けます。というか、こっちの方がスノウに関係してますが、それを本人はまだ知らないと言うことでいつ知るのかが楽しみです。
『金平糖の恋』
ミノティアスが遂にタキシードを仕立てる御華詩。なんというか、この世界の人間と精霊の関係を最もよく表してる存在であるミノティアス。未来の姿も既に出ているだけに、感じるモノもあります。この時点ではまだほぼ牛なんですよねぇ。あと、作中で仄めかされた女性の心を射止めまくってるのってやっぱアイツだよなぁ(;^^)
なんというか、いかにミノティアスがこのシリーズを通じて愛されているかがよく解る御華詩でした。
とまぁ、ネタバレさけると何も書けないと思いつつ書いたら抽象的になってしまいました。
で、次は『聖剣の刀鍛冶』です。
神曲奏界ポリフォニカ~ペイシェント・ブラック
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
11月27日(火)読了。
いつもいつも渋く決めてくれる黒のポリフォニカも6冊目。今回も期待に違わぬ渋さでした。
高速道路で走行中に首を切断されるという不可解な殺人事件を発端とし、とある家族と縁の深い精霊の御華詩が描かれます。
その中で『人間と精霊の関係』というポリフォニカ世界での重大なテーゼが描かれます。これは、どこか青のポリフォニカにも通じるモノが有り興味深い内容でした。
そして、マティア&マナガのコンビはこれまでに無い感情の発露を見せます。その辺の絆の描かれ方も見所ですね。
更には、何かと過去が謎めいているマティアにも少し異変があったり、これからも目が離せないですねぇ。
とまぁ、今回はあんまり書くとネタバレせざるを得ないところがあるんでこんなところで、次は『戦う司書と追想の魔女』です。
神様が用意してくれた場所2~明日をほんの少し
矢崎在美・著、Fuzzy・イラスト、GA文庫。
11月1日(木)読了。
ちょっと人と違う何かが見えたりする探偵事務所雑用係兼不思議担当アルバイトの香絵。
彼女がバイト帰りに拾った携帯電話。そこから、ある青年の物語に巻き込まれて……
人と違うことが生み出す不幸。でも、それを乗り越えられる人間の強さと優しさ。そして、不思議なモノ達。
青年の境遇は詳しくはネタばれるので触れませんが、どこか香絵と似ていて、でも決定的に違っていて。そんな対比をしつつ、優しい物語が展開されます。前作同様、ほんわか暖かい雰囲気の良作でした。癒されますねぇ、こういうのは。
とまぁ、そんな訳で次はアリスを読んだり『 Alice パレード』プレイしたりで突然古典『不思議の国のアリス』です。
神曲奏界ポリフォニカ Palette
浅井ラボ、あざの耕平、神野オキナ、三田誠・著、山本ヤマト、 okama 、椋本夏寄る、狐印、凪良・イラスト、GA 文庫。
8月25日(土)読了。
今回は、ポリフォニカ世界を使ったアンソロー短編集でした。どれも、本編とは違った切り口でポリフォニカ世界の懐の広さを改めて実感させられました。
『たとえ時が経とうとも』(三田誠)
仕事のトラブルで謹慎中のレンバルトが場末の酒場で出会った老ピアニストとの交流を描いた物語。
普段、他のキャラに焦点が当たってぼやけ気味の天才的な能力を持つモノの身近に本物がいるために自分を『天才の紛い物』と称するレンバルトの内面がよく出た渋い作品でした。雰囲気的にはクリムゾンよりブラックのが近い感じですが、そういうのの方がレンバルトには似合うのかもしれませんね。
『音色は遠く、耳に届かず』(浅井ラボ)
殺し屋を生業とする裏稼業の神曲楽士視点で描かれる一風変わった作品。正直、描写的にはえぐいモノがあったりしますが、何かが欠落した主人公の視点が面白い。最後の方の決着の仕方も予想はついてましたが実際にやられて、その上で結果について特に感慨を抱かない辺り、非常に歪んだ人格を素直に描いた作品でした。他で描かれない視点だけに新鮮ですな。
『ワイルドウェスト・いえろー』(神野オキナ)
ずるい。これはずるすぎます。既に白でこの可能性は肯定されているだけに、余計ずるい。
ぶっちゃけ、ポリフォニカ世界に某ネコミミ宇宙人が出てきたりする著者の他社作品の登場人物が紛れ込む御華詩。いや、これが通る時点で懐広いどころじゃないですね、ポリフォニカ世界って(;^^)
『ダン・サリエルと白銀の虎』(あざの耕平)
個人的に今アンソロジー中で最も気に入った作品。
世を風靡する若手天才音楽家にして神曲楽士、ダン・サリエルが白銀の虎の姿を取る上級精霊を気に入って契約を結ぼうとするが彼は既に心に決めた神曲楽士がいるようで…… という御華詩。
ダン・サリエルは軽い、大衆受けする音楽で一斉を風靡していて、一見表層的な音楽を売っているかと思えば、実は古風な格式ばかりを重んじて高尚なモノとして金持ちが音楽を独占することに憤りを覚えるからこそ真逆の道を選んだ純粋に音楽を愛する心の持ち主で、傲岸不遜な物言いなんだけれど、憎めない、そんな素敵キャラです。つか、その音楽に対する考え方には心底共感しました。そうですよね、格式高いホールで行う、S席のチケットが10万とかする音楽も、道ばたでストリートミュージシャンがギター片手にかき鳴らす音楽も、本質は同じ。それを如何に楽しむか? それだけしかありません。楽しめれば、どっちも同じだけの価値を本来は持つモノです。そういう部分を皮肉ったキャラとも言えます、ダン・サリエルって人物は。彼の活躍を普通に長編で読んでみたいとまで思うぐらい気に入ってしまいましたが、望み薄ですかねぇ。
とまぁ、そんなところで次は『灼眼のシャナXV』です。
神曲奏界ポリフォニカ~レゾリューション・ブラック
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
7月24日(火)読了。
渋い。やっぱり渋いですねぇ、このシリーズは。なんでしょう、この渋みは。ちょっとした描写の端々が粋というか。加えて今回は『あとがき』までカッコイイのは反則です。なんだかんだでポリフォニカの中では一番好きなシリーズです。
で、今回は博物館で起こった展示物盗難に関わる警備員殺人事件。万全の警備体制の監視カメラに写らない犯人の謎を追います。しかし、とある事情でマティア抜き。マナガ単独での捜査になるのですが、その辺でマティアとマナガの絆が更に深く描かれています。マティアとの契約を望みながらもそれを見守るレオンの距離感もいいですねぇ。事件そのものはネタばれるので描きませんが、主要な登場人物の一人一人が、背負うモノをしっかりと背負って、決して投げ出さずに向き合う、その姿勢が集約されたのがマティアの神曲なのかもしれません。キネティック版で描かれる過去が益々気になりますねぇ。
とまぁ、そんなところで次は『とある魔術の禁書目録SS』です。
神曲奏界ポリフォニカ ふゅーじてぃぶ・ぶるう
築地俊彦・著、兎塚エイジ・イラスト、GA 文庫。
6月28日(木)読了。
神曲嫌いのクルナと精霊至上主義現実派な眼鏡っ娘精霊の御華詩第二弾!
貧乏街道まっしぐらなクルナとそれに律儀に付き合って飢えに苦しんだりしているルーファの元に、クルナの弟リグルスからもたらされる駆け落ちした神曲学士と精霊の捜索の仕事。実は、その学士とクルナにはある共通点が有って……
と、そんな感じで、事件を通してクルナの過去、優秀な神曲学士として名を馳せる弟と同等かそれ以上の神曲を弾けるにも関わらず、何故神曲をそこまで嫌うのか? といった部分が描かれます。いや、前巻で垣間見えた『神曲を介さない人間と精霊の関係』というところから更に一歩深いところまで踏み込んだ内容で、ポリフォニカ世界に於いても非常に重要なテーマが描かれていると思います。若干、白のブランカに関しても通じるところがありますが、このテーマが出てきたことは全シリーズ通しても可成り大きいと思います。これは、今後が非常に楽しみなシリーズとなりました。
あと一点。
冒頭のカラーイラストで激しくネタバレするのはちょっと勘弁。あれ知らずに読んだらもっと楽しめたのになぁ……
とまぁ、そんなところで次は『ハヤテのごとく! 夏休みの白鳳学院も、幻の三千院ナギをみた by ハヤテ』です。って作者被ってた!
神曲奏界ポリフォニカ~ビギニング・クリムゾン
榊一郎・著、神無月昇・イラスト、GA文庫。
6月21日(木)読了。
タイトルから予想が付くとおり、フォロンとコーティカルテの出会いの御華詩。
更に言えば、キネティック・ノベルのプロローグの改訂版です。
そんな訳で、内容的にはキネティックとまったく同じなので既読の内容確認的な読書と相成りました。
とは言え、キネティック時点では現在のシェアード構想が無かったこともあり、読んでみるとその辺りを匂わせる部分が追加されていたりしてニヤリとさせられました。なるほど、フォロンはやっぱり…… そういう楽しみもありますね。あと、個人的にはこうして文庫で出てくれると読みやすくていいと思います。実は、キネティックはこの本の内容の部分しか読めてなかったりするので(;^^)
とまぁ、そんなところで次は『ゼロの使い魔11~追憶の二重奏』です。
神曲奏界ポリフォニカ~ミッシング・ホワイト
高殿円・著、きなこひろ・イラスト、GA文庫。
4月21日(土)、絶賛読了。
早くもスノウドロップの真実を突きつけるミナギ編完結。
なるほど、そういう選択ですか。あと、予想はしていましたが、ミナギはあのネタだったんですね。
なじかは知らねど……
毎回思うことですが、このシリーズは他と違ってこっちの世界との繋がりが強いのです。前の巻なんで微妙にネタバレご容赦願うと『オズの魔法使い』と勘違いさせて『ティファニーで朝食を』だったりするのですが、今回もまた面白いネタを仕込んでますねぇ。 O Frotuna! ってカルミナ・ブラーナかぁ。確かに、ありゃ闘い向きです。つか、なかなかいい訳詞のセンスしてますね、この作者。
このシリーズ、その辺の曲押さえてるとBGMを脳内補完できるんで可成り楽しいです。今回もその場面は本当に脳内が白熱してました。思わず口ずさみそうになりましたが、口ずさむにはテナーが気持ちよく歌う音域なんで自粛。って、思わず今、何年か前の兵庫県合唱祭で演奏したときの『カルミナ・ブラーナ』のコーラス譜持ち出しました。気持ちいい音域ですねぇ、
しかし、この曲に関してはスノウの楽器であるコントラバスは確かに活きますねぇ。まぁ、何よりポリフォニカ・ワールドの未来ではナンセンスというかある意味禁忌とされる『歌』でそれを伴奏に神曲を奏でるのがスノウドロップですがね。あとは賛美歌とか聖歌(賛美歌:プロテスタント、聖歌:カトリック)は詳しくないんで、聖書の一節としか知らなかった詩に付けられた曲とかもあってそういう遊びが理解できると楽しみは倍増しますねぇ。
あと、プリムローズお嬢様はどうしてそう、イロモノ方向に行ってるんだか…… 黒さと桃まんさダントツですな。
とまぁ、そんなところで次は久々の流水大説『パーフェクト・ワールド』です。
神曲奏界ポリフォニカ~トライアングル・ブラック
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
3月27日(火)読了。
3巻で倒叙モノの縛りが無くなりましたが、根底に流れる渋い空気は変わらずで良いですねぇ。
今回は、マティアに契約を申し込む無謀な精霊の御華詩。故の『トライアングル』。
顛末はネタばれるので置いておいて、この精霊のあり方もまた、ポリフォニカ世界の深みを増すに一役を買っていると思えます。そういう関係もあるのだなぁ、と。青とは対局だけれど本質は同じというか。
また、その裏では『警官』というあり方に『精霊』というあり方に対するマナガの考え方が非常に心に響きます。ありふれたことなんですが、重みが感じられました。
とまぁ、中核をなす精霊の事は明かさない方が良いと思ったら何も掛けないのでこの辺で。
次は『新本格魔法少女りすか 3』です。
神曲奏界ポリフォニカ えきさいと・ぶるう
築地俊彦・著、兎塚エイジ・イラスト、GA 文庫。
2月23日(金)読了。
青のポリフォニカ始動! 今度の精霊は眼鏡っ娘だ!
とまぁ、そんなラブコメ担当ポリフォニカ。
音楽学院を落ちこぼれて駄目人間街道まっしぐらなクルナと、ひょんなことからその側に居ることになった眼鏡精霊ルーファを中心に、ルーファの上司のハイディやらルーファの親友のササヤ、何故かクルナにつきまとうフレーラと、女性(全部精霊ですが)が沢山出てきます。ベタな構図ですな。物語も、非常に大ざっぱにまとめると、クルナが一攫千金を夢見てルーファ達を無理矢理手伝わせて…… みたいな内容でこちらもベタ。ルーファの眼鏡の意味も予想通り。
でも、読みながらこういったタイプの話は拒否反応示す人もいそうだなぁ、と思う反面、『精霊と人間の関係』というモノを描く上で出るべくして出てきたシリーズだと感じました。『神曲楽士が神曲を代価に精霊の力を借りる』もしくは『神曲楽士にお金を払って精霊が神曲を得る』という一種の労使関係。『契約精霊』という言葉が象徴する示すポリフォニカ世界での一般的な人間と精霊の関係。
それに真っ向から対抗するキャラとしてこのシリーズの主人公クルナの存在は非常に面白いです。何しろ、単身楽団は持ってますが神曲を弾きません。弾くのは『相手を不愉快にする音』。更には、楽器で殴ったりもします。そんな無茶苦茶なキャラなんですが、その裏に見え隠れする信念が彼をただの駄目人間で終わらせてはいません。
また、ルーファが所属する『精霊至上主義現実派』も当たり前と思われる人間と精霊の関係に一石を投じる意味合いがあります。そんな訳で、このシリーズのテーマは『ラブコメ』という形を取りつつ『神曲を必要としない人間と精霊の関係』を描くことなのかなぁと思います。
眼鏡に意味付けもなされているだけでなく、興味深いテーマもあってこれまた期待の持てるシリーズでした。引きが引きだったので次が楽しみです。
そんな訳で次は『くじびきアンバランス2~大吉編』です。
神曲奏界ポリフォニカ まぁぶる
築地俊彦、大迫純一、高殿円、榊一郎・著、兎塚エイジ、 BUNBUN ・イラスト、 GA 文庫。
2月20日(火)読了。
4色入り乱れての短編集。こいつはいいものです。そんな訳で一つ一つに分けて。
『だいぐれっしょん・ぶるう』
この本で初お目見えの青のポリフォニカ。
作者が作者なのでまぁ、おおよその想像はついていましたが予想通りで何よりです。
何気に『精霊至上主義』というテーマが出てきてたりしてシリーズ的にも面白いかも。でも、理想推進機関『アクロス』みたいな匂いがするのは気のせいだと信じます。
まぁ、何よりルーファ! 今度の精霊は眼鏡っ娘だ!
本編に期待です。(このあとすぐ読みます)
『ぶれっしんぐ・ぶらっく』
『インスペクター・ブラック』の3週間前の御華詩。ちょっと肩の力を抜いて、というテーマに乗って、意外な人がメインです。マナガとマティアのほのぼのした絆が感じられてよいですねぇ。
『ダンシング・ホワイト・ナイト』
俺のスノウが! そんな御華詩。学院の新年を祝うダンスパーティーを軸に展開される人間模様。みんな素直じゃありませんね。
てか、プリムローズお嬢様が面白くなりすぎてるんですが。なんか、いつの間にかスノウと立場が逆転してるのは気のせいでしょうか? 何はともあれ彼女がこれからどこまで黒くなっていくのか楽しみです。あと、やっぱりミノティアス愛されてますねぇ。
『ポゼッション・クリムゾン』
フォロンとコーティカルテの絆を確かめる御華詩。
他の話とのシンクロもあってさすがは原点といったところ。でも、今回のコーティカルテは珍しい面を見せてくれていいですねぇ。
とまぁ、そんなところで、眼鏡読書週間は続き次は『神曲奏界ポリフォニカ えきさいと・ぶるう』です。
ナハトイェーガー~菩提樹荘の闇狩姫~
涼元悠一・著、一美・イラスト、GA文庫。
1月27日(土)読了。
何というか、表紙とタイトルからもっとダークな内容を想像してたんですが、内容は百合だったりオカルトだったり、節操がないと思ったら、作者自身が自分好みの要素をとにかくブレンドしたとのことで納得。
基本的には夕暮れのビルの屋上で偶然であった美幼女と高校生の百合ラブロマンス…… のようなそうでないような、そんな御華詩。フレイヤの貴婦人口調から真紅を連想しましたが、そんなことを言うのは無粋でしょう。お付きのメイドのヒルダとのコンビは中々楽しかったです。ドイツ語メインですが、フランス語とか色々混じったり、その辺のニュアンスはいい感じですね。あと、古風な語りの人も雰囲気が出てよいですな。
ただ、作者がゲームシナリオ書きであるという事実を認識していることによるフィルタがあるのかもしれませんが、構成とか面白かったんですがちょっとゲーム的過ぎる気もしました。この構成の場合、ゲームのザッピングシステムというか他キャラ視点の断章(具体的には奏)がもう少しあった方が分かりよい気もしましたが、それがあると、この1冊中の内容的にはネタバレるってのも分かるんで難しいところ。
まぁ、今後への伏線が色々あって思わせぶりなまま終わっちゃったんで、今後どう展開するか、なんでしょうねぇ。
と、そんなところで、次は積み上がってた大河ノベル消化に乗り出して『化物語』です。
神曲奏界ポリフォニカ~プレイヤー・ブラック
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
12月21日(木)読了。
黒のポリフォニカ第三弾。今回はこれまで2作とは異なるタイプのホラーっぽい内容でしょうか? でも、こういったのも良いです。別に倒叙にこだわる必要ないですしね。まぁ、別のもっともっと有名な某定番パターンだったりするんですが、それは読んでのお楽しみ。
今回は事件の関係者が大学生のグループなんですが、その人間関係なんか見ていると、ちょっと有栖川有栖の学生サイドを思い出しました。どれも魅力的なキャラでこれで終わりなのはもったいないぐらい。特にカッコイイデブがよかったです。それぞれにキチンとドラマがあって、凄い充実した御華詩でした。
ネタバレ避けて内容書いてませんが、別のところではマナガとマティアの絆もより強く描かれていて、その上で、大学生グループと接することでマティアが変わろうとしてたり、そんなところも一つの見所ですね。
更に、あとがきでキネティック・ノベル版の発売が公表されていて嬉しい限り。マナガの声は誰だろう? ってのが一番気になるところ。それと、あとがきを読んでやっぱり「繋がった」って言うのがオチなんでしょうか?
とまぁ、内容に余り触れずにグダグダ書いたところで次は『ネクラ少女は黒魔法で恋をする3』です。
神曲奏界ポリフォニカ~インフィニティ・ホワイト
高殿円・著、きなこひろ・イラスト、GA文庫。
11月30日(木)未明、絶賛読了。
すっかりはまりこんでしまったポリフォニカの過去の物語。
グラナード家のメイドは眼鏡で剣の達人でそんな彼女を音楽院へ半ば強引に推薦した押しかけコントラバスは梅干しがお好きな、そんな御華詩。
……って端折りすぎ。
何というか、他のポリフォニカ世界から見ると大昔の話であの精霊の過去が出てきたりしてニヤリとした。またこちらの世界との絡みを使った遊びがあったりするのも非常に楽しい作品です。思わず口ずさむあの歌。こういうのは本当に面白いですな。
それで居て、作中で音楽に対してスノウが気づいたことは、音楽をする身としては凄く共感できるモノでした。そういった部分もまた、ポリフォニカ・ワールドの魅力ですな。
あと、愛されてるなぁ、ミノティアス。
ただ、今回はちょっと次へ続くって感じなので次巻が待ち遠しくて仕方ありません。でも、少し間が開きそうな感じです。まぁ、これからどんどん広がっていくポリフォニカ・ワールドなので、白に限らず追いかけて行きたいと思います。
さて、次は『レンズと悪魔』です。
神曲奏界ポリフォニカ~サイレント・ブラック~
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
11月16日(木)読了。
うわぁ、こりゃまた、いいですねぇ。
やっぱり一言で評するなら『渋い』です。
今回も前作同様の倒叙物構成。でも、前回よりもミステリ度合いは薄目。ちょっと伏線が見え見え過ぎな気がして、倒叙物の醍醐味とも言える『犯人を追いつめていく緊迫感』に欠ける気がしたんですが、別の大きなテーマででしっかり補ってるあたりそつのない造りです。つか、他のシリーズとの関わりとか考えるのも楽しかったり。もう完全にポリフォニカ世界にはまってしまってます。キネティックノベルも買ってしまいましたし(;^^) 白も新しいのが出てたり、毎月つきあうことになりそうな予感がひしひしとしています。
因みに、持ち出すのを忘れた『マルドゥック・ヴェロシティ』の代わりに予定を変更してこちらを先に読了してたりします。
そんな訳で、次こそは『マルドゥック・ヴェロシティ』です。
神曲奏界ポリフォニカ~ストラグル・クリムゾン
榊一郎・著、神無月昇・イラスト、GA文庫。
11月5日(日)未明、読了。
今回は前巻の直接の続き。ツゲ神曲楽士派遣事務所の面々のリベンジがメインです。
中でも、タイトルの通り、前の巻で謎のダメージを負ったコーティカルテの状態と、それに対峙して別れを予感し思い悩むフォロンの姿がよく描かれています。そもそも神曲楽士と精霊の関係のあり方の不自然さ、その中にあっても更に特異性を持つフォロンとコーティカルテの関係。それらを通して、世界全体の精霊と人間の関係が問われます。恐らく、これは他のシリーズも通して一つの大きなテーマだと思いますが、この先どういったことになっていくのか非常に楽しみです。でも、その辺の起源的な部分はやはり白の方で描かれるのでしょう。
……結局、白と黒のポリフォニカも続けて読んでいくことになる訳ですな。キネティックノベルの方も買っちゃいましたし、ポリフォニカ・ワールドは読書の主軸の一つになってますね。
と、そんなところで次は『タバサの冒険』です。
神曲奏界ポリフォニカ~インスペクター・ブラック~
大迫純一・著、BUNBUN・イラスト、GA文庫。
10月28日(土)未明読了。
渋い。これはものすごくいい。端的に説明するなら『ポリフォニカ世界で刑事コロンボ』。これが上手く世界観を処理してるものだからグイグイ引き込まれます。最後の『黒猫の三角』(森博嗣)バリのミスディレクションの判明も心地よいですねぇ。なんか、ミステリ好きの部分が刺激されまくってます。いやぁ、これ、かなり本格的な倒叙物ミステリです。
で、時間軸的にはポリ赤と平行しているので、このマティア&マナガコンビは赤にも出てたりして、こっちにもユフィンリーとか出てたりそういった部分もシェアード・ワールドの楽しいところですねぇ。これで、全シリーズ追いかけることになりそうです、ポリフォニカ。
とまぁ、そんなところで、次は『フレイアになりたい』です。
神曲奏界ポリフォニカ~スパーティング・クリムゾン
神曲奏界ポリフォニカ~スパーティング・クリムゾン
榊一郎・著、神無月昇・イラスト、GA文庫。
10月2日(月)、読了。
いや、すっかり作品世界に心酔しています。本当によく出来ているなぁ……。
前に過去話で眼鏡メイド大活躍な「エターナル・ホワイト」読んだのもあってコーティカルテに関する印象が変わってたり、何か上手いこと嵌められている気もしますが、楽しめているのでよし。黒も近いうちに読みたいです。
今回はユフィンリーが中々よい味出してましたねぇ。どんな業界でも若き天才がぶち当たる壁というか。その辺の描写が非常に楽しかったです。それでいて、後半のカーチェイス。何か引き込まれて先が気になって仕方なかったです。そして辿り着いた結果……
何というか、早く次が読みたいというのが一番の感想です。後書きに寄ればすぐに出そうなんで出たら速攻チェックの方向で行きますです。
では、次は第二回MF文庫Jライトノベル新人賞優秀賞受賞作『暗闇にヤギを探して』です。
神曲奏界ポリフォニカ~エターナル・ホワイト~
高殿円・著、きなこひろ・イラスト、GA文庫。
8月21日(月)、読了。
300ページ超でやや長目にも関わらず、絶賛一気読みしてしまいました。
何か、色々と絶賛ツボってます、主役のスノウドロップが。
古風な話し方、お嬢様至上主義でお隣の軍人に刀を習って免許皆伝の腕前。そして、戦闘服には眼鏡を含む。
他にも諸々心の琴線に触れるモノが出まくってました。
で、内容ですが他のシリーズに比べてずっと昔の御華詩で、単身楽団などなく、普通に単体の楽器を演奏している時代。神曲楽士の名家であるグラナード家に使えるメイド、スノウドロップ。自身を拾ってくれたプリムローズお嬢様に心酔する彼女が、ひょんなことから幻の名器である『エターナル・ホワイト』の精霊ブランカに弾き手に選ばれたために、お嬢様と共に選ばれた者だけが入学を許される精霊島の中央精霊師学院へに特例で入学することになって…… といった内容。
全体として『絆』が描かれています。その描かれ方が心地よい。
又、赤のシリーズの時も書きましたが、音楽が力を持つ世界観にはやはり音楽に関わる者として惹かれます。特に単身楽団がない分、より身近に感じられますしね。まぁ、一番惹かれる部分はネタバレるのですが、スノウドロップはそういう意味でもツボです。
てな訳で、赤よりも気に入ったので、このシリーズは出れば速攻チェックの方向で。
さてでは、次はアニメから入ってコミックスも揃えてしまった『ちょこッと Sister 』の小説版です。
神様が用意してくれた場所
矢崎在美・著、Fuzzy・イラスト、GA文庫。
8月18日(金)、読了。
なんか、ふんわりした作品でした。日常的なと日常と非日常の境というか、そんな怪異と身近に過ごしてきた探偵助手というか探偵事務所の雑用係の香絵が体験する物語。素朴な作品で探偵っていうのと微妙に食い違うようでしっくりくるそんな雰囲気がいいですね。ほわほわ。
これこそ、前の思い作品読み過ぎて凹んでた時に読めばバランスとれそうな作品ですね。
とまぁ、そんなところで次はファーストキスからは~じまる~♪ 『ゼロの使い魔 2』です。
神曲奏界ポリフォニカ~ロマンティック・クリムゾン
榊一郎・著、神無月昇・イラスト、GA文庫。
6月12日(月)、読了。
ようやく物語が動き出したと言いますが、前巻で提示された世界観が活きていますねぇ。
今回はサブタイトルの『ロマンティック』という形容詞に観られるようにとある少年がヒトメボレした少女が実は精霊で…… という『身分違いの恋』ならぬ『種族違いの恋』を主軸に据えた物語。これは、主人公のフォロンとコーティカルテにも当てはまるもので、その辺りの対比も良い雰囲気でした。
あと、『神曲奏界』というタイトルにあるとおり、音楽が力を持つ世界観とその辺りの考証は音楽やってる人間として共感できる部分もあったりします。
基本は精霊達は神曲楽士の音楽を聴くことで力を得る、という図式が成り立っています。ただ、その音楽は録音では全く効果が無く、生演奏でなければならない。だからこそ、神曲楽士は単身楽団と呼ばれる演奏機械を自身の手で奏でることで精霊に力を与え、その見返りにその力を貸して貰うことになります。これは、つまりは聴衆の為に演奏するという音楽の基本。自己満足ではなく、聞いている人に喜んで貰うためにこそ奏でられる音楽。その純化された形としてのこの図式は非常に興味深く思いました。
そんな訳で、時間が出来たらキネティック・ノベル版の学生時代の話も読んでみたいと思います。
さて、では次は『桜色BUMP シンメトリーの獣』です。
神曲奏界ポリフォニカ~ウェイワード・クリムゾン
榊一郎・著、神無月昇・イラスト、GA文庫。
1月29日(日)、読了。
新創刊のレーベルの割に何か設定に関して読者がある程度知っていることも想定されている雰囲気を感じていたら、既にキネティックノベルで展開している作品だったのですね。
骨子となる設定は『神曲楽士が奏でる音楽が精霊の力になる』というモノで、音楽にそれなりに長年関わっている人間としてはその辺りの考証が中々に興味深いですね。『単身楽団』で基本楽器以外は自動演奏させて……という辺りも面白いギミックです。
そんな世界観とかが語られる全編『導入編』という印象で、正直なところそれなりに長めの話の割に若干の物足りなさも感じる作品でした。色々と伏線もあったのですがことごとく未回収でお預け状態というか。まぁ、この話からすると前日譚となるキネティックノベルの宣伝も兼ねてるとこがありそうです。その辺りは色々大人の事情があるようなのですが、それを『あとがき』でぶっちゃける作者も楽しいです。
とはいえ、楽しめた作品ですので機会があればキネティックノベルにも手を出してみようかなぁ、と思います。
さて、次はMF文庫Jライトノベル新人賞第一回受賞作最後の出版である『ネクラ少女は黒魔法で恋をする』です。