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MF文庫J のアーカイブ
ゼロの使い魔18~滅亡の精霊石~
ヤマグチノボル・著、兎塚エイジ・イラスト、MF文庫J。
3月4日(木)読了。
どうにかルイズと再会することが出来たサイト。
離れた期間は結果的に二人の距離を近づけることとなっていた。
一方、ガリアを舞台に暗躍するロマリアの野望を砕くべく、アンリエッタ達と共に作戦に望む。
だが、その先に待ち受けていたのはハルケギニアを揺るがす恐るべき事態で......
苦難を乗り越えてルイズとサイトの関係も落ち着いて来たところで、今度は世界の方がとんでもないことになっていきましたねぇ。今まで積み重ねたモノが上手いこと活きて、いよいよと物語も大詰めに向かっているように感じられます。
虚無とは何か? その辺りの意味も仄めかされつつ、ここからは新章となります。そして、否が応でもこれからはあの勢力との対峙が必至となりました。まだまだどうなるか分かりませんが続きも楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『戦う司書と世界の力』です。
聖剣の刀鍛冶《ブラックスミス》8
三浦勇雄・著、屡那・イラスト、MF文庫J。
3月3日(水)読了。
帝政列集国の襲撃から十日ほど、独立交易都市は復興の途にあった。
比較的平和な時を過ごすルークは、思い立ったかのように動き始める。
目的を果たすため、療養中にも関わらず家に居ないセシリーを探して都市を歩く。
幾度かのすれ違いの末、遂に見つけたセシリー。
だが、何故か彼女は看護服を着ていて......
新章開始の第八巻。今はまだ準備段階ですが、色んな要素の足音が聞こえてきますねぇ。
世界情勢も大きく変化してしまい、緊張状態を強いられていくことを感じさせながら、その裏で蠢く者達。
かなりえげつないところもあったりしますが、その準備された者達がぶつかるときに何が起きるのか?
これからの展開を楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『ゼロの使い魔14~滅亡の精霊石~』です。
ダブルアクセス
樋口司・著、のりたま・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月1日(月)読了。
桃井巧は事情あって貧乏だった。
それでも、若干特殊なオンラインゲームのテストプレイの仕事をしながら妹のヒナを養って日々を過ごしていた。
ある日、そんな彼の家の隣に、美少女が引っ越してきた。
しかも、同じクラスに転校してきたその美少女、立花栞との出会いを運命的に感じた巧。
確かに、運命的だった。
だが、それは甘い恋愛話ではなく......
オンラインと現実を交錯させた往年のSF的な構図の物語ですが、主人公のコンプレックスとかその解決とかの描き方は前作の空気感を感じさせますね。2作目第1巻ということで物語の構図を提示する部分が主題になっていました。まぁ、正直部分的にちょっと登場人物同士の会話と心情の動きに強引さを感じたりもしたんですが、テーマが中々面白いので次にも期待ですねぇ。
てなところで次は『聖剣の刀鍛冶《ブラックスミス》8』です。
天川天音の否定公式3
葉村哲・著、ほんたにかなえ・イラスト、 MF 文庫 J 。
2月27日(土)読了。
夏休みに瑛子の誘いで彼女の家の別荘へと訪れた雪道、天音、シロコ。
別荘に到着し、雪道が自分に宛がわれた部屋に入ると、何故か先客が居た。
アラバスターのような白い肌を持つ少女の名はコッペリア。
『領域』の関係者と思われる彼女を警戒しつつも、雪道達は彼女を匿うこととなって......
更に燃料投下の第三弾といいますか、そんな御華詩ですな。ラブコメチックな日常の中に紛れ込む非日常というか、物語の中心となるコッペリアに関わるとある描写は結構面白い試みだなぁ、と感じました。ただ、ラブコメを前面に出しつつも『式』を巡る神話的な雰囲気も強まってこの作者の持ち味のようなものが感じられる内容でした。
こうして、ラブコメチックな日々と『式』を巡る戦いがどこへ進んでいくか、続きを楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『ダブルアクセス』です。
かのこん14~どきどき☆らぶれっすん~
西野かつみ・著、弧印・イラスト、MF文庫J。
2月25日(木)読了。
小山田耕太と源ちずるは今ではすっかり全校に響き渡るバカップル(主に性的な意味で)。
3年生になった耕太と何故か留年したちずるは遂にクラスメートとなる。
そんな始業式の日から、アイジンの望といつものごとくやらかしていた。
周囲があきれる中、とある新入生はそんな二人に驚くべき申し出をしてきて......
何だかんだと続いているバカップルの物語も巻を重ねてきましたねぇ。
子供が出来たり波瀾万丈ですが、高校三年生になって描写はエスカレートし続けてます。その陰で着々と進展しているたゆらと朝比奈さんのストーリーもよいですな。まぁ、そういった部分がクローズアップされがちですが、メインのストーリーも着々と進行していよいよシリーズのクライマックスに向かってきたというところでしょうか。このまま最後まで続けて読んでいきたいと思います。
てなところで次は『天川天音の否定公式3』です。
まよチキ!2
あさのハジメ・著、菊池政治・イラスト、 MF 文庫 J 。
2月24日(水)読了。
ゴールデンウィークがやってきた。
ジローは妹の合宿により、一人で休日を満喫できるはずだった。
だが、世の中そんなに甘くはない。
妹が合宿に出かけて程なくしてかかってきた一本の電話が全てを台無しにする。
そうして、なんだか分からないうちに秘密を抱えた学園の王子、スバルがジローの執事として家に泊まることになって......
男装執事系ラブコメ第二弾。
まぁ、こういう受賞作の2巻らしく登場人物の立ち位置を汎用的にする感じで、いい具合にラブコメめいてきましたねぇ。女性恐怖症、男装と弱点が明確になっていて、キャラの動機付けも分かりやすいので、この調子で巻を重ねれば読みやすいラブコメシリーズになりそうですな。
てなところで次は『かのこん14~どきどき☆らぶれっすん~』です。
ごくペン!2
三原みつき・著、相音うしお・イラスト、 MF 文庫 J 。
2月23日(火)読了。
エリートコースを外れ、幼なじみの権田原凛子を追って訪れた毒マムシ学園にやってきた五十嵐真太郎。
彼は、再会した凛子と共に学園の騒動をどうにか収め、今ではその学園をよくするための改革に乗り出していた。
だが、そんな娘の活動を知るよしもない凛子の父が学園の調査に乗り出して......
学園極道ラブコメというか、何でもありな感じになってきましたが、それでもブレないメッセージが伝わってくるいい御華詩でした。ここまで露骨にメッセージを込めた作品って最近は珍しいようにも思います。でも、共感を呼ぶメッセージだということでしょう。人に認められること、それがどれだけ嬉しいことなのか。今まで人に認められないでいた子供達がどうなるのか...... まぁ、基本はドタバタラブコメなんですがね。あと、新キャラは眼鏡を掛けているのかどうなのか今一微妙です。
てなところで次は『まよチキ!2』です。
みにくいあひるの恋2~死にぞこないの人魚姫~
日日日・著、みことあけみ・イラスト、 MF 文庫 J 。
2月21日(日)読了。
あひるを巡る騒動も一段落した後。
遊菊の一言で『公認カップル』として後押しされることとなったあひると陀衣。
それは、あひるの『病』に取っては悲劇に向かうことでもあった。
当然、その対抗策も遊菊は考慮していた。
何でも、あひるの『病』の特効薬が存在すると言うことで......
『恋の病』が死に至る病となった世界での切ない恋物語第二弾。
サブタイトルの通り、今回のモチーフは若干ハイブリッドですが『人魚姫』です。こういうの、上手いですねぇ、日日日。
本来のハッピーエンドが避け得ないデッドエンドとなる状況下での書く人物達の心情がよく描かれていて、やり切れない気持ちになりますが、そんな生々しさが魅力の作品ですな。今回のラストでまたまた状況は大きく動いてきたので、この悲劇的結末が約束された恋物語がどのようにハッピーエンドとなるのか、続きを楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『ごくペン2』です。
三流木萌花は名担当!2
田口一・著、をん・イラスト、 MF 文庫 J 。
12月6日(日)読了。
弱小三流木出版社の起死回生の策として、ライトノベルを書くことになった時任孝一。
担当編集であり、クラスメートでもある三流木出版の社長の娘、萌花の協力のもと、どうにか1冊の本を世に出すことに成功した。
だが、それは始まりに過ぎない。
ライトノベルは、シリーズ化してこそのモノである。
早くも、萌花は2巻のプロットを孝一に求めるのだが......
いや、なんかすごい心に響く御華詩でした。今回は、ライトノベルを書くという視点よりも、その本がどう世に出て行くのか、をデフォルメしつつ描く無いようだったのですが、本当、著者から読者までの間にどれだけの人間が関わっているのか、そして、読者に届くと言うことがどれだけ大きなことなのか、考えさせられる御華詩でした。これは、別にライトノベルに限らず、作家に限らず、何かしらを創る仕事をしている人間には共通するモノだと思います。また、商業に限らず、同人でも同じ。
初心に帰るというか、色々と思い出させてくれる御華詩でした。完全に感想ばっかりで内容に触れていませんが、前巻では活躍できなかった風見鶏さんが活躍してたり、新キャラが中々いい役回りだったりという以上は、読んでのお楽しみということで。
てなところで次は『みにくいあひるの恋2~死にぞこないの人魚姫~』です。
白銀の城姫《ベルクフリート》
志瑞祐・著、上田夢人・イラスト、 MF 文庫 J 。
2月16日(火)読了。
偉大なる建築士、マイスター・ストランゼンのただ一人の徒弟、リンツ=レンハイトは逃げていた。
いきなり、我が身を襲った悪夢のような事態。
何とか追っ手をやり過ごすも、限界が訪れる。
いよいよ、逃げられない。
絶望がリンツの心を支配しかけたとき、彼の目の前には美しい城を思わせる少女が現れ......
新シリーズ開幕。城に宿る精霊的存在としての〈城姫〉の概念は非常に面白いですねぇ。
端的に言えば、城の擬人化。城の特性を特殊能力にしていたりして、その発想が面白いですねぇ。
また、周辺の設定として建築に魔法的要素を加えた〈建奏術〉など、建物、とりわけ城砦をテーマとした世界観が新鮮でした。これは、先が楽しみなシリーズです。
......いや、正直、ドルイドさんももっと読みたかったんですがね(;^^)
てなところで次は『三流木萌花は名担当!2』です。
D-breaker
二階堂紘嗣・著、フルーツパンチ・イラスト、 MF 文庫 J 。
2月14日(日)読了。
世界を《歪曲》の魔の手から人知れず守る『調律士』。
そんな調律士見習いの優馬は初めての大きな任務で訪れた廃マンションの屋上で美しい少女と対面する。
しかし、彼女は優馬の話を聞かず、一方的に銃口を突きつる。
意味ありげな言葉と共に銃弾は放たれ、優馬は足場の崩落に巻き込まれて......
世界の歪曲と調律の対立に基づいた設定の、オーソドックスな能力バトルモノ、といったところでしょうか。冒頭の意味ありげな言葉の押収やら、端々に言葉遊びや気取ったような比喩表現が入っていて、味を出している雰囲気は前作に通じる気がします。今回はまだまだ導入。役者が揃ってここから物語りは始まるようなので引き続き読んでいきたいと思います。
てなところで次は『白銀の城姫《ベルクフリート》』です。
オウガにズームUP!4
穂史賀雅也・著、シコルスキー・イラスト、MF文庫J。
2月12日(金)読了。
夏休み、ククルは家で水着になるなど妙な行動を取り始めた。
ユージは不審に思って熱を測ってみるとやはり熱があるようだった。
かつて姉にして貰ったように、甲斐甲斐しくククルの看病をするユージ。
だが、その熱はただの熱ではなくククルに異変が起きて......
最終巻。脇を固めるキャラクター的にはまだまだ膨らむ余地があっただけに勿体ない気もします。美味しいネタはまだまだあったと感じるんですが。そんな風に、色んな伏線を一気に回収して性急に閉じた感は否めません。とは言え、落ち着くところには落ち着いたのでこれはこれでよかったのかもしれません。前作の最後もかなり思い切ったことしてましたしねぇ。
そんなところで次は『 D-breaker 』です。
緋弾のアリア5~序曲の終止線《プレリュード・フィーネ》~
赤松中学・著、こぶいち・イラスト、 MF 文庫 J 。
2月10日(金)読了。
遂に現れた『イ・ウー』の首魁『教授《プロフェシオン》』。
しかも、圧倒的な力の前に『教授《プロフェシオン》』にアリアは奪われてしまう。
パートナーを奪われたキンジは、絶望的な差をモノともせず、アリアを奪い返そうと『教授《プロフェシオン》』に挑む。
しかし、彼らはまだ知らなかったのだ。
『イ・ウー』との戦いなど、これからの運命に取っての序曲に過ぎなかったということを......
前回の引きから楽しみにしていた5巻でありますが、まさか、こんな風に進めるとは。そんな、期待を裏切りつつ盛り上げる御華詩でした。
まぁ、今回はその後に日常編とも言える短編があったりして空気が一気に弛緩してしまった感もありますが、そっちの御華詩は相変わらず、分かり易いエンターテインメント作品でよいですな。
もうこれで終わりかと思っていましたが、あくまでプロローグが終わっただけ。今回のラストのあれからどう話が膨らんでいくのか楽しみにしたいと思います。
そんなところで次は『オウガにズームUP!4』です。
わるぷるキス!2
内山靖二郎・著、ニリツ・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月16日(土)読了。
ワルプルギスの夜を無事に阻止した優人は、夏花の監視任務で魔法特区セイラムに残ることになった。
しかも、滞在先は夏花の済む女子寮。
ただでさえ、その本来の職務から負い目のある彼が、女の園に入って心安らかに過ごせるかというと......
なるほど、タイトルはそういう意味でしたか。
ということで今回はハンナシナリオ(?) って表現が何かに毒されていますね。でも、そんな感じ。
テーマが明確になるのは良いですな、うん。基本的に手堅い造りの作品で、今後の方向性もはっきりしましたし、続きを素直に楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『末代まで!』です。
二人で始める世界征服5
おかざき登・著、高階@聖人・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月15日(金)読了。
夏休みが終わり、文化祭が近づいてきた。
その料理の腕でクラスで存在感を増す竜太。
一方で、夏休みの旅行以来、積極的に竜太に迫る八都子の様子にやきもきする千紗とありす。
そんな日々に終止符を打つべく、千紗とありすは一つの決意をする......
暖かな悪の秘密結社による平和な世界征服の物語、遂に完結!
ラブコメ展開をしつつ熱い展開もありつつ、非常に心地よいラストを迎えました。
本当、こういう御華詩は読んでいてホッとしますねぇ。そして、高槻さんは何気に素晴らしい委員長でしたな。このキャラ付けは非常に興味深いですな。いや、そりゃ、千紗もありすも八都子もそれぞれに魅力的な広いんでしたがね。
このほんわかした空気は大好きだったので、この作者の次回作にも期待なのです。
てなところで次は『わるぷるキス!2』です。
竜王女は天に舞う
北元あきの・著、近衛乙嗣・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月15日(金)未明読了。
第五回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞佳作受賞作。
空と雲海に囲まれた蒼天世界。
幼なじみのロッテが駆るワイバーンに乗り、飛行客船<竜王女>号に途中乗船したシグ。
二人の通う魔術士養成学校<竜の箱庭>の担当教官ザウエルからの召喚だった。
何でも、奪われた「あるもの」を取り戻すために人員が必要になったと言う。
そうして、任務にあたるシグだったのだが......
ふむ、非常にオーソドックスなファンタジーですねぇ。パターン通りというか何というか。ちょっと正直、食傷気味な部分もあったりしましたが(;^^) ただ、世界観についてあえて細かく設定を書かずに、銃と魔法が混在する空気感を出してるのはよい感じですな。まぁ、一冊を費やしてシリーズとしての動機付けとか今後の展開させやすい構図を作り上げたような印象があるので、次にどうなるかですな。
てなところで次は『二人で始める世界征服5』です。
まよチキ!
あさのハジメ・著、菊池政治・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月12日(火)読了。
第五回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞最優秀賞受賞作。
狼嵐学園には理事長の娘、涼月奏とその執事、近衛スバルが通っている。
双方共に美しい容姿を持ち、奏は男子の、スバルは女子の憧れの的だった。
一方、二人のクラスメートである坂町近次郎は、家庭の事情で若干特異な性質を持つモノのおおむね平凡な男子高校生。
当然、そんなハイスオペックなお嬢様や執事と接点があるはずもない。
だがある日、近次郎はスバルの秘密を偶然知ってしまう。
そう、全校女生徒の憧れの的の美少年スバルは実は男装した女の子で......
いやはや、バレてはいけない男装の美少女、二面性のあるお嬢様、特異体質の男子高校生、勘違いしまくりの妹、一つ一つのパーツは全く真新しいモノでもないのに、組み合わせが非常に上手く嵌っていて最後まで飽きずに読むことが出来ました。その辺りが最優秀賞受賞の理由ですかねぇ。キャラクターの背景がしっかりしていてそれらを無理なく展開するプロットで、安心して読んでいられる作品でした。本当、ライトノベルとして王道とも言えるラブコメですな。これは、今後どういう風に話を転がしていくのか、楽しみです。
てなところで次は『竜王女は天に舞う』です。
鳳凰堂みりあは働かない!2
石川ユウヤ・著、シロガネヒナ・イラスト、 MF 文庫 J。
1月10日(日)読了。
画商のお嬢様、鳳凰堂みりあはニートになりたい。
そんな彼女にハローワークに任命された勤労少年の貧乏人、火車ヒイロ。
命を狙う暗殺者や詐欺事件の犯人として追いかける刑事などと一悶着がありながらも、二人の微妙な関係は続いていた。
そうして、ある日、みりあは思いつきでクラスのバレーボールを一大賭博として大儲けを画策するのだが......
むむむ...... 設定は面白いのですがちょっと散らばり過ぎというか微妙な雰囲気ですねぇ。
お金に執着するヒイロの行動が期せずしてヒロインのフラグを立ててしまうというのが基本的な構図なのですがちょっとばかりお金礼賛が緩んでしまっているというかラブコメ展開とのバランスが微妙というか...... まぁ、前作の癖をとって万人受けを狙いつつも個性を出そうとあれこれしているのが窺い知れる芸風ではありますな。とりあえず、ヒロインが追加されてまだ続きそうなんで続きは読んでみたいと思います。
てなところで次は『まよチキ!』です。
えむえむっ!8.5
松野秋鳴・著、 QP:flapper ・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月8日(金)読了。
美少年、だけどロリコン。
残念な高校生、日村雪之丞は見た目は幼女な天才少女、柊ノアが部長を務める発明部員。理由は言わずもがな。
彼は、ある日ノアの発明品が原因で眠り続けることとなる。
その発明品はRPGの世界をバーチャルに体験するというモノ。
日村の目を覚まさせるために、ノアは色々とあって頼りにしている砂戸太郎に助けを求める。
太郎につられての行きがかり上、第二ボランティア部の面々や辰吉や由美まで巻き込んでノアの発明品によるRPGの世界に飛び込むことになったのだが......
『変態大決戦! ドM対ロリ』
って端的にこれでも間違っていないところが素敵御華詩ですな。何というか、太郎のドMキャラが綺麗にまとまってるんで安心して変態の活躍を楽しむことが出来ていいですねぇ。何せ、彼の一人称ですから女性からひどい目に遭わされる度にはぁはぁする姿は読んでいて微笑ましいです。これだけ巻数重ねて読んでくるとそのぐらい達観してしまいます(;^^) まぁ、今回は番外と言うことで太郎と嵐子の物語は進展していませんがそちらは次を楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『鳳凰堂みりあは働かない!2』です。
ラグナ・クラウン
三門鉄狼・著、白田太・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月8日(金)読了。
第五回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞佳作受賞作。
『薔薇の悪魔』と呼ばれる存在に人類が地上を追われ100年近く。
人類は未だ地上を諦めず虎視眈々と力を蓄えていた。
そんな中、薔薇術と呼ばれる特殊能力に目をつけたセヴィリア王女は、独自に薔薇の悪魔の対策を研究し私兵を集めていた。
そうして、彼女は一人の少年と出会う。
「姫様の騎士となる男だ」
そう豪語する少年は確かに類い希な薔薇術の使い手だった。
しかし、その素行には大きな問題があって......
ぶっちゃけ、色々と要素を付け足してはいますがファンタジーの王道ですな。
主人公が「強い、けど、台無しなぐらいエロい」という残念な設定とか、若干苦しい気もしますが二転三転する設定など、エンターテインメントとして非常にそつなく組み上げられた作品という印象です。正直、ちょっと話が急すぎて感情移入しづらいところも無きにしもあらずですが、まだまだこういった作品の需要もあるということですねぇ。どうも、二賞同時受賞してるようなので機会があればメガミ文庫の方も読んでみたいと思います。
てなところで次は『えむえむっ!8.5』です。
荒瀬はるか、容赦なし!2
化学・物理部、通称『化物《ばけも》部』部長荒瀬はるかは、ある日こう言った。
「すごくお金が欲しいです」
何でも、部活動を続けるための資金が苦しいらしい。
どういう使い方をしているのか、銀行へ100万円返済する必要があるという。
そこで、優勝賞金100万円の『渚の女王コンテスト』へ元アイドル候補生だった幽実香を送り込むことを決める。
しかし、とある事情でコンテストの審査に含まれる遠泳に幽実香が参加困難であることが判明するも、はるかは作戦を強行して......
手段のためには目的を選ばない、荒瀬はるかに振り回される、退魔師の名門山伏家の落ちこぼれ、竜弥の成長譚...... でしょうか? その視点で見ると良い具合に話は展開しているのですが、はるかの行動に理由があると匂わせているとはいえ、タイトルに嘘偽りなしの行動はちょっとばかり引いてしまうのも事実。まぁ、そういうキャラとして描かれてはいるのですが。そんなはるかが竜弥との関係でどう変わるかも、一つの見所なのかもしれませんな。
てなところで次は『ラグナ・クラウン』です。
烈風《かぜ》の騎士姫
ヤマグチノボル・著、兎塚エイジ・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月4日(月)読了。
風の才能に恵まれた少女、カリーヌは幼い日に命を救ってくれた騎士に憧れる。
いつか自分も立派な騎士になると志し、腕を磨いていた。
だが正規の騎士団には女は入れない。
だから彼女はカリンと名乗り、男装して王都を目指す。
目的は、陛下をお守りする魔法衛士隊への仕官。
ところが、憧れの魔法衛士隊はなにやら様子がおかしくて......
『ゼロの使い魔』と世界観を同じくする別の物語。男装少女の成長譚、といったところですな。
主人公のカリン(カリーヌ)のキャラ付けがこういった物語の主人公向けで安心して読めましたねぇ。サンドリオンやバッカス、ナルシスなどのその周囲の男性キャラもよい感じです。まだまだ導入ですが結構悲惨な過去があったり今後の展開が楽しみです。
てなところで次は『荒瀬はるか、容赦なし!2』です。
ゴミ箱から失礼いたします
岩波零・著、異識・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月2日(土)読了。
第五回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞優秀賞受賞作。
始業式の放課後、小山萌太はふと思った。
教室のゴミ箱に入りたいと。
それは得も言われぬ衝動で、気がつけばゴミ箱にすっぽりと収まってしまっていた。
すぐに我に返るも後の祭り、ゴミ箱から逃れることは出来なくなっていたのだ。
そんな萌太の前に、新しいクラスメートの水無氷柱が現れる。
そして、萌太に非情な言葉を告げる。
「あんた、妖怪ゴミ箱男らしいわ」
こうして、妖怪を探知する能力を持つという氷柱と共に、困った妖怪達の手助けをする日々が始まって......
ああ、これはよく出来た御華詩ですねぇ。突拍子もない設定と、キャラクターの漫才、そして、その設定を活かしたラブコメ展開。綺麗にまとまっていて最後まで楽しく読むことが出来ました。特に、氷柱のキャラクター設定はよく出来ていると思います。基本部分だけ見ると戦場ヶ原ひたぎっぽい成分が強いですが、それだけではなく、魅力的なヒロインとして描かれていたように思います。ヒロインが一人に絞られている分、分かり易いと言えますね。
......まぁ、そのために噛ませ犬的な役割の眼鏡っ娘委員長の彩音がちょっとかわいそうですが仕方ないですな。
てなところで、次は『烈風の騎士姫』です。
プシュケープリンセス
刈野ミコト・著、萩原音泉・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月1日(金)読了。
第五回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞佳作受賞作。
柊火ノ見は妹とチェスをしていた。
文字通りの『天才』である妹には六十四連敗中。
彼は、そんな妹が大好きで大切にしていた。
しかし、チェスの後、中座したとき。
彼以外の全ての人間が妹の存在を忘れてしまっていた......
異世界の代理戦争、能力バトルと非常にオーソドックスな御華詩でした。
本当に基本的な部分には全然真新しいモノはないのですが、妹の消失を軸にした主人公の人格形成やら幼馴染みとの確執といった部分がアクセントになっている、そんな感じですねぇ。キャラクターが描けている部分が受賞に繋がったということですかね。
てなところで次は『ゴミ箱から失礼いたします』です。
ごくペン!
三原みつき・著、相音うしお・イラスト、 MF 文庫 J 。
12月29日(火)読了。
第五回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞審査員特別賞受賞作。
公立毒マムシ学園。
社会からドロップアウトギリギリの学生が集うその学園に、転校してきた五十嵐真太郎。
偏差値70オーバーでエリートコースまっしぐらの彼がそんな最悪の高校に転校したことには当然理由があった。
『一緒に東大に合格しようね』
そんな某漫画の影響受けまくりの約束を交わした幼馴染みの少女、権田原凛子がその学園に居ると噂に聞いたからだ。
しかし、想い人と再会を夢見て全てを捨てた彼を待ち受けていた現実は厳しいものだった。
「おひけえ願います!」
再会した彼女は、ヤンキーだらけのその学園で、私設の極道の女親分になっていて......
これはいいエンターテインメントでした。最初から最後まで分かり易いテーマで突っ走っていて、色んな要素を詰め込んでる割にはぶれずにそのメッセージはしっかりと伝わってくる、そんな御華詩でした。そもそも、この作品の主人公である五十嵐真太郎がそんな小説を書く必要に迫られる御華詩でもある訳で変則的にメタな要素と言えなくもないですが、そんな小難しいことを考えなくても、人を見下さずに対等に語ること、力を合わせること、弱さに諦めてしまわないこと、泥臭いベタなテーマが心に響きました。これだけばかばかしい内容でこれだけ力強くメッセージが伝わってくるのは本当に素敵な物語であります。その勢いがあとがきまで続いていて格好いいです。是非もなく、この作者の次回作は読みたいと想います。
てなところで次は『プシュケープリンセス』です。
オトコを見せてよ倉田くん!
斉藤真也・著、フミオ・イラスト、 MF 文庫 J 。
12月28日(月)読了。
第五回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞佳作受賞作。
年上女性が好みといって憚らない高校生、倉田優樹。
彼には幼馴染みの猫柳愛衣とその親友、戌威小夜という仲の良い中学生が居た。
二人とも美少女と言って差し支えないのだが、年上好きの彼にとっては完全に対象外。
しかし、とある切っ掛けで二人に二股を掛ける羽目に陥って......
ふむふむ、中々に計算された御華詩ですねぇ。ツンデレとヤンデレに二股というのがテーマのようですが、そこに持って行く流れやらその後の展開が若干あざとさを感じつつも上手いことまとまっていたように思います。ベタな展開も組み合わせれば新鮮になるというか、そんな感じでしょうか? やりたいことがはっきりしていてそれがしっかり伝わってくる、そんな御華詩でした。続きそうなんで当面は追いかけてみたいと思います。
てなところで、次は『ごくペン!』です。
天川天音の否定公式2
葉村哲・著、ほんたにかなえ・イラスト、 MF 文庫 J 。
12月27日(日)読了。
学園に現れた新たな『虚構式』に対するための協力者、浅闇シロコ。
見るからに猫を思わせるその少女は、天音と行動を共にする雪道に一目惚れしたと言い始める。
終いには、雪道の部屋の前に引っ越してくる積極的なアタックに天音も瑛子も辟易とさせられる。
そんなシロコには実は秘密があって......
ふむ、キャラ設定などはありがちと言えばありがちな御華詩なんですが、詩的な演出などで特有の雰囲気がありますねぇ。こういうのは好きです。ちょっとシロコの設定があからさまながら消化不良な気がしないでもないですが(;^^)
あと、瑛子ってこんなキャラ...... だったとは思いますが方向性が違ってきたような。まぁ、ヒロイン3人体制になってこれからどこへ向かうのか、続きも読んでいきたいと思います。
てなところで次は『オトコを見せてて倉田くん!』です。
かぐや魔王式!第5式
月見草平・著、水沢深森・イラスト、 MF 文庫 J 。
12月22日(火)読了。
今日も輝夜は新世界構築に勤しんでいた。
何でも、健全なる世界構築は、健全なる身体によってのみ達成できると言う。
そうして、新世界構築会議の面々は何故か体操着で縄跳びをすることになる。
コードネーム・ハラグロ、錦織はそんな中、一人のメンバーの特定の部位を哀れみを込めてついつい見てしまう。
それが、切っ掛けだった。
彼女、六道かなめは宣言した。
「六道、牛になります!」
今回は各ヒロインにスポットを当てた短編集という形でした。先のかなめの御華詩やら、結構頑張った米倉さんやら、これまで出番が少なかった妹の梢や、そして、相変わらずのようでどこか変わった輝夜やら。中々に楽しい御華詩でした。まだ続くようなのでどう進めて行くのか続きが楽しみですねぇ。
てなところで次は『天川天音の否定公式2』です。
蒼月のイリス3
星家なこ・著、平つくね・イラスト、 MF 文庫 J 。
12月19日(土)読了。
『一色』を巡る闘いも、いよいよ終盤を迎えていた。
慎太郎の最後の相手は、彼の幼馴染みである榊十夜だった。
様々なモノ全てを背負って『一色』を目指す慎太郎と、愛する女性、慎太郎の姉の静香のために戦う十夜。
お互いをよく知るもの同士の最後の闘いの時は、刻一刻と迫って......
『一色』を巡る闘いも遂に終結。最後の闘いの動機付けは中々いいですねぇ。十夜の戦う理由が非常に興味深いモノでした。
また、慎太郎周辺が素直でない不器用な人間が多いのに対して、対照的に十夜はただ静香を愛するという信念の元行動する、そんな対比もよいですな。こうして決着が付いてしまったところでシリーズ完結のように思いますが、どうなるか、また新刊をチェックしていきたいと思います。
てなところで次は『かぐや魔王式!第5式』です。
三流木萌花は名担当!
田口一・著、をん・イラスト、 MF 文庫 J 。
12月6日(日)読了。
一冊の小説を世に出した高校生、時任孝一。
そんな彼を入学式の直後『時任零路』とペンネームで呼ぶ者が居た。
その名前は三流木萌花《みつるぎもえか》、誰有ろう、孝一の本を出版した三流木出版の社長の娘だ。
彼女は、売れ筋で中身のない本ばかりを出す父の方針に反発し、その為に孝一の担当編集となり彼にあるジャンルの本を書かせるべく奮闘を開始する。故に、彼女は命じる。
「担当命令よ! 『萌え』で『エッチ』な『ラブコメ』を書きなさい!」
だが、ライトノベルどころかマンガやアニメにさえほとんど触れたことの無い孝一が『萌え』など理解できる筈もなく......
果たして彼にそのようなものが書けるのか?
それは、編集者、三流木萌花の力に掛かっている!
って、大体こんな感じの御華詩で間違っていない筈。文学作品とかにしか触れておらず、基本的にエンターテインメント作品にはスターウォーズの第一作ぐらいしか触れたことのない少年にライトノベルを書かせようという流れ、ライトノベル製作の舞台裏を描いた作品でもありますな。その辺りを広義に捉えれば『バクマン。』とか『週刊少年リーダム』とかのラノベ版と考えられないこともない...... と思います。結構デフォルメされてるとは思いますが、ラノベとしての留意点とか言ったモノは感じられる作品でしたねぇ。
続きも出るようなのでまた追いかけて行きたいと思います。
てなところで次は『桜木メルトの恋禁術』です。
聖剣の刀鍛冶《ブラックスミス》7
三浦勇雄・著、屡那・イラスト、MF文庫J。
12月4日(金)未明読了。
群集列国から這う這うの体で帰りきた独立交易都市。
しかし、そこには悪夢のような光景が広がっていた。
多数の悪魔に蹂躙される守るべき町の姿に絶望に駆られるセシリー。
しかし、相棒のアリアの叱咤に目を覚まし、やはり、渦中へと飛び込んでいく......
いやぁ、もう、熱い。心地よい熱さです。その熱さが伝染していっているというか、リサもゼノビアもレジナルドも熱い。
新幹線で酒片手に読んでて酔いも吹き飛ぶ熱さでしたねぇ。こういうのはテンションがあがりまくります。なんというか、『宇宙英雄物語』の最初のイメージアルバムの解説の星海王ブラスではないですが『燃える!』としか言いようがありません。いいなぁ、こういうのは。その中で、セシリーとルークの絆も深まって、そこはほのぼのというか、そのバランスがよいですな。
御華詩としては今回で一つの大きな区切りとなって次から新展開。楽しみにしたいと思います。
てなところで、次は『三流木萌花は名担当!』です。
かのこん13~オトメとらいあんぐる~
西野かつみ・著、弧印・イラスト、MF文庫J。
12月3日(木)読了。
ついにあかねをデートに誘うことに成功したたゆら。
浮かれる彼になんだかんだと付き合ってくれるあかねに今日こそ思いを告げようと決意するも束の間、二人を大きなアクシデントが襲う。
なんと、二人はデートに訪れた『大恐竜展』が現実に存在する世界、つまり恐竜が生きていた時代に飛ばされてしまい、サバイバル生活を強いられることに......
......たゆら、よかったなぁ(じみじみと)。
何か、他に短編が幾つか入ってましたが今回のメインはたゆらとあかねの御華詩ですな。段々とあかねも打ち解けてって遂に...... って感じですが、オチが中々素敵でした。この作品は、バカップル達の間で純愛を貫くこの二人にこそあると思ってたので本当にこういうのが読めて本当に嬉しいです。
てなところで、次は『聖剣の刀鍛冶《ブラックスミス》7』です。
鳳凰堂みりあは働かない!
石川ユウヤ・著、シロガネヒナ・イラスト、 MF 文庫 J。
10月18日(日)読了。
何よりお金を大切にする少年、火車ヒイロ。
彼は、入学早々に「働いたら負けかなと思ってる」と宣った大富豪の娘、鳳凰堂みりあと一悶着を起こす。
結果、ニートを何かの職業と勘違いしている彼女の『ハローワーク』に任ぜられたヒイロ。
果たして彼は、みりあを立派なニートにすることが出来るのか?
お金が絡むと力を発揮するヒイロと、モノの値段を性格に射貫く目を持つみりあの繰り広げるラブコメ、ですかね。今のご時世を反映した御華詩ですな。テーマはお金というか、他のヒロインも基本は『働きたくない』と言うのが動機。まぁ、設定に色々と無理がある気がしないでも無いですが、どうにかこうにか形になっていますねぇ。
また、文体の癖は感じ取れつつ前作の初期の灰汁はすっかり無くなっているのがいいのか悪いのか微妙なところ。まぁ、しつこくお金が大事だと繰り返すのは似た流れですが。
正直、着地点が今一見えない御華詩なのでどうなるか続けて読んで行きたいと思います。
てなところで次は『ギロチンマシン中村奈々子 輪廻転生編』です。
オウガにズームUP!3
穂史賀雅也・著、シコルスキー・イラスト、MF文庫J。
10月14日(水)読了。
今日も今日とてユージを喜ばせようと見当違いな方向に頑張るククル。
そんな彼女に『夜の国』への呼び出しが掛かる。
ククルが居ない日の午後、ユージは買い物先で金髪の女の子と出会う。
風船が飛ばされて泣いていたので取ってあげてその場はおしまいだった筈が、再びユージはその少女と出会うことになって......
微妙にずれた空気というか何とも説明し辛い持ち味が魅力の御華詩。
クラスメート丸ごとを出したので、ラブコメ展開としてはやりやすいシリーズと成っていますねぇ。特にどうということのない日常の物語ですが、さらっと読んでさらっと楽しめるいい塩梅の物語です。相変わらず、主人公以外を描いた番外が面白いのもこの人の持ち味か(;^^)
そんなところで次は『鳳凰堂みりあは働かない!』です。
わるぷるキス!
内山靖二郎・著、ニリツ・イラスト、 MF 文庫 J 。
10月12日(月)読了。
魔女達が暮らす魔法特区セイラムにある御津門学園に、一人の少年が転校してきた。
彼の目的は、自らの生き方を規定する力を除去すること。
この学園には「ワルプルギスの夜」という力を消し去ることが出来る魔法が存在するらしいのだ。
だが、学園には男子はほとんどおらず、珍しい男子は格好の実験材料と見なされる始末。
そんな状況から逃れる為に彼は『男子魔法部』という部活に入部するのだが......
『もふもふっ珠枝さま!』や『クダンの話をしましょうか』の作者の新シリーズですな。
魔女が存在し、しかし社会的には隔離政策がとられている世界での御華詩。世界観が面白いですな。また、情報統制による魔女に対するネガティブキャンペーンなど、ちょっとばかり風刺的なモノが感じられたのは穿ちすぎでしょうか?
そんな世界で繰り広げられる物語。今回は導入的なところだったので今後の展開に期待です。
てなところで次は『オウガにズームUP!3』です。
ぴにおん!4
樋口司・著、タカハル・イラスト、 MF 文庫 J 。
10月12日(月)読了。
文化祭の騒動も終わり、すっかり肌寒くなった頃。
与四郎は立て続けにおかしな夢を見た。
超能力者の女の子と達との甘い夢。
原因に心当たりはあるモノの、何かが引っかかる。
そうして、原因を探っていると......
微妙な超能力=人と違う部分=コンプレックスという構図で語られる物語も今回で完結。短くまとまった感じでしたが、柊先生の部分も補われて各ヒロインの見所を創りつつ、最後の選択に至まで、綺麗にまとまった感じですな。やたらと読者に語りかけるような癖のある文体もすっかり慣れましたし、これはこれで味がありますね。次回作もまた読んでみたいと思います。
てなところで次は『わるぷるキス!』です。
二人で始める世界征服4
おかざき登・著、高階@聖人・イラスト、 MF 文庫 J 。
10月12日(月)未明読了。
正体が怪しまれている?
キャッツグレイスでの事件以来、リンドブルムにご執心の龍造寺八都子から妙なアプローチを受けるようになった竜太。
積極的な彼女の行動力は凄まじく、何だかんだで千紗やありすも共に彼女の別荘へ遊びに行くことになって......
平和な世界征服の物語第四弾!
今回も平和...... と思いきや、ちょっとばかり厳しい状況に陥っていたりします。その辺りの乗り越え方は少年漫画的で楽しいモノでした。一方ではラブコメ分が増強され、一方では高槻さんの色物ブリが出て益々魅力的なキャラになるなど、侮れない内容でした。
全体的にキャラ配置が面白くなり、また、物語の構成もしっかりしてきて楽しいシリーズになってきたなぁ、と思ったところで次で最終巻らしいのが少し残念です。とは言え、どう終わらせるのか非常に楽しみでもありますんで、次に期待です。
てなところで次は『ぴにおん!4』です。
緋弾のアリア4~堕ちた緋弾《スカーレット》~
赤松中学・著、こぶいち・イラスト、 MF 文庫 J 。
10月2日(金)読了。
キンジの前に突如現れたカナ。
『彼女』はアリアの抹殺を仄めかし、姿を消す。
そんな折、単位不足のキンジはその救済策としての緊急任務であるカジノの警備任務にアリアと共に就くことになる。
始めて積極的にパートナーとしてキンジが誘ってくれたことを喜ぶアリア。
しかし、その任務は実は......
物語がいよいよ核心に迫る第四弾! アリアとキンジの関係も少しずつ変わったりして目が話せない展開ですな。見せ方とか、伏線の設置とか本当にそつない感じで、安心して読めるエンターテインメント作品、という当初からの印象は揺るぎないですね。
遂に姿を現したラスボス(?)の前に、キンジとアリアはどう動くのか? 次が楽しみです。
てなところで、次は『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc3 』です。
みにくいあひるの恋
日日日・著、みことあけみ・イラスト、 MF 文庫 J 。
9月28日(月)読了。
『恋の病』。
遂にそれが死に至る不治の病となった世界。
一人の少女が、可愛らしいことをコンプレックスとする少年を音楽室に呼び出した。
そして、少女は少年に告げる。
「あなたのことが嫌いだから」
だが、少年は嫌われたからこそ彼女のことが気になり始めて......
非常に面白いテーマですね。『恋愛』をテーマにしつつ、『恋』が死に至る病となって本当に恋をすると死んでしまう。
だから、子供のすり替えにより最初から『兄妹』『姉弟』という家族として恋愛ではなく家族愛に置き換えて種を繋いだ人々。
そんな世界で恋する少女の物語。
何というか、日日日作品では童話の類をテーマとすることは多いですが、今回はまた違った感じですね。まぁ、毎回芸風を変える方針のようなので意図的なんですな。
......しかし、日日日だけに、もしもこれが続いたら多分こんなドロドロの血生臭い展開になるだろうなぁとか思ってたらあとがきでそういう風になることを自覚していたというのが楽しいところです。
死と隣り合わせの恋。シリーズとなるようなのでその末路がどうなるか、楽しみにします。
てなところで次は『緋弾のアリア4』です。
えむえむっ!8
松野秋鳴・著、 QP:flapper ・イラスト、 MF 文庫 J 。
9月2日(水)読了。
バレンタインでの事件から二週間ほどが過ぎた頃。
太郎と嵐子の間にはぎこちない空気が流れていた。
伝えられた嵐子の言葉、それに対して答えられない太郎。
一方では一向に改善しない太郎のドM体質に業を煮やした美緒先輩の『治療』も一層過激となっていた。
こうして、太郎は心身共に激しい消耗を強いられる日々を過ごすこととなって......
前巻の最後で大きな動きがあって、その流れがどう結実するのか? それが見所の第8巻でしたな。
ドM体質と男性恐怖症。その対比と共に、取り巻く人達も強烈な個性を持った人々。
でも、みんなそれでも本質は高校生の男女な訳で。
その辺りが上手く描かれてるような気がします。
太郎と嵐子を軸にしながらも、その裏で先輩は先輩で素直じゃなくて。
そんなあれこれの結果、今回の引きは大分気になる引きだったので次が楽しみです。
てなところで次は『狂乱家族日記 番外そのご』です。
かぐや魔王式! 第4式
月見草平・著、水沢深森・イラスト、 MF 文庫 J 。
9月1日(火)読了。
六道かなめ、コードネーム『サイクロン』。
輝夜閣下率いる新世界構築会議に於いてムードメーカー的役割を果たす彼女に、危機が訪れていた。
格式高い神社の娘として、血を薄めぬ為に学校を退学しての親戚との婚姻が持ち上がったのだ。
学校を辞めれば、もう、輝夜達と新世界の構築には勤しめない!
何とか彼女が学校に残れるべく、婚姻を止めようと錦織貴、コードネーム『ハラグロ』、かなめの親友でもある米倉愛、コードネーム『セクシー・アイ』はあの手この手を考えるのだが......
今回は六道かなめの御華詩。ドタバタラブコメ成分強めってところですな。その裏で、間接的に輝夜の御華詩であるようにも思えますが。で、それらを通しての『ハラグロ』の成長譚のようにも思えたり。輝夜の謎も再び面に出てきたりしましたが、まだまだこれからといったところで、続きも楽しみです。
てなところで次は『えむえむっ!8』です。
ギャルゴ!!!!!6 -地上波初登場大全-
比嘉智康・著、河原恵・イラスト、MF文庫J。
8月30日(日)読了。
未だ『プチ神隠し』の地伝によって飛ばされた異世界から脱出できない春男達。
このまま脱出できなければ異世界はあの世へ達する。
そうなれば、全員文字通りあの世行き。
残された時間は24時間。
何としても、元の世界へ戻る術を見つけ出そうとあの手この手を尽くすのだが......
地方都市伝説、略して地伝を巡る物語りもこれにて完結。どうにかこうにか広げた風呂敷を畳んだような印象ですねぇ。
全体的なノリは良かったのですが、ちょっと後半はこれまでの要素を上手いこと組み合わせてはいるのですが、ご都合主義というか無理矢理に辻褄を合わせすぎていた感が否めません。それでもどうにか着地は出来たかなぁ、という雰囲気ですね。オチはまぁ、ある意味らしいオチでしたし。
てなところで次は『かぐや魔王式! 第4式』です。
天川天音の否定公式
葉村哲・著、ほんたにかなえ・イラスト、 MF 文庫 J 。
8月26日(水)読了。
忘れ物を取りにいった夜の校舎。
芦原雪道は、そこで転校生の美少女と同じ姿の超常現象に出会う。
怪談よろしく襲われそうなところで彼を救いに現れたのは当の転校生、天川天音。
彼女は力を秘めた大剣『風鳴き』を手に超常現象を負う者で......
猫かぶりなヒロインが切っ掛けで、何かしら器用な主人公が色々と巻き込まれていく御華詩、といったところでしょうか。
記号が明確で分かり易いですな。まぁ、無粋なツッコミはしませんが、天音のキャラがキメラに見えるのはご愛敬。何でしょう、 MF 文庫 J の傾向かも知れませんが、手堅い作りになっていて意識的に読むと色々と勉強になりますな。
まだまだ、設定の提示の段階に見えるので多くは語れませんが、前作の壮大さに繋がる布石は打ってあると感じられたのでこのまま進んでいけばいいなぁ、と感じます。
てなところで、次は『ギャルゴ!!!!!6 地上波初登場大全』です。
荒瀬はるか、容赦なし!
熊谷雅人・著、魚・イラスト、 MF 文庫 J 。
8月24日(月)読了。
竜哉は人知れず化物を退治する退魔師の名門、山伏家の血筋だった。
だが、高校に入学する今まで、まったく化物を退治したことのない落ちこぼれでそのことにずっとコンプレックスを持っていた。
そんな彼は高校の入学式の日、旧校舎で二人の少女と偶然出会う。
それが、転機だった。
気がつけば「化学・物理部」という謎の部活に入部させられ一年生ながら部長をつとめる荒瀬はるかにこき使われることになって......
『ネクラ少女は黒魔法で恋をする』の作者の本当に久しぶりの新作ですな。
今作は、前作とはまた違った形のコンプレックスを克服していく御華詩になりそうな雰囲気ですね。強引なヒロインに振り回されるというか半ば隷属させられながら成長していく、とかそんな感じ。全体的に手堅い印象ですが、安心して読めますな。
あ、あと、はるかは眼鏡をはずさないことを祈ります。
とまぁ、そんなところで次は『天川天音の否定公式』です。
ミサキの一発逆転!3
石川ユウヤ・著、 CARNELIAN ・イラスト、 MF 文庫 J 。
7月30日(木)読了。
偶然にも絶大なる力を持つ譜面の力を得た犬吠ミサキ。
その力を巡る事件もどうにか乗り切り、清十郎も含めた一見平和な日々が続いていた。
しかし、そんな幻想は呆気なく砕け散る。
突然のファネス音楽学院閉鎖。
そして、清十郎に課される任務。
国家の安寧を求め、清十郎が至った結論は......
ミサキ。きさまを殺す。
譜面の力を巡る物語もこれで大団円。綺麗にまとめたなぁ、という印象です。
音楽には長年携わっていますし、天体の音楽やら何やらも哲学の分野で学んでいて作中の専門知識については既知だったのですんなり読めたんですが、その辺りが知識の無い方にどの程度受け入れられていたのかは気になるところですねぇ。結構、深いところまで専門知識を使っていたので非常に興味深いのです。
あと、1巻目にあった灰汁が巻を重ねるにつれてどんどん抜けていったのは良し悪しですな。成長したとも見れますが、あの執拗に動物に例えたりミサキの心理状態を反映したかのように断片的な言葉の羅列で進むテンポ感はもう少し残っててもよかったかなぁ、と個人的には思います。まぁ、あれが読みづらいと感じる人もいるとは思うので難しいところですが。
とまぁ、そんなところで次は『生徒会の六花』です。
聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス) 6
三浦勇雄・著、屡那・イラスト、MF文庫J。
7月28日(火)読了。
『聖剣の鞘』の運命を受け入れたセシリーは『聖剣の刀鍛冶』たるルークとは絆を新たにする。
だが、焦る気持ちとは裏腹に聖剣への道が見いだせないルークは初代ハウスマンの残した資料に活路を求める。
そうして、手掛かりを求めてハウスマンの生家を訪れるルーク達。
一方、何らかの企ての為か魔剣を収集していた帝政列集国も動きを見せ......
遂に世界情勢が大きく動き出しましたねぇ。
セシリーとルーク、アリアとユーインの絆も深まりつつ、無情にも立ちはだかる危機。
とは言え、それに屈するセシリー達ではないというか、やっぱり、その志は熱いですねぇ。
また、今回の見所としてはリサの成長かもしれませんね。そりゃ、周りがあれでは影響も受けるでしょうし(;^^)
ネタバレ避けて詳しい内容は避けつつも、とうとう最悪に近い事態が発生してしまい、これからどうなるか? どう乗り越えていくのか? 続きが非常に楽しみです。
てなところで次は『ミサキの一発逆転!3』です。
ゼロの使い魔17~黎明の修道女《スール》~
ヤマグチノボル・著、兎塚エイジ・イラスト、MF文庫J。
7月27日(月)読了。
平民から貴族となり、更には領地まで得て益々民からの信頼も厚くなる才人。
ルイズは、才人が出世する度に、不安を感じるようになっていた。
そんな折り、才人とやんごとなき女性との逢瀬を目撃し自信を喪失して姿を眩ましてしまう。
必死にルイズを探す才人だが、その足取りは杳として知れず......
いやいや、次の物語が動き出しましたねぇ。今回はまだまだ導入ですがキャラクターの配置がよい具合ですな。
そして、ルイズと才人の在り方も変わり始めていきそうな予感を感じさせます。17冊という長きに渡りますがまだまだ物語は続いていきそうですねぇ。
とまぁ、そんなところで次は『聖剣の刀鍛冶《ブラックスミス》6』です。
やってきたよ、ドルイドさん!3
志瑞祐・著、絶叫・イラスト、 MF 文庫 J 。
7月25日(土)読了。
東京の外れの山奥に建つ私立森野学園。
そこに、アイルランドの森からやってきた由緒正しきドルイドさん、シャレイリアが転校してきてから、騒動が絶えません。
ですが、人は慣れるモノで学内に野生動物たちが居るのに生徒達が慣れた頃、遅刻寸前で大慌てのシャレイリアと夏穂に声を掛けるお嬢さま高校の制服を着た少女。
曰く、「サイが乱れていてよ」
かくして、今日もまた、騒動が巻き起こる......
ゆるゆると気負わず読める異文化購入コミュニケーションドタバタ劇第三弾。
今回は導入のパロディが秀逸ですねぇ。何かもう、頭から離れません。まぁ、実は元ネタは肌に合わずに二巻の途中で挫折したんですが(;^^)
一応、ちょっとばかり百合の気のある夏穂と、ドルイドさんシャレイリアの友情物語が軸となっていて要所要所にそんなエッセンスが盛り込まれていますが、全体的には余り頭を使わずに笑いあり涙ありの御華詩で癒されますねぇ。続くのかどうなのか微妙なところですが、こういう作品はやっぱり必要ですねぇ。
とまぁ、そんなところで次は『ゼロの使い魔17~黎明の修道女《スール》~』です。
蒼月のイリス2
星家なこ・著、平つくね・イラスト、 MF 文庫 J 。
7月25日(土)未明読了。
『一色』という存在がある。
神にも等しい力を得られるその存在になる権利を掛けて、候補者達は式神と共に戦いを繰り広げる。
桐生慎太郎もその一人だった。
戦いを嫌いながらも、姉のため、共のため、パートナーの式神のため、一色を目指す。
そんな彼に近づく一人の女。
彼女との出会いが、彼を歪めてしまい......
展開が早いですなぁ。だが、それだけにいい感じに盛り上がったようにも思います。
女性キャラの魅力を色々と出そうとしていますが、今回は男性キャラですが鳳さんが格好よいですねぇ。何か、他がどうでもいいぐらい印象的なキャラでした。若干記号的なヒロインが多い中に、こういう素直に格好いいキャラがいるのは良いですなぁ。
とまぁ、そんなところで次は『やってきたよ、ドルイドさん!3』です。
黒姫のユズハ3
田口一・著、をん・イラスト、 MF 文庫 J 。
7月23日(木)読了。
海賊の島での戦いの後、復活した火の姫ホノカ。
文様師ギルドでは、信仰対象の復活を祝う盛大な式典が開かれていた。
だが、その宴の最中、ログール兵が総裁の元に押し掛けてくる。
要求は王都を訪れるログール皇帝へのホノカの謁見。
危険と知りながらも街を守るためにホノカは要求に応じる。
そんなホノカを心配し、ユズハとレンは王都まで追いかけていくのだが......
姫の力を軸とした物語が、中々よい感じに動いてきましたねぇ。
今回はこれまでの積み上げを活かした今までよりも大きな御華詩になっていますね。
姫という存在がどういうものなのか? それが、この世界にどれだけ大きな影響を与えうるのか? その辺りが強く出る内容となっていました。ジワジワとフィアナ王国を浸食していたログール帝国の大きな動きも出てきて、一つのターニングポイントになる感じですな。
あと、ようやくラ・シェーヌ嬢のイラストがあったのが嬉しい限りです。
そんなところで次は『蒼月のイリス2』です。
ぱんどら
西野かつみ・著、蔓木鋼音・イラスト、 MF 文庫 J 。
7月23日(木)未明読了。
主人公の名前は富士山清貴。
彼はごく普通の少年でした。
ただ一つ違ったのは、喧嘩が異常に強いこと。
そのため、望まないにも関わらず近隣の不良を蹴散らして周りから恐れられて彼女はおろか友達もほとんど居ない始末。
そんな彼も高校生になり、今度こそはと思ったモノのやはり喧嘩の日々からは逃れられず。
入学初日に先輩方をボコボコにして今までと変わらないことに絶望した彼の元に現れた幼児体型の魔女っ娘が転機となりました。
いきなり、流されるままその魔女っ娘ハルマのしもべとされてしまって......
作者が作者なので色々とハラハラしつつも、中身は確かに純愛というかそんな感じの御華詩でした。
タイトルの通り、モチーフはパンドラの箱の神話ですね。若干強引ながらも面白い展開でしたねぇ。テンポ良く進んで、清貴とハルマの関係もいい具合に進展していって、こそばゆい感じが中々に心地よい、そんな御華詩です。まだ続きそうなんで『かのこん』共々追いかけてみたいと思います。
そんなところで次は『黒姫のユズハ3』です。
神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS 4
榊一郎・著、神無月昇・イラスト、GA文庫。
7月21日(火)読了。
ユギリ姉妹の一件も片付き、フォロンとコーティカルテが変わらぬ日常を過ごす頃。
世間にはジワジワとテロの脅威が広がっていた。
様々な国で同時多発的に発生するテロに、コーティカルテの表情は優れない。
そんなコーティカルテの様子にフォロンは過去に何かあったのではないかと思うのだが、言い出せずに......
キネティックのノベライズ第4弾。恐らく、挿絵から後編の方に入りましたな。
今回は過去絡みでフォロンとコーティカルテの関係がまたまた揺らぐ、そんな御華詩ですな。まぁ、既に答えは知っているわけですが、ここからどんな風にその話に繋げていくのか楽しみです。
また、端々で語られる『神曲とはなんぞ?』ということに関する各人の考え方は非常に興味深いですねぇ。これは、あらゆる表現に共通することで答えは無いんでしょうが、心がけるべきは共通しているというか。合唱という形で音楽に携わる身としては、いつもいつも読む度に思い出さされるモノがあります。
とまぁ、そんなところで次は『ぱんどら』です。
二人で始める世界征服3
おかざき登・著、高階@聖人・イラスト、 MF 文庫 J 。
6月28日(日)読了。
猫好きのクラスメート、魚住真緒に誘われて子猫を見に行った竜太達。
だが、その場でちょっとしたハプニングがあり竜太は千紗と気まずくなってしまう。
どうにか千紗に謝ろうと思いながらも巡り合わせが悪くする竜太だが、そんなことはお構いなしに世界征服活動は行われる。
潜入の意味合いもあり、生身でとある組織の調査に乗り出す竜太だったが......
ああ、やっぱり平和ですねぇ。デーモンテイルに征服された世界はきっと幸福な世界なのでしょうねぇ。
前回からキャラも増えて賑やかになっていますが、一方で組織の柵も出始めているようなないような。今後も若干シリアス成分が増えていきそうですが、それでもこのノリは変わらんのでしょうねぇ。しかし、ヒロインが増える中で高槻さんはマイペースですな。何か変な方向に行きかけている気がしないでもないですが。
てなところで次は『バカとテストと召喚獣』です。
ぴにおん!3
樋口司・著、タカハル・イラスト、 MF 文庫 J 。
6月26日(金)読了。
文化祭を間近に控えて、与四郎を始めとして微妙な超能力者達が属するミシン部(ミステリー研究&写真部)も出し物の準備を始めていた。
コスプレ喫茶をすることになって女性陣は難色を示すかと思われたが、ニーナだけは大はしゃぎ。
そうして迎えた文化祭当日。
楽しみにしていた日であるにも関わらず、突如ニーナと与四郎は追われる身となって......
微妙な超能力=人と違う部分=コンプレックスと言ったような図式の御華詩第三弾。
すっかり地の文の嘘は無くなりましたが、前述のテーマは生きてますねぇ。
全体構造が色々と試している感じでしたが、余計な部分をそぎ落としたことでまとまっていたように思います。各キャラの立ち位置も大分明確になってますし、色々とその辺りが生きていたようにも感じました。でも、柊先生だけが未だ扱い酷い気がしますが(;^^) まぁ、仕掛け自体がネタバレそうなので敢えて書かないので大枠だけですが、サクッと読めて楽しめる内容でした。
とまぁ、そんなところで次は『二人で始める世界征服3』です。
ナインの契約書3 -Sympathy for the devil-
二階堂紘嗣・著、山本ケイジ・イラスト、 MF 文庫 J 。
6月23日(火)読了。
以前の事件で結果的にもう一人の悪魔、一二三《わるつ》の契約を阻止することと鳴った九《いちじく》。
しかし、一二三も当然それで黙っているわけはない。
九の使い魔の一《にのまえ》と友人(?)のアマリアを人(?)質にとって互いの魂を賭けた勝負を行うこととなる。
そのゲームとは、一二三が拘束した人間を助けるというもので......
雰囲気のある九と一の物語もこれで最終巻となりました。
最後は連作短編ではなく、理不尽に閉じ込められた人間がホストの提示した課題に知恵を絞って対抗して生き残るという定型的なパターンの御華詩でした。極限状態のエゴを描いた、そんな御華詩ですな。ミステリというか頭脳ゲームではありますが、やっぱりどこか強引というか論理的に破綻しているのがもどかしいですが、話としてはまとまっていたように思います。
結構雰囲気のある作風だったので次回作も出たらまた読みたいと思います。
てなところで次は『アクセル・ワールド』です。
原点回帰ウォーカーズ2
森田季節・著、深崎暮人・イラスト、 MF 文庫 J 。
6月22日(月)読了。
一癖二癖などというのも生ぬるい生徒たちが集う私立御伽坂学園。
その中でも特に図抜けた上位十名は序列されて十哲と呼ばれ、そのトップ3は更に三奇人と呼ばれていた。
だが、十哲は一度なればそれで地位が維持されるモノではない。
時に、入れ替え戦と称して有能なモノとその地位を争うこととなる。
十哲 No.1 で三奇人の一人、一流の上を行く【零流小説家】天之下芝蘭《てんのしたしらん》は入れ替え戦を挑まれる。
それは【正確俳優】と呼ばれる新発田新《しばたあらた》から八歳で児童文学賞を受賞したベテラン家の芝蘭に対しては無謀とも思える短編小説の朗読対決だったのだが......
個性的な面々がその個性で日常を送れば端から見れば非日常化するとかそんな御華詩。
今回はキャラをピックアップしての短編集でしたがこの構成が上手いこと嵌っていたと思います。特に、芝蘭の防衛戦の御華詩が非常に良かったです。その中で、実際に作中作として登場する短編小説が本当にええ御華詩でした。【神をも召喚する男】渡会竜太朗《わたらいりゅうたろう》と【魔道サイエンティスト】物理火燐《ものろいかりん》の御華詩も先は読めますが綺麗にまとまっていましたし。
そして、前巻では主役だった(?)アキラも後半では大活躍。何か間違った方向で活躍した気もしますが、まぁ、派手なラブコメとしてよい塩梅ですな。
シリーズとして先がどうなるかは気になりますが『プリンセス・ビター・マイ・スイート』の流れの方も読みたいのでもどかしいところです。基本的に、この作者の次回作には期待ということで。
てなところで次は『ナインの契約書3 -Sympathy for the devil-』です。
もふもふっ珠枝さま! 3
内山靖二郎・著、真田茸人・イラスト、MF文庫J。
6月18日(木)読了。
ある日、智宏が学校から帰ると、珠枝が愛らしい小動物にお菓子を食べさせていた。
珍しいことだと思っていると、その小動物は妖怪のようなモノらしい。
家神が招いたことでしばらく智宏の家に居着くことになったそいつには、珠枝の心をくすぐる大きな特徴があった。
そう、その小動物(?)は、とてつもなく【もふもふ】していたのだ......
とまぁ、そんなタイトルに非常にマッチした御華詩でした。うん、こんなに『もふもふ』って単語が出てくる小説は珍しいでしょうね(;^^)
妖怪と人間の境界を無くして共に生きる道を模索する筈が、それがどういう訳か妖怪も人間も関係なくフラグを立てまくるとかおかしな方向になっている智宏。人と妖怪の論理の違いに苦悩する彼の視点は、妖怪が身近にいる世界観では大きなテーマになっています。のんびりしているようで、そこは容赦ないですからねぇ。
で、今回はそんな妖怪というか神様の理論で、家神である珠枝が正式に招いたからと言って小動物を異様に可愛がることが面白くなかったりしたりする御華詩。ですが、一番面白くないのは瑞穂というか(;^^) 今回は意外にも彼女が大活躍。ネタバレるので詳しくは書きませんが、大筋ドタバタしながらもほろりとくるそんな御華詩でした。なんだかんだで通巻では冊数重ねてますから、その辺りは安定していますな。
てなところで次は『文芸部発マイソロジー』です。
かぐや魔王式! 第3式
月見草平・著、水沢深森・イラスト、 MF 文庫 J 。
6月15日(月)読了。
新しい仲間『セクシー・アイ』を迎えて益々活気づく輝夜真央率いる『新世界構築会議』。
しかし、そんな真央を敵視する存在が現れた。
松島美紀、彼女は中学時代に真央に煮え湯を飲まされた、現紫苑高校生徒会長だ。
いずれは生徒会に入りゆくゆくは生徒会長として紫苑高校のトップに登ることを画策する錦織貴、コードネーム『ハラグロ』は、現生徒会長と真央閣下の板挟みになって......
ふむふむ、いい感じにキャラクターの立ち位置が決まってきましたねぇ。安心して読める御華詩であります。
錦織の仮面がどんどん剥がれていってますが、その裏で素で接することが出来る仲間の存在の有り難みに徐々に気付き始める、そんな流れが出来ていますな。ラブコメ分も、サイクロンことかなめのスルーッぷりが板に付いてきました。愛が一番優遇されていますがしかし...... そう言った人間模様の行方も楽しみになってきました。
とまぁ、そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ アドレイション・ブラック』です。
この広い世界にふたりぼっち3~神狩の夜~
葉村哲・著、七草・イラスト、 MF 文庫 J 。
6月9日(火)読了。
旅の果てに辿り着いた街で、咲希はもう一人の自分に出会う。
その瞬間、街はビルと城が、妖精と人が、新しいモノと古いモノが混在する異界と化した。
咲希はシロと共にもう一人の自分、サキを追う。
比較的スムーズにサキを見つけ出したはいいが、何故かシロを巡っておかしな状態となって......
咲希とシロの旅もこれでおしまい、だと思います。タイトルロールは何となく途中から予想がついてましたが、中々に印象的でしたねぇ。若干不可思議というか神話的な要素として理不尽な状況が生じたりもしますが、実験的というかレーベル内の新しいカラーを目指そうとしたような意欲的な作品だったようにも思えます。
全体として、塚木咲希という世界から外れた少女が寄り添える相手を見つけて何かしら変わっていく様というか根底にある普通の女の子の部分が見え隠れするとか、そう言った機微が面白い作品でもありました。
早速次回作が発売カレンダーにあるようなのでそちらも読んでいきたいと思います。
てなところで、次は『森口織人の陰陽道 巻ノに』です。
ギャルゴ!!!!!5 -地伝英雄逃亡大全-
比嘉智康・著、河原恵・イラスト、MF文庫J。
5月26日(火)読了。
『プチ神隠し』の地伝で、クラスメートと共に異世界に閉じ込められた春男。
何も知らないクラスメート達を救うため、春男は全ての元凶である噂長(そんちょう)を倒すべく奮闘する。
しかし、その力の前に、大切な人を救うために不本意な時間稼ぎを繰り返すことになり......
むむむ...... 何というか、迷走しているというか、どこを目指すのか解らないノリになってしまってますねぇ(;^^)
前の巻から、広げた風呂敷を強引に畳もうとしている性急さを感じてしまいます。伏線も色々と仕掛けていますが、それがどう解決するのかまだまだ謎は残っています。
まぁ、今回一番印象的だったのは『電撃 PC エンジン』です。 PC エンジンの雑誌を買っていた筈がいつの間にか『電撃 G's エンジン』->『電撃 G's マガジン』と進化(?)して気がつくとギャルゲー雑誌になっていたという正にこの作品世界にマッチした雑誌ですな。この本、メディアファクトリーですがね(;^^)
とまぁ、そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ ダン・サリエルとイドラの魔術師』です。
黒姫のユズハ2
田口一・著、をん・イラスト、 MF 文庫 J 。
5月12日(火)読了。
神話の時代に姫が統治した世界。
大きな力を秘めた姫は、今は棺となり眠っている。
姫の力を得れば、世界さえも手に入れられる。
偶然、姫の一人を目覚めさせたレンは、その力で一つの陰謀を阻止することに成功した。
しかし、また別の一つ『水の棺』が海賊達の住まう孤島にあるらしい。
レンは、悪用される前に奪取すべくその情報を知って島へ向かうのだが......
中々に世界観がしっかりしていて読みやすいですな。シンプルでベタな展開ながらも、話の筋立てがしっかりしていて楽しめる内容でした。新キャラも個性的でよいですねぇ。でも、そんな中でも一番気になったラ・シェーヌ嬢の絵がなかったのが残念です。まぁ、そこはどうでもいいところかもしれませんが(;^^)
姫の数なども既に提示されているのでここからどう展開するのか楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『臆病な僕と噛みまくりの魔女』です。
蒼月のイリス
星家なこ・著、平つくね・イラスト、 MF 文庫 J 。
5月10日(日)読了。
桐生慎太郎はある日の学校帰りに、二刀流の少女に襲われていた。
『一色』と呼ばれる絶対的な力を持つ王の位を巡る戦いのためだ。
己の宿命を知りながらも、同じ学校の少女との戦いに戸惑いを隠せない慎太郎。
どうにか攻撃をやり過ごして時間を稼いでいると、彼の前に突然美しい少女が現れた。
その言葉に撤退を決めて、戦線を離脱する。
それが、慎太郎とイリスの出会いで......
能力バトルモノとしては非常に手堅い内容の御華詩ですな。
ある超越的な力を求めて特殊な力を持つ者達が相争う。
そんな中で、戦う決意はあっても覚悟の無い少年が如何にして覚悟を決めるか?
そういう御華詩と言えましょう。
ちょっとご都合主義が過ぎる気がしますが、構造が分かり易い御華詩なので解析してみると勉強になるかもしれません。
というところで次は『"文学少女"見習いの、初戀。』です。
タバサの冒険3~ゼロの使い魔外伝
ヤマグチノボル・著、兎塚エイジ・イラスト、MF文庫J。
5月3日(日)未明読了。
人里離れて隠棲する韻竜達の中で幼いイルククゥは外の世界にあこがれていた。
そんな彼女の目の前にある日、ゲートが開いた。
それは使い魔を召還するモノ。
イルククゥは両親の制止も聞かずゲートを潜り、トリステインの魔法学院に現れた。
彼女を召還したのは小さな少女。
偉大な韻竜である自分に相応しいかどうか不振に思うイルククゥだったが......
そんなタバサとシルフィードの出会いを描いた御華詩や過去の御華詩など、どれも素敵な短編集でした。
中でも、任務の一つであるタバサと老騎士の話は途中で答えには気づいてましたがそれでもよい御華詩でした。
また、タバサがタバサになる御華詩も、壮絶ですねぇ。本編では念願が叶っていますが、その後どうなるのか楽しみなところです。
てなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ マージナル・ホワイト』です。
魔女の生徒会長5~ママはあなたが嫌いみたい~
日日日・著、鈴見敦・著、 MF 文庫 J 。
4月30日(木)読了。
魔女の魔法が解けた。
普通の女の子に戻ったシロオは幼馴染みのミミクロと共に学園を離れていた。
魔法は何のためのものなのか?
その手掛かりを求める旅路だ。
目的地はシロオの家。
遂に、辿り着いた二人を待ち受けて居たのは......
『魔女の生徒会長』遂に完結! うん、少年漫画ですねぇ、これは。
基本は努力友情勝利な感じです。物語の大筋としては大人と子供の対立、もう少し抽象化すれば大きな存在と小さな存在の対立の構図ですな。
そして何より、人間離れした存在を描きながらも逆説的にこの上無い人間賛歌でもありますな。
この辺りは、日日日作品に散見するテーマですね。勢いのある作品で、このオチの付け方はお見事でした。そうか、こう使えば悪くない終わりなんですね、これ。
とまぁ、そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ レオン・ザ・レザレクター 3』です。
聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス) 5
三浦勇雄・著、屡那・イラスト、MF文庫J。
4月26日(日)読了。
道中を含め二ヶ月に及ぶ軍国行きから帰還したセシリー達。
遠くない未来に控えた決戦を知ることとなり決意も新たにしながら、日常を過ごしていた。
大小様々な日常的な事件が起きる中、しかし平穏は終わりを告げる。
『聖剣の鞘』。
ルークとセシリーがその意味を知ったとき、二人は一層大きなモノを背負うことになり......
いよいよ最後の決戦を見据えて日常を描きつつも色々と明かされる御華詩でした。ルークとセシリーの絆も深まりつつ、相変わらず熱い展開が続きます。でもまぁ、今回大活躍したのはハンニバル団長。あの戦いを潜り抜けた強さは半端じゃないですねぇ。
『聖剣の刀鍛冶』と『聖剣の鞘』。
この二つを巡る物語は更に厳しい状況を迎えて行きそうですが、次を楽しみにしたいと思います。
とまぁ、そんなところで次は『オルキヌス 稲朽深弦の調停生活』です。
オウガにズームUP!2
穂史賀雅也・著、シコルスキー・イラスト、MF文庫J。
4月18日(土)読了。
ククルと二人で珍しく商店街に出かけた日。
ユージは立ち寄った本屋でクラスメートの宮内さんと出会った。
しかし彼女は何やら大慌てでしまいには泣き出してしまう。
どうにか宥めてその場は収めたモノのユージにはそのことが気がかりで......
異種族との婚姻に寄る禁忌を侵すことによる最悪の結末の回避とかそういう根底の設定があったりする御華詩ですが、今回で非常に分かり易いラブコメ路線になりましたな。男女共学ながら某ネギ●見たいにクラスメートの名簿があったりしてそれなりの数のヒロインが至りで幅は広そうな感じです。まぁ、それだけに方向性は定まりにくい感じもありますが、持っている雰囲気があるんでどうなるか読み続けたいと思います。今回も、実は本編よりも最後の番外的な御華詩の方が面白かったりしたので(;^^) あと、『司書カフェ』はいいですね(謎
とまぁ、そんなところで次は『ジャンクガール・ジグ2 負け犬たちの町』です。
緋弾のアリア3~蜂蜜色の罠《ハニー・トラップ》~
赤松中学・著、こぶいち・イラスト、 MF 文庫 J 。
4月14日(火)読了。
突如姿を現した理子に誘惑されるキンジ。
アリアの風穴必死の甘い罠はしかし、キンジにとってもアリアにとっても重要な事実へと結びつく。
結局は、理子に協力する形となりやばい橋を渡ることになる二人だったのだが......
やっぱりこのシリーズの設定は面白いですねぇ。御華詩も若干先が読めてしまいますが王道で気持ちのよい展開です。
今回は、3冊目と言うことで理子を中心として一つの大きな転機とも言える御華詩。これから先のアリアとキンジの辿るべき道を示す事になってきそうですな。でまぁ、ラスト辺りでは可成り大きな動きもあったりしつつ次への期待も膨らみます。うん、本当に安心して楽しめる良質のエンターテイメント作品でありました。
とまぁ、そんなところで次は『オウガにズームUP!2』です。
まりあ†ほりっく アンソロジー
松野秋鳴、志瑞祐、平坂読、志茂文彦、日日日・著、狐印、橘由宇、 QP:flapper 、絶叫、よう太、緋賀ゆかり、鈴見敦・イラスト、 MF 文庫 J 。
女の子大好き百合っ娘、宮前かなこは寮長先生から偶然デジタルカメラを頂いた!
旧式だけれど、カメラはカメラ。
これさえあれば天の妃女学院の美少女達が撮り放題!
早速、大量のお宝画像を激写しまくったのだが、その中に何枚もの不穏な影が!
「おまえは、悪霊に取り憑かれている!」
鞠也の断定により、かなこは世にもサディスティックな除霊に晒されて......
とまぁ、1本目『加虐的除霊のおはなし』(松野秋鳴・著、 QP:flapper ・イラスト)はそんな感じでした。何というか、そのまんまいけるじゃないか! 太郎がかなこで鞠也が美緒先輩で茉莉花がみちる先生というか(;^^) この人が参加してるのは必然ですな。
で、残りも個別に。
『ツンデレ少女と脱走したカニのおはなし』(志瑞祐・著、絶叫・イラスト)
海産物な穂佳さんメインの御華詩。かなこさんに対して素直になれないところがよく出ていますねぇ。
『かなこさんをさがせ!』(平坂読・著、よう太・イラスト)
眼鏡でクールな桐さんメインの御華詩。桐さんの微妙な距離感がいい感じですね。かなこさんは報われないのはいつものこと?
『悪魔につかれた女の子のおはなし』(志茂文彦・著、緋賀ゆかり・イラスト)
隆顕さまとそれを取り巻くファン達の御華詩...... かなぁ? ちょっと位置づけが難しい作品でした。
『 ISLAM DANK 』(日日日・著、鈴見敦・イラスト)
何でしょうねぇ、明らかにタイトルから一発ネタっぽいのに、日日日の持ち味とも言える人と人の繋がりを描いてちょっといい話にしている辺りやられました。狡いなぁ、色んな意味で。
そんなところで次は長いブランクを経て最新巻、アニメ化も決まった『よくわかる現代魔法6~ Firefox! ~』です。
えむえむっ!7
松野秋鳴・著、 QP:flapper ・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月13日(金)読了。
2月の初旬の事だった。
太郎はクラスの雰囲気が妙に浮き足立っているのを感じていた。
それもそのはず、もうすぐバレンタインだ。
だが、バレンタインを誰もが肯定している訳では無かった!
熱烈にバレンタインを否定したが為に女生徒達に罵倒され尽くした男が、最後にトンでもないことをしでかした。
そう、第二ボランティア部に、つまり、あの自称神である石動美緒先輩にバレンタインをぶっ潰すことを願ってしまったのだ!
こうして、太郎達の通う桜守高校は、美緒先輩をリーダーとするバレンタイン反対勢力と結野嵐子をリーダーとする対抗勢力による戦争状態に突入して......
うわぁ、なんというか、可成りバカな御華詩ですが勢いがあって良いですねぇ。今までのキャラもちょっとずつ出てきて持ち味を活かしていたり。花片さんも委員長も出てきてましたね。そして、やっぱり日村。いいなぁ、美形だけど真性ロリ。幼女からの告白を夢見る健全な高校生男子。更には今回の発端の小太りの内原君が何気に美味しいキャラですな。絵も妙に格好良かったり。うん、変態だらけは楽しいモノです。この二人の戦いも何言ってるか解りませんが見所でした。
で、その裏でちょっとシリアスな展開というか。太郎と嵐子と美緒先輩の関係に一石が投じられたというかなんというか。とにかく、次が気になって仕方がないです。
とまぁ、そんなところでようやく MF 文庫 J を消化仕切ったので次は『アンダカの怪造学Ⅹ~空井伊依の伝説~』です。
やってきたよ、ドルイドさん!2
志瑞祐・著、絶叫・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月12日(木)読了。
女優もこなす女子中学生、神代法香は高飛車ながら努力家だった。
今日も夜中まで試験勉強に励んでいる。
しかし、そこを悲劇が襲う。
深夜の窓の外の不審な影。
武術の心得もある彼女は、勇敢にも立ち向かおうと窓を開いたのだが、そこに居たのは......
『ドルイド』との可成り間違えた感じの異文化コミュニケーションコメディ、第二弾。
なんというか、同期受賞作の中では一番手堅い感じですね。
今回は、ドルイドさんことシャレイリアと、語り部であるところの彼女のクラスの委員長、夏穂、マイペース眼鏡っ娘な雪那知子にシャレイリアにライバル心を燃やす法香を主要キャラとして、学園やら街を舞台に起こる事件を描いた短編集。なんでしょう、設定がこういうのに向いているというか、本当、気楽に読めて良いですねぇ。小ネタも微妙に古かったりしつつも個人的にツボを押さえていますし。そうですよね、ポーですよね(謎 ノリ的にはいくらでも話が続けられる雰囲気で長編も短編もいけそうなんで、今後の展開が楽しみでもありますな。
とまぁ、そんなところで次はようやく2月発売分終了で『えむえむっ!7』です。
ぴにおん!2
樋口司・著、タカハル・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月11日(水)読了。
佐々木与四郎は『普通』にあこがれていた。
それというのも、彼が人とは違う力を持っていたからだ。
しかも、相当に使えない能力だから性質が悪い。
だが、そんな彼に大きな転機が訪れた。
とある事情から何人もの美少女から結婚を迫られることになっていた。
嬉しいことではあるのだが、その中から一人を選ばないといけないのは大きな悩みで......
前巻よりも地の文の嘘は無くなって読みやすくなり、内容的にもラブコメとして押さえるとこは押さえた感じの御華詩でした。今回はヒロインの一人、ナナが中心となる御華詩で、シリーズとしての今後はヒロイン一人ずつに絞って色々話を転がしていくのかなぁ、と感じたりもしました。
ただ、どうにも2作目で苦労しているのが感じられる内容でもありました。『ミサキの一発逆転!』同様、灰汁に当たる部分が抜けてしまっていて読みやすくなった反面、面白味も減少しているように思います。この辺りは3冊目でどうなるか、ってところですねぇ。設定自体は面白いので続きは読んでいきたいと思います。
とまぁ、そんなところで次は『やってきたよ、ドルイドさん!2』です。
ゼロの使い魔16~ド・オルニエールの安穏《ティータイム》~
ヤマグチノボル・著、兎塚エイジ・イラスト、MF文庫J。
3月10日(火)読了。
ガリアの狂王ジョゼフの野望を美事挫いた才人達は、それぞれに多大なる名誉と褒賞を与えられる。
特に、才人は平民から貴族になり、多数の功労を与え今や伝説的な救国の英雄と言っても差し支えない存在となっていた。
学園での平和な日々が戻り、ルイズと暮らすべく屋敷を探す才人だったが、どうもルイズの様子がおかしい。
実は、ルイズはルイズで才人のことを想う余り、大きな不安を抱えていて......
遂にここまで来たのですねぇ。ジョゼフとの戦いで虚無を巡る争いは一段落して、日常に戻るのですがあれだけの戦果を上げて日常に戻れる筈も無く、多くの柵が産まれています。そんな状態を上手いこと描いてますねぇ。ルイズと才人の立ち位置も大分変わってきましたし、平和なら平和で大変なことはあるものですな。
とは言え、ここがターニングポイントというか着々と新たな波乱の予感がちりばめられていたのでまだまだ楽しめそうで嬉しいことです。本当に盛り上がってきてるので次も楽しみです。
とまぁ、そんなところで次は『ぴにおん2』です。
ミサキの一発逆転!2
石川ユウヤ・著、 CARNELIAN ・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月10日(火)読了。
あの譜面を巡る一夜の事件から二ヶ月が経過していた。
事件で失ったモノ、得たモノはあるけれど、犬吠ミサキは相変わらずの日常に戻っていた。
ピアノとヴァイオリンの協奏曲の発表会を控えたある日、突然現れた転校生。
ミサキは彼女とペアで発表会に臨むことになったのだが......
ふむ、よくも悪くも癖の強かった前の巻に比べて大分読みやすい印象ですねぇ。これなら前巻で拒否反応を示した人にも受け入れられ易いようにも思います。ただ、灰汁が抜け過ぎてちょっと空回り気味の印象も否めません。ミサキの勢いに短文で畳みかけるように展開した一夜のストーリーに比して、日常から事件へと徐々に入っていく構成自体は悪くないのですが、どうにも前巻であった独特の勢いが失われてしまっているように感じたのが残念に思います。まぁ、これはどちらを取るかの問題なので難しいところだと思います。
又、前回ギリギリというか可成り専門的な音楽知識が無いと解りづらい仕掛けがありましたが、今回はその辺も控えていましたね。これは、個人的に音楽やってる人間としてはモノ足り無いものがありますが、仕方無いとも言えましょう。まぁ、一つ音楽というか音楽史に絡むネタがありますが、あれ、近くに楽器が無いと最低限相対音感が無いと解らんでしょうねぇ。私は既知の知識なので唐突には思わなかったですが、とあるシーンで出てくる歌を「なんで?」と思う人が多数いそうな気がします。
御華詩的には、今回で日常と事件の折り合いを付けたところがあるのでシリーズとしては続けやすくなったようにも感じます。とりあえず、今後どういう方向に進んでいくのか続きも読んでいきたいと思います。
そんなところで次は『ゼロの使い魔16~ド・オルニエールの安穏《ティータイム》~』です。
ナインの契約書2 -the first day of last days-
二階堂紘嗣・著、山本ケイジ・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月9日(月)読了。
夏のある日突然友人のハルカに銃を突きつけられた。
組織に追われているなどと電波なことを口走り、逃亡の手伝いをしろというのだ。
その日は花火大会の日。
どうやら、そこへ自分を連れて行けと遠回しにいうことらしいのだが......
どこかダークででも微妙に救いがあるというか、そんな味のある雰囲気の作品ですな。ペダンティズムも相変わらず音楽やら文学やら映画やらのネタが色々と出てきます。また、ミステリ風味を持たせてはいるのですが、正直騙すためだけの強引なミスディレクションはアンフェアもいいところです(;^^) とは言え、ライトノベルとしてはこういうのも有りなのでしょうねぇ。まぁ、やっぱり好き嫌いがしっかり分かれそうな感じですね。
全体として持ってる空気とか、短編一つ一つの主人公達の在り方とかは好きなんですが、どうにも根底にある肝心の九《いちじく》の在り方が解りづらいというか、狙っている部分は解らないでもないんですが背景が全然見えなくて、読んでてもどかしいモノがありました。そのまま、思わせ振りで終わったところもあるのでこの伏線がどう繋がるのか次も確認したいと思います。
とまぁ、そんなところで次は『ミサキの一発逆転!2』です。
二人で始める世界征服2
おかざき登・著、高階@聖人・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月7日(土)読了。
竜太達のクラスに突然転校生がやってきた。
彼女、龍造寺八都子は、見目麗しい大富豪のお嬢さまだったのだが、自己紹介そっちのけでドラゴンへの愛を語る、少しばかり痛いお方だった。
そんな色んな意味で近寄り難い彼女の面倒を見ることになったのがクラス委員長の高槻姫乃だった。
とりあえず八都子を昼食に誘うところから始めるのだが、そうなるとその親友の千紗も竜太も当然関わるしそうなればありすも黙ってはいない。
そんな感じで彼女らは八都子と過ごすことになる。
時を同じくして『デーモンテイル』の世界征服に新たな障害が現れた。
『竜宮フォース』と名乗るその組織の乙姫は、執拗にドラゴンであるリンドブルムの懐柔を試みるのだった......
ああ、こんな秘密結社があれば世界も平和になるのでしょうねぇ。そんな世界平和に対する道程の一つを示しているような御華詩ですな。深読みすると、今の社会に対して相当皮肉が籠もっているとも取れますし。力も持つ人次第なのですよねぇ、本当。
今回は学校生活も、世界征服も賑やかになってきてるんですが、それよりも個人的にはレッドキャップ隊10号がいい味出してました。この人も、力の方向性間違うとトンでもないというか、レッドキャップ隊は全員そうですね。そんな人達も貧...... じゃなくてリトル・レッドフードの魅力に惹かれて不殺を貫いてたり、ある意味では理想の世界でもありますな。
そんなデーモンテイルがどんな世界征服を遂げるのか? 非常に楽しみであります。
とまぁ、そんなところで次は『ナインの契約書2 -the first day of last days-』です。
かぐや魔王式! 第2式
月見草平・著、水沢深森・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月7日(日)読了。
文武両道優等生の仮面を被る錦織貴、コードネーム『ハラグロ』。
由緒正しい神社の娘、推定異能力者の六道かなめ、コードネーム『サイクロン』。
そして、『新世界の王』を目指す我らが魔王、輝夜真央閣下。
二人の部下を従えて、彼女は今日も新世界の王になるべく、数々の作戦を遂行する......
まぁ、そんな感じの御華詩ですな。何か、必至に保つ姿の滑稽さが楽しかった錦織の仮面が大分はがれて素が多くなってしまっていたのはちょっと残念ですが、変わりに前作で活躍の場が無かった副委員長の米倉愛が今回は活躍していて良かったですねぇ。又、輝夜と錦織の関係もベタな感じではありますが、順当に進展(?)しているようにも感じます。
これで話の構図は大分固まった気がするので次はどんな話になるのか楽しみです。
とまぁ、そんなところで次は『二人で始める世界征服2』です。
聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス) 4
三浦勇雄・著、屡那・イラスト、MF文庫J。
3月7日(土)未明読了。
人外の騒動を乗り越えた後、セシリーは志を新たに自分の貫くべき道を決めた。
一方で、ルークも何かに焦るように一心に刀を鍛錬する日々を送っていた。
だが、世界の情勢は二人を放っては置かない。
軍国から秘密裏に聖剣の鍛錬に関する技術協力を申し入れられ、ルークが招致されたのだ。
何故かセシリーも共に招致され、それぞれの相棒であるアリア、リサと共に軍国に赴くのだが......
熱血女騎士と気むずかしい刀鍛冶の物語。今回は、刀鍛冶、ルーク・エインズワースにとって大きな転機となる御華詩です。
いやぁ、燃える! いいですねぇ。熱いですねぇ。期待を裏切らない登場人物達の心地よい熱血ぶりが気持ちいいです。
世界の命運をかけた戦いはもう間近に迫っているのですが、そこに向けて各国の利権が絡み合ったりしつつも、この二人は変わりません。ブレず、その道を歩むのでしょう。そんなことを感じさせる熱い御華詩でありました。次も今から楽しみでなりません。
そんなところで次は『かぐや魔王式! 第2式』です。
かのこん12~ちずるメリーゴーラウンド!~
西野かつみ・著、弧印・イラスト、MF文庫J。
3月5日(木)読了。
あの、美乃里との激闘から二週間。
無事に勝利を勝ち取り、耕太とちずるは日常へと戻っていた。
時は冬休み。
離れ離れにされた分を取り戻すが如く毎日毎日デート三昧で過ごしていた。
だが、どうにも、ちずるの様子が何かおかしくて......
前回でちずると耕太の裏設定がすっかり表面に出てしまいましたが、そこでこう持っていきますか(;^^)
まぁ、またちずると耕太の関係の御華詩に戻っていきそうですが、とうとうここまでというか。これで話をどう転がしていくのか、本当に楽しみです。
......まぁ、耕太のエロスに関してはもう開き直りすぎてて突っ込むのも野暮な領域に達していますがね。
そして、そんなフライング・エッチマンの活躍の裏でこの作品の大きな見所でもあるたゆらと朝比奈委員長の純愛路線もちょっとは進展があったような無かったような。でも、たゆらの蔑ろにされる度合いが少しずつ改善されてるようにも思えます。この二人を見守るのも重要な要素でしょうね。こちらも『人』と『妖怪』という相容れない者同士が結ばれることが出来るのか? という作品テーマにも絡んでますし。
とまぁ、そんなところで次は『聖剣の刀鍛冶4』です。
原点回帰ウォーカーズ
森田季節・著、深崎暮人・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月4日(水)読了。
私立御伽坂学園は奇人の集う場所だった。
中でも突出した人間は十哲と呼ばれ、更にその上位三名が三奇人と称される、そんなライトノベル的な設定まであるぐらいだ。
その学園の警察機構である『当局』に身を置く、詩人志望の足利アキラは十哲に選ばれた微妙な能力の持ち主である幼馴染み、山崎章夫の監視任務を行っていたのだが、何故か不可思議な事件に巻き込まれ続けて......
むむむ、これは中々実験的な構成の作品ですな。色々と思い出す作品がありますが、そう言った先達の用いた技法を『ライトノベル』というジャンルに上手いこと昇華しているようにも思えます。ただ、それ故に早い段階で結末が読めてしまうのですが、それは致仕方ないこととも言えるでしょう。『先が読める』というのは押さえるべきを押さえているとも取れますし。
特筆すべき点としてはとにかくキャラクターが1冊の登場人物としては相当の多数で、冒頭のイラストで紹介しきれずにミステリの冒頭ページのようにキャラクター名と簡単な紹介の羅列が最初のページについてたのは新鮮でした。相当急ぎ足ですがそれぞれのキャラに何らかの解りやすい特徴も持たせてあります。それだけキャラを動かせたのは、この特殊な構成も手伝ってますねぇ。
正直、これは一発で終わった方が綺麗な気もしますがキャラクターが勿体ない気もするのでシリーズとなるかどうなのか気になるところです。まぁ、出たら買って読むのでしょうが。
とまぁ、そんなところで次は『かのこん12~ちずるメリーゴーラウンド!~』です。
丸鍋ねこ3 白崎チカ王政復古(殴)
七位連一・著、ぱこ・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月3日(火)読了。
大波乱の『文化祭』から程なくのこと。
あのお祭り騒ぎを懐かしみながら生徒達には僅かばかりの期待があった。
春田リクが宣言したのは『学園祭ジャック』だ。
そう、学園祭にはまだ『体育祭』が残っていた!
だが、期待に反して当日の朝になってもまだリクに動きは無いどころか姿も見えず......
結構実験的なキャラクターを前面に出したドタバタ劇として『体育祭』という道具立てを上手いこと使ったなぁ、と思います。誰にも分け隔て無く誰をも楽しませようというリクと、彼に感化されるねこがメインですが、その裏で影響を受けていく人々の心情の描写もよい感じですな。ただ、このタイトルはちょっと微妙ですねぇ。確かに、チカの内面に踏み込んだ部分もあったのですが、あの二人の方が目立ってたので、そこがちょっと勿体ないかなぁと感じないでも無いです。
このシリーズも大分体裁が整ってきたのですが『地を駆ける虹』の続きも読んでみたいなぁとか思ったりする自分が居ます(;^^)
とまぁ、そんなところで次は『原点回帰ウォーカーズ』です。
もふもふっ珠枝さま! 2
内山靖二郎・著、真田茸人・イラスト、MF文庫J。
3月2日(月)読了。
ひょんなことから稲村家の家神と智宏の学校の守り神を珠枝さま。
とは言え、学校には智宏と共に登校して前任のマドカとお茶のみ話に興じているだけだった。
そんな折、珠枝に智宏の好みを尋ねる女生徒が現れる。
お供え物に懐柔されてか、その願いを聞き入れるのだが果てさてどうなることやら......
前回ですっかり学園モノとしての体裁が整えられて今回もドタバタラブコメ的展開が繰り広げられます。
その辺りはオーソドックスな構図ですが、そこに妖怪と人間の存在の違いに踏み込んだ部分があるのがよいですねぇ。
タイトルからして気が抜ける擬音ではありますが、その実、妖怪やら神様の在り方に関してはシビアで妥協がありません。今回も、のほほんとしてるようで裏では相当厳しい状況を孕んでいたりします。そう言った妖怪と人間のギャップをギャップとして、互いを知ることで智宏がどうにか折り合いを付けていくのが一つのシリーズの骨子なのかもしれませんね。
とまぁ、そんなところで次は『丸鍋ねこ3 白崎チカ王政復古(殴)』です。
黒姫のユズハ
田口一・著、をん・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月1日(日)読了。
かつて、六人の姫が創造し統治したとされる世界。
その姫の力を文様を介して用いる『文様師』を目指すレンは文様の扱いが上手くいかず、名門の家系にありながら余りにも突出した才能を示す兄にコンプレックスを感じていた。
だが、彼に一つの転機が訪れた。
ある嵐の日に偶然見つけた古びた棺。
その棺が、実はかつての姫の一人の魂を収めたモノで......
『魔女ルミカの赤い糸』の作者の第二シリーズ。異世界ファンタジーの王道的展開の御華詩となっております。
若干、ルミカと通じるモノを感じつつも、全体にインモラルな部分は抑えめでありました。ただ、主人公のレンが力を使いこなせるようになるとルミカのようなことになりそうな気がしないでもないですが(;^^)
本当に『王道』的な内容で安心して読める反面、展開が読めすぎるのが難点と言えば難点ですね。ただまぁ、素材は面白いので継続して読み続けたいと思います。
そんなところで次は『もふもふっ珠枝さま! 2』です。
魔女の生徒会長4~絶叫メリーゴーランド~
日日日・著、鈴見敦・著、 MF 文庫 J 。
1月22日(木)読了。
曲者揃いの帝都世紀末学園を治める"魔女の生徒会長"剣シロオ。
しかし、生徒会長というモノには任期という制約が付きまとう。
よって、必然的に次期生徒会長選挙というイベントが発動することとなる。
とは言え、ここは帝都世紀末学園。
穏便な選挙になるはずもない。
よりにもよって最も危険な悪魔の住む地、『汚染区域』D校舎が舞台となって......
おお、今回は燃える御華詩ですねぇ。いいなぁ、このノリ。古き良き週刊少年ジャ●プだよ!
そんなネタが沢山仕込まれているわけですが、そんな表層を取り除けば、そこにあるのは『人間賛歌』は言い過ぎか。
前も書いた気がしますが、改めて日日日って人間が好きなんだなぁ、と感じさせられます。
今回で実はシリーズを揺るがすほどの大きな動きがあったりするのですが、その後にトンでもない仕掛けを残してくれてたり、次も目が離せそうにありません。どうなるんだ、これ?
とまぁ、そんなところで次は『"文学少女"と恋する挿話集《エピソード》』です。
この広い世界にふたりぼっち2 ~人形カラシニコフ~
葉村哲・著、七草・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月20日(火)読了。
シロと二人、どこかを目指して歩いていた咲希。
だが、突然、シロの姿が消えてしまう。
変わりに現れたのは、人形のような少女。
その手には、不似合いなようで似合う、一挺のカラシニコフが......
いやはや、非常に趣のある御華詩ですな。
導入は一歩間違うと意味不明なんですが、不思議と納得してしまうというか、そういう世界観を醸している文章でありますね。そして読み終わって、作品タイトルがメインもサブもどちらも内容を端的に表していているなぁ、と感じさせられました。なるほどなぁ......
目指す場所というか方針は見えてきたようにも思えるので追いかけていきたいと思います。
とまぁこの辺で、次は『魔女の生徒会長4~絶叫メリーゴーランド~』です。
緋弾のアリア2~燃える銀氷《ダイヤモンドダスト》~
赤松中学・著、こぶいち・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月17日(土)読了。
武偵を養成する武偵高校にあっても謎に包まれた超能力捜査研究科《SSR》の優等生、星伽白雪。
そんな彼女が狙われていると言う情報が入った。
期待の星でもある白雪に万が一のことがあってはならないと誰かを護衛に付けようと学校側が画策していた折、偶然にもアリアがその護衛の任務を買って出た。当然、そのパートナーであり、白雪の幼馴染みでもあるキンジも一緒である。
何かとぶつかりあう白雪とアリアの間でキンジは辟易しつつも、狙われているという情報自体が学校側の過保護だとキンジは油断していたのだが......
『武偵』という設定に過去の偉人達の要素も含めて、面白い世界観が構築されていますねぇ。なんでしょう、エンターテイメントとしてよく出来た作品ですな、やっぱり。辺に奇を衒うのではなく王道を王道として楽しく描いた感じですねぇ。伏線の回収も期待通りにされるのですが、それがマンネリではなく安心して読める、そんな御華詩でした。今回は、キンジの幼馴染みの白雪が掘り下げられてシリーズ的にも広がりが見えてきたのでので続きを楽しみにしたいと思います。次はレキ辺りですかねぇ。
とまぁ、そんなところで次は『この広い世界にふたりぼっち2 人形カラシニコフ』です。
プリンセス・ビター・マイ・スウィート
森田季節・著、文倉十・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月13日(火)読了。
畠山チャチャはコミュニティの中では浮いた存在だった。
やたらと毒舌で、人の痛いところを突きまくる。二言目、いや、話し始めからして憎まれ口を聞く、そんな少女だった。
更には、家出癖があり、その都度男のところに転がり込んでいるというスキャンダラスな噂が付きまとっている。
だが、そんな彼女と幼い頃から共に過ごしてきた関屋晴之は毛嫌いすることもなく寧ろ......
今回もどうしようも無い喪失に立ち向かう御華詩と言えましょう。ですが、『イケニエビト』という『餌』としての立場を描いた前作とは対照的な立場からの御華詩。これで、世界観がはっきりしたというか、いい感じに広がったように思います。前作の読後の微妙な部分が補完されたというか。こういう必然的な悲劇を内包する構図は好きだったりして、可成り引き込まれるものがありました。相手の為に相手の為にと行う行動がどこかで対立してしまって上手くいかないというか。そんな状況が全体的に淡々とした雰囲気で描かれるのが良いですねぇ。だからこそ、最後の方の演出が聞いていたと思います。非常に好みの世界観なので、続きが出たらまた是非読みたいと思います。
とまぁ、そんなところで次は『緋弾のアリア2』です。
ギャルゴ!!!!!4 -地獄天国直通大全-
比嘉智康・著、河原恵・イラスト、MF文庫J。
1月11日(日)未明読了。
遂に、全ての元凶である噂長(そんちょう)からの直接的なアプローチがあった。
そのトンでもない内容に驚きながらも、少しずつ最後の戦いが近いことを感じる田中春男、通称ギャルゴ。
折しも、立て続けに地伝が続く中で噂長の正体を掴んだかに見えたのだが......
いよいよクライマックスに向けて動き出しましたねぇ。今までの伏線をどんどん回収している感じです。
でも、ちょっと性急過ぎる印象もありました。色々とあっけなさ過ぎると感じられたというか。原因は恐らく話の構成云々よりもこの文体のせいもあるようには思いますが。あっという間にこれまでの謎の答えが明かされてしまった気がします。まぁ、謎解きのミステリっぽいのは読み手を選ぶのでそう言う要素を軽くした結果でしょうがちょっともどかしいモノを感じたりしていました。伏線は上手いこと回収はされてるんですがねぇ。
とは言え物語は盛り上がってきたのでここからどう畳むのか見届けたいと思います。
てなところで次は『プリンセス・ビター・マイ・スイート』です。
かぐや魔王式!
月見草平・著、水沢深森・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月8日(木)読了。
見目麗しく文句なしの美少女である輝夜真央。
しかし、彼女の目標は『新世界の王』になることだった!
そのため、ついた渾名が名前をもじって『魔王』。
高校に入り、何の因果か彼女と同じクラスになったのが錦織貴。
中学では剣道の大会を連覇し成績もトップを誇る文武両道の優等生。
しかし、それは全て周りからちやほやされたい一心。
中身は自分の評価を高めることしか頭にない腹黒仮面優等生だった。
そんな彼が、ひょんなことから魔王に正体を知られてしまい......
読んでみて先ず、タイトルのセンスがいいなぁ、と感じました。なるほど、そういう意味なんですね、と。
『美少女だけど性格が残念なヒロインに振り回されながらもまんざらではない主人公』という手垢の付いたプロットではありますが、いやはや、綺麗にまとまった御華詩ですねぇ。色々狭量な方には突っ込まれそうですが(;^^) 何はともあれ、この方の作品は安心して読めます。『エア手帳』とか、フリップボードとか、小ネタが効いてますねぇ。ただ、副委員長の出番がちょっと少なかったのが残念です。次が出たらきっと活躍する筈(希望的観測)。
そんなところで次は『ギャルゴ!!!!! 4~地獄天国直通大全~』です。
丸鍋ねこ2 蘭ひょう捜査記録(蹴)
七位連一・著、ぱこ・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月6日(火)読了。
ここ黄金橋学園は、夏のこの日に学園祭を迎えていた。
二年ウサギさん組は以前の騒動でリクがゲットしてきた名店の鉄板を用いてタコ焼き屋を出すことになっていた。
当日の朝、蘭ひょうは想いを寄せるリクと学祭を過ごすべく作戦を立てていた。
しかし、リクは突然丸鍋ねこを拉致して学園祭ジャックを宣言して......
何かと極端な個性を持つキャラ達が学園祭で騒動を巻き起こすドタバタ劇、ってところですな。
罵詈雑言で親切丁寧な行動を取る言行不一致の蘭ひょうとか校長から億単位の貢ぎ物をせしめている腹黒小学生の白崎チカとか、かなり無茶なキャラを許容する世界観はよく出てたと思います。まぁ、サラッと読める作品ですな。
ただ、折角のリクのキャラクターが今一消化不良気味だったのが残念です。タイトル通り今回はひょうがメインになってる分、仕方ないところはあるのですが(;^^)
そんなところで次は『かぐや魔王式!』です。
フレンズ×ナイフ2 死神を包む風
星家なこ・著、後藤なお、 SHO ・イラスト、MF文庫J。
1月4日(日)読了。
女子高生の傍ら、裏稼業もこなす橘あかり。
今の仕事は夜の街に現れる『人斬り』の調査だった。
夜の見回りの甲斐あって現場に遭遇し、手掛かりを得ることに成功する。
そうして、真相に至ったとき思いも掛けぬ人物と対峙することとなり......
『守るべきモノのための戦い』がテーマですかねぇ。
特殊な家庭の事情で友達が出来なかったあかりが初めての友達の為に何かをしてあげたい、助けたい。
でも、辿り着くのは『ソーマ』と呼ばれる命を形にした武器を用いた異能バトル。
若干強引な気もしますが、やり切れない戦いが描かれます。というか、何か読めば読むほどあかりの方が悪者みたいなんですが、それも味ですね(;^^) それだけに、あかりの学生部分がちょっとばかり薄っぺらく感じてしまうのが残念ですが。
ともあれ、思いっきり続いたのでどう決着を付けるのかは気になるところです。
とまぁ、そんなところで次は『丸鍋ねこ2 蘭ひょう捜査記録(蹴)』です。
ナインの契約書 -Public Enemy Number91-
二階堂紘嗣・著、山本ケイジ・イラスト、 MF 文庫 J 。
12月25日(木)読了。
第四回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞佳作受賞作。
親友の理恵ちゃんは、クラゲの水族館の帰りに突然消えてしまった。
それは、死んだクラゲのように。
それから三年が過ぎたある日、相馬日向の目の前におかしな二人連れが現れる。
黒づくめでドクロの指輪をした男と、幼い少女。
実は、二人は人間ではなくて......
ふむ、ペダンティックな雰囲気漂うミステリ風味のダークな怪奇譚、といったところですな。ネーミングセンスは秀逸ですね。一《にのまえ》と、九《いちじく》。そして、衒学趣味に随所にちりばめられた雑学の出典は科学に映画に文学作品、そして『バンブーブレード』(謎
内容は、魂と引き替えに願いを叶えてくれる悪魔が出会った人間達の御華詩。語り部はその悪魔に魂を売ることになる人間、というのが中々いい空気を創っていますな。短編3本での構成ですが、2本目の短編は壊れ具合を上手く表現していたなぁ、と思います。救いがあるのかないのか微妙な塩梅は、読後感も微妙なので好みが分かれそうな感じですが、狙っている感はありますね。ただ、全体的に九の立ち位置が今ひとつ隠し事が多過ぎてすっきりしない感じですな。
ともあれ、これからどうもっていくかは気になるので続きが出たらチェックしたいと思います。
そんなところで次は『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』です。
ぴにおん!
樋口司・著、タカハル・イラスト、 MF 文庫 J 。
12月2日(火)未明読了。
第四回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞佳作受賞作。
見た目にもショボい超能力を持っている佐々木与四郎。
どこかで聞いたような名前で弄って笑われたり、打ち分けられない能力を持つことにコンプレックスを感じて友達の出来ない中学時代を送っていた。
転機を求めて、その能力をもってテレビの奇人さんコーナーに出演するも、超能力だとは全く信じて貰えず馬鹿にされる日々に変化はなし。
そんな苦しい日々から抜け出そうと中学卒業を機に知ってる人間の誰もいない高校への入学を果たし、自己紹介で人気者になろうと画策していた。
だが、そんな思惑を吹き飛ばす爆弾発言が直前に行われてしまって......
なるほど...... 伏線の提示と回収という意味では相当強引でアンフェアな部分もあるもののそれなりに考えられた作品ですね。コンプレックスの塊である主人公の与四郎が超能力がらみでヒロインたちと日々を過ごすうちに少しばかり成長する、そんな御華詩、ですかねぇ。超能力が妙にせこくて、副作用やら暴走やら制限が大きいという基本的に「出来れば超能力なんて無くしたい」という動機付けは中々よく出来ていたと思います。色々と話を創っていけそうですねぇ。ヒロインのキャラも面白いですし。
ただ、地の文が嘘だらけという文体は味でもありますがミステリ読みには辛いモノがありました。個人的には同期受賞作で何かと賛否両論な『ミサキの一発逆転!』よりも読みづらかったです。まぁ、ネタとしては面白いと思いましたが。
あと、完全に一般的ではない超個人的な理由で、主人公に絶対的に共感できない部分がありました。それは名前に対するコンプレックス。ええ、これ書いてる私も与四郎と全く同じように、どこぞの有名人と一文字違いのそっくりな名前だったりするのです(;^^) それで幼い頃から弄られ続けたのも同じ。でも、それをネタにして「名前を覚えて貰いやすい」メリットと見て生きてきた身としては、そこのコンプレックスを強調されるのは違和感がどうしてもあります。まぁ、感じ方は人それぞれで、この点は偶然一致した部分なんで本当に特殊な感想だと思いますが(;^^)
色々マイナス面も書きましたが、楽しくなりそうな設定の作品ではあるので続きが出たら読んでみるとは思います。
とまぁ、そんなところで次は『コラボアンソロジー1 狂乱家族日記』です。
二人で始める世界征服
おかざき登・著、高階@聖人・イラスト、 MF 文庫 J 。
11月30日(日)未明読了。
第四回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞審査員特別賞受賞作。
高校入学早々、赤尾竜太は委員長っぽいクラスメートに声を掛けられた。
何やら、その友人、久喜島千紗が幼い頃に彼に恩を受けていたらしい。
そんな幼い頃のフラグから共に図書委員として働くようになったある日。
千紗の頼みを聞くと答えた竜太は、とんでもないことに巻き込まれることになって......
ほのぼのした世界征服の物語。結構無茶な設定をキャラクターで中和して細かいことを気にしないでいいノリを創ってますねぇ。なんでしょう、読んでて『究極超人あ~る』の成原博士を思い出す、世界征服を企む物語です。
道具立てて的には全体的に手堅い印象を受けますね。話がうまくまとまっていて、読者を裏切るべきところでは裏切っていたり。受賞作として分かりやすい作品です。とにかく、キャラがいいですねぇ。特にレッドキャップ隊。ヒロインではなく、こういう脇キャラが描けてるのはいいですねぇ。
シリーズ化するかは解りませんが次回作が気になる作者でした。
とまぁ、そんなところで次は『ぴにおん』です。
ミサキの一発逆転!
石川ユウヤ・著、 CARNELIAN ・イラスト、 MF 文庫 J 。
10月28日(月)読了。
第四回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞審査員特別賞受賞作。
お嬢様学校であるファネス音楽学院に通う庶民の犬吠《いぬぼう》ミサキはその出自から何かと周りと悶着を起こしていた。
故に生まれた格言、曰く『犬吠《いぬぼう》ミサキに噛みつかれるな!』。
だが、そんな彼女には優等生の親友、門奈キリカが居た。
ある日、学院中の肖像画が切り裂かれるという事件が起きたとき、その疑いが親友のキリカに向けられる。
ミサキは吠えた。自分がその疑いを晴らしてやると!
しかし、彼女は予想だにしていなかった。それから巻き込まれる、運命の波を......
『音楽』をネタにしつつ、主人公の『犬』に始まり登場人物を様々な動物に例えた言い回しなど、雰囲気のある文章でした。物語全体は、音楽学院のドタバタ劇のように見せて大きな力の関わる内容になっていくんですが、それでも、庶民的であるミサキの感覚が更にいい雰囲気を持たせていたように感じました。結構癖が強いので、好みは分かれるところでしょうが。
また、作中の音楽ネタはそれなりに専門的な部分を学んだ身としては全て既知の内容で抵抗なく読めましたが、専門知識の無い方相手だと結構ギリギリの線を行ってる感じでした。オチ近くのとある場面は、それなりのフォローはありますが理解しづらい人も多いんじゃないかなぁ、と思います。まぁ、その辺りは専門知識を使う上でここまでは許される例として一つの限界値分析として勉強になりました。
まだシリーズは続くようなので当面は追って見ようと思います。って第一回以降の受賞作家の作品は全部読んでるんですがね。
とまぁ、そんなところでようやく MF 文庫 J の積み本が終わったので次は『ライトノベルの楽しい書き方』です。
やってきたよ、ドルイドさん!
志瑞祐・著、絶叫・イラスト、 MF 文庫 J 。
10月27日(月)読了。
第四回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞佳作受賞作。
転校生の名前はホリン・シャレイリア。
彼女は、ごく普通に超絶美少女で、ごく普通にアイルランド出身でした。
ただ一つ、違ったのは、彼女はドルイドさんだったのです......
って、最後の一言の為に思いっきり脈絡の無いパロディのパロディをしてしまいました、ある日クラスにやってきた謎の美少女転校生との日々をクラス委員長の少女の一人称で描く友情物語的コメディです。基本は『ドルイド』という特殊な出自に起因するヒロインの奇行に周りが振り回されるドタバタ喜劇ってとこですね。でも『ドルイド』って設定が中々に興味深い。ローブはグレーで壁を壊しそうでマトックいらず(謎 軽いノリながらサラッとドルイドに関してはそれなりにちゃんとした考証をしてますし、特に誓約《ゲッシュ》の使い方は上手いです。話もツボを押さえてそつなくまとめられた感じで安心して読めますな。その辺りが評価されたところかなぁ、と勝手に想像したり。うん、次出たら読もう。
とまぁ、そんなところで次は『ミサキの一発逆転!』です。これで、積んだ MF 文庫 J 最後になります。まぁ、来月また色々買う予定ですが(;^^)
えむえむっ! 6
松野秋鳴・著、 QP:flapper ・イラスト、 MF 文庫 J 。
10月26日(日)読了。
今日は二学期の終業式。
その日は石動先輩が用事があるということで部活が急遽休みになり、太郎は嵐子と帰り道を共にする。
寝不足気味な嵐子はそわそわとしつつも、太郎は何故かその日に限ってバイトが少ないために長時間のバイトに入ることになっていた。
何やら残念そうにする嵐子の目の前で、太郎は突如拉致されて......
うん、相変わらずいい変態です。
前巻で増強されたラブコメ分がいい味を出し始めています。各キャラともルート決定に肉薄するイベントまではこなしているといった進行状況。メインヒロインは嵐子、次が美緒様。まさかがかつてのシホリ姫、といったところでしょうかねぇ?(←駄目な例え)
変態的性癖が折りに触れて発動する太郎視点の語り口が絶妙なんですが、今回はなんと言って砂戸太郎VS日村雪之丞が見せ場です。何がどう見せ場かは読んでのお楽しみ。このシーンは相当ツボに嵌りました。いいなぁ、このノリ。
とまぁ、そんなところで次は『やってきたよ、ドルイドさん!』です。
オウガにズームUP!
穂史賀雅也・著、シコルスキー・イラスト、MF文庫J。
10月25日(土)読了。
昨今の少子化に伴い、中高一貫の男子校が女子校と合併して共学となった!
中学からエスカレーター式で高校へと入った特に男子達は女子の居る風景に憧れと妄想を抱き浮き足立っていた。
そんな中、他の男子と違い、犬伏ユージは思い悩んでいることがあった。
......ロリコンになりたい。
プロットはそんなに真新しくは無いんですが、相変わらず不思議と雰囲気のある文章を書く人ですなぁ。この辺りは MF 文庫 J の方針もあるのかもしれんですが。クラスメートの女子一覧があったりキャラの幅も万全です。
ひょんなことで、クラスメートながら見た目小学生な井上ククルの夫となり同棲することになった犬伏ユージという少年の御華詩。これが『ロリコンになりたい』という言葉に秘めた意味で、『ロリコン』というものに対する禁忌性と恋愛感情のせめぎあいのようなものがこの作品テーマでもあるんですかねぇ。深読みすればそれなりに掘り下げられそうな内容です。まぁ、さらっと読めばさらっと読める内容でもありますが。
ある程度パターンに嵌った作品ではありますがそれだけに安心して読めるので続けて読んでいきたいと思います。
で、次は『えむえむっ!6』です。
もふもふっ珠枝さま!
内山靖二郎・著、真田茸人・イラスト、MF文庫J。
10月24日(金)読了。
稲葉家には代々家神さまがおられました。
時に『座敷童』とも呼ばれる幸福をもたらす神様は、見た目は幼い少女の姿をしていました。
しかし、元は山神のその力は絶大で見た目に騙されると痛い目に遭います。
そんな、稲葉家の長男、稲葉智宏はその神様から妖怪を見極める眼力を賜って、それが元で様々な事件に遭遇して......
と、前作の要約を導入的にまとめてみたりしましたが、主人公の幼なじみが眼鏡娘な『神様のおきにいり』のテコ入...... 失礼、噛みました。新装開店オープンの続編です。新装開店ということで、今までの設定は残しながらも、方向性が大きく変わって、学園ラブコメといった様相になっています。緩いようで妖怪に関する考察はしっかりしているので、安心して読める作品ですな。
で、出だしで使ったネタが妖怪繋がりってどれだけの人が気づくやら(謎
まぁ、色々言いながら、続きを楽しみにしていたシリーズなので、こうやって読めるのは普通に嬉しいのです。
てなところで MF 文庫 J 続きますが次は『オウガにズームUP!』です。
丸鍋ねこ改造計画(仮)
七位連一・著、ぱこ・イラスト、 MF 文庫 J 。
10月23日(木)読了。
無表情だが可憐な容姿に男子人気の高い丸鍋ねこという変わった名前の少女が居た。
今日もまた、無謀な男子が無碍にその告白をはね除けられた。
そんな彼女の異名はそのガードの堅さから『要塞』。
しかし、だからこそ燃える男も居た。
そんな彼女の在り方を変えたい。
春田リクは、だから『丸鍋ねこ改造計画』を発動したのだった!
前作とのギャップが激しいと見せて根っこの部分は通じてる、そんな気がするコメディでした。
なんでしょう、人間の嫌な部分がよく見えてる人って印象ですね、この作者。
今回は、だからこそいい部分を描こうってところが好感が持てました。
プロット自体はありがちなんですが、色んな意味で容赦のない心理描写で登場人物達に感情移入しやすかったですねぇ。特に、春田リクのいい意味での馬鹿さは好ましいです。ああ、確かに、こういう奴は世の中に必要だよなぁ、と思ったり。まだ続きそうなんで追いかけていきたいと思います。
とまぁ、そんなところで次は『もふもふっ珠枝さま!』です。って、実質『神様のおきにいり』の続きなんじゃないかと思うんですが(;^^)
緋弾のアリア
赤松中学・著、こぶいち・イラスト、 MF 文庫 J 。
10月22日(水)読了。
凶悪化の一途を辿る犯罪に対抗すべく、生まれた武装探偵、通称『武偵』。
その警察にも匹敵する権限を持つ武偵を養成する東京武偵高校に通う遠山キンジは、通学バスに乗り遅れたある朝、衝撃的な出会いを経験する。
空から舞い降りた少女。
『武偵殺し』と呼ばれる事件に巻き込まれた彼を救ったのは、神崎・H・アリア。
その事件を通じて、キンジはその特異体質もあって彼女に目を付けられることになって......
『アストロノト!』の作者の新シリーズ!
いやはや、期待通りの楽しい作品でした。『武偵』という設定に古今東西のミステリやら何やらをミックスして面白い世界観になってます。その辺りの配置も上手いですねぇ。まぁ、アリアに関する一つの謎はミステリ好きで語学が得意な身では目次がネタバレになるという悲しいオチですが、本来この読者層に濃いミステリ読みは少ないからこのぐらいが丁度いいんでしょうね(;^^) そういうバランス感覚でも興味深い作品でした。
今回は導入としてキンジとアリアの立ち位置を明らかにしつつ、次に繋がる内容でした。引きもよかったので否応なく次巻が楽しみになります。
そんなところで、次は『丸鍋ねこ改造計画(仮)』です。
魔女ルミカの赤い糸4~白き雪の愛~
田口一・著、カズオキ・イラスト、MF文庫J。
10月22日(水)未明読了。
屋敷に一人となった留美華を気遣い、お互いの家を行き来しながら琴也はこれまでよりも多くの時間を共に過ごしていた。
だが、彼は悪夢に悩まされていた。目の前で留美華がバラバラにされる悪夢。
また、留美華の側にいると何故か原因不明の体調不良に見舞われるようにもなっていた。
そうして、一見平穏な日々は徐々に綻びを見せ始め、やがてはメルリスが言い残した『魔女の王』を巡る事件へと発展する......
これにて完結。文字通りの『魔女』を扱ってインモラルな雰囲気が持ち味の御華詩でした。
若干、急ぎ足にも感じられましたが広げた風呂敷はおおよそ綺麗に畳まれたと思います。反面、小さくまとまって大きな盛り上がりには欠ける感じでしたが、魔女絡みの設定は非常に印象的なモノでした。この巻のとある場面で由奈が魔女について語ったことは非常に端的にこの作品世界における魔女の在り方を表していたと思います。オカルトとは性的なモノと結びつきやすいですからね。
まぁ、終わり方は基本に忠実って感じでしたがね。作品の雰囲気は好きだったので次回作に期待です。
そんなところで次は『緋弾のアリア』です。
ゼロの使い魔15~忘却の夢迷宮~
ヤマグチノボル・著、兎塚エイジ・イラスト、MF文庫J。
10月20日(月)読了。
遂に"聖戦"が発動し、ロマリアはブリミルの名の下にガリアへの進軍を続けていた。
度重なる"無能王"ジョゼフの凶行にガリアは内部崩壊を始め、軍の実に半数がロマリアに寝返る。
それでも、大国ガリアは士気は低いモノの兵力では未だに優位。
そのため、戦局は膠着しカルカソンヌ北方のリネン川を挟み両軍の睨み合いとなっていた。
ロマリア軍と行を共にしていた才人達一行も足止めとなるが、その戦局を動かす陰謀が蠢いて......
いやぁ、これはこれは面白くなってきました。盛り上がりますねぇ。
前巻の一件で絆を深めたサイトとルイズの予定調和なドタバタはあるモノの、世界情勢は大きく動いています。
特に、"聖戦"と止めるべく取ったアンリエッタの外交策はよいですねぇ。本当に立派な女王ですな。
でもまぁ、今回は舞台と状況から主役は彼女です。その人生の大きな節目となり、今までよりも大きな存在感を今後は出してきそうですね。何はともあれ、もうこれからの展開は目が離せないです、はい。
とまぁ、そんなところで次は『魔女ルミカの赤い糸4~白き雪の愛~』です。
かのこん11~アイはぼくらをすくう!~
西野かつみ・著、弧印・イラスト、MF文庫J。
10月19日(日)読了。
美乃里の奸計により、遂にすべての<八龍>を目覚めさせたちずる。
丁度時を同じくして、耕太はちずるが囚われた薫風高校に到着する。
果たして、耕太は数々の敵が待ち受ける中、ちずるの元へとたどり着けるのか......
うむうむ、広げた風呂敷が美事に畳まれましたねぇ。今回は立派に少年漫画的な燃えだったと思うのですが、世間的にはどうなのでしょうねぇ。アニメとかでもデフォルメされてエロ部分がクローズアップされたりしてますが、日本神話を下敷きにしながらそれにエロネタを交えつつも世界観にあった解釈を成立させてしまう勢いがこの作品の魅力だと思います。まぁ、作者がシリアスよりの話をしてしまってフラストレーションを爆発させてるとかいうのもまた持ち味(;^^)
今回で仄めかされてきた大きな謎はすべて答えが与えられましたが、次からはまた日常に戻るようなので楽しみです。というか、妖怪サイドの話だと、人間サイドの出番が減りますからね。朝比奈さんとたゆらの純愛路線はどうなるのか? 今後の見所はきっとそこに違いありません。
とまぁ、そんなところで次は『ゼロの使い魔15~忘却の夢迷宮《ラビリンス》~』です。
聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス) 3
三浦勇雄・著、屡那・イラスト、MF文庫J。
10月18日(金)読了。
三人の魔剣の使い手との戦いも乗り越え、傷も癒えた頃。
セシリーが守るべき独立交易都市に災厄としか言いようのない事件が発生する。
正体不明の人外が街を突っ切ったのだ。
多数の死傷者を出し、無力感に苛まれつつも魔剣を持って追うセシリーは灰かぶり森まで至る。
先方に捉えた人外に魔剣が生み出した一閃を浴びせるのだが、なんとその先には......
熱い。本当に熱い御華詩ですねぇ。世界観も違って当然人のあり方もそれに合わせた形なんですが、その根底にある熱さってのは変わらんのですな。また、主人公が女であることも最大限に武器にしていますな。本人は大変ですが。挫折と超越。そうして人は更に先に進んでいける。セシリーのそんな姿勢に周りが感化されていくノリは非常に心地よいです。
それと、一方ではルークの成長というかその閉ざした心が開かれていく物語でもありますな。少しずつ少しずつ厭世的な部分が抜けてきて。前回の事件で過去と向き合って、また、セシリーに感化されて。今回、最後の方の彼は本当に格好いいですなぁ。
少しずつ世界の仕組みが明かされて徐々に物語は核心に迫っていますが、ここからどこへ進んでいくのか? セシリーはその道を貫けるのか? また、ルークは? リサは? アリアは? もう本当に目が離せないシリーズであります。
とまぁ、そんなところで次は『かのこん11~アイはぼくらをすくう!~』です。
ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート
森田季節・著、文倉十・イラスト、 MF 文庫 J 。
10月14日(火)読了。
第四回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞優秀賞受賞作。
佐女牛明海《さめうしあけみ》はある日、同学年の神野真国《こうのまくに》に呼び出された。
何事かと思う彼女に彼が語ったのは、自分が人殺しであることだった。
明海は、その話を聞いて、直ぐに動き出す。
そう、彼女もかつて......
『イケニエビト』と呼ばれる殺されるためにこの世に紛れ込んだ存在を巡る御華詩。
その運命に音楽で立ち向かう少年と少女の物語は構成も面白く引き込まれるモノで、納得の受賞作ですねぇ。
『人間の存在の拠り所』というモノを揺るがす事件に『イケニエビト』というルールが加わって、その中でどうやって生き残るか? 激しいバトルは無く、いっそ淡々としているとも言えるんですがそれがまた、タイトル通りのビターな味わいでよいですねぇ。甘さ控え目ですが、控え目なだけで、それはそれであったり。
若干、オチが微妙な気もしましたが、総じて印象的な御華詩でした。
とまぁ、そんなところで次は『レンズと悪魔 Ⅵ~魔神応報~』です。
この広い世界にふたりぼっち
葉村哲・著、七草・イラスト、 MF 文庫 J 。
9月17日(水)読了。
第四回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞佳作賞受賞作。
孤独な少女は、街と森の境界で狼と出会う。
人語を解する狼をおそれることなく、少女はその求婚を受け入れる。
人と狼の夫婦。
それは、互いに人と狼の稜線を侵す行為でもあった。
かくして、少女と狼の世界はバランスを崩し始める......
全体的に暗い雰囲気の御華詩なんですが、暗いからこそ微かな明かりが目立つというか、そういう趣のある作品でした。
細かい部分では唐突に感じられる部分も多いのですが、そんな中にあって狼と人間の夫婦という部分がしっかり描けているのがよいですねぇ。人と狼だからこそある葛藤というか、そういったモノが自然に感じられれました。『憎しみ』という感情を軸にして世界と距離を置く視点で語られるのですが、そこここに色々と考えさせるモノがあって神話的なメタファが多用されていたようにも感じます。しかし、こんな性格で、ヒロインの名前が咲希(さき)というのは、その名前自体が痛烈な皮肉な気もします。
新鮮なモノを感じさせる作品ではありましたが、シリーズとなるのかどうか、微妙な感じもします。ただ、次回作も読んでみたいと感じさせる内容ではありました。
とまぁ、そんなところで次は『くうそうノンフィク日和』です。
ギャルゴ!!!!!3 -地上最強G級大全-
比嘉智康・著、河原恵・イラスト、MF文庫J。
8月26日(火)読了。
物干し竿で地方都市伝説に立ち向かう少年、田中春男、通称ギャルゴ。
人間の女性に持てない代わりに人外に持てるMB(モノホシ・ボーイ)
そんな彼の住む街に、今日もまた地方都市伝説略して地伝が発生する。
今回の地伝は真幌市の女性達の身体の一部に劇的な変化を引き起こして......
前回のオチの後始末をどうするかと思ったんですが、誤魔化さずに上手く伏線として活かしてますねぇ。また、いよいよ全ての地伝の元凶たる噂長(そんちょう)がなんだかなぁ、といった形で存在をアピールし始めたり、物語はしっかり動いています。
......でもまぁ、今回の地伝は『巨乳風邪』という何とも頭の悪い代物なんですが(;^^) まぁ、こんな風邪はさっさと治すに限りますね、ええ。
あと『巨乳風邪』の後にもう一本短編として『死神召喚パラパラ』という話が入ってるんですが何気にこっちがすごくよかったです。生意気な妹の内面となんだかんだで大切にする兄の微笑ましい御華詩でした。表紙もこっちをフィーチャーしてますしねぇ。
とまぁ、そんなところで次ぎは『学園カゲキ! 4』です。
魔女の生徒会長3~案山子たちのグランギニョル~
日日日・著、鈴見敦・著、 MF 文庫 J 。
8月14日(木)読了。
あらゆる学生を受け入れる帝都世紀末学園。
第三大日本帝国「子供の国」に存在する学園の通称「魔界」なC校舎でかつて起こった『みんなの友達』事件。
それは、魔女の生徒会長、剣シロオがどうにか事件を中断させたモノの完全には解決出来なかった事件でもあった。
それから半年が過ぎたある日、事件が再現され、C校舎の総代表「魔王」断花シャムから生徒会に解決の依頼が舞い込む。
果たして魔女の生徒会長は、今度こそ事件を解決出来るのか……
うわぁ、これはすげぇ。いい意味で心地よく騙された感の漂う、そんな御華詩でした。
下敷きにされているのは、サブタイトルの『案山子』ととある登場人物の名前から繋がる『オズの魔法使い』なのですが、日日日の解釈が絡むとこうも凄まじい御華詩になるんですねぇ(;^^)
因みに、タイトルの『グランギニョル』はまぁ、残酷劇とでも訳せるような代物。で、看板に偽りなし。まぁ、元々このシリーズはそう言った側面もありましたが、自覚的にやられるとかなりえぐいので人を若干選ぶ気もします。ただ、全体の雰囲気としては何か文学的ともとれて『ちーちゃんは悠久の向こう』などの新風舎での作品の空気を感じたのは気のせいか…… なんというか、看板に偽りがなかった割には不思議と読後感は悪くない、そんな作品だったように思います。
とまぁ、そんなところでしばらく日日日が続くというわけで次は『アンダカの怪造学 Ⅸ Hyper Samurai Soul 』です。
えむえむっ! 5
松野秋鳴・著、 QP:flapper ・イラスト、 MF 文庫 J 。
7月9日(水)読了。
ある日、嵐子から突然の虐待を受けた太郎。
それ以来、嵐子は太郎にどこか無理していながらも執拗に酷い仕打ちを行い始める。
全く原因に思い至らず頭を悩ませる太郎だったが、実はその原因は……
特殊な性癖の皆さんが繰り広げるドタバタ喜劇。今回は、ラブコメ成分が増量された感じの第五巻ですな。
なんでしょう、もう、『天才少女の暴走パニック』とか悪のり最高潮で展開が読めるのがここまで行くと面白いですねぇ。絶対、あれやると思った……
あと、語り部である太郎が記憶喪失になる話は、しっかり『記憶のない状態の一人称』で語られてて何気に上手いです。しかも、記憶喪失を使って上手く処理しましたしねぇ。無茶苦茶な登場人物の割に話はしっかりしてるのがよいですな。
とまぁ、そんなところで手元の MF 文庫 J はこれにて消化完了なので次は『神様が用意してくれた場所3~いつかの少年』です。
ギャルゴ!!!!!2 -地域限定焼餅大全-
比嘉智康・著、河原恵・イラスト、MF文庫J。
7月8日(火)未明読了。
ギャルゴの異名を持つ田中春男は地方都市伝説に物干し竿で完全と立ち向かう運命。
そんな彼は、ある日つっぱり棒を持った少女と出会う。
折しも謎の都市伝説が発生しており、どちらが先に解決するかという話になり……
いやはや、やはり楽しい作品ですねぇ。文字の密度は高いんですがやっぱりウィットが効いた表現がいい緩衝材になって文字数を感じさせない御華詩です。
また、伏線の張り方も丁寧でよいですねぇ。まぁ、丁寧すぎて初っ端から今回最大の謎な着物女の正体は登場した瞬間から必要充分なヒントが揃ってるのでバレバレでした。が、だからこそ、そこから先に伏線が登場する度に「ああ、これはこういうヒントね」という感じで丁寧さを感じた訳です(;^^)
とは言え、今回はそっちよりも、ラブコメ路線に重点というか、色々とフラグが設定されていて、無意識に回収していく春男。流石ギャルゴ。そんな御華詩でもありました。
……というか、このラストの後始末どうするんだろう? 次が楽しみです。
と言ったところで次は『えむえむっ!5』です。
姫宮さんの中の人5~卒業・オラトリオ~
月見草平・著、EiN・イラスト、 MF 文庫 J 。
7月4日(金)読了。
二学期の終業式も近づいた冬の日。
純人との訓練の甲斐あって、ちひろの病は治りつつあった。
高校生活最後の三ヶ月をありのままの姿で過ごすため、終業式で全校生徒に全てを告白する決意をする。
だが、あと二日というところでとんでもないハプニングが起こって……
『姫宮さんの中の人』完結!
姫宮ちとせと、星野純人の成長の物語…… だったと思いますが、いやはや、すがすがしい大団円でした。
ネタっぽいタイトルですが、これ以上無いくらい作品のテーマを端的に表現していて、その設定がブレることなく綺麗に終着を迎えるのを見届けるのは心地よいものでした。
最後の最後も、やってくれましたねぇ。このオチは本当に予想外ですが最高のラストとも言えます。
浦乃の台詞が全てを物語ってますが、それを許せるだけの積み重ねがあったなぁ、と感じました。
本当、この作家の次回作にも期待です。
とまぁ、そんなところで次は『ギャルゴ!!!!!2-地域限定焼餅大全-』です。
地を駆ける虹3
七位連一・著、光崎瑠衣・イラスト、 MF 文庫 J 。
7月3日(木)読了。
遂に仲間を救う術の手掛かりを得たネイブ。
目指すはロスブリュック。
だが、戦士団の向かう先は全くの逆方向。
本来の目的の為、戦士団の脱退を申し出たところで事態は急変。
海王石戦士団の裏切りにより、ネイブ達薔薇輝石戦士団は急遽、港町アジェントンを目指すことになる。
偶然にも、それはスブリュックには近づくことになる。
こうして、ネイブは戦士団を抜けることなくアジェントンを目指し……
ようやく、道具立ても揃って物語の道筋が付いたというところですねぇ。
自身の愚かしさから大切なモノを根こそぎ奪われたネイブ。
その負債をようやっと返し始めたといったところでしょうか? 何かとご都合主義的な部分もありますが、そういった意味での成長譚としていい感じになってきました。
どうオチを付けるのかは非常に気になるので今後も追いかけていきたいと思います。
とまぁ、そんなところで次はいよいよ完結!『姫宮さんの中の人5~卒業・オラトリオ~』です。
ギャルゴ!!!!! -地方都市伝説大全-
比嘉智康・著、河原恵・イラスト、MF文庫J。
6月30日(月)読了。
第三回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞優秀賞受賞作。
物干し竿占い師の祖母を持つ少年、田中春男。
地域限定の噂、通称『地方都市伝説』の息づく街に生きる彼は「人間以外の多くの女性に愛される」と予言されていた。
予言は的中し、何とも偉大ながら女子に不名誉な「ギャルゴ」という渾名を頂戴することとなった春男は、やがて、祖母の真の役割を引き継いで……
『地方都市伝説』という言葉の響きや、細かい描写のウィットが中々に楽しい作品でした。
文字の密度が高い割には、テンポよく読める、そんな物語。
何より、タイトルにもなってる春男の渾名の設定が印象的でした。なるほどなぁ……
大雑把には、物干し竿で『地方都市伝説』と闘う御華詩、で間違っていないと思います。荒唐無稽な構図を自然と成り立たせていていつの間にか物干し竿が凄い武器に見えてくる…… かもしれません。
すっかり出遅れて読み損ねてましたが、このシリーズ、次も確保してあるので続けて読んでいきたいと思います。
とまぁ、そんなところで次は『地を駆ける虹 Ⅲ』です。
フレンズ×ナイフ
星家なこ・著、後藤なお・イラスト、MF文庫J。
6月26日(木)読了。
一見大人しい女子高生、橘あかり。
彼女は、少し人と違った境遇で、裏では特殊な仕事をしていた。
そんな折り、一人の少女の護衛の依頼を受ける。
偶然にも、その少女はクラスメートで……
特殊な境遇故に、人と距離を置く少女達の物語、ですかねぇ。
また、裏の仕事の関係もあって目立たず他人との距離感を計って過ごしていたあかりの心境の変化とか、タイトル前半にある『友達』というモノの在り方をいい感じで描けていたと思います。
後半の、ナイフについては、まぁ、特殊能力の設定が若干ご都合主義的に感じる部分もありましたが、概ねまとまってはいたと思います。眼鏡による人格変化は、よくあるパターンとは逆転させてはいますが、順当な感じです。まぁ、今回は物語の構図の提示のようなモノで、今後シリーズとなりそうなので、続きも読んでいきたいと思います。
とまぁ、そんなところで次は『ギャルゴ!!!!!』です。
死神ナッツと絶交デイズ
早矢塚かつや・著、夕仁・イラスト、MF文庫J。
6月24日(火)読了。
小石川幌右(こいしかわほろう)、通称ホローは夜の学校で自称『死神』の少女ウォルナッツと出会う。
それからホローは毎夜、決まった教室に現れる少女と『部活』と称して何かしら遊んでいた。
ホローのクラスで席替えがあり、未来が夢で見えるという少女、嘉島詩夏(かしましいな)と席が隣り合った日。
夜の『部活』の後、川に流された何かを追っていた少女、星澄夜空(ほしずみよぞら)を手伝った日。
そこから世界の可能性が変わり始める。
その変化をホローが自覚し、ナッツに相談したとき、彼は詩夏と夜空の世界、どちらを選ぶのか究極の決断を強いられることになる……
『悠久展望台のカイ』から二年弱ぶりの個人的に待望の新作だったのですが、期待を裏切らない出来でした。
物語の構造がミソなのでネタバレしない程度に語るのは難しいのですが、量子論的な世界観とシュレーディンガーの猫を上手く取り入れて良質のSFとなっていたと思います。
登場人物も魅力的に描かれていて、それだけに最後まで気が抜けない御華詩となっていました。シリーズ物ではなく、こういった一冊で綺麗にまとまった作品と言うのは読んで安心します。この作家の次回作も楽しみにしたいと思います。
とまぁ、そんなところで次は『フレンズ×ナイフ』です。
かのこん10~おわりのはじまり~
西野かつみ・著、弧印・イラスト、MF文庫J。
6月22日(日)読了。
陰謀の波に飲まれ、囚われの身となったちずる。
耕太は御方様の保護を拒絶し、アイジンの望と共に、ちずるの居る薫風高校へと向かう。
しかし、その道中には<葛の葉>が待ち受けている。
果たして、二人は無事にちずるを救い出せるのか……
ふむふむ、前回に引き続いてバトル分豊富で燃える展開です。色んな人たちが再登場していたりして、今までの積み重ねが活きてますねぇ。アニメの方はネタっぽいですが自主規制で無料配信を辞めちゃったりとかありましたが、そっち方面だけでなく、こういった部分も魅力ですねぇ。今回はそっち方面はそんなに無いです。でも、最終的には『わいせつ王子』に落ち着いたりはしていました。今までの耕太の異名の中で一番しっくりくる気がします。
話の根幹に関わる部分も仄めかされて次では明かされる様子。本来ならこの巻でケリが付くはずでしたがそうはなっていないので次巻を楽しみにしたいと思います。
と言ったところで次は『死神ナッツと絶交デイズ』です。
アストロノト! 3
赤松中学・著、 bomi ・イラスト、MF文庫J。
6月19日(木)読了。
ネロの脅威が去り時は過ぎたモノの、未だにレンビアに思いを告げられないノト。
貴族達の集まる年末のパーティーをチャンスとばかりに様々な計画を練っていたモノの大きな番狂わせが生じる。
なんと、レンビアが大王に見初められたのだ!
このままではレンビアが王妃になってしまうと思い悩む日々の中、追い打ちを掛けるように起きた事件を受け、ノトはまたも火星を目指し宇宙へ出ることに……
いやはや、科学と魔法が逆転した世界観で繰り広げられるSF。今回は火星探索を主軸に、更にその辺りの世界観が掘り下げられています。
一方では、今までの登場人物の配置を非常に巧みに使って舞台が整えられていて楽しめる御華詩でした。そうして、結構面倒になるつじつま合わせも若干やり過ぎな位に綺麗に纏められていて美事でした。物語として一段落した感もありますが、完結とは明記されてないのでどうなるのやら…… 何となく、ここで終わるのが綺麗とも思えます。
とまぁ、そんなところで次は『かのこん10~おわりのはじまり~』です。
聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス) 2
三浦勇雄・著、屡那・イラスト、MF文庫J。
6月17日(火)読了。
ルークの元へ、突如現れた従者を連れた少女。
彼女はルークを刀鍛冶と見込んで帝国へ召致すると言う。
一方、セシリーの元にもアリアを狙う三人の少女剣士が迫る。
彼女たちの目的は……
とまぁ、相変わらずな雰囲気の熱血女騎士セシリー・キャンベルと、偏屈な刀鍛冶ルーク・エインズワースの物語待望の第二弾!
いや、ホントに待望でした。で、待った甲斐あってまた熱い。主人公が女だろうと握った拳は男女平等。感情の赴くまま己の進ずる道を突き進むセシリーが素敵です。幾つか、心打つ台詞もありましたが「私は頭が悪い」と言うだけであれだけ熱いモノを伝えられるヒロインってのも凄いですなぁ。痛快娯楽作品と言うに相応しい良作であります。ようやっとタイトルロールも出てきたところで、次からの展開も楽しみです。
と、そんなところでMF文庫J消化期間につき次は『アストロノト3』です。
魔女ルミカの赤い糸3~錆びついた時計台~
田口一・著、カズオキ・イラスト、MF文庫J。
6月16日(月)、読了。
中間試験に備えて琴也は留美華と共に勉強に勤しんでいた。
勉強はあまり芳しくないモノの穏やかな日々の中、やってきた一人の転校生。
飛び級で三年生にやってきたアリシアは何故か琴也のことをよく知っていて……
前巻でお膳立てされた流れに乗る形での三冊目。相変わらずの魔女らしい淫靡さを醸す内容でありました。
というか、双子幼女再登場はともかく…… うん、なんだか色々問題ありそうですが深く考えないようにします。
惜しむらくは霜月実弥の出番が少なかったことですねぇ。木乃実がいるからいいやとかいうほど堕ちてないですよ?(謎
とまぁ、そんなところで次は『聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス)2』です。
ゼロの使い魔14~水都市の聖女~
ヤマグチノボル・著、兎塚エイジ・イラスト、MF文庫J。
6月11日(水)読了。
教皇即位三周年式典でロマリアを訪れていたサイト達。
しかし、華やかな舞台裏ではガリア王ジョゼフの野望を打破する思惑があった。
苦悩の末、ルイズはロマリアへの協力を決める。
しかも才人は元の世界へ返してしまって......
いやはや、益々面白くなってきました。アルビオン戦役の比にならぬ、戦が起きようとしています。
そんな中、帰郷手段を見つけた才人の選択。そして、ルイズの選択。すっかり引き込まれて思わず一気に読んでしまいました。
気がつけば14冊と巻を重ねて登場人物達も成長して、特にギーシュがどんどん中身伴ってカッコよくなってきましたねぇ。流石は水精霊騎士隊長。
そして、もう一つのルイズの if の答えもあったりしますが...... ああ、確かにこうなりますわな。
とまぁ、そんなところで次は『死神のキョウ』です。
姫宮さんの中の人4~学園祭ぶれーぶはーと~
月見草平・著、EiN・イラスト、 MF 文庫 J 。
4月30日(水)読了。
現生徒会長、姫宮ちとせのとある病を治すため、奮戦する純人。
その後の彼女を守るために次期生徒会長となる決意も固めた頃、幼馴染み神楽結衣との関係に一つの変化がもたらされる。
自身の生徒会長立候補演説の日も迫る文化祭を舞台に、彼らの思いが交錯する……
うんうん、やっぱりこの作者のシリーズは手堅いですねぇ。今回も非常に楽しめました。
特に、元々は成り行きだったのが、様々な経験を経て目的意識を持って生徒会長を目指すこととなった純人の想いが今回の見所。ヘタレ気味でもどかしいんだけれども、その奥にはしっかりしたモノを持ってるのが伝わってきます。その辺りを端的に表現した結衣の言葉が切なくもありますが。
次でそろそろ決着が付きそうな雰囲気で、どう落着させるのか楽しみです。
とまぁ、そんなところで次はいよいよ最終章突入の『”文学少女”と神に臨む作家 上』です。
アストロノト! 2
赤松中学・著、 bomi ・イラスト、MF文庫J。
4月1日(火)読了。
ある日、ノト屋に訪れた謎の亜人の少女、ラキザミ。
ノトはボロボロの彼女が放っておけずに少しの面倒を見ることにした。
その頃、地球に未曾有の危機が迫っていた。
秘密裏に対策を練る新宙軍は再びアストロ・ノトの力を借りに来る。
こうして、レンビアやラキザミも巻き込んで、ノト達は再び宇宙を目指すことになる……
『科学』と『魔法』のあり方が逆転したファンタジー世界を舞台としたSF作品。そのバランス感覚がやっぱり美事ですねぇ。
今回のプロットは本当にSFでの定番中の定番なのですが、この世界観を用いて上手く料理されています。ラブコメもこなしつつ、ジュブナイル的なSFの王道が展開されていて非常に楽しめる作品でした。うん、こういうのはやっぱりいいですねぇ。
とまぁ、そんなところで次は『荻浦嬢瑠璃は敗北しない』が気になったのでその前の『飛鳥井全死は間違えない』と続けて読みます。
えむえむっ! 4
松野秋鳴・著、 QP:flapper ・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月21日(金)読了。
夏休みも終わり、太郎達の通う桜守高校の学園祭『桜守祭』が近づいてきた。
太郎のクラスの出し物は演劇。
くじ引きで決めた配役で、太郎は主役の傲慢な貴族の娘の使用人役となった。
だが、その役柄は娘に散々な罵りを受け、あまつさえ鞭で打たれる過酷な役。
そう、太郎にとってそれは別の意味で拷問に近いのだ。
このままでは性癖がばれてしまう!
そこで、石動先輩がその性癖を直すために講じた手がおかしな形で作用して……
と、そんな感じの学祭話。前回が嵐子クローズアップだったのに対して、今回は石動先輩メインです。
いやぁ、しかし、今回は色々なパターンのダメ要素が詰め込まれて非常に楽しい内容でした。二話構成でしたが、一話目はもうトンデモないジョブチェンジでした。そして、性癖をばらさない為のパターンがこの話と次の話で構築された感じもします。これで、話にいつもの第二ボランティア部以外の面々も絡めることが可能となって益々楽しくなっていきそうです。
一方で石動先輩の本質というかそういうのも見え隠れしてますな。そういった部分の描き方もよかったです。プロット的にも段々読者を驚かそうという仕掛けが感じられるようになってきてますし。うん、これは面白い作品です。変態がメインですがね。
と、そんな訳で既刊が終わりましたが次もMF文庫J『アストロノト!2』です。
えむえむっ! 3
松野秋鳴・著、 QP:flapper ・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月20日(木)読了。
砂戸太郎の性癖を直すため、夏休みも第二ボランティア部の活動は続く。
そんなある日、太郎は嵐子に映画に誘われる。
ちょっとしたトラブルがありながらも楽しい一日を過ごした二人の前に、現れる一人の少女。
それは、嵐子の幼馴染みの間宮由美だった。
彼女の登場が、そこから大きな波乱を招いて……
今回は名前だけはずっと登場していた由美がまさかの登場で、それに絡めて太郎と嵐子の関係を描く御華詩でした。いや、こういうキャラが出てきてきっちり物語を成立させるのは上手いですねぇ。ここまで感じていた手堅い感から読者の裏を掻こうという意識も見え隠れしてプロット的にも楽しめました。まぁ、過程は色々と考えさせられましたが、相変わらずラストに関してはバレバレでしたが、その辺はエンターテイメントとしてのわかりやすさともいえますしね。
いやぁ、しかし、基本的にこういう一人称の主人公って総じて鈍感ですね。ちょっとそれが鼻につく人も居るかも知れませんが、まぁ、余りに鋭すぎると話が成立しないってのもありますし、語り部は読者よりちょっと劣る程度の頭がよいともいいますし。って、これはミステリの話ですが、こういった話にも適用できるような気がします(;^^)
そんな訳で次で既刊最後『えむえむっ! 4』なのです。
えむえむっ! 2
松野秋鳴・著、 QP:flapper ・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月20日(木)未明読了。
第二ボランティア部。
生徒の願いを叶えるという不可思議な活動内容の部活。
自身の性癖を直すことをそこへ頼んでしまったために、砂戸太郎の学園生活は一変する。
今回、彼の性癖を直すために自称”神様”の石動部長のとった策は……
とまぁ、そんな感じで、どこかしらおかしな性癖を持った方々が繰り広げるドタバタ喜劇第二弾。
今回は前半が石動先輩、後半が嵐子と分かり易い構成でヒロインをクローズアップした感じですね。裏でみちる先生が最強な感じではありますが。でも、それぞれの内面が掘り下げられて非常に良い感じでした。また、石動先輩の話の中で太郎もまたいいところを見せましたねぇ。って、基本的にあの性癖が出てないときはいい奴なんですよね。
また、最後に少しだけ登場した新キャラの未依も中々面白いキャラで今後の活躍に期待です。まぁ、すぐに読むのですが。
そんな訳で引き続いて『えむえむっ! 3』なのです。
えむえむっ!
松野秋鳴・著、 QP:flapper ・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月19日(水)未明読了。
主人公の名前は砂戸太郎。
彼は、ごく普通の高校生の少年でした。
ただ一つ違ったのは、彼は、どMだったんのです……
いや、なんというかタイトルの『えむ』がオーストリアの作家の名前からきたあの言葉だったとは。しかも彼に語り部を任せてしまうとは。何とも野心的な作品です。更には他にも色々と問題のある性癖を持った登場人物達が出てきます。
それでも、『青葉くんとウチュウ・ジン』の頃に評価されてその路線で進んでいた通り、きっちりと伏線を張って回収する物語構成はよく出来ていました。ただ、そういう作風を意識して読むとちょっと展開が読めすぎたかなぁ、というのが玉に瑕。とはいえ、問題を抱えたことで生じる孤独とか心の傷とか、そういった部分もしっかり描かれててただただ殴られたり罵られたりして喜んでだけの作品ではないです、はい。色々と感じるモノがありました。
とまぁ、そんな訳で予定を変更して既刊を読もうと次も『えむえむっ!2』です。
かのこん9~あらたなるめざめ~
西野かつみ・著、弧印・イラスト、MF文庫J。
3月14日(金)読了。
自らの内に秘めた『気』によりトンデモない事件を起こしてしまった耕太。
それにより彼は日々溜まった『気』を処理することを余儀なくされていた。
恋人のちずるとアイジンの望の協力の元、どうにか過ちを繰り返さず、平和な日々が続いているかに見えた。
だが、その裏では今までにない大きな運命の波が忍び寄って……
なんというか何の『あらたなるめざめ』なのか問いたいのですが、銀河エロス大帝はやっぱり銀河エロス大帝でした。
それでも『純愛』と作者が言い張るだけ合って、寸止めというか方向を違えて誤魔化してるだけですが、まぁ、本当に毎回カゲキになって年齢制限大丈夫か心配になるのは相変わらず。その影で、本気で純愛を貫くちずるの弟、たゆらが癒しです。戦いではすっかりヘタレ扱いですが、今回はよく頑張った! と言いたい。前の巻で朝比奈委員長の方もまんざらでもない雰囲気だったので、上手くいくといいですねぇ。このシリーズのラブコメ要素はこっちがメインだと信じています。
とはいえ、ちずるの力を狙う<葛の葉>との戦いが顕在化して、熊田が思う存分本領を発揮してたり、意外なキャラが大活躍だったり、今まで以上に妖怪達のバトル率が高くてその辺は侮れません。つか、これが無かったら多分レーベル間違えてます(;^^)
今回は色んな意味で大きな転機となる御華詩でしたが、ここからどう動いていくのか楽しみです。
とまぁ、そんなところで次は『えむえむっ!』です。
魔女ルミカの赤い糸2
田口一・著、カズオキ・イラスト、MF文庫J。
3月12日(水)、読了。
かつて、魔女として育てられた少女。
彼女は一人の少年と出会い、苦難の末、遂にその宿命から解放された。
そして、少年と共に平穏な日々を過ごし、文化祭が近づいてきた頃。
二人は、再び魔女の宿命と向かい合うことに……
まぁ、そんな感じで、前回の決着後、新たな舞台に上がるまでの御華詩です。ぶっちゃけ、シリーズとして続けるための布石と言ってもいいでしょう。とはいえ、ストーリーの骨子だけではなく、主人公の琴也が基本的にヒロインに虐められるとか、魔女の契約があんなんだとか、何かと他の要素も確立させています。今回の話の鍵を握る眼鏡っ娘、霜月実弥の活躍も見逃せません。そして琴也が大事なシーンで彼女に対して行った行動は非常に正しい。それだけでこのシリーズへの好感度が上がりました。逆の方向に進める作品が多い中、よくぞあっちに持って行ったと思います。
あと、魔女契約のシーン…… つか、あれは、まぁ、そうなんだが、うん、『かのこん』がアニメ化されるご時世だから大丈夫でしょう。魔女は背徳的な存在ですしね。
とまぁ、そんなところで次は『かのこん9~あらたなるめざめ~』です。
クダンの話をしましょうか2
内山靖二郎・著、朝未・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月11日(火)読了。
人の災いを予言して『死ぬ』と言われる牛頭人身、もしくは人頭牛身として描かれる『件』。
その力を持つクダンという少女が居た。
彼女は、哀しい宿命から逃れるため、ある存在を求めていた。
今回の舞台は北海道。
果たして、彼女はその宿命から逃れられるのか……
シリーズ2作目。いきなり舞台が転換してますが、前回の話を絡めつつ、北海道の先住民族のコロポックル伝承も交えた中々よい御華詩でした。やっぱり、派手さはないんですが、視点を変えた幾つかの連作短編のような形式で描かれる登場人物達の心の動きはいいですねぇ。また、そこに関わることでより哀しいことになってしまうけれども関わらずに居られないクダンも切ないけれども幸せになって欲しいと思わせる魅力的なキャラです。爆発的に人気が出るようなタイプの作品ではないんですが、引きつけるモノがあります。『神様のおきにいり』がちょっと迷走気味だったんで、このシリーズは現在の路線で突き進んで欲しいものです。あと、何気にタイトルが秀逸だと思います。
とまぁ、そんなところで次は『魔女ルミカの赤い糸2』です。ちょっと溜まってしまったので暫く MF 文庫 J が続きます(;^^)
魔女の生徒会長2~超悦者ジュリエット~
日日日・著、鈴見敦・著、 MF 文庫 J 。
3月7日(金)読了。
帝都世紀末学園。
学園祭が迫ったある日、我らが魔女の生徒会長・剣シロオは『B校舎最強決定戦』を宣言する。
勝者には絶対服従、弱肉強食の分かり易いルールに沸き立つ生徒達。
そんな馬鹿騒ぎの中、一人の豪奢な存在が現れる。
シロオの独壇場かと思われた祭の闖入者、超悦者ジュリエット。
彼女の存在が、祭の空気を一変させて……
どこか歪んだ少年少女達の繰り広げる物語。
その歪みの描き方が生々しく、エグい中にも救いがあります。
やっぱり、日日日作品って何かしらの絆がテーマになっていますねぇ。特に今回は適役のジュリエットの配下、超悦卍四聖獣の面々がいい味出してました。最後の方は狡いです。かなりツボに嵌りました。なんでしょうねぇ、本質的な悪人ってのはいないというか、誰もが悪人になりうるというか、色々と考えさせるような内容でした。
また、サブタイトルの通り、根底にはシェイクスピアがありますが、日日日の手に掛かるとこうも凄絶になるのですね。この流れからどう続いていくのか、非常に楽しみになってきました。
とまぁ、そんなところで次は『クダンの話をしましょうか2』です。
ゼロの使い魔13~聖国の世界扉~
ヤマグチノボル・著、兎塚エイジ・イラスト、MF文庫J。
3月3日(月)読了。
トリステイン学院でティファニアの転入騒ぎや水精霊騎士団の信用失墜に繋がる事件が起こっていた頃。
トリステイン女王アンリエッタはお忍びで聖国ロマリアの地にあった。
そこでロマリア教皇により目にしたモノに、女王は衝撃を受ける。
程なく、学院の才人の元に一通の書簡が届く。
それは、アンリエッタ直々のルイズとティファニアのロマリアへの召喚だった。
とまぁ、そんな感じで、今回の舞台はブリミル教徒の総本山であるロマリア連合皇国。
前回が水精霊騎士団が色々やらかしたりバカ騒ぎの態だったのですが、今回は一転して物語の核心に迫る御華詩でした。というか、かなりの急展開。伏線が一気に回収された感じですねぇ。しかし、なるほどなぁ、そうなってた訳ですね、ガンダールヴ。
あとは、ルイズと才人の関係がよい感じです。特に最後の方のルイズはすげぇいいですねぇ。ある意味、最終目的も見えてきましたが、ここからの展開が楽しみです。
と、そんなところで次は『戦う司書と虚言者の宴』です。
地を駆ける虹2
七位連一・著、光崎瑠衣・イラスト、 MF 文庫 J 。
2月24日(日)未明読了。
自身の愚かさから大切なモノを失ってしまったネイブ。
自らの存在意義を求めて向かった国境付近の街。
戦場となる街での出会いに、彼は何を思うのか……
前の話で相当に悲惨な目に遭ったネイブがそのあり方を見つける成長譚、と言える御華詩でした。ただ、前の話ほどではないですがやっぱりどこかやるせないモノのある作品なので純粋なエンターテイメントとしてみると少し敷居は高めかもしれません。
ですが、ネイブという英雄に憧れるも口ばかりで何も行動を起こさず甘えてばかりの少年が直面した厳しいどころではない現実から、何を学んでいくのか? そういう部分に目を宛てると中々興味深いシリーズでもあります。ここまで生々しく駄目な少年を描けるのは確かに一つの優れた能力です。大分気力を使いますが。そういう部分だけ抽出すればジャンル的には異世界ファンタジーながら純文学よりなのかも知れませんね。
とまぁ、そんなところで次は久々の山本弘で『シュレーディンガーのチョコパフェ』です。
かのこん8~コイビトたちのヒミツ~
西野かつみ・著、弧印・イラスト、MF文庫J。
1月30日(火)読了。
人間と妖怪の絆を越えて愛し合う小山田耕太と源ちずる。
そして、愛人の犹守望。
三人の愛の営みはとどまるところを知らず、学園祭でも遺憾なく発揮される……
って真面目っぽく書こうとしたなんか変な感じになってしまいました。どんな怪しい話だと思われるかもしれませんが、多分間違っていないはず。端的に言って、耕太が『エロスカイザー』から『銀河エロス大帝』に進化する御華詩です(;^^)
裏では、大きなシリーズのテーマとなっている、ちずるの力を巡って色々と暗躍が為されているのですが、その辺は本当に裏。今回は、砂原&八束先生の過去とかも交えられてたりしますが、学園祭が基本です。
ただ、『コイビトたち』とタイトルにあるとおり、三人がメインな御華詩に挟まる形で、この作品の良心とも言える純情少年なたゆらと朝比奈委員長メインの章があります。今回の見所はここでしょうねぇ。あと、朝比奈委員長のお父さんの書棚ネタで、少し深みに嵌ってしまいましたが、それはそれでヨシ。
あと、今回は学園祭で耕太達が出演する劇が『ロミオとジュリエット』だったり、各章のタイトルがシェイクスピアの作品タイトルになってたり、そういう遊びがありました。まぁ、見立てと言うほどでもないですが、こういうのは好きです。その他の小ネタは相変わらず三十代直撃。
でまぁ、バカップル+1の行動に今回明かされたとある事実を含めて合法的に理由付けが為されてしまったのは内容はともかく美事です。が、そのせいで今後の更なるエスカレートが予想される訳ですが、本当にこれ、大丈夫なんでしょうかねぇ? アニメ化はどこまで大丈夫かはかりながらでしょうね……
とまぁ、そんなところで次は『シゴフミ』です。
ヒトカケラ
星家なこ・著、藤原々々・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月22日(火)読了。
第三回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞佳作受賞作。
思いを寄せる少女に突然謎の捜し物の手伝いを頼まれた平凡な高校生、神崎輝幸。
これは、そんな彼が体験する不思議で切ない物語……
ってドク●ちゃんの導入みたいなあらすじになりましたがいや、ネタバレしないで説明がし辛いのでこんな感じです。
読み終わってみると、内容ではなく技法の方で受賞について「なるほどなぁ」と感じました。
前半・後半で視点を違えることで全体を見せる技巧的で手堅い印象の作品でした。ただ、そっちに意識が行きすぎて話の筋立てはありふれてるので印象に残りにくいようにも思います。キャラクタは魅力的に描けてますし、話の根幹を成す設定も穴埋め的に無理やり詰め込んだ感はありますが最低限の筋は通ってますし、先の技巧もうまく使えてるんですが、なんというか『上手い』けど『旨く』ないというか、色々持て余してるのか全体的にもうひとつ印象が薄いですねぇ。全体的に淡々と伏線を張って伏線を回収した、そんな感じ。もう一声サプライズが欲しかったところ。
とはいえ、技術面は中々のものと感じたので今後の作品に期待です。
そんなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ レオン・ザ・レザレクター』です。
姫宮さんの中の人3~秋空ミックスアップ~
月見草平・著、EiN・イラスト、 MF 文庫 J 。
1月9日(水)読了。
純人がちとせ先輩の病気を治すための訓練として訪れた隣町の緑地公園。知り合いに会わないと思っていたその場所で偶然、友人の要垣内と出くわす。その際、姫宮さんの中の人を見られてしまう。そして、彼の中の人を見る目は熱く……
とまぁ、純人のクラスメイトの要垣内の恋が今回の中心。でも、それを発端に、純人が自覚していない心に気づいたり、姫宮さんが未曾有の危機に陥ったり、そんな感じの御華詩です。
あと、明確な敵役が出てきましたが彼との絡みもどうなるのか? その登場で大分話が動いてきたのでこれで終わりなのか何らかの形で関わってくるのか…… 他にも一つあからさまに謎を残しているのでそこも気になるところ。
いや、本当に安心して読めますねぇ。事件を通して鈍感な純人の内面が少しずつはっきりしていくのですが、その辺りのバランスもよい具合です。その上で、更に一歩進んだ目標が出来たりしてここからの展開に期待。ちとせ以外のヒロインの動きも出てきましたし、どう落とすのか本当に楽しみです。
そんなところで次は『とある魔術の禁書目録14』です。
タバサの冒険2~ゼロの使い魔外伝
ヤマグチノボル・著、兎塚エイジ・イラスト、MF文庫J。
1月7日(月)読了。
外伝の続き。とはいえ、これだけシリーズ化した外伝となると作者もあとがきに書いてましたが本編の補完的な内容にもなってきますねぇ。特に、タバサの秘めた復讐心とか実際には脆い部分とか内面がよく出ているのがよいですねぇ。更にタバサの始点から世界観が掘り下げられていて本編では解らなかった部分が明らかにされたり。国も本編はトリステイン中心ですが、こっちはガリアですからね。あのとき、ガリアは何をしてたのか、とか。
これは、両方を読み進めるのがよい具合ということでこれからも追いかけたいと思います。
てなところで次は『レンズと悪魔5 魔神陥落 』です。
アストロノト!
赤松中学・著、 bomi ・イラスト、MF文庫J。
1月4日(金)読了。
第三回 MF 文庫 J ライトノベル新人賞優秀賞受賞作。
これは、優秀賞受賞作納得の御華詩でした。いや、細かいこと抜きで、単純に「面白かった」です。
歴史が一回りして科学が旧文明の遺産となり、魔法こそが通常の技術と化している世界。
昼間は船が海に落とした積荷を拾い上げる『ひっかけ屋』、夜は自宅を開放した酒場『ノト屋』で働く少年ノト。彼は、恋心を抱く相手の居場所と気持ちを感じ取れる『恋する共感(ラビン・シンパシア)』というささやかな魔法の力で幼馴染の少女レンビアの危機をそれとなく助けながら、慎ましく日々を活きていた。
だが、彼はある夜、どうしても月を目指さねばならなくなった。
丁度その頃、王国で募集されていた『月面踏破計画』。
こうしてノトは、宙士(アストロ)ノトとしてロケットに乗って月を目指すこととなる……
とまぁ、大体こんな感じの御華詩です。
所謂『剣と魔法のファンタジー』っぽい世界観ですが、過去の遺産として『科学』が解明されないまでも認知されており『胡散臭い技術』と思われながらも活用されているというのが新鮮でした。『科学技術が再現できないから、恐らくその機械が行っていたであろう機能を魔法で実現する』という発想の魔法と科学の立場が逆転した世界観を上手く使ってSFとファンタジーの要素が綺麗に融合していて面白いです。
また、国家間の駆け引きやら『月面踏破計画』が国費を消費していることに対する国民の反対運動があったり、現実世界と同じような問題が発生してたり、異世界なのに妙に身近に感じられる世界観なのです。
プロット的にもよく出来ていて最後の最後まで楽しませてくれました。そんな訳で、細かく言うと沢山ありますが冒頭の通り単純に「面白かった」作品です。
とまぁ、心地よい読後感の中で次は『ギロチンマシン中村奈々子~高等教育編~』です。