上遠野浩平・著、緒方剛志・イラスト、電撃文庫。
9月3日(土)、読了。
いや『まだ読んでなかったの?』ってレベルですね。ちゃんと読んでみた結果、月並みですがやはり面白い作品ですね。内容的にも技術的にも。ライトノベルとしては新鮮でミステリ好きにはお馴染みの時系列の折り重なった文体は上手くリンクが組まれていて読みやすいですし、随所に盛り込まれた懐メロ、洋楽、クラシックといったガジェットも効果的でした。後味は決して悪くはないけれど何かスッキリしないラストシーンもあの曲で締める演出が素敵でした。その上、萌え要素もふんだんに盛り込まれているのも侮れません。新刻とか、末間はかなり良いキャラです。個人的趣味ですが。その後の電撃小説大賞の方向性を変えてしまったと言われるだけあって、非常に良くできた御華詩だったと思います。
そんな訳で、是非続きも読みたいのですが今は色んな人のを読むという意味で一旦置いて「涼宮ハルヒの陰謀」を読みます。あと、非常に興味深い内容の小説の書き方の本を物されている冲方丁氏の「マルドゥック・スクランブル」も読みたいのですが巡り合わせが悪くて上手いこと一巻ばかり売ってなかったり。これも早ければ次には読みたいと思います。