谷川流・著、いとうのいぢ・イラスト、角川スニーカー文庫。
9月10日(土)未明読了。
ここ二冊が中短編集だったんですが、久しぶりの長編…… どころか今までで最長の御華詩です。消失から1年以上経ってるので大分前回の内容が曖昧になってましたが、読んでる内に色々思い出しつつ、若干二番煎じっぽいのが気になりました。まぁ、ジョーカーとしての長門が使えなくなるところまではよいのですが、別のジョーカー出したらなぁ。タイムトリップネタは結局予定調和になるので、どこかで裏切って欲しかったなぁ、というのが正直なところ。段々ハルヒの影が薄くなってるのにそれにつれてキョンの方は意識して、とラブコメチック要素もあるんですが、どうも白々しいというか。八方美人のキョンが正にギャルゲの主人公状態になりつつあるのが最大の原因でしょうか。色んなフラグ立ってますし。
あと、一応この話の大筋を構成する叙述トリック的なものはプロローグで見破れてしまったので、途中からはハルヒの行動が読めてしまって興ざめしたのは残念。もう少し騙して欲しかったなぁ、と。まぁ「ハルヒが読める行動を始めた」と解釈すればそれもシリーズ通しての「ハルヒの変化」って一つのテーマなのかなぁ、と思えなくもないのですがね。
とまぁ、苦言のようになってますが、面白かったのは面白かったのです。実際色々な新要素が顔見せしたので、今後に期待。眼鏡娘枠に長門復活、もしくは新キャラ投入も。

てな訳で、次はようやく見つけたハヤカワ文庫JA「マルドゥック・スクランブル」です。