桜坂洋・著、宮下未紀・イラスト、集英社スーパーダッシュ文庫。

10月10日、23:00頃読了。

☆ ktr の即興 IT 用語解説☆

【jini】
Sun Microsystems によって提唱されたパソコンを始め、各種周辺器機、家電製品などの間をネットワークで繋いで各種サービスを実行する技術仕様。Java を基盤技術としている。 jini に対応した機器はお互いに自身の存在を通知し合い、自発的にネットワークを構築する。この仕組みにより、面倒な手続きを踏まず、 jini に対応した機器であれば煩わしい設定抜きにネットワークに接続するだけでネットワーク上の他の jini 対応機器を利用することが可能となる。

現在では残念ながら Microsoft が提唱する UPnP が大勢を占め、ktr は久しぶりにこの作品タイトルで見て懐かしく思った。 

在る意味、そのまんまの意味で「jini」を使用しているのが今作。jini を支配し、電子機器を意のままに操る能力を秘めた指輪を持つ少女。彼女がその力を駆使して引き籠もるハイテクビルで、魔法は駆け出し、プログラムは熟練、序でに中国武術の使い手の野望と、それを阻止すべく動く現代魔法の第一人者と古典魔法の継承者の闘いに巻き込まれる、そんなお話。
まぁ、やっぱりここで「jini」を持ってくるセンスが素敵です。なんか魔法っぽい響きですし。そして何より今回は嘉穂大活躍。彼女が眼鏡を掛けたなら、それはもう破壊力満点だがそこを敢えて掛けさせないで目元に泣きぼくろ二連星という寸止め加減に作者の漢を感じます。
かなり話が脱線していますが、今回の主役は嘉穂ですね。彼女の台詞のセンスが大好きです。年齢を疑うようなネタが大半ですが、特に「エ●ー」には爆笑でした。いや、それを切っ掛けに使う女子中学生ってどんなんだ(;^^)

とまぁ、そんな訳で、あと一冊。