桜坂洋・著、宮下未紀・イラスト、集英社スーパーダッシュ文庫。
10月10日、14:00頃読了。
☆ ktr の即興 IT 用語解説☆
【ガーベージコレクター(Garbage Collector)】
日本語で言うなら「ゴミ収集者」。 端的に言えば「プログラムが使用しなくなったメモリを自動的に回収する仕組み」。 ガーベージコレクターが実装された言語では、プログラム中で確保されたメモリ領域を、コード上で明示的に解放せずとも、自動的に使わなくなったメモリ領域(=ガーベージ)を解放してくれる。そのため、メモリの解放忘れでメモリ上にゴミが溜まることによって引き起こされるメモリリークを起こしにくい。但し、実行環境がデータベースなどの外部リソースを参照している場合は明示的な解放が必要となる場合が在るため、注意が必要。
現代の魔法使いは自らの肉体の代わりに CPU を使って魔法を行使する。その逆説として、コンピューターのメモリはつまりは人の脳なのである。よって、ガーベージコレクターが集めるのは? というそんなお話。この当たりの持って行き方が巧みですね。非常に参考になります。
そして、その一方、今回の主役とも言える美鎖さんに惹かれる少年、皆崎達彦のロマンス(?)っぽい要素もあります。でも相手が相手なので一筋縄ではいきません。その辺も中々よいです。こういう雰囲気好きですねぇ。
で、一気読みなのでまだまだ「よくわかる現代魔法」なのです。