大凹友数・著、KEI・イラスト、MF文庫J。
11月8日(火)読了。
第一回MF文庫Jライトノベル佳作受賞作。
正直、読み始めたところでこんなによいとは予想もしなかったです。派手さは無いですが、すごく好きです、この作品。うまく説明出来ないのですが心の琴線に触れまくって一気に読んでしまいました。
大筋としては、ナナフシのように存在を隠して生きる気弱な少年が、懸想の相手に言い出せない鬱屈した気持ちから生まれた願望を元にゴーレムを生み出しす力を得て云々、というちょっとしたオカルトテイストの入った純愛物語…… でまぁ間違っていないと思います。まぁ、やたら主人公はネガティブで妄想癖があったりとか一歩間違うと美少女ゲームのシナリオっぽくというかこういうのはありそうですが、そんな在る意味生々しい欲望の描写とかで登場人物の心情がよく伝わってきて好感が持てました。性とオカルトは切っても切れないモノですしね。
また、石膏のゴーレムの話はそれだけ取り出しても素敵な小品として成立します。というかそこを読んですっかりこの作品に引き込まれていました。
と、なんかべた褒めに近いですが、今は本当に素敵な作品を読めて嬉しいのでこんな感じで。
さて、予定なら次は「かのこん」なのですが、本日「ネコソギラジカル(下)青色サヴァンと戯言遣い
」が発売となりましたのでそちを先に読みます。祝・戯言シリーズ完結なのです。