岡崎裕信・著、西E田・イラスト、集英社スーパーダッシュ文庫。
1月16日(月)、読了。
第4回スーパーダッシュ小説新人賞大賞受賞作。
一言で、非常に楽しめる小説でした。まぁ、そうでなければこういった賞で大賞など受賞しないということでしょうね。
全体としてはタイトルと秘密を持った主人公の一人称の展開、突飛な登場人物といった要素が一人称的なもどかしさを持ちながらも上手いバランスで惹き付けてくれてどんどん読ませる力を持っていました。
ただ、やはりこれも現代の作品の持つ性質のようなものを感じさせる作品でした。私自身も感じているテーマなのでこれは本当に時代なのかも知れませんね。
話の筋的には『そういう意味での』王道になってたりするのですが、文句なく登場人物の内面描写、特に神野真綾のキャラクターとそれを取り巻く設定の魅力が補って余りありますね。その辺がやはりライトノベルと称される娯楽小説の持つべき一つの性質なのでしょう。

そんなことを感じつつ、次は楽しみにしていた『とある魔術の禁書目録』の最新刊です。