あくたゆい・著、風都ノリ・イラスト、富士見ミステリー文庫。
2月14日(火)、読了。
第5回富士見ヤングミステリー大賞奨励賞受賞作。
ライトなミステリーとして、比較的オーソドックスなお華詩、というのが率直な感想ですね。主人公であるミシェルと真純の描写はよく出来ていると感じました。あとから追加されたという真純が孤高の天才的なミシェルの内面を描く上で確かに効果的に働いています。眼鏡娘ですしね。
あと、この作品の中核を為す謎となる暗号は私が幼い頃に夢中になっていた推理クイズとかの本に載ってそうな内容でした。そんな訳で1時間ほどで解けてしまいましたが、まぁ、作中では一応そう簡単に解けない理由付けはあるのでよしとしましょう。パズルとして楽しかったのは事実ですしね。
それに、本当の謎はミシェルそのものとも言えるのでそちらについては前述の通り丁寧に描かれていて好感が持てますな。ただ、その辺りもパズルのピースとして嵌りすぎているのでもう少し意外性があればよかったかなぁ、と思わないでもないです。

とまぁ、そんなところでやっぱり『オーソドックス』というのがしっくりくる作品でした。まぁ、久々に読んだタイプの作品だったのでよい刺激になりました。

では、次は日付に因む訳ではないですが『バレンタイン上等。』で。