月見草平・著、銀八・イラスト、MF文庫J。
3月7日(火)読了。
遂に、完結です。
全体を総括して、やはり王道的な雰囲気で安心して読めるのがよかったですね。特に最後は本当に心地よい終わり方でした。こういうの読むとホッとします。
王道といいながらも『鍵師』という耳慣れない職業をメインに持ってきて、物理的なモノから魔法の絡んだ様々な形態の『鍵開け』を通して展開する物語は新鮮な視点でした。人が二人以上いればそこに鍵が産まれる、というような表現が出てきたのも印象的でした。そういった、『鍵』を象徴的に捉えていたところがこの物語の魅力なんでしょうね。カルナの成長も徐々に自信を身に付けていく過程が丁寧に描かれていて、だからこそラストがこれだけ気持ちよく感じたのでしょう。

4冊という程よい長さが丁度良かったのですが、あとがきで作者が述べているように短編集のような形でまたカルナ達の物語が読めるなら読んでみたいと思います。
あと、余談ですが、3巻で色々と活躍したミラ師匠の後輩であるヴェルナさんが眼鏡装着していたのも非常に好印象でした。

そんな訳で、次は『永遠のフローズンチョコレート』です。因みに、これは予定になかったのですが、出先で読み終わってストックを持って行くのを忘れていたので現地調達です。書痴まっしぐらですな(;^^)