野村美月・著、竹岡美穂・イラスト、ファミ通文庫。
5月7日(日)、読了。
完全にタイトルでの衝動買いだったんですが、かなり当たりでした。
何故か本を食べてしまう自称”文学少女”やら、元覆面美少女作家の少年やら登場人物が魅力的に描かれていますな。
そんな設定だけ観ると、コメディっぽく取られるかもしれませんが、そんなことはなく、結構重い内容の御華詩です。
大筋としては太宰治作品をモチーフにしてどこか人と違うことにコンプレックスを感じる少年少女達の姿が描かれているのですが、その辺の絡め方が絶妙で、気が付いたらすっかり引き込まれて止まらなくなって、読み終わってました。落ち込んだときに太宰治を読むと共感してしまうというか、そういう文学作品の力を表面的な部分だけでなく、様々な角度から描かれていてよいですね。その究極が本を食してしまう文芸部部長の天野遠子という訳ですな。

どうやら、これがシリーズ一冊目でまだ続くようなので追いかけてみようと思います。

さて、次はストック切れてるので後で買いに行きます。
案外「人間失格」とか買ってくるかもしれません(;^^)