日日日・著、エナミカツミ・イラスト、角川スニーカー文庫。
6月6日(火)、読了。
恐れの対象であり、実験材料であり道具であるとされるのが一般的な怪造生物を『友達』と呼び「怪造生物と人間が仲良く暮らせる世界を創る」ことを理想とする少女の物語。
前巻の結末で背負ったモノをきっちり引き継いで、更にその理想への茨の道を歩む伊依。テーマが解りやすくてぶれないのが気持ちよい。また、その想いの強さが今回のキーとなるキャラでもある戦橋舞弓との対比でよりクリアになっているの配置もよい感じですな。正直、後半の謎解き部分はお粗末というかバレバレ過ぎる気がしないでもなかったですが、そこに至るまでの登場人物達の動機の描写で帳消しですね。というかその動機を表現するための事件と言うのが実際のところでしょうが。
今回でシリーズモノとしてこれでもかというぐらい伏線が発生していますが、その辺りがどう回収されていくかも楽しみなところ。特に、今回本筋とは余り関係ない部分で見せた影文と舞弓の関係が気になりますね。まぁ、大体想像付きますが(;^^) また、少し時間を空けて続きを読みたいと思います。
さて、次は『魔法鍵師カルナの冒険』の作者の新シリーズ『桜乃きらほの魔法医カルテ』です。