木村航・著、中村哲也・イラスト、HJ文庫。
7月21日(金)、読了。
新レーベルには手を出してみるということでラインナップ中最もタイトルにインパクトのあった『串刺しヘルパーさされさん』です。
大雑把に言えば、タイトルに偽りのない呪いの剣で串刺しになったちゃきちゃきの江戸っ子娘のさされさんが、ヘルパーとして接する同じく何らかの呪いを抱えた三兄弟と織りなす人情劇。『ピノキオと人魚姫』という作中劇と登場人物の絡みが非常によいです。
ただ、シリーズもの前提ということでか、世界観の提示が非常にのんびりしていたたために、後半まで感情移入しにくかったのが残念です。裏を返せば、次が楽しみってことなんですがね。GA文庫創刊時の『ポリフォニカ』でも同じこと思ったので、新創刊レーベルの一冊目はそう言うモンだと割り切るべきなのでしょう。そういう細かいこと気にしなければ楽しめる作品であったことには違いありません。あと、眼鏡娘が装備されていれば更によかったと思いますが。
さて、では次は日日日『狂乱家族日記』です。