西尾維新・著、VOFAN・イラスト、講談社BOX。
1月31日(水)読了。
いやぁ、非常に面白い。この軽妙でいて捻くれた掛け合いはいいですねぇ。ニンギョウノタマシイ読んだときはその後の作風がどうなるのか不安だったんですが、全然そんなの無かったかのように楽しめました。
基本的な構図はタイトルの通り、化物、怪異に出会ってそれを解決する、という筋立て。でも、まぁ、その構図を使ってとにかく登場人物達がテンポのいい掛け合いをしまくるのを楽しむのが吉ですな。
その登場人物の設定も、萌え属性を上手く揶揄してて素敵です。特に、ツンデレからトンデモない連想で出来上がった戦場ヶ原ひたぎは素晴らしいキャラです。確信犯的に本来的なツンデレでは無いところがなんともひねててよいですな。
上巻は『ひたぎクラブ』『まよいマイマイ』『するがモンキー』の3編が収録されています。それぞれが怪異に出会うヒロインの名前と作中のテーマとなる怪異を象徴する動物の組み合わせ。こういった作り方も確信犯的でいいですねぇ。ギャルゲー的な構成を美事に使いこなしています。実際、語り部の阿良々木暦も自覚してる風な口ぶりだったり。
まぁ、小難しいところは置いておいて、久々に電車で読んでて笑い堪えるのに必死になる痛快娯楽作品でした。
そんな訳で引き続き『化物語 下』を読みます。