穂史賀雅也・著、シコルスキー・イラスト、MF文庫J。
3月6日(火)、読了。
う~ん、なんとも微妙な印象の作品ですね。いい空気を持ってるのは確かですがちょっと無難な方向に進んでしまった感じがしました。
筋書きとしては合人に積極的にアプローチするキャラが登場してきたことで、合人とミリオン先輩の関係も恋愛を避けて通れなくなって…… ってところでしょうか。話の持って行き方とかはいい感じなんですが、どうにもどこまでファンタジー要素が認められている世界なのかが曖昧で戸惑うことしばし。あと、合人とミリオン先輩の一人称を切り替えつつそれぞれの内面を描き、そのすれ違い様を表現するのはいいんですが、ちょっとしたファンタジー要素、ミリオン先輩の内面がはっきりしてるだけに合人の幼なじみの風子が余計に分け解らなくなってしまっているのがちょっと可哀想です。
そんな状況にあっても全く気持ちを理解できない合人がもどかしいですが、こういうへたれキャラは定番とも言えるので、まぁいいでしょう。
とはいえ、1、2と続けて読めば中々綺麗にまとまった良作ではあります。終わり方は好きですねぇ。これで完結となるのか続くのかは微妙なところですが、続くなら風子と決着を付けて欲しいですね。そうすれば、もっとすっきりします。
あ、あと楓姉さんの眼鏡描写があったのは個人的チェックポイントでした。
そんなところで次は『レンズと悪魔 2 魔神跳梁』です。