日日日・著、エナミカツミ・イラスト、角川スニーカー文庫。
5月26日(土)未明読了。
第二部完結!
そんな訳で、上手いこと切りがいいところで追いつけました。

今回は、一種ジョーカー的な活躍しかしてこなかった伊依の親友である魅神香美が中心となる御華詩。
いよいよ伊依達も二年生に進級し、古頃怪造高等学校も新入生を迎え入れます。しかし、その主席新入生であり、香美の旧知でもある志田桐涼女は入学式の挨拶の場で内容も何も未定の『魔王杯』の開催を宣言して……

とまぁ『魔王杯』というイベントに絡めた様々な思惑が展開する今巻ですが、色々な謎が明かされつつも新たな謎が産まれてきた方が多い気もしますねぇ。それと、今回はちょっと重たい。いや、全体的に日日日作品って何気に重い御華詩ばっかりな気もしますが、それでも、何かすっきりしないモノがあります。涼女と香美、香美と伊依、その関係のあり方が、誰が悪いというわけでもないのに上手く行かないというか、香美が背負ってしまったモノ、涼女が求めたモノ、伊依が無自覚に発揮していたいモノ、どれも、決して間違っていないはずなのに…… まぁ、何がどうなるかは読んでのお楽しみ。

しかし、今回は、本当に第二部完結の割に決着したと言うよりは決着したことで始まった感が大きいです。あとがきで語られた第三部のテーマから推察するに次のシリーズで完結しそうですが果たして伊依がその綺麗事を壮絶なまでの苦難に耐えて貫き通せるのか、楽しみにしたいと思います。

てなところでまだまだ日日日が続きますがお次は『蟲と眼球とダメージヘア』です。