日日日・著、x6suke・イラスト、ファミ通文庫。
9月18日(火)読了。
『宇宙人編』下巻にして、このシリーズの一つの山場『来るべき災厄』の顛末が語られる待望の八さつめ。
地球が第ピンチの割に、誰もがマイペースだったり一方では暗躍していたり。人間の欲望ってのは結局そういうレベルのモノなのですねぇ。根っからの悪人も居なければ真性の善人も居ない。そんなことが感じられます。
御華詩的には番外編で登場した人たちも紛れ込んできたりして賑やかな狂乱が繰り広げられます。
今回のテーマはズバリ『恋』。
それは、『傾城』だの『傾国』だのという言葉にも象徴されるように、時に城や国さえも傾けるモノ。それが、今回は言うなれば『傾城』ならぬ『傾「星」』。勿論、その星とは地球。一つの恋が発端となった、地球を巻き込んだ大騒動を肴に、我らが凶花様はまたまた奇策とも言える宴を開いて……

とまぁ、そんな感じの御華詩。実は、大筋の方だけではなく、これまでに展開されてた『恋』の御華詩も少なからず絡んできますがそちらは読んでのお楽しみ。

若干あざとさが目につくようになってきたこのシリーズの萌え描写ですが、まぁそれも若さ故。つか、そんなに日日日はツンデレ好きなのか? とは言え、それでも相変わらず端々にはっとさせられるような家族に対する情愛の形を示す辺りは深いモノがあります。
そんなこんなで、ここまでで第二部完。次回よりこれまでの伏線回収の第三部ということでまだまだお楽しみはこれからですね。

とまぁ、そんなところで次は『ネクラ少女は黒魔法で恋をする5』です。