山形石雄・著、前島重機・イラスト、集英社スーパーダッシュ文庫。
1月13日(日)読了。
目覚ましい成長にいよいよ正式な武装司書への昇格が現実的になってきた見習いのノロティ。
その力を認められ、彼女は初めて自らの裁量で任務に当たることとなる。そして、単身トアット鉱山へと向かう。
それから数日後、突然のイスモ共和国からの宣戦布告に窮地に陥る武装司書達。
一気に形勢は逆転し、未曾有の危機を向かえたバントーラ図書館の運命やいかに……
今回は少し異色な御華詩でした。まぁ、一つの区切りということですね。これまでは神溺教団の示す『幸福』と言うモノを巡る物語が中心となっていましたが、今回は大きな流れとしては『バントーラ図書館最大の危機』が描かれます。
いやはや、本当にきつい展開でした。正直、序盤でこんなに驚かされたのは久々とも言える衝撃の展開。ラストもまた大変なことになっています。
登場人物としては武装司書見習いのノロティがメインです。彼女が関わった事件と、このバントーラがどう繋がっていくのか? その辺りの伏線回収も相変わらず美しいですねぇ。可成り序盤から凹むというかやるせない展開ですが、それを最後の最後に上手く昇華させていると感じられて救われました。この終わり方で無いと多分、相当に後味の悪い御華詩になっていたこと必至です(;^^)
とまぁ、そんなところで次はガラッと雰囲気変えて『人類は衰退しました2』です。