日日日・著、x6suke・イラスト、ファミ通文庫。
1月20日(日)読了。
短編集ではありますが、連作短編的に、かつての鬼の一族、そして今は、狂乱家族の一員である乱崎千花がメインの日常を綴る、全体で一つの物語となっています。まぁ、『日常』と言ってもろくなモノではないのですが。

狂乱家族の中にあって唯一生物学的にまともな、でも生い立ちはまともではない千花。自身がかつて虐げられたからこそ、人に優しくなれる、彼女の一人称で語られる物語からはそういったものが一つの大きなテーマとして感じられました。個人的解釈ですが、再三日日日作品の根底には『絆』というモノがテーマとして根付いていると感じています。今回も友情とか愛情とか、そういったモノが感じられました。特に、五重必殺学園(史上希にみる頭の悪い「お嬢様学校」)の友人たちとの関係は本当にいいですねぇ。

あと、番外という割には最後の書き下ろしは本編にも大きく絡んでくる内容だったのでこのシリーズは発行順に読むのが吉と思います。

とまぁ、そんなところで次は『ヒトカケラ』です。