田口一・著、カズオキ・イラスト、MF文庫J。
3月12日(水)、読了。

かつて、魔女として育てられた少女。
彼女は一人の少年と出会い、苦難の末、遂にその宿命から解放された。
そして、少年と共に平穏な日々を過ごし、文化祭が近づいてきた頃。
二人は、再び魔女の宿命と向かい合うことに……

まぁ、そんな感じで、前回の決着後、新たな舞台に上がるまでの御華詩です。ぶっちゃけ、シリーズとして続けるための布石と言ってもいいでしょう。とはいえ、ストーリーの骨子だけではなく、主人公の琴也が基本的にヒロインに虐められるとか、魔女の契約があんなんだとか、何かと他の要素も確立させています。今回の話の鍵を握る眼鏡っ娘、霜月実弥の活躍も見逃せません。そして琴也が大事なシーンで彼女に対して行った行動は非常に正しい。それだけでこのシリーズへの好感度が上がりました。逆の方向に進める作品が多い中、よくぞあっちに持って行ったと思います。

あと、魔女契約のシーン…… つか、あれは、まぁ、そうなんだが、うん、『かのこん』がアニメ化されるご時世だから大丈夫でしょう。魔女は背徳的な存在ですしね。

とまぁ、そんなところで次は『かのこん9~あらたなるめざめ~』です。 

魔女ルミカの赤い糸〈2〉緋色の花嫁 (MF文庫J)

田口 一
出版社:メディアファクトリー
発売日: 2008-01