松野秋鳴・著、 QP:flapper ・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月20日(木)読了。
砂戸太郎の性癖を直すため、夏休みも第二ボランティア部の活動は続く。
そんなある日、太郎は嵐子に映画に誘われる。
ちょっとしたトラブルがありながらも楽しい一日を過ごした二人の前に、現れる一人の少女。
それは、嵐子の幼馴染みの間宮由美だった。
彼女の登場が、そこから大きな波乱を招いて……
今回は名前だけはずっと登場していた由美がまさかの登場で、それに絡めて太郎と嵐子の関係を描く御華詩でした。いや、こういうキャラが出てきてきっちり物語を成立させるのは上手いですねぇ。ここまで感じていた手堅い感から読者の裏を掻こうという意識も見え隠れしてプロット的にも楽しめました。まぁ、過程は色々と考えさせられましたが、相変わらずラストに関してはバレバレでしたが、その辺はエンターテイメントとしてのわかりやすさともいえますしね。
いやぁ、しかし、基本的にこういう一人称の主人公って総じて鈍感ですね。ちょっとそれが鼻につく人も居るかも知れませんが、まぁ、余りに鋭すぎると話が成立しないってのもありますし、語り部は読者よりちょっと劣る程度の頭がよいともいいますし。って、これはミステリの話ですが、こういった話にも適用できるような気がします(;^^)
そんな訳で次で既刊最後『えむえむっ! 4』なのです。