高遠豹介・著、油谷秀和・イラスト、電撃文庫。
8月31日(日)未明読了。

ハテシナという世界があった。
そこは、この世界での神話の原形となった世界。
その世界からとある事情でこちらの世界に常駐し、藤堂家の居候となった神一郎と美琴。
一つの大きな事件から暫し、なんだかんだでハテシナからの異邦人を匿うこととなって……

いやはや、軽妙な語り口でサクッと読める芸風はいいですねぇ。
ただ、シリアス場面でも容赦なく笑いを取りに行くのは控えめになってるあたり、やっぱ前作のあれは賛否両論合ったんだろうなぁ、とか大人の事情を感じる2冊目でもありました。個人的にはあれが大好きだったんで、ちょっと笑い的に物足りないモノを感じたりもしました。とは言え、その代わりに『家族』というテーマについてユーモアを交えながら上手いこと描いてるなぁ、とも感じました。そっち方面に進むならそれもそれもありですねぇ。美琴は、今後大変そうですが。

……そして、なんで頑なに表紙に主人公的な神一郎と美琴を出さないんだ、この作品(;^^)

とまぁ、そんなところで次はいよいよ最終巻! な『”文学少女”と神に臨む作家 下』です。

藤堂家はカミガカリ〈2〉 (電撃文庫)

高遠 豹介
出版社:アスキーメディアワークス
発売日: 2008-05-10