田口一・著、カズオキ・イラスト、MF文庫J。
10月22日(水)未明読了。

屋敷に一人となった留美華を気遣い、お互いの家を行き来しながら琴也はこれまでよりも多くの時間を共に過ごしていた。
だが、彼は悪夢に悩まされていた。目の前で留美華がバラバラにされる悪夢。
また、留美華の側にいると何故か原因不明の体調不良に見舞われるようにもなっていた。
そうして、一見平穏な日々は徐々に綻びを見せ始め、やがてはメルリスが言い残した『魔女の王』を巡る事件へと発展する……

これにて完結。文字通りの『魔女』を扱ってインモラルな雰囲気が持ち味の御華詩でした。
若干、急ぎ足にも感じられましたが広げた風呂敷はおおよそ綺麗に畳まれたと思います。反面、小さくまとまって大きな盛り上がりには欠ける感じでしたが、魔女絡みの設定は非常に印象的なモノでした。この巻のとある場面で由奈が魔女について語ったことは非常に端的にこの作品世界における魔女の在り方を表していたと思います。オカルトとは性的なモノと結びつきやすいですからね。
まぁ、終わり方は基本に忠実って感じでしたがね。作品の雰囲気は好きだったので次回作に期待です。

そんなところで次は『緋弾のアリア』です。

魔女ルミカの赤い糸4 (MF文庫J)

田口 一
出版社:メディアファクトリー
発売日: 2008-07-23