本田透・著、桐野霞・イラスト、 GA 文庫。
10月30日(木)読了。
外見は目を見張る美人ながら文武両道、入学早々不良グループを蹴散らした最強を誇る女子高生、流鏑馬剣《やぶさめつるぎ》。
周囲がその活躍から畏怖の念を持って扱う中、彼女のクラスメートであり、海の生物大好きな与八雲《あたえやくも》は、その姿を『美しい生き物』として憧れを抱いていた。
そんな八雲がある日、従姉であり出版社の編集を勤める心夏《ここな》から、〆切ギリギリの担当作家の原稿受け取りのお使いを頼まれることになった。
受け取った地図を見ながら辿り着いた先は、高級住宅街の一角の豪邸だった。
呼び鈴を鳴らしても中々出てこないが心夏の指示通り何度も鳴らす内に、開かれる扉。
その向こうに居たのは、中学生にしてデビューを果たした女子高生ライトノベル作家、姫宮美桜《ひめみやみお》だったのだが……
いやぁ、本気で王道の学園ラブコメですねぇ。この作者の作品って『アストロ乙女塾』しか読んでなかったんで何かしら破天荒なモノを想像してたんですが、余りの王道さに感動を覚えました。何より、流鏑馬剣と与八雲の造形は美事です。剣は、ともすればわざとらしくなりそうな強さと弱さの対比が絶妙ですし、八雲の素朴なキャラさも上手くそれにマッチしていました。こんだけ魅力的なキャラが書けるのは技ですねぇ。本当、剣はよいヒロインです。思わず、読んでる途中で続刊も買ったので近いうちに読みたいと思います。
てなところで、次は『神曲奏界ポリフォニカ~アイソレーション・ブラック~』です。