二階堂紘嗣・著、山本ケイジ・イラスト、 MF 文庫 J 。
3月9日(月)読了。

夏のある日突然友人のハルカに銃を突きつけられた。
組織に追われているなどと電波なことを口走り、逃亡の手伝いをしろというのだ。
その日は花火大会の日。
どうやら、そこへ自分を連れて行けと遠回しにいうことらしいのだが……

どこかダークででも微妙に救いがあるというか、そんな味のある雰囲気の作品ですな。ペダンティズムも相変わらず音楽やら文学やら映画やらのネタが色々と出てきます。また、ミステリ風味を持たせてはいるのですが、正直騙すためだけの強引なミスディレクションはアンフェアもいいところです(;^^) とは言え、ライトノベルとしてはこういうのも有りなのでしょうねぇ。まぁ、やっぱり好き嫌いがしっかり分かれそうな感じですね。
全体として持ってる空気とか、短編一つ一つの主人公達の在り方とかは好きなんですが、どうにも根底にある肝心の九《いちじく》の在り方が解りづらいというか、狙っている部分は解らないでもないんですが背景が全然見えなくて、読んでてもどかしいモノがありました。そのまま、思わせ振りで終わったところもあるのでこの伏線がどう繋がるのか次も確認したいと思います。

とまぁ、そんなところで次は『ミサキの一発逆転!2』です。

ナインの契約書 2 The first day of last days (MF文庫 J に 2-2)

二階堂 紘嗣
出版社:メディアファクトリー
発売日: 2009-02