石川ユウヤ・著、 CARNELIAN ・イラスト、 MF 文庫 J 。
7月30日(木)読了。
偶然にも絶大なる力を持つ譜面の力を得た犬吠ミサキ。
その力を巡る事件もどうにか乗り切り、清十郎も含めた一見平和な日々が続いていた。
しかし、そんな幻想は呆気なく砕け散る。
突然のファネス音楽学院閉鎖。
そして、清十郎に課される任務。
国家の安寧を求め、清十郎が至った結論は……
ミサキ。きさまを殺す。
譜面の力を巡る物語もこれで大団円。綺麗にまとめたなぁ、という印象です。
音楽には長年携わっていますし、天体の音楽やら何やらも哲学の分野で学んでいて作中の専門知識については既知だったのですんなり読めたんですが、その辺りが知識の無い方にどの程度受け入れられていたのかは気になるところですねぇ。結構、深いところまで専門知識を使っていたので非常に興味深いのです。
あと、1巻目にあった灰汁が巻を重ねるにつれてどんどん抜けていったのは良し悪しですな。成長したとも見れますが、あの執拗に動物に例えたりミサキの心理状態を反映したかのように断片的な言葉の羅列で進むテンポ感はもう少し残っててもよかったかなぁ、と個人的には思います。まぁ、あれが読みづらいと感じる人もいるとは思うので難しいところですが。
とまぁ、そんなところで次は『生徒会の六花』です。