日日日・著、大出長介・イラスト、徳間デュアル文庫。
10月22日(木)読了。
“珊瑚礁”に避難し、この地球の真実を知った山田太郎(仮名)達。
既に、機械達は総力を挙げて人間を滅ぼしに掛かっていた。
圧倒的な力の前に、しかし、人類は秘策を用意していた。
かつて、<学園>の執行人として数多のロボットを断罪したギロチンマシン。
今、人類の命運はギロチンマシン中村奈々子の文字通りの両腕に掛かって……
色々と迷走しながら進んだ、人類とロボットの闘争を描いた当シリーズも遂に完結。
日日日作品は大概読んでいますが、その中でも異色というか実験的要素の濃い作品。思わせぶりな伏線だらけで風呂敷が可成り大きく入り組んでいたので、最後でどこへ落とすかと思っていたのですが綺麗に畳みましたねぇ。終わってみれば、手垢のついたテーマながらSF作品として思い切った形で描ききったなぁ、と思います。しかし、本当に日日日は人間を愛していますねぇ。可成りえぐいことも書きつつ、全体として人間賛歌だったようにも感じます。
シリーズが完結すると、同作者の新シリーズに期待…… と通常は成るのですが日日日の場合はまだまだシリーズがありますからね。他のレーベルでも変わらず追い続けたいと思います。
そんなところで次は『文芸部発マイソロジー2』です。