田尾典丈・著、有河サトル・イラスト、ファミ通文庫。
7月4日(日)読了。
年頃の妹に日々いいように弄られる秀之。
彼は人知れずこの世界に秘められた仕掛け『フェアリーテールシステム』について探っていた。
いつも通り、ピンチに陥ったヒロインを救いに駆けつけたとき、驚愕の事態に直面する。
なんと、そのヒロインの手を取り、共に追ってから逃げていたのは、秀之の妹、愛子で……
二ヶ月連続刊行おめでとうございます。そんな好調な『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』外伝開幕、ですな。
『ゲーム世界の現実への投影』という思考実験的な内容に、根拠を与えるための外伝シリーズ、といったところですね。高橋兄の視点のもと、本編では描かれない舞台裏に注力した、そんな御華詩。
『ゲーム世界の現実化』という部分をヒロインの投影に注力してギャルゲー的な展開とその先を描くのが本編なら、こちらは、そういったギャルゲーで登場する様々な異能を利用しての能力バトル的な外伝、とも言えますね。時々、本編に登場した名前がちらほら出てきたりして、ニヤリとさせられるサービスもあったり。もう一つの見方としては、本編では中々活躍出来なかった高橋さんに脚光を浴びせる御華詩とも言えますな。彼女の背負っているモノも描かれたり、今後の伏線は色々と登場しています。
恐らく、このシリーズと本編が合流した所で世界の謎もはっきりしそうなんで、どう落とすか? 双方の続きを楽しみにしたいと思います。
てなところで次は『神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS 6』です。