野村美月・著、竹岡美穂・イラスト、ファミ通文庫。
10月15日(金)読了。

――これは、失恋が約束された初戀、その結末。

冬。
親友の瞳が、菜乃の恋する心葉と付き合い始めたという。
何故?
理由は、聞いても教えてくれない。
時を同じくして、現れた新しい司書の先生。
それは、瞳のかつての家庭教師の先生で……
瞳の過去と向き合い、結果的に心葉とも向き合うこととなった菜乃。
様々な事件を通じて、心葉と時を過ごしてきた、その結末。
果たして、菜乃は、どう、その恋を終えるのか……

外伝”文学少女”見習い、菜乃の物語、完結。ここ暫く読書ペースが落ちていたのに、中盤以降止まらず、気が付くと一気に読んでしまっていました。やっぱり、”文学少女”は私の中で特別な作品だということを実感します。
そうして、ここまで清々しい気持ちで読み終えられるとは…… いい意味で期待を裏切る、素敵なラストでした。いつも通り、生々しい人間の内面を詳らかにするような、優しいだけではなく厳しい物語でしたが、最後の最後の『卒業』は素晴らしく印象的でした。そして、巻末のサプライズも。
心地よい読後感に浸りながら、粛々と読書は続きます。

そんな訳で次は『断罪のイクシード~白き魔女は放課後とともに~』です。

“文学少女”見習いの、卒業。 (ファミ通文庫)

野村 美月
出版社:エンターブレイン
発売日: 2010-08-30