本田透・著、桐野霞・イラスト、 GA 文庫。
1月22日(日)読了。

すれ違いを重ねた挙げ句、離れ離れとなった剣と八雲。
そして、時を同じく日本を襲った大災害。
あっという間に流れた半年間。
八雲は、新しい土地での生活に慣れたが、剣には連絡できず。
剣は、姿を消して久しい。
そして、八雲のホームステイ先に現れる金髪オッドアイの少女。
アキバ系の彼女とお約束イベントを着実にこなす八雲。
果たして、こんなポッと出のヒロインとくっついて剣とのことは終わってしまうのか?

遂に完結、ですな。本当に面倒くさい剣と、ぼんやりしているようで剣に対しては真っ直ぐなのに巡り合わせが悪くすれ違ってしまう八雲のラブコメも、ようやく終着点。ある意味、ラブコメのお約束の教科書のようでもある御華詩ですな。

覆面ライトノベル作家、美しくも凶悪な流鏑馬剣のキャラと、海の生き物、特にクラゲ大好きな以外は特に目立つところのない八雲の組み合わせが、上手いこと機能していましたな。でも、一番いい位置で動いて成長していたのは市古だったようにも思いますが。本当、終盤は親娘揃って大活躍でしたな。

最終刊としては冒頭から可成り無茶をやっていましたが、その慌ただしさがあったからこそこの終着点へ落ち着いたのは心地よい。これからの八雲と剣がどうなっていくのか? 他の面々もどうなっていくのか? これからはその辺りを妄想して楽しむのが正解なのでしょうな。

とまぁ、そんなところで次は『彼と人喰いの日常2』です。

ライトノベルの楽しい書き方 10 (GA文庫)

本田 透
出版社:SBクリエイティブ
発売日: 2012-01-13