豊田巧・著、バーニア６００・イラスト、創芸社クリア文庫。
３月１７日（土）読了。
鉄道好きの高山直人は鉄道学校に通い國鉄に就職して安定した生活を夢見る高校生。
学生の身でＯＪＴを受ける制度を利用し申し込んだところ、なんと学校で１名だけ受かった。
安定した人生への大きな一歩と喜ぶ高山だったが、その配属先を聞いた途端、状況は一変する。
彼の配属先は『國鉄公安隊』。
國鉄の領域内でお客様のためだけに活躍する正義の味方。
それは、昨今は國鉄の分割民営化を叫ぶテロ組織との争いも業務に含むわけで安定人生とは真逆の道。
とは言え、断ればもう二度と國鉄に就職することは出来ないことは目に見えている。
そんな訳で、渋々ＯＪＴを受けることになるのだが……
コミケやこみっくトレジャーなどでも宣伝していましたが、新しい文庫ということでチェック。
『国鉄が分割民営化されなかったら？』という if の元、鉄道公安を復活させてそこで活躍する高校生達の物語。
主人公が突出した力は無いけれど、自覚の無い人を動かす才能があって……という感じでキャラ配置が上手く出来ていて、若干バレバレの伏線ながら、後半の展開は各人の才能を活かした展開になっていていい感じでした。
ただ、序盤が……提示すべき設定を提示するだけになってる部分があって、ちょっと勿体ない印象。
あ、あと、五能隊長のイラストがもっと欲しかったなぁ……
とは言え、彼らの活躍はもっと読みたいと思いますんで、続きが出ることを期待します。
てなところで次は『 Another 』です。久々の綾辻行人……
