七条剛・著、希望つばめ・イラスト、GA文庫。
4月25日(水)読了。
第四回GA文庫大賞奨励賞受賞作。
三姉妹の暮らす飯山工務店を訪れた、笠取真哉。
目的は、離れから出て来た望遠鏡を受け取ることだった。
なんでも、三姉妹の父と既に故人である真哉の父が古い友人だったという。
だが、その望遠鏡の受け取りには一つの条件があった。
それは、かつて真哉の父がそうしたように、飯山工務店に一ヶ月間居候することだった。
奇妙な条件を呑んで居候することになった真哉だったが、どうやら彼には何か秘密があるようで……
うん、難しいことを考えず、素直に楽しめる作品でありました。
家族というものを知らずに上り詰めた人間が、改めて家族を求める。
その客観的な視点だからこそ、見えてくる当たり前の家族の尊さ。
そんな、優しい御華詩ですな。癒されますねぇ。確かに、今までのGA文庫の受賞作にはなかったタイプかもしれませんね。
ただ、今回綺麗に終わってるだけに、シリーズとしてどういう方向に進んでいくのか、ちょっと気になるところではあります。そこは続刊が出たら読んで見極めたいと思います。
てなところで次はGA文庫初登場の日日日作品『反抗期の妹を魔王の力で支配してみた。』です。