高木幸一・著、庭・イラスト、GA文庫。
12月15日(土)読了。
親しい友人たちお楽しいひと時。
あの日約束した通り、赤井公は高校最後の夏休み。
親しい友人たちや田所家の使用人と共に無人島へと二泊三日の旅行へと来ていた。
だが、道中では家政婦の山寺愛子から特訓と称して皆とは別の経路で目的地へ向かわされたり何かと試練を課される旅立った。
でも、それは。
いずれ来る、終わりへの序曲。
公はただの高校生。
恵衣美と詠羅は名家である田所家の息女。
その違いが、理不尽な牙を剥くのは、そう遠くない訳で……
少年少女達の青春物語、これにてひとまず幕、でありますな。
なんというか、タイトル通りの、恋愛未満の関係を上手く描いた作品でした。『悪の教典』の直後に読んだので癒やされ度がパネェ。厨二もパロディもラッキースケベもなく、特に取り柄が無いようでその芯になにやら人を惹き付けるものをもった公が、関係した少女達に誠実に答えようとしてその姿勢を貫き通した物語、ですな。うん、これで終わりは勿体ない気もしますが、それでも、変に引き延ばすよりはずっと気持ちよく終わったと思います。彼と彼女達は、まぁ、なるようになるのでしょうね……だから、きっとまた天童さんも参戦してくると思うんだ。そんな、夢のあるラストでありました。
てなところで次は『のうりん5』です。