田尾典丈・著、ピロ水・イラスト、オーバーラップ文庫。
12月13日(金)読了。

神座木《かんざき》社《やしろ》は幼なじみの小野黒恵に振り回される日々を送っていた。
そんなある日、公園の池に黒恵が嵌まってしまったとき、不思議な現象が起こった。
光輝く女神が現れ、問うのだ。
「今、落ちたのはこの金髪系女子のオノ?」
「では、この銀髪系女子のオノ?」
どちらも正直に答えた結果、黒恵に似た金恵と銀花が現れて……

かの有名な寓話をモチーフに、一人が三人になって繰り広げられる変則的ハーレムコメディ、でありましょうか。元は一人という部分が違いを出してはいますが、若干ラストが性急だったような気がしないでもないというか、もうちょっと小出しにした方が話に入りやすかったかなぁ、とか思ったりも。色々と明かされて物語を掴んだらあっという間に終わりだったのが勿体ない。また、ラストは綺麗にまとまるのですが、流れが『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』の焼き直しっぽいのは否めない気もします。正直、これは『1』が付いてない方が楽しめたようにも思いますねぇ。シリーズになるっぽいから、オチが読めてしまったというメタ推理が働いたので(;^^)
とはいえ、片眼鏡《モノクル》っ娘の蓮がいい感じですな。彼女の今後の活躍に期待したいと思います。

てなところで次は『勇者《オレ》と魔王《カノジョ》のバトルはリビングで』です。

僕と彼女とカノジョとかのじょ 1 (オーバーラップ文庫)

田尾典丈
出版社:オーバーラップ
発売日: 2013-11-22