コナン・ドイル・著、延原謙・訳、新潮文庫。
12月31日(水)読了。
それは、ホームズに取って特別な事件だった。
ことは、婚姻の決まったボヘミアの王家を揺るがしかねない事件。
若い頃、とある女性と二人で映った写真が存在するのだ。
そんなモノが世に出れば一大醜聞となってしまう。
高貴なる身分の者がホームズを訪ね、それを取り返して欲しいと望む。
情報を集め、論理的に作戦を立て、実行するホームズだったが……
恐らく、もっとも有名なタイトルであろう短編集。
本来12編のところが新潮文庫版では紙幅の都合で10編になっていますが、そちらはまた別の形で出されて居ますので後ほど。
こうやって改めて読んでみると、ホームズは完全無欠という訳でもなく、人間臭い面が沢山見えてよいですな。当時の文化だから整理する事件ばかりで、そこには現在では差別とも言える根拠があったりしますが、その辺りは直さずに翻訳されているのが好感を持てました。
しかし、初っ端から失敗譚というところがまた良かったのでしょうな。あと『 Adventure of the Blue Carbuncle 』は『青いガーネット』と訳されていて、どうしてその後よく見かける邦題が『青いルビー』になったのか気になったり。昔よく、青いルビーはサファイアやん、とツッコんでたので。
まぁ、そんなこんなで発見がありつつ、また後ほど続きを読んでいきます。
てなところで次は『虚構戦役の戦導師《アンシミュレイテッド・インキュベーター》 英雄部隊覚醒』です。