アダチアタル・著、ニリツ・イラスト、GA文庫。
1月20日(火)読了。
第5回GA文庫大賞優秀賞受賞作。
謎の男ロストマンより人殺しの異能を授かった少年、藤枝蒼馬。
彼は、『毒りんご』という連続猟奇殺人犯を抹殺するゲームに巻き込まれる。
他の異能者を出し抜けば、報酬は誰か望むモノの復活。
事故で目を覚まさない妹を救うために『毒りんご』を追う彼は、偶然再会した自称名探偵の幼なじみ、鈴ヶ森蘭子の力を利用するのだが……
なんというか、邦人ミステリ読みには色々と刺さる御華詩でありました。正直、コズミック教の教祖清涼院ルミカという設定だけで読まずには居られませんでした。他にも、童話の見立て殺人だの、どっかで聞いたような名前の女学院だの、ニヤリとさせられる
基本は、人殺しの力を持った異能者同士の駆け引きではありますが、そこにミステリネタが上手く絡んでいて、心地良いですねぇ。色々と予想通りの展開に終始した印象ですが、それはまた、期待通りの展開であったということでもあり。非常に好みの物語でありました。今後に期待です。
てなところで次は『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる9』です。