アガサ・クリスティ・著、青木 久惠・訳、早川書房。
8月25日(日)読了。

U.N.オーエンからの誘いで兵隊島の屋敷にあつまった人々がいた。
職業も年代も様々な彼ら彼女ら。
到着が訪れる屋敷の主を待つ内に、一人、また一人と、死に誘われて……。

『十角館の殺人』を読んだので、オマージュ元も読もうという試み。
今さら語るまでもない名作でありますが、幼い頃に映画で観ただけで原作は読めてなかったのですよね。
『テン・リトル・インディアン』の見立てと記憶してたので映画の記憶ですよね、これ。なので、新鮮な気持ちでの読書となりました。
時代を感じる内容というか、様々なミステリでみる様式はこの時代からあったというか、マンガの手塚治虫みたいなもんなんですよね、クリスティ、というのを再確認する読書に。
群像劇的にそれぞれの登場人物を描きつつ、サラッと読むと誰もいなくなって終わり、そこから明かされる真実。
本当、この時代にすでにやられてたんだなぁ、こういうの、と改めて感じ入る読書体験でありました。

てなところで次は『三体0 球状閃電』です。