眞田天佑・著、ぽりごん。・イラスト、MF文庫J。
3月18日(火)読了。

天才である水溜明にとっては、学校の勉強は時間の無駄にしか思えない。
そんな時間があるなら、己の研究に没頭したい。
それでも、周囲から登校を強いられるある日、彼は自分の身代わりを創ることを思いつく。
かくして彼は、自分の記憶をインストールしたアンドロイドを身代わりに登校させて……。

『メイクアガール』の前日譚。ロボ明と茜さんの物語でもあり、裏にある稲葉の思惑を匂わせたり。
サラッと強いAIを描いているのですが、しっかり感情があって、元の人格から変わって行く様が主観で描かれるのがよいですな。
まぁ、それも一つの叙述トリック的な要素かもしれませんが、AIの辿った顛末は哀しくも、少し救いがあってSFとして心地良いラストでありました。

てなところで、次は『地面師たち』です。