深緑野分・著、角川文庫。 12月31日(水)読了。

本の町である読長町に産まれた御倉深冬は本が大嫌いだった。
蒐集家で御倉館という図書館並の書庫を設けて読長を本の町とした曾祖父と違い、本に執着して深冬に御倉の者として厳しく接した祖母の影響が大きい。
祖母も亡くなり深冬の父と叔母が管理していたのだが、父が事故にあって御倉館の面倒を見ることになった深冬は、そこで真白という同年代の少女と出会って……。

本に執着した者の行き着いた先。映画が面白かったので原作に手を出したのですが、映画は大筋はなぞりつつも大分映画として映えるようにアレンジしてたのですな。ブックカーストして複数のジャンルの作品が混在する造りと、そもそもどうしてこんな呪いがあるのかというミステリ要素が前に出た感じですかねぇ。ラストは、映画の演出もよかったのですが、原作の方が物語のたたみ方としては好みですね。

てなところで、『三銃士』に戻ります。