田中創・著、集英社。 12月27日(金)読了。
天才子役として持てはやされたものの旬が過ぎてしまった有馬かな。
温かい家庭で育ちかなに憧れて演技の道に入った黒川あかね。
やがて天才女優として活躍する彼女らの、馴れ初めの物語。
かなとあかねを掘り下げる内容でしたが、本当、どちらかがいなかったらダメな感じながらそれをどっちも悔しがってるというか。面白い関係性ですな。
家庭の事情さえも劇の肥やしとして前に進んだかなと、自分がないからこそ親から学んだプロファイリングで誰かを分析してなりきることで才能を開花させるあかね。
二人のやりとりを見てると、あかねがあかねとして素で接することができるのはかなだけなのかもという気もしますね。
過去から未来へ向かって、現在として原作よりも先の時間軸が描かれるのですが、どっちもらしいというか。乗り越えて肥やしにしていくかなと、某共演者のことを調べたことで可能性を知って諦めず手段を探すあかねと。
こうして読むと、アクアが守りたかった未来は、ちゃんとあったんだなぁ、といういいスピンオフ小説でありました。
てなところで『涼宮ハルヒの劇場』に戻ります。