冲方丁・著、寺田克也・カット、ハヤカワ文庫。
10月16日(日)読了。
少し間に挟んようやく2巻目。今回は攻めに転じる部分ということで、1巻に比べて各キャラの動きが出てきて面白くなってきました。『楽園』のあり方やらボイルドの鬱屈した過去とか物語の根底部分も見えてきて、より世界に引き込まれました。
そして最大のバトルであるカジノシーンが楽しいですね。色々な勝負を通したバロットの成長とか、それを見守るドクターとウフコックの絶妙な立ち位置とか。単純にポーカーとか単体ならそれなりに例もあるのでしょうが、ポーカー、ルーレット、ブラックジャックと様々な種目を選びつつ、カジノの裏の仕組みなども絡めた高度な頭脳戦が楽しめました。作者が拘った部分というのがよく伝わって、カジノの場面になってから読むペースが全然違いました。

そして、最後の大勝負前でこの巻は幕を閉じて続きが気にはなりますが、少し間に挟んで続きに移りたいと思います。

そんな訳で、次は同じくハヤカワ文庫より桜坂洋『スラムオンライン』です。