涼元悠一・著、一美・イラスト、GA文庫。
1月27日(土)読了。
何というか、表紙とタイトルからもっとダークな内容を想像してたんですが、内容は百合だったりオカルトだったり、節操がないと思ったら、作者自身が自分好みの要素をとにかくブレンドしたとのことで納得。
基本的には夕暮れのビルの屋上で偶然であった美幼女と高校生の百合ラブロマンス…… のようなそうでないような、そんな御華詩。フレイヤの貴婦人口調から真紅を連想しましたが、そんなことを言うのは無粋でしょう。お付きのメイドのヒルダとのコンビは中々楽しかったです。ドイツ語メインですが、フランス語とか色々混じったり、その辺のニュアンスはいい感じですね。あと、古風な語りの人も雰囲気が出てよいですな。
ただ、作者がゲームシナリオ書きであるという事実を認識していることによるフィルタがあるのかもしれませんが、構成とか面白かったんですがちょっとゲーム的過ぎる気もしました。この構成の場合、ゲームのザッピングシステムというか他キャラ視点の断章(具体的には奏)がもう少しあった方が分かりよい気もしましたが、それがあると、この1冊中の内容的にはネタバレるってのも分かるんで難しいところ。
まぁ、今後への伏線が色々あって思わせぶりなまま終わっちゃったんで、今後どう展開するか、なんでしょうねぇ。

と、そんなところで、次は積み上がってた大河ノベル消化に乗り出して『化物語』です。