三浦勇雄・著、屡那・イラスト、MF文庫J。
4月26日(木)読了。
上等シリーズ、堂々の大団円!
もう、気持ちいい。これぞエンターテイメント。それだけ痛快な読後感を与えてくれました。
今までの、逆境に挑んできた全てをかけて、全てを失った鉄平が全てを取り戻す御華詩。
そして、これから全てを得るための一歩を踏み出すプロローグ。

最終巻はこれまでのシリーズ7冊で散りばめられた色んな歯車が絶妙にかみ合っていて、納得のいく形でこれまでの事件をきっちり収束させてくれました。その中で、鉄平に関わった人たちがどんどん感化されて見せ場を得たりするごとに心地よくカタルシスを感じました。本当に単純なテーマを熱くどこまでもストレートに描いた良作でした。

そして何より、逆境に立たされたときの鉄平の口癖「……上等」のフレーズが嵌ってますねぇ。作品のテーマをこの一言が完全に表してしまうので、もう何冊か前当たりからこの台詞が出るだけで気持ちが高ぶるようになってました。辛くて気持ちが塞いだりしたとき、空元気でも口にすれば力が出る、そんな言葉。恐らく、これからも心に残るフレーズとなりました。

……で、内界人の眼鏡率の高さの秘密には脱帽。でも、詳しくはネタばれるので伏せますが複雑な気分です。

とまぁ、そんなところで次は『ギロチンマシン中村奈々子 学級崩壊編』です。