内山靖二郎・著、真田茸人・イラスト、MF文庫J。
6月18日(木)読了。
ある日、智宏が学校から帰ると、珠枝が愛らしい小動物にお菓子を食べさせていた。
珍しいことだと思っていると、その小動物は妖怪のようなモノらしい。
家神が招いたことでしばらく智宏の家に居着くことになったそいつには、珠枝の心をくすぐる大きな特徴があった。
そう、その小動物(?)は、とてつもなく【もふもふ】していたのだ……
とまぁ、そんなタイトルに非常にマッチした御華詩でした。うん、こんなに『もふもふ』って単語が出てくる小説は珍しいでしょうね(;^^)
妖怪と人間の境界を無くして共に生きる道を模索する筈が、それがどういう訳か妖怪も人間も関係なくフラグを立てまくるとかおかしな方向になっている智宏。人と妖怪の論理の違いに苦悩する彼の視点は、妖怪が身近にいる世界観では大きなテーマになっています。のんびりしているようで、そこは容赦ないですからねぇ。
で、今回はそんな妖怪というか神様の理論で、家神である珠枝が正式に招いたからと言って小動物を異様に可愛がることが面白くなかったりしたりする御華詩。ですが、一番面白くないのは瑞穂というか(;^^) 今回は意外にも彼女が大活躍。ネタバレるので詳しくは書きませんが、大筋ドタバタしながらもほろりとくるそんな御華詩でした。なんだかんだで通巻では冊数重ねてますから、その辺りは安定していますな。
てなところで次は『文芸部発マイソロジー』です。