日日日・著、x6suke・イラスト、ファミ通文庫。
9月7日(月)読了。

鬼の一族、姫宮。
狂乱家族によって崩壊したその一族の末娘、姫宮零子。
今は、狂乱家族の良心とも言える乱崎優歌として、普通の小学生(でもちょっと最近黒い)の生活を送っている。
そんな彼女にも、時に萌えが求められ、時に過去の亡霊と出会うこともあり……

そんな優歌をメインに据えた短編集でした。
馬鹿話と暗い話が混ざり合った構成ですが、この中では『姫宮否七の花いちもんめ』が最も好きですねぇ。
姫宮の過去、千花と優歌の過去、千子と零子の兄である否七の屈折した家族愛の物語。
何か、やっぱり日日日のこういうノリが嵌ります。正直、他と比べて相当の暗さを誇る一品ですが逸品でもあります。まぁ、何か、この御華詩と『姫宮零子のかごめかごめ』は何かライトノベルというよりは文学的だなぁ、と思ってたら日日日もそういう意識はあったようですな。日日日作品では特に新風舎の作品が好きだった身としては時々こういうのを書いてくれると嬉しいですな。

てなところで次は『狼と香辛料 ⅩⅡ』です。

狂乱家族日記 番外そのご (ファミ通文庫)

日日日
出版社:エンターブレイン
発売日: 2009-07-30